このブログは、
- 相場に左右されずに
- 気長に忍耐強く
新興国投資をする人たちのための情報提供ブログです。
特に、
- これから新興国へ投資をしたい人で基本的な情報を網羅的に学びたい人、
- 既に投資をしているが大きな含み損を抱えていて一旦冷静に状況を再確認したい方
を想定しています。
筆者はバリュー平均法なる方法で新興国に投資をしている個人投資家です。既にそうした方法で投資をして5年くらいです。
ずっと投資し続けています。
このブログはこのブログが対象としているトルコ、メキシコ、ブラジル、インドネシア、フィリピン、中国、ベトナム、インド、先進国とその他のトピックについて、2019年6月に更新した箇所をひとまとめにしている記事です。
各抜粋から本ブログを飛ぶことが出来ます。
【このブログは複数ページあります】
2019年6月30日 米中一時休戦へ
米中、一時休戦
米中首脳が2019年6月29日に会談し、5月から途絶えている貿易協議の再開で合意しました。
これによって、
- 第四弾の制裁関税は先送り
- ファーウェイへの部品販売も容認
となりました。
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OPECプラス、協調減産の合意が確実に
ロシアとサウジは、原油の協調減産を7月以降も続けることで合意したと明らかにしました。
プーチン大統領は減産量は変わらないものの、減産の延長期間が6カ月になるか9カ月になるかは分からないと語りました。
非公開: 原油・資源関連ニュースのまとめ2019G20でトルコとアメリカ両首脳が会談、制裁回避なるか
2019年6月29日、トランプ大統領とエルドアン大統領が会談しました。
改めてトランプ大統領はトルコのロシア製ミサイルシステムの配備について懸念を表明しました。
その上で、トルコが配備を強行した場合には制裁を課すことを検討していると述べました。
ただ、トランプ氏はオバマ前政権が米国製ミサイルシステムのトルコへの供与に応じなかった経緯に触れて、トルコ側に同情的な考えも示しました。
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エルドアン大統領は記者会見で、アメリカからの経済制裁は回避できるとの自信をなぜか見せました。自信の背景はよく分かりません。
2019年6月29日 ベトナム経済が好調
ベトナムの2019年4-6月のGDPは予想以上の伸び
2019年6月28日に発表された4~6月期の実質成長率は前年同期比で6.71%でした。
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米中貿易摩擦に関連するベトナムでよく言われているのは、
順調に物事を運ぶために、難しいかじ取りが必要になる可能性もあります。
ベトナム株とベトナムドンで儲けるための基礎知識日米貿易交渉で、安全保障と貿易交渉を天秤にかける??
2019年6月28日、日米首脳がG20が行われている大阪で会談しました。
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安全保障を「カード」に使うトランプ大統領は、大統領選を前に農業の日本市場開放で成果を挙げようとの思惑が垣間見えます。
日本政府は経済と安保が天秤にかけられる事を警戒しています。
アメリカが今後どの様なカードを出してくるのか、安保が絡んでくるとまとまる交渉もまとまらなくなる可能性があります。
日米TAG(日米物品貿易協定)交渉の関連ニュースのまとめと経緯2019年6月28日 ジョンソン氏が姿勢を緩和か
メキシコ、政策金利を8.25%で据え置き
2019年6月27日、メキシコ銀行は金融政策決定会合で、政策金利を現行の8.25%のまま維持することを決めました。
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恐らく背景は、
- 経済成長の鈍化で金融緩和の必要性が増している
- アメリカによる追加関税発動の恐れがある
といった所でしょう。
ここ最近、メキシコ経済はあまり良いニュースがありません。
- ロペスオブラドール大統領のまずい経済政策による経済成長の鈍化
- 経営不振が続く国営石油会社ペメックスのまずい救済策
- 上記に伴うメキシコ国債の格付けが引き下げ
- アメリカ政府による追加関税
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イギリス保守党選挙支持率一位のジョンソン氏、姿勢軟化??
保守党党首選挙で支持率一位のジョンソン前英外相のBREXITに関するスタンスが変わり始めているようです。
合意なき離脱について、「百万に一つ」しかないと述べ、姿勢を軟化させたのです。
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合意なき離脱をしない覚悟があるのであれば、それは市場にとっても国民にとっても経済的な意味でとても良い事ではありますが、またメイ首相と同じように袋小路になって迷走といった事態も懸念されます。
BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2019年4月~12月)中国、ファーウェイへの制裁解除が貿易摩擦解決の条件
中国は、米中首脳会議で、貿易協議解決の為の条件の一つとしてファーウェイへの制裁を撤回する事だと主張するようです。
上記以外にも、
- 中国製品に対する制裁関税の全面撤廃
- 中国の米国製品購入拡大について、2018年12月に中国側が表明した規模からの上積み要求の取り下げ
等も求めるようです。
米中貿易摩擦についての経緯とまとめ2019年7月~12月2019年6月27日 新NAFTAの新しい動き
新NAFTA、メキシコとカナダが再交渉?
アメリカの民主党のアール・ブルーメナウアー下院議員がUSMCAについて、アメリカ議会の要求に応えるためにカナダとメキシコが限定的な再交渉に応じるかもしれないとの考えを示しました。
メキシコは批准済みで、カナダも批准手続きが進められていますが、アメリカだけ止まっています。
アメリカは民主党が雇用と環境に関する規定が修正されない限り批准手続きを阻止すると警告しているからです。
もし内容について再交渉となると、実際のUSMCA稼働はまだ先になるでしょう。
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インド株式、少し調整が続くか??
インド株式は、2019年6月下旬現在、少し上昇しにくい要因が付きまとっています。
- 世界景気の減速観測
- 原油価格の上昇(反発)
- 米国との貿易摩擦拡大
等です。
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ただ、この一方で7月初旬に公表されるインド予算案ではインフラ整備や雇用対策への期待が高まっており、その内容に好感した株価上昇も一定程度期待できると思います。
【最新】インド株式の動きとまとめ米中協議再開となれば第4弾は延期の可能性、但し予断は許さない
アメリカは、2019年6月29日に予定される米中首脳会談の結果を踏まえて対中制裁関税「第4弾」を発動するかどうかを最終判断するようです。
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ただ首脳会談で第4弾の棚上げで一致したとしても、アメリカはいつでも制裁関税を発動できる状態にしておき、貿易協議で中国に譲歩を促すカードとして使い続けるでしょう。
米中貿易摩擦についての経緯とまとめ2019年7月~12月金価格は引き続き堅調
金価格は6月下旬現在においても堅調です。
背景としては、
- イラン情勢の緊迫化
- 米中貿易摩擦の不透明感
- アメリカの利下げ期待の高まり
- 世界的な金利低下傾向
等でしょう。
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2019年6月26日 アジア通貨の軟調が徐々に露に
求心力低下を防ぎたいエルドアン氏、外交で強硬策も
既報の通り、イスタンブール市長選で自身が率いる与党候補が大敗した事で、エルドアン氏の求心力低下が指摘されています。
これを最も恐れているのはほかならぬエルドアン氏でしょう。
とすると、この求心力低下を防ぎたい同氏からすると、外交などで強硬策を繰り出して、国民感情をあおるというのが常とう手段になってきます。
G20でアメリカと首脳会談をする予定で、マーケットも何とかアメリカとの対立を回避する様に期待をしているわけですが、あえてアメリカとけんかして、求心力低下に歯止めをかけようとパフォーマンスをするかもしれません。
そうなると、ここ数週間調子のよいトルコリラもあっという間に元の状態に戻るでしょう。
アメリカ、第4弾関税の保留に前向き
米中通商協議再開に向けて、アメリカは第4弾関税を保留することに前向きのようです。
この方針はなお検討中との事ですがG20における米中会談後に発表される可能性があります。
アジア通貨、割安が目立つ状況に
均衡為替レートに基づき、直近の2019年1~3月の対ドル均衡レートと足元の実勢相場をあるメディアが比較した所、多くのアジア通貨が割安状態となっている事が分かったそうです。
割安だった通貨一覧
韓国ウォン | 7%割安 |
インドネシアルピア | 4%割安 |
マレーシアリンギ | 3%割安 |
一方で、アジア通貨のなかで唯一割高だったのがタイバーツです。
観光業などを支えに経常収支の黒字基調が続き、インフレ率も落ち着いている為です。
こうした指標も投資をする際の一つの目安となるでしょう。
インド準備銀行の副総裁辞任で、ハト派色より強くなる
2019年6月24 日、インド準備銀行が突如アチャルヤ副総裁の退任を発表しました。
同氏は昨年10 月の講演で同行の独立性を巡る懸念を表明した張本人です。前総裁で同じく中央銀行の独立性に懸念を表明し続けていたパテル前総裁と共に退任するという噂があったものの、その時は留任したままでした。
今回の辞任に伴って、中央銀行はますます政権に寄り添う形でハト派一色となるものと思われます。
2019年6月25日 イスタンブール市長選の野党勝利でリラは急騰
イスタンブール市長選、野党勝利でリラ急騰
2019年6月24日、トルコリラが上昇しました。
背景はイスタンブール市長選挙のやりなおし投票で野党が地滑り的勝利を収めたこと、数カ月に及んだ不確実性に終止符が打たれたこと、の二つでしょう。
リラはドルに対して一時1.8%上昇し、世界の通貨の中で最も値上がりしました。
OPECプラス、協調減産継続で合意予定
OPECとロシアなど非加盟の主要産油国が7月はじめの会合で、この6月末に期限を迎える協調減産を続けることで合意するようです。
最近はイラン問題で原油価格が上昇していますが、世界経済の減速に伴う需要の減退に警戒感が強いようです。
FRB、7月に利下げするとしたら0.5%??
アメリカの大手金融機関のエコノミストが、FRBが7月のFOMCで利下げを決定する場合、利下げ幅は0.5%になるとの見通しを示しました。
また、バランスシートの縮小停止も前倒しされるとの見方も示しました。
ただこの金融機関は、年内に利下げは実施されないとの基調的な見通しは変えていないとも表明しています。
その基調的な見通しの前提は、
- 経済指標が「十分に堅調」であること
- G20で米中間の貿易協議に関して良好な結果が得られること
としています。
アルゼンチン大統領選挙、野党候補が優勢
10月の大統領選に向けて有権者の関心が経済再建に向いているようです。
左派の野党候補であるフェルナンデス氏は所得分配を重視する政策への回帰を訴え、支持率で先行しています。
一方で中道右派の現職マクリ氏(60)は苦戦していて、このまま行くと自由な開放経済を志向した同氏の構造改革が頓挫する可能性があり、アルゼンチンペソが再び急落する可能性があります。
マクリ氏(現職) | フェルナンデス氏(左派) | |
支持率 | 34% | 39% |
経済政策 | 自由解放型経済、構造改革 | 年金増額、消費税撤廃 |
S&P500指数、7-9月に大幅な下落も
現在のアメリカ株式相場に懐疑的なあるストラテジストは、株価が最高値近くで推移する中でも経済指標が悪化し続ければ、S&P500指数が7-9月に10%調整する可能性があるとしました。
これは、米中貿易戦争が小康状態になったり、FRBのハト派姿勢があっても、景気減速及び株価下落を止めるには不十分だという事です。
アメリカ、ハメネイ師らを制裁対象に
アメリカはイランへの追加制裁として、最高指導者ハメネイ師やジャバド・ザリフ外相などによる金融商品へのアクセスを絶ち、アメリカでの資産を凍結します。
アメリカは圧力を強めて交渉のテーブルに着くよう迫る方針ですが、緊張はさらに高まっていく可能性が高いと思われます。
アメリカ、中国のそれぞれの持ち球
上記の内容でまとめたスポット記事を投稿しました。
2019年6月24日 イスタンブール市長選は野党が勝利
トルコ・イスタンブール市長選、与党が再び敗北でエルドアン大統領ピンチ
2019年6月23日、イスタンブール市長選が行われ、エルドアン大統領の与党候補の敗北が確実になりました。
与党側は3月の選挙で敗北した後、手続きの不正などを主張して再選挙に持ち込んだので、エルドアン大統領の威信をかけた戦いだったわけですが、敗北しました。
むしろ得票差は大接戦だった前回から大幅に広がった形で、全くもって不正のため破れたという事ではありませんでした。
市長選はエルドアン氏への信任投票の位置づけでもあり、エルドアン政権に大きな打撃となるでしょう。
結果は、開票率99.4%の時点で、
イマモール氏(世俗派、共和人民党) | 54% |
ユルドゥルム元首相(与党・公正発展党候補) | 45% |
となっています。
世俗派が親イスラム政党からイスタンブール市長職を奪回するのは、エルドアン氏が同市長となった1994年以来、四半世紀ぶりとなります。
今後のエルドアン大統領の施政と、トルコリラの反応について注視したい所です。
6月24日、アメリカが対イラン制裁を科す
2019年6月22日、トランプ大統領は24日にイランへ大規模な追加制裁を科すと表明しました。
イランへの空爆を見送ったものの圧力は緩めません。
今後の軍事攻撃の可能性は排除しないと述べる一方で、対話にも意欲をみせています。
制裁の具体的な内容は不明だが、イランが石油輸出などで稼いだ資金を核開発に活用できないよう資金源を断つような中身になる可能性が指摘されています。
制裁内容に如何によっては、、また原油市場で大きな動きが出る可能性もあります。
ブラジルレアルの見通しに関するスポット記事
ブラジルレアルの6月現在の見通しに関する記事を投稿しました。
2019年6月22日
新しい記事を投稿
インドとアメリカの貿易摩擦に関する記事を投稿しました。
2019年6月21日
FOMCを受けたレポート多数
FOMCで金融緩和を示唆するコメントがあった事もあり、それに関連するレポートやそれに伴った長期金利低下のレポートが多数出ています。
以下でその一覧をご確認いただけます。
イランがアメリカ無人偵察機を撃墜
2019年6月20日、イラン革命防衛隊は南部ホルムズガン州に侵入してきたアメリカの無人偵察機を撃墜したと発表しました。
米軍報道官も撃墜されたことは認めましたが、イランが主張する領空侵犯はしていないと反発しています。
この問題がエスカレートする事を心配しています。
第五回まで終わり、ジョンソン氏とハント氏で決選投票へ
第五回まで絞り込み選挙は終わり、最後は新旧の外務大臣対決となりました。
この後は約16万人の保守党員による投票が行われ、新党首は7月22日の週に発表される予定です。
名前 | 第5回 | 第4回 | 第3回 | 第2回 | 第1回 | 強硬派or
穏健派 |
|
1 | ジョンソン氏 | 160 | 157 | 143 | 126 | 114 | 強硬派 |
2 | ハント外相 | 77 | 59 | 54 | 46 | 43 | 穏健派 |
3 | ゴーブ環境大臣 | 75 | 61 | 51 | 41 | 37 | 強硬派 |
4 | ジャビド内相 | 第4回で脱落 | 34 | 38 | 33 | 23 | 穏健派 |
5 | スチュワート国際開発相 | 第3回で脱落 | 27 | 37 | 17 | 穏健派 | |
6 | ラーブ前EU離脱大臣 | 第2回で脱落 | 30 | 27 | 強硬派 |
S&P500が史上最高値を2か月ぶりに更新
2019年6月20日のアメリカ株式市場でS&P500が史上最高値を約2カ月ぶりに更新しました。
終値は前日比27ポイント高の2954。
利下げ期待が高まり、リスク資産を買う動きで勢いづきました。
ダウ平均も249ドル高の2万6753ドルと大幅続伸し、2018年10月の史上最高値まであと75ドルに迫りました。
中国、北朝鮮カードを切る
2019年6月20日、習近平国家主席が北朝鮮を公式訪問し、金正恩委員長と会談しました。
米朝間の非核化交渉の進展に向けて、主導的な役割を果たす姿勢を明確にするとともにG20を前に、北朝鮮のカードを切って米中貿易交渉について優位に事を進めたいという思惑が見え隠れしています。
北朝鮮問題は対米けん制になるだけでなく、対北朝鮮で米中協調を行う良いツールになりえます。
中国は自身を北朝鮮の「後ろ盾」としてアピールし、米中貿易問題での材料にしたいと考えているのです。
フィリピン、政策金利は4.5%で据え置き
2019年6月20日、中央銀行は金融政策委員会を開き、政策金利である翌日物借入金利を4.5%に据え置くことを決めました。
据え置きは2会合ぶりとなります。
5月末の中央銀行総裁のインタビューでも追加利下げの発言があったりしたので、市場の一部では利下げを予想していましたが、見送りました。
2019年6月20日
FOMCで金利維持するも、金融緩和への転換を示唆
6月19日のFOMCでは、金融政策の現状維持を決め、政策金利を据え置きました。
ただ、声明文で成長持続へ適切な行動をとると明記していて、利下げなど金融緩和への転換を示唆しています。
FOMC参加者17人のうち半数近い8人が2019年中の利下げを予測するなど、利下げモードが本格化しています。
今回、FF金利の誘導目標を、投票メンバー10人のうち9人が賛成して年2.25~2.50%のまま据え置きました。唯一、セントルイス連銀のブラード総裁は0.25%の利下げを求めて反対票を投じたようです。
新しい記事を投稿
フィリピンの経済政策に関する記事を新たに投稿しました。
フィリピン・ドゥテルテ大統領の経済政策の経緯とまとめ2019
ブラジルの金融政策決定会合、金利据え置きで6.5%のまま
2019年6月19日、ブラジル中央銀行は政策金利を年6.5%に据え置くと発表しました。
2018年3月に利下げして以来、政策金利は6.5%の状態が続いていて、これで据え置きは10会合連続となります。
中央銀行がエコノミストの見方をまとめて公表する「フォーカス」では、2019年末の政策金利予想は5.75%と、既に市場は利下げを織り込んでいます。
こうした事もあり、株価指数のボベスパは過去最高値となる10万303で取引を終えました。
第三回投票、引き続きジョンソン氏首位
2019年6月19日、党首選の第3回投票が行われ、ジョンソン前外相が143票を獲得し首位で通過しました。
その一方、スチュワート国際開発相は脱落しました。
以下が結果です。
順位 | 名前 | 第三回 | 第二回 | 第一回得票数 | 強硬派or
穏健派 |
1 | ジョンソン氏 | 143 | 126 | 114 | 強硬派 |
2 | ハント外相 | 54 | 46 | 43 | 穏健派 |
3 | ゴーブ環境大臣 | 51 | 41 | 37 | 強硬派 |
4 | ジャビド内相 | 38 | 33 | 23 | 穏健派 |
5 | スチュワート国際開発担当大臣 | 27 | 37 | 17 | 穏健派 |
7 | ラーブ前EU離脱大臣 | 第二回で脱落 | 30 | 27 | 強硬派 |
アルゼンチン、通貨安で四半期連続でマイナス成長
2019年6月19日発表の1ー3月期の成長率は前年同期比で5.8%減と、4四半期連続でマイナス成長となりました。
通貨安によるインフレで、製造業・商業とも苦境が続いています。
まだまだ景気回復には時間がかかりそうな感じです。
アルゼンチンに簡単に投資できる商品があれば、仕込んでおきたいところですが。。。
メキシコ、USMCAの最初の批准国になる
2019年6月19日、メキシコがUSMCAの批准手続きを終えました。
これで協定に加盟する3カ国で初めての批准承認となります。
今後はカナダ、米国の批准を待って現在のNAFTAに代わって新協定が発効となりますが、問題はアメリカでしょう。
香港デモの中国株式市場への影響は限定的
2019年6月中旬現在において、香港の大規模デモが香港株式市場に大きな悪影響を与えているかと言うと、そんな事は無いようです。
むしろ、香港ではアリババの香港証券取引所への上場申請が注目されています。その背景には、米中貿易摩擦の激化で、これまでADR(米国預託証券)でアメリカに上場していた中国企業が上場先の多様化を検討し、こぞって香港にも上場申請してくるのではないかという観測があるようです。
アリババは香港上場で200億ドル程度の調達をすると報道されており、米国に上場している中国企業による香港への重複上場が相次げば、香港株式市場に対する投資家の関心が一段と高まることが期待されます。
2019年6月19日
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アメリカの大統領選挙に関する経緯をレポートする記事を新たに作成しました。
米中首脳、G20で会談
開催自体が危ぶまれたG20における米中首脳会談ですが、2019年6月18日、トランプ大統領が習近平国家主席と電話協議し、サミットに合わせて会談することで合意したと明らかにしました。
また、米中両政府の代表者で事前協議を始めるとも述べ、5月以降の対立激化で途絶えていた米中交渉が再開するわけですが、妥協点を見いだせるかは不透明です。
利下げ転換探るFOMC
2019年6月18日から2日間の日程でFOMCが開かれています。
FRB高官は貿易戦争激化となれば、年内に利下げに転じる可能性を示唆しているだけに、どの様な議論がなされるか注目されます。
大方の予想では、今回は金融緩和への転換を見送ると見られています。ただ、利下げの可能性や時期をどこまで示すのかが焦点でしょう。前日のマーケットは緩和に転換すると見て、大きく上昇しています。
保守党党首選、第二回投票でもジョンソン氏首位
2019年6月18日、第2回投票が行われ、最有力候補のジョンソン前外相が126票を獲得して再び首位に立ちました。
今回の投票でラーブ前EU離脱担当大臣が脱落しました。
順位 | 名前 | 第二回 | 第一回得票数 | 強硬派or穏健派 |
1 | ジョンソン氏 | 126 | 114 | 強硬派 |
2 | ハント外相 | 46 | 43 | 穏健派 |
3 | ゴーブ環境大臣 | 41 | 37 | 強硬派 |
4 | スチュワート国際開発担当大臣 | 37 | 17 | 穏健派 |
5 | ジャビド内相 | 33 | 23 | 穏健派 |
6 | ラーブ前EU離脱大臣 | 30 | 27 | 強硬派 |
2019年6月18日
インド株式の割高感が少しずつなくなっている状況に
2019年6月中旬のインド株式の予想PERが20倍を切る水準まで下がってきています。
一時は23倍を超える水準まで上昇しており、割高感が指摘されていましたが、一旦そういった状況からは脱却したようです。
6月中旬でインド株式全体の予想PERは19~20倍と、過去3年の平均値(19.8倍)をわずかですが下回っています。
そもそもの中長期的な成長期待と、短期では総選挙後の景況感の回復に伴う業績改善期待が強まる時期になるかもしれません。
7月のシェールオイル生産量、過去最高を記録する予想
2019年6月17日、アメリカエネルギー情報局は月間生産性リポートを発表し、7月の国内主要シェール層7カ所での生産量が日量約7万バレル増の約852万バレルと、過去最高を更新する見通しを示しました。
ブラジル下院の独自年金改革法案、政府案と近く市場は好感
2019年6月中旬に下院特別委員会に議会独自の年⾦改⾰法案が提出されました。
ポイントは、
- 歳出削減規模が9,134億レアルと、政府案の1.2兆レアルに近い数字だった
- 労働者支援基⾦の⼀部を社会保障費に組み込み、歳出削減が見込まれる
といったもので、市場からは好感されたようです。
これが認められれば、総計で1.13兆レアルの歳出削減が⾒込まれ、財政再建に一役買いそうです。
インド・モディ政権、下院の次は上院での過半奪取がポイント
モディ政権にとって選挙関連で悩ましいのが上院の存在です。
モディ氏がやり遂げたい改革の中でも、国有企業の民営化、行政・司法改革などの関連法案の成立には上院での可決も必要ですが、与党連合は上院(定数245)では112議席と半数に届いていません。
中でも優先順位が高いのが、土地の所有者を明確にして譲渡しやすくする「土地改革」と、雇用の柔軟性を高める「労働法制改革」ですが、これは1期目の時に、関連法改正が、上院の壁に阻まれてきています。
この上院での勢力を、今回の総選挙の圧勝でどこまで変えられるかがポイントです。
上院議員は州議会の投票で選ばれ、各議員の任期切れに合わせて順次選挙があります。
与党連合への高い支持が続けば、2020年中に上院でも過半数を確保できる可能性もあります。
第4弾関税の公聴会開始、第4弾あれば影響は甚大
アメリカは第4弾関税についての公聴会を始めました。
多くの企業が値上げは避けられないなどと相次ぎ反対しているようです。
発動すれば個人消費やサプライチェーンへの影響は甚大であり、アメリカ政府も企業の意見を踏まえて制裁対象品目を慎重に検討する方針です。
もしかしたらトランプ大統領の最近の少し弱めの攻撃姿勢も、この公聴会のレポートで、影響を受けているのかもしれません。
イランタンカー襲撃問題、アメリカは外向的手段で解決を志向
アメリカのポンペオ国務長官はタンカー攻撃にイランが関与したとのアメリカ政府の見解を前提に、イランが起こしたとする様々な証拠が他にもあると指摘した上で、外交およびその他のあらゆる措置を講じると表明しました。
今後は国際社会と連携してこの問題に継続的に取り組むとしています。
イスタンブール市長選、再選挙でも野党優勢
イスタンブールの市長選が混戦となっているようです。
今回の選挙はやり直し選挙。
3月の選挙について与党側の申し立てで6月23日に再投票となった経緯があります。
与党候補が再び敗れればエルドアン政権への打撃は大きいですが、世論調査では野党候補がリードしており、与党は死に物狂いです。
ただ、エルドアン氏は敗北の可能性を意識してか、今回はあまり前面に出ていません。
同氏は当初、イスタンブールの全39区でスピーチをするなどと報じられていましたが、今はどうなるのか分からない状態です。
ポスターもほとんどが候補のユルドゥルム氏単独となっていて、与党幹部は「今回負けても、それはユルドゥルム氏自身の負けだ」と語りました。
中国経済は一段と減速??
2019年6月14日発表の主要経済指標では、中国経済が一段と厳しい様相を表している事が窺われます。
1~ 5月の固定資産投資は前年同期比+5.6%と市場予想の同+6.1%を下回り、1~4月(6.1%)から大きく減速しました。
小売売上高は前年同月比+8.6%と、市場予想の+8.1%を上回り、4月(同+7.2%)から反発したものの、これは4月に大きく落ち込んだ反動が出たもので景気浮揚を表したものではないとの見方が強いようです。
実績 | 予想 | |
固定資産投資 | 5.60% | 6.10% |
鉱工業生産 | 5.00% | 5.40% |
小売売上高 | 8.60% | 8.10% |
レアアースは、特にアメリカの軍需産業向け禁輸か?
2019年6月、中国メディアは、レアアース関連の輸出管理リストを中国政府が作る中で、レアアース禁輸先として、最終消費者がアメリカの軍事産業である場合、規制を受ける公算が大きいと伝えています。
一気に禁輸するのではなく、少しずつ禁輸の窓口を広げていってアメリカの出方を見る作戦という事でしょうか。
2019年6月17日
トランプ大統領、「G20で首脳会談するかは重要ではない」
2019年6月14日、トランプ大統領はG20で中国が首脳会談に応じるか否かは大きな問題ではないとしました。
これまでは首脳会談に応じなかったら即座に第四弾関税という発言もしていたので、おそらく、G20での米中会談はもうないと見て、つじつまを合わせに来たという所でしょうか。。。
トルコの格付け、ムーディーズがB1に
2019年6月14日、ムーディーズは、トルコの自国通貨建長期債務格付および外貨建長期債務格付を「Ba3」から「B1」に、それぞれ1段階引き下げました。
格付見通しは「ネガティブ(弱含み)」としています。
背景は、
- 2018年以降、トルコ政府が公表した経済改革政策で実現しているものは少なく、政策の有効性等への
投資家の信頼感が低下してきていること - 外貨獲得が難しくなっているのではないかと考えられること
- トルコにおける外貨準備が今後2年間で一層不足すると予想されること
等です。
今に始まった事ではないですが、トルコの海外からの視線は以前として厳しいままです。
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石油タンカー襲撃事件と原油価格にフォーカスした記事を作成します。
2019年6月14日
タンカー攻撃で原油価格急伸
2019年6月13日、石油輸送の大動脈であるホルムズ海峡近くでタンカーが攻撃され、動揺が広がっています。今回の攻撃の情報を受けて原油相場は即座に4%ほど上昇しました。
今後もこの様な事態が続くとアジア製造業のサプライチェーンを機能不全にしかねず、危機が世界に広がる可能性があります。
今回のタンカー攻撃は、イラン犯人説やイランを敵視する勢力が引き起こした説など、様々な臆測が飛び交っていますが、いずれにせよこういった事件が誤解や過剰反応をまねく危険は大きく注意が必要です。
保守党党首選初回投票、ジョンソン氏が圧倒
2019年6月13日、保守党の下院議員による1回目の投票が行われ、ジョンソン氏が大差で首位を取りました。
今回の投票で生き残った人たちの順位等は以下の通りです。
順位 | 名前 | 得票数 | 強硬派or穏健派 |
1 | ジョンソン氏 | 114 | 強硬派 |
2 | ハント外相 | 43 | 穏健派 |
3 | ゴーブ環境大臣 | 37 | 強硬派 |
4 | ラーブ前EU離脱大臣 | 27 | 強硬派 |
5 | ジャビド内相 | 23 | 穏健派 |
6 | ハンコック保健大臣 | 20 | 穏健派 |
7 | スチュワート国際開発大臣 | 19 | 穏健派 |
ここからどの様に合従連衡が起こるか要注目です。
5月のOPEC生産量、0.8%減少
2019年6月13日にOPECが発表した資料によると、5月の生産量は日量2987万バレルと、前月に比べ日量23万バレル(0.8%)減少しました。
協調減産とイランの禁輸が背景でしょう。
トルコ中銀、政策金利を24%で据え置き、追加引き締めの可能性は低下
2019年6月12 、トルコ中央銀行は定例の金融政策委員会を開催し、政策金利である1週間物レポ金利を6会合連続で24.00%に据え置く決定を行いました。
これに伴って短期金利の上下限に当たる翌日物貸出金利及び翌日物借入金利もそれぞれ25.50%、22.50%に据え置かれています。
しかし、前回会合(2019年4月)の声明文では、今後必要であれば、さらなる金融引き締めを実施する」との文言がありましたが、今回の声明ではそれが削除され、追加引き締めの可能性が低くなったものと思われます。
OPECプラスが恒常的なものに
OPECプラスが恒常的な協議の枠組みとなるようです。
何もなければ7月初めの会合で基本合意する見通しです。
そうなると、世界の原油生産の約6割を占めるOPECプラスの参加国が原油価格の安定へ長期的な協力体制を敷く事になります。
日米で先に進めたい分野に隔たりがあり、早期妥結は困難
2019年6月13日、日米が閣僚級の関税交渉に入りました。
アメリカ側は農家が共和党の支持基盤なので農産品を先行させて合意したい構えです。
ここについては自動車など工業品を含めた物品全体での交渉を求める日本側と溝がありそうです。
トランプ大統領が求める早期合意はやはり容易ではなさそうです。
日米TAG(日米物品貿易協定)交渉の関連ニュースのまとめと経緯
米中貿易摩擦でユーロの実効レートが上昇
米中貿易摩擦によって、人民元相場が下がり、ユーロの実効レートが跳ね上っているようです。
ユーロの実効レートは5カ月ぶりの高値に達していて、2017年1月のトランプ氏の大統領就任以来、ユーロの実効レートは4%上昇している状況です。
特に米中摩擦が激化した今年5月上旬からだけで+1.6%高と値上がりが加速しました。
ヨーロッパ経済は低迷しているので、何とか輸出依存度を減らし、内需を喚起する必要性がありそうです。ただ、足下ヨーロッパはイタリアの政治不安、財政出動を拒む加盟国、BREXITなど問題がありすぎてなかなかこれに集中した対応も出来ないかもしれません。
2019年6月13日
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中国の輸出管理リストに関するスポット記事を投稿しました。
原油先物が4%下落
2019年6月12日、原油先物は4%下落し、清算値としては約5カ月ぶりの安値を付けました。
アメリカのエネルギー省が同日発表した週間石油統計で、アメリカの原油在庫が予想外に増加していた事や、世界的な石油需要に対する弱気な見通しが背景にありそうです。
EU、合意なき離脱に向けた準備を呼びかける
2019年6月12日、欧州委員会はイギリスが合意なき離脱をする可能性が非常に高いとして緊急対応策を更新し、EU加盟国、企業、市民に対し、経済的な悪影響に備えるよう伝えました。
BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2019年4月~)
イギリス保守党選挙、ジョンソン氏の主張に軟化の兆し??
2019年6月12日、ジョンソン前外相は演説の中で合意なき離脱は望んでいないと述べました。
少しずつ現実的な物言いに変わり始めています。ただ、引き続き合意の有無にかかからず10月末でEUを離脱することが重要だと強調しました。
ただ、この主張に対して、メイ首相と似ているとして早くも懐疑的な声が上がっています。
インド株式は最高値圏で一進一退、もみ合いが続く??
2019年6月のインド株式市場は過去最高値圏で一進一退となっています。
SENSEXは、モディ氏勝利を受けた経済対策への期待や利下げ観測などから、終値では初めて40,000ポイントの大台に乗るなど祭り状態でした。
その後、インド準備銀行が6月6日に政策金利を6.00%から5.75%へ引き下げましたが、これは既に織り込み済みで、利益確定売りもあって、一気に突き抜けずにもみ合う展開となっています。
7月には予算案や財政赤字見通しの発表があり、さらい8月にはまた金融政策決定会合があり、注目される事になるでしょう。
中国、景気対策で再び債務膨張、中長期の停滞を招く可能性大
貿易摩擦が激化する中、何とか国内景気の悪化を食い止めようと、金融緩和のアクセルが踏まれ続けているようです。
2019年3月末のデータだと、金融を除く総債務のGDPに対する比率が248.8%と過去最高を更新しました。
これは昨年月末から5.1ポイント上昇していて、と3年ぶりの高水準です。
主な使い道は景気対策のインフラ建設。地方政府の借金はこれを受けて拡大しています。
実際に2019年1~3月は金融機関の融資が6.3兆元(約100兆円)となり四半期で過去最高を記録しました。
しかし、中国のインフラ投資はリーマン・ショック後の景気対策によって好採算事業の殆どが消化済みで、今残っているのは採算が取りにくい事業ばかり。
つまり、目先の雇用安定と引き換えに将来の債務問題はさらに深刻化する可能性が高く、中国経済が長期停滞に陥るリスクがより高まっていると言えるでしょう。
メキシコ、ポピュリズム的な「ムダ」削減も限界か
ロペスオブラドール大統領の、人気取りを狙った歳出削減策も、少し疲弊感が出てきて、限界が見え始めているようです。
もちろん、緊縮策は貧困層へのアピールのためだけではなく、年金や若者向け奨学金の拡充、国営石油会社ペメックスの救済、ユカタン半島の観光鉄道敷設といった主要公約を実行するための予算捻出策でもあります。
元々、経済界や市場は同大統領の公約をすべて実行すれば財政赤字が拡大すると疑念を持っていました。
大統領はその疑念を払拭するために、自身の主要公約以外の予算をとにかく削りまくるというやり方をしているわけです。
これまでの実績(2019年1-4月)としては、
- 教育省:185億ペソ(約1020億円)、
- 通信・運輸省:168億ペソ、
- 農業・農村開発省:156億ペソ
など、大半の省庁で2桁の減少率となっています。
これは職員の削減や各種の施策のストップで捻出したようです。
これで財政赤字は増えず、懸念された財政規律の緩みは今の所みられていません。
しかし、このやり方は様々な弊害を生んでいます。
例えば、財務省が社会保障庁の予算執行を妨げていることで、病院で必要な診察や投薬ができなくなったり、主要産業の観光業では、広告宣伝向けの基金が廃止され、経済省所管で海外からの投資や貿易拡大の旗振り役だったプロメヒコもなくなった結果、2019年に入って観光客は伸び悩み、外国からの投資は前年同期比で2桁減が続いています。
また、緊縮策に加えて、原油生産の減少や税収不足で予算が予想よりも大幅に減っているため、様々な必要なインフラ投資が出来なくなっていたりします。
ただ、貧困対策や庶民派アピールでロペスオブラド-ル氏の支持率は依然として高く、直近の調査でも支持率は7割を超えています。
このまま景気悪化が続き、雇用や家計に一段と響いてくるようになると、国民の気持ちも変わるのかもしれませんが、当面の間、メキシコは投資対象として海外投資家から忌避されることになるでしょう。
2019年6月12日
元安容認とも取れる発言で、1ドル=7元のラインを試す展開
中国人民銀行の易綱総裁による元安容認発言を受けて、元の対ドル相場が1ドル=7元を試す展開となりそうです。
2019年6月7日、易氏は中国が1ドル=7元を「防衛ライン」に設定しているとの観測を否定し、変動幅の拡大に前向きな姿勢を示しました。
これを受けて、容認する元安水準を切り下げたのではないかとの観測が広がり、1ドル=6.93元前後から6.96元台と約7カ月ぶりの水準に下落しました。
今後は元安を貿易戦争の武器に使うとの観測もあり、政治的な思惑から元が動く可能性が高くなりそうです。
今後のトルコの政治イベント
2019年6月中旬時点でトルコ投資に関して注目すべきスケジュールは以下のものでしょう。
- 2019年6月23日:イスタンブール市長選やり直し
- 6月26日〜27日):アメリカとトルコの国防⻑官がNATOの会合でミサイル問題について議論
- 6月末:G20でアメリカとトルコの首脳会談
これまでは、大きなイベントでトルコリラが乱高下する事はなさそうですが、上記イベントがきっかけで何かビッグな動きがある可能性もあります。
株価堅調でもオプション市場は今後のリスク増大を示唆
アメリカの株価は好調ですが、オプション市場はリスクの増大でざわつき始めているようです。
恐怖指数という別名のあるVIXは、2019年6月10日時点で16前後の水準で推移しています。
これは今後1カ月のアメリカ株相場が1日1%程度動く傾向を示唆しています。
株式相場は力強いのに、オプション市場はリスクが今後高くなることを示唆するというのは、あまりありません。
普通株価上昇はリスクの低下とセットになる事が多いのです。
株価とボラティリティーが同時に上昇しているのは、備えるべきリスクがたくさんあるというオプション市場からのサインと言えるかもしれません。
ここで思い浮かぶリスクというのは、米中貿易摩擦や欧米の貿易摩擦、対メキシコ関税などでしょうか。いずれいせよどれも政治がらみという事です。
イギリス保守党党首選挙、議会対策は引き続き大問題、争点化すれば強硬派も盤石にあらず
新たな保守党党首直面するのが、引き続き意見が割れる英議会をどうまとめるかでしょう。
議会の過半数の支持を得ずに自説を押し通せば、メイ氏と同じになります。
場合によっては新内閣がいきなり不信任案を突きつけられる展開もあり得ます。
支持率一位のジョンソン前外相もその具体策は示していません。
BREXITの実現には原則議会の承認が必要であり、ジョンソン氏が声高に言うような合意なき離脱も、議会の中では過半数に届かないでしょう。
となるとどうなるかと言うと、
合意なき離脱を試みる⇒議会で承認されない⇒総選挙⇒保守党の大敗
といったシナリオがかなり可能性として高くなってきます。
もし議会対策が党首選の主要な論点になると、ジョンソン氏の勝利も少しおぼつかなくなるかもしれません。
日米交渉、実務者協議を本格化
2019年6月10日、ワシントンで事務レベル協議を開きました。
- 最初に約9000に及ぶ関税の品目についてそれぞれの現状を本格的に擦り合わせ
- 6月13日に茂木大臣とUSTRのライトハイザー代表が交渉する
という流れの模様です。
事務レベル協議は5月に開いて以来、2回目になります。
2019年6月11日
アメリカ、6月中の米中首脳会談なければ、第四弾関税発動も
2019年6月10日、トランプ大統領は6月内の米中首脳会談がなければ第4弾関税を直ちに実施すると表明しました。
一方で、首脳間での一定の合意形成も可能だとして、中国に譲歩を促しました。
交渉が難航するなか、硬軟織り交ぜる作戦のようです。
英保守党党首選、候補者締め切りとなり党首選本格スタート
2019年6月10日、立候補の受け付けを締め切り10人が正式に名乗りを上げました。
6月13日に同党の下院議員313人による初回の投票を実施し、7月22日の週に新首相となる党首を選出する予定です。
ブレグジット強硬派は、
- ジョンソン前外相
- ラーブ前EU離脱担当相
- マクベイ前雇用・年金相
- レッドソム前下院院内総務
となり、穏健離脱派からは
- ハント外相
- ゴーブ環境相
- ジャビド内相
- ハンコック保健相
- スチュワート国際開発相
- ハーパー議員
でしょう。
立候補者の数から言うと穏健派の方が多いですね。
新NAFTA、制裁関税回避でメキシコは批准にメド
2019年6月10日、メキシコのロペスオブラドール大統領はUSMCAについて来週にも連邦議会上院で批准される見通しを示しました。
追加関税発動が見送られ、批准へ向けた準備が整った形です。
もはや問題は言い出しっぺのアメリカでしょう。民主党の議会指導部はUSMCAの審議に入る前に協定を見直すよう求めています。
イタリア首相、与党にEUへの譲歩を迫る
イタリアのコンテ首相は、イタリアの与党がEUに譲歩しなければ、市場の動揺を招き、国内貯蓄をリスクにさらす可能性があると警告しました。
首相はまた、連立与党の「同盟」と「五つ星運動」が予算を巡って対立している問題で、合意の意向がなければ辞任するとの考えを改めて示しました。
この状況で首相が辞任となってしまうといよいよ大混乱です。
イタリアの財政問題に関する経緯とまとめ(2018年11月~)
アメリカとメキシコの合意内容
今回のアメリカとメキシコの合意内容は以下のようです。
- グアテマラとの国境付近に「国家警備隊」を派遣し、不法移民を取り締まる
- メキシコから不法入国して難民申請をした移民をメキシコ国内で待機させる
- 共同で中米地域の支援策を進める
- 合意した不法移民対策は45日間で中間評価される
- つまり、45日後に関税リスク再燃の可能性を示唆
- 具体的な数値目標はない
- 最終的には90日間で追加関税の要否の結論が出される
- 対策の十分・不十分はアメリカの評価次第の所がある
- 45日間で不十分な効果しか出ていない場合は、国連などと追加の対策を実施
アメリカ政府は、メキシコ政府が嫌がる、いわゆる「安全な第三国」として、アメリカへの難民申請手続きをメキシコ国内でさせる仕組みを受け入れるように求めてくる可能性も出てきます。
中国の中小金融機関の再編に動き
中国が中小金融機関の再編に着手しました。
2019年5月下旬、内モンゴル自治区の地方銀行、包商銀行が当局の管理下に置かれました。これは2001年以来18年ぶりとなる銀行の破綻です。こういった動きが連鎖的に起きないか当局はかなり神経をとがらせています。
2019年6月10日
中国もハイテク技術の輸出を管理
中国政府は「国家技術安全管理リスト」と呼ぶ仕組みを設け、独自技術の輸出を制限する制度を検討しているようです。
新制度の詳細は明らかになっていませんが、
- 世界で競争力を持つ国内技術をリスト化し研究開発を後押しする
- ハイテク技術の国外への輸出を管理、制限
- 航空宇宙分野や鉄道関連技術もリストに加わる可能性
とのトピックが漏れ伝わってきているようです。
中国はより広範な分野の技術の輸出規制をちらつかせ、世界的に広がる中国企業排除を阻止する狙いがあると思われます。
ブラジル、弱い経済で収入不足⇒歳出上限の緩和??
2019年6月に発表された一連の指標は、足元の弱い経済を示しており、ボルソナロ政権にとっては逆風となっています。
これを受けて、歳出を賄うだけの税収を得られない⾒通しが強まってきており、ボルソナロ政権がその時にどうするかという点が注目を集めています。
こうした中、同政権が、前政権であるテメル大統領が定めた歳出上限ルールの緩和を検討していると報じられており、マーケットは懸念しています。
歳出上限ルールが緩和された場合には、財政規律への懸念が高まる可能性があり、財政再建に逆行する形となるからです。
中国企業の東南アジアシフトが顕著
米中貿易摩擦の激化を受けて、中国企業の東南アジア投資が急増しているようです。
- ベトナム:2019年1~5月の中国からの新規投資認可額が前年同期比で6倍弱の15億6000万ドル
- タイ:2019年1~3月は同2倍の292億バーツ(約1000億円)
- フィリピン:2018年の中国からの投資が2017年に比べ21倍超の506億ペソ(約1060億円)
中国企業が率先して自国から東南アジアに生産拠点をシフトしています。
この動きが続けば、中国の景気や雇用への影響が心配になります。
ただ、フィリピンについてはドゥテルテ政権が対中関係改善を進めているという別の要因があります。
メイ首相辞任後の動き
メイ氏が保守党の党首を辞任しました。
これから保守党党首選挙が本格化しますが、今後のスケジュールや見込まれるシナリオについて簡単におさらいします。
- 6月20日までに議員投票で、現在10名程度いる候補を2名に絞り込む
- その後、一般党員による郵送投票を行い、7月22日の週までに最終的な勝者を選出
- ブレグジット党への対抗という観点からも、強硬離脱派が当選しやすい環境となっているが、合意なき離脱を阻止しようとする議会と新首相の対立が予想され、行き詰まって議会の解散・総選挙が行われる可能性が相応にある。
BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2019年4月~)
アメリカ、貿易交渉進展ならファーウェイの禁輸を解除検討も
2019年6月9日、アメリカのムニューシン財務長官は貿易交渉が進展すれば、ファーウェイへの禁輸措置を解除する可能性があるとの見方を示しました。
この上で、ムニューシン氏は、アメリカは中国と合意する用意があるものの、中国がこの問題で進展を望まないのであれば、大統領は両国関係のバランス是正に向けて関税措置を進める構えだと説明しました。
2019年6月8日
アメリカの雇用統計に関するレポート一覧
2019年6月の雇用統計に関するレポートが多数出ています。
今回はアメリカの利下げを促進する可能性を高める内容だったので、レポートやニュースが多数あります。
一覧は↓
5月雇用統計、予測下回る水準、利下げ期待高まる
2019年6月7日発表の5月の雇用統計は、非農業部門の就業者数が前月比7万5千人増と予想を下回り、3カ月ぶりの低水準となりました。
OPECプラス、協調減産を年末まで延長する事で合意
2019年6月7日、イラクのガドバン石油相はOPECの加盟・非加盟産油国は協調減産を年末まで延長する事で合意する可能性が高いとの見方を示しました。
また、同日、サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相も同様の発言をロシアとの会談後にしており、協調減産の延長がほぼ確定したと思われます。
アメリカとメキシコが移民対策で合意、制裁関税回避
2019年6月7日、不法移民対策を巡りアメリカとメキシコが合意したようです。
これによってメキシコ製品への制裁関税が回避されました。
FRBの方針に新興国も連動、新興国に余剰マネー流れ込む
FRBの利下げ観測が浮上する中、新興国でも同じようなケースが相次いでいます。
2019年6月上旬時点で、利下げを発表した国としては、
- フィリピン
- マレーシア
- ニュージーランド
- オーストラリア
- インド
といった所です。
緩和競争の再来で余剰マネーが再び新興国に流れ込んでいます。6月1週には36億ドルの資金が新興国に向かったそうです。
リスク回避モードで金が急伸
2019年6月に金価格が急伸しています。
2019年4月以降大きな動きがなかった金マーケットですが、貿易摩擦リスクの高まりで3カ月半ぶりの高値を付けています。
近時のアメリカの緩和姿勢への転換など、金利上昇サイクルが終われば、1トロイオンス1350ドルの「天井」を突き抜ける可能性もあります。
メイ氏保守党党首を正式に辞任
2019年6月7日、メイ首相が保守党の党首を辞任する意向を正式に通知しました。
これを受けて、保守党党首争いが本格化するわけですが、党首への立候補者は週明け10日に確定します。
メイ氏は後継者が決まるまで、首相職にとどまる予定です。
BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2019年4月~)
2019年6月7日
FRB、6月の利下げも可能性あり
6月18〜19日のFOMCに向けて、利下げの機運が少しずつ上昇してきているようです。
パウエル議長はこれまで今夏の利下げ臆測を一蹴してきましたが、最近FRB当局者は景気見通しの悪化に直面しており、一転して利下げを真剣に検討しているようです。
6月の利下げも理屈上はあり得ますし、さすがにそれはなくてもその後7月かそれ以降の会合で実施される可能性が高まってきています。
インド、利下げして5.75%に。9年ぶりの5%台
2019年6月6日、インド準備銀行は政策金利を0.25%下げて年5.75%とすることを決めました。
これで利下げは3会合連続となり、2010年8月以来、約9年ぶりの5%台となりました。
インドでは4四半期連続で経済成長率が低下するなど景気面では厳しい状況となっており、金融政策姿勢を「中立」から「緩和」にして、個人消費や企業の設備投資などをサポートしていきたいと考えているようです。
対中関税第4弾は、G20後に判断
2019年6月6日、トランプ大統領は対中関税第4弾の発動をG20後に判断する考えを明らかにしました。その上でG20における習近平国家主席との会談に意欲を示しました。
対メキシコ関税適用延期を検討との報道あるも、アメリカは否定
2019年6月6日、対メキシコ関税の適用先送りを検討する旨の報道があり、マーケットもそれに反応したようですが、ホワイトハウスの報道官は同日、10日からの適用に今の所変更はないと明らかにしました。
アメリカの対中貿易赤字が増加
2019年6月6日発表の同年4月の貿易統計によれば、アメリカの対中貿易赤字は294億1千万ドルと前月に比べて7.6%拡大したようです。
貿易戦争の影響で輸出が17.1%減と大きく落ち込んだ事が要因で、高い関税により両国貿易の縮小傾向が鮮明になってきています。
EUが対イタリア制裁手続きを検討
2019年6月5日、欧州委員会はイタリアの財政状況がEUの基準を逸脱しているとして、制裁手続き入りが「正当化される」との報告書を公表しました。
これを受けたEU各国の協議で、夏前にも対イタリアの制裁が発動される可能性があります。
「過剰財政赤字是正手続き(EDP)」と呼ばれるこの制裁措置が発動されると、財政をEUの監視下に置けるようになります。
イタリアの財政問題に関する経緯とまとめ(2018年11月~)
2019年6月6日
WTI、弱気相場入り、アメリカの原油在庫は1990年以来の大幅な伸び
2019年6月5日、WTI先物が弱気相場入りしたとの認識が広がっています、
WTI先物は4月のピーク時を22%下回る水準で終了しました。
背景は米エネルギー情報局が発表した週間統計で、石油在庫が合計で約2200万バレル増と、1990年以来の大幅な伸びとなった事です。
アメリカとメキシコ、5日までの協議は不発、6日も継続協議
アメリカとメキシコの協議は5日までに折り合うことが出来ず、6日も協議を継続する事になったようです。
なかなか打開の兆しが見えてこないようです。
ISM非製造業は2月以来の高水準
2019年6月5日発表の5月ISM非製造業総合景況指数は、前月から上昇し、2月以来の高水準となりました。
特に雇用の伸びが顕著で、労働市場の力強さが示唆されています。製造業の方は悪化していましたが非製造業の方は良化です。
フィッチがメキシコ国債を格下げ
2019年6月5日、格付け会社フィッチ・レーティングスはメキシコ国債を格下げしました。
外貨建て長期債務格付け、自国通貨建て長期債務格付けの両方を「トリプルBプラス」から「トリプルB」にしています。
ムーディーズも、国債の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」にしています。
背景は、
- 国営石油会社ペメックスの石油収入の落ち込み
- 政府の同社への巨額支援策が国家財政に悪影響を与える可能性があること
- 経済政策の不確実性が増していること
等が挙げられます。
IMFが世界の成長率を0.5%引き下げ
2019年6月5日、IMFは米中貿易摩擦の最新の影響分析を公表しました。
関税合戦が激化すれば、2020年の世界の成長率は0.5ポイント下押しされると警告し、中国は成長率の下振れ幅が1.0ポイント程度になるとしました。
今回の試算は、2018年中の制裁関税と2019年5月に表明した追加制裁を合わせた影響を考慮しています。
FRB、幅広い金融政策を検討
2019年6月4~5日にFRBはカンファレンスを開き、今後の金融政策について議論をしました。
パウエル議長はその中で現状の利下げ余地の乏しさに懸念を表明しました。
また、そういった状況を受けて、FRB内では新たな策として
- 長期金利を操作する
- 2%の物価上昇率目標を修正する
といった案が浮上しているようです。
- インフレ目標は変更すべきでない
- 裁量的な政策運用は中央銀行の信頼性を損なう
- 従って企業や消費者のインフレ期待を高める結果は得られない
という趣旨の発言をしてクギをさしました。
2019年6月5日
NY株式市場が今年二番目の上昇
2019年6月4日のダウ平均は大幅に上昇して、前日比512ドル40セント(2.06%)高の2万5332ドル18セントで終えました。
この値上がり幅は今年2番目の大きさです。
背景としては、
- FRBのパウエル議長の「景気拡大を持続させるために適切な行動をとる」との発言で利下げ期待が強まったこと、
- 貿易摩擦への懸念も和らいだこと
とされています。
マーケットの急落・急騰についてのまとめ(2018ー2019年)
中国、レアアースの輸出管理システムを検討
中国はレアアースで新しい輸出管理システムを設ける検討に入ったようです。
もちろん、レアアースの輸出規制というカードでアメリカ側に揺さぶりをかける狙いです。
中国はレアアースの世界生産の7割を握り、アメリカは輸入の8割を中国に依存しています。もし、中国がレアアースを禁輸すれば、中国側のこれまでの状況を悪化させたくないという方針からの転換を意味し、激しい攻防へとつながる可能性があります。
今は、こうした報道を受けてアメリカ側がどの様なリアクションをするか探っているのでしょう。
米共和党、対メキシコ関税を支持しない可能性も
2019年6月4日、アメリカの上院共和党員らが、対メキシコ制裁関税について、同党が支持しない可能性に言及しました。
民主党も、関税発動の手続きが進められれば、議会で関税無効化の決議採択を行う可能性を指摘しています。
メキシコが報復リストをロペスオブラドール大統領に提出
メキシコのロペスオブラドール大統領は、アメリカが制裁関税を課した場合の報復関税対象リストを受け取りました。
ただ、リストは提出されただけで、何も決定されていません。
ドバイ原油、60ドル切る
2019年6月4日、ドバイ原油のスポット価格が下落して1バレル59.70ドル前後となり、約5カ月ぶりに60ドル台を切りました。
サウジアラビア政府が協調減産の継続に前向きな発言をしたようですが中国やメキシコの通商協議に好転の兆しが見えず、需要減への懸念が相場を下押ししたようです。
パウエル議長「適切に行動する」発言で利下げ観測強まる
2019年6月4日、FRBのパウエル議長が貿易戦争の激化に懸念を示し、「景気拡大を持続させるため適切に行動する」と述べ、利下げ観測が強まっています。
「予防的な利下げ」を唱える声もFRB内に浮上する中、マーケットは年内の利下げをほぼ織り込んでいます。
ロペスオブラドール大統領、関税期限前に移民問題解決可能と楽観視
2019年6月4日、メキシコのロペスオブラドール大統領は、移民問題についてアメリカが設定した6月10日の期限より前にアメリカと合意が得られるとの見通しを示しました。
ただ、どういった根拠があるのかはよく分かりません。
日米貿易交渉、6月10-11日に実務者協議
日米通商交渉の実務者協議が6月10-11日にアメリカで開催されるようです。
日本側は、内閣官房や外務省、農林水産省、経済産業省の局長級が参加。
農産品や工業品の現状について、専門的な観点から議論を行うようです。
日米TAG(日米物品貿易協定)交渉の関連ニュースのまとめと経緯
アメリカ、最近の中国の主張に失望
2019年6月3日、アメリカのUSTRと財務省は中国政府の最近の主張に対し「米中貿易交渉の性質とプロセスを誤って伝えている事や、アメリカ側に一方的な責任があるとの見解に失望している」旨のコメントを発表しました。
責任の擦り付け合いに終始し実質的な交渉が再開されない状況が続く事を世界中が懸念している状況です。
2019年6月4日
対メキシコ関税で年内のアメリカの利下げを織り込みつつある??
トランプ大統領による対メキシコ関税の問題や、米金融当局の発言などを背景に、アメリカの政策金利の動向を反映するフェデラルファンド金利先物が、年内利下げを織り込みつつあるような動きをしています。
2019年6月初頭現在、実効FF金利は2.39%程度ですが、金利先物による2019年末のインプライドレートは1.855%となっていて、0.5%分の利下げが織り込まれている事になります。
S&Pがインドネシアを2年ぶりに格上げ
2019年5月31 日、S&Pがインドネシアの外貨及び内貨建長期信用格付を1ノッチ引き上げました。
これで格付け三社全てがインドネシアを「投資適格級」の下から2番目に据えた形となります。
S&Pはジョコ大統領の再選を好感し、先行きに対して比較的楽観姿勢を示しています。
もちろん問題点は山積していますが、今回の格上げを受けて通貨ルピア相場や株式相場は底入れするなど好感していいます。
今後はこれが持続的な動きとなるか否かです。
イランからの原油輸出急減
2019年4月から5月にかけてイランの原油輸出量が急減しています。
アメリカの禁輸措置が背景です。
4月まで輸入を続けていた中国・インド・トルコのうち、インドとトルコはゼロに、中国も輸入量を縮小させています。
5月は対中関税と対メキシコ関税でかなり軟調
2019年5月の世界の株式市場は、
- 米中貿易摩擦の再燃、
- 対メキシコ追加関税
- 中国製造業購買担当者景気指数(PMI)の悪化
- 原油価格の下落
- 長短金利の逆転
など複数の要因が重なった事もあり、総じて軟調でした。
アメリカ株式市場だと年初来高値から5月31日までの下落率はS&P500で▲6.6%、「情報技術」セクターが▲9.1%、「電気通信」が▲8.4%、「一般消費財」が▲8.2%などとなっています。
アメリカ、対メキシコ関税問題がUSMCA批准の妨げにならない
アメリカが不法移民への対応不足を理由にメキシコからの全輸入品に5%の関税を課す方針を示したことについて、アメリカの高官はこの問題がUSMCAの批准を妨げるものではないと強調しました。
ただ、これはあくまでアメリカの立場でしょう。メキシコが同様に思っているかどうかは分かりません。
尤も、メキシコが今回の措置に憤慨して、USMCAの批准を拒めば、更にひどい仕打ちをアメリカから受ける可能性もあるので、メキシコにとって関税問題とUSMCAを絡めて考える事が得策かどうかは分かりませんが。。。
ISM製造業景況指数、予想外に悪化
2019年6月3日に発表された5月のISM製造業総合景況指数は、市場の予想外に低下し、2016年10月以来の低水準となりました。
ついに米中貿易摩擦の影響が経済の重しになりつつあるのかもしれません。
実は、この日別に発表された5月の米製造業購買担当者指数(PMI)改定値も、2009年以来の水準をつけています。
中国のアプローチ、苦境
中国は、政策報告書等を通じて、自国の貿易スタンスを改めて説明したり、交渉の行き詰まりの原因がアメリカにあると批判する一方で、協力と交渉継続の用意があると表明したりとかなりアプローチの仕方に迷いがあるようです。
これまでの中国は、首尾一貫性を重視し、アメリカの措置と釣り合いのとれた報復措置を打ち出してきましたが、アメリカのファーウェイに対する攻撃がかなり大きいため、それに対抗する報復が出来ずにいます。
中国は貿易戦争のエスカレートを避けながら、アメリカからの攻撃に応酬するという形が取れなくなっています。
もちろん、レアアースの問題や、フェデックス問題など些細な問題をやり玉に挙げる事は可能ですが、それも限界がありそうです。
中国が後先考えずに一気に考えられる豊富う措置全てを乱発するようになると、大きな混乱を来す可能性があるでしょう。
ゴールドマンサックス、対メキシコ関税が実行される確率は70%
2019年6月3日、ゴールドマン・サックスのエコノミストは今回のアメリカの対メキシコ関税が6月10日に発動される確率は70%であると予測しました。
この問題を巡っては、最終的にアメリカに出回る幅広い商品の価格上昇につながる懸念があり、金融市場は今後の行方と影響範囲に注目しているようです。
原油、下落基調強める
原油相場が下落基調を強めています。
中東産ドバイ原油のスポット価格は6月3日に1バレル60.30ドル前後と4カ月ぶりの安値を付けました。
背景は
- 米中貿易摩擦激化
- アメリカ・メキシコの関税問題
- 中東情勢の悪化で供給が減るとの懸念後退
等です。
スポット価格は前週末時点では1バレル64ドル前後でしたが、対メキシコ追加関税で両国の自動車産業が減速し、原油需要を押し下げるとの見方が広がっているようです。
一方で供給は増加観測が高まっています。
メキシコ外相、合意に自信
エブラルド外相は関税問題についてアメリカ政府と合意できる自信を見せました。
同外相は、今回の関税でメキシコ経済が打撃を受ければ、かえって不法移民が増えると指摘した上で、この問題の解決策として、多くの不法移民の出身地である中米諸国対象の開発プロジェクトにアメリカも共同で取り組むべきだとしました。
同日、ロペスオブラドール大統領も、代表団によるアメリカ側との交渉で、追加関税が回避できるとの見通しを示しています。
ジョンソン氏、合意なくても10月31日に離脱と改めて表明
2019年6月3日、次期首相の有力候補であるジョンソン氏は、合意ありなしに関わらず10月31日にEUを離脱する事を表明し、保守党の党首選に向けた選挙活動を本格的に開始しました。
今の所、ジョンソン氏が後任党首として有力視されています。
イラン、ペルシャ湾で衝突あれば原油価格高騰すると警告
イランで政府の軍事顧問が、ペルシャ湾でイランとアメリカが軍事衝突すれば原油価格が1バレル=100ドルを超えると警告しました。
脅しの連鎖が色々な地域で起きています。
ファーウェイが海底ケーブル事業を売却
ファーウェイは海底ケーブル事業を、中国通信大手の江蘇亨通光電に売却する事を発表しました。
ファーウェイは世界で約90件の海底ケーブル敷設に関わっていて、アメリカ政府は中国政府のスパイ活動に利用されるとの警戒を強めています。
今回の事業売却はそうしたアメリカ側の批判をかわす狙いがあるとみられます。
中国製造業2025 華為(ファーウェイ、HUAWEI)の5G戦略を巡る動き
中国、2019年6月中にも5G免許を国有三社に
中国政府は国有通信大手3社に5G免許を交付する予定です。
アメリカがファーウェイ排除を進めていることに対抗し、5G投資を加速させてファーウェイなど中国企業を支援する構えです。
中国の通信大手3社合計で携帯電話の契約件数は15億件以上で、5G投資は総額で20兆円に達する見通しです。日本はNTTドコモやKDDIがそれぞれ5年で1兆円程度の投資ですから、規模はかなり大きいです。
2019年6月3日
米中貿易戦争激化後、人民元の動きはより大きい傾向に
米中の貿易戦争が激化を増す中、中国人民元の動きも大きな変化を示しているようです。
これまで、基本的に人民元はリスクオン・オフに対してそれほど敏感な動きをすることはありませんでした。
しかし、最近、リスク選好度が後退すると、安全通貨の円が上昇する傾向にある一方で、人民元は下落する可能性が高くなっています。
これは、例えば中国の債券市場の自由化が進む中、人民元のエクスポージャーを取る投資家にとって、ヘッジの重要性が高まっている状況と言えるでしょう。
折しも中国人民元建て国債等がブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合指数への組み入れが開始され、同指数における人民元建て債券の指数全体に占めるウエートは、2020年末までに約6%に達すると見込まれています。
しかし、この傾向がどれほど続くかはまだ分かりません。
3日、アメリカとメキシコが関税を巡って高官協議開始
メキシコとアメリカは6月3日にワシントンで協議を行うようです。
トランプ大統領が移民流入の問題を巡ってメキシコに制裁関税を課す方針を示したことを受け、両国は今週、貿易摩擦拡大の回避を目指す一連の協議を開始します。
このままメキシコが何もしなければ、関税率は7月11日に10%、8月1日に15%、9月1日に20%、10月1日に25%に引き上げるとしています。
中国、交渉はアメリカ次第
中国がアメリカの姿勢次第で交渉は可能だし、長期戦になる可能性もある趣旨のコメントを相次いで出しています。
2019年6月2日、中国の魏鳳和国防相は、米中貿易摩擦について対話のドアは惹かれているが、アメリカが戦いたいなら戦うし、その準備はできていると述べました。
また、同日中国政府は白書を公表し、米中貿易協議の中断についてアメリカに全責任があり、今後の交渉は誠実さと相互尊重、平等に基礎を置く必要があると強調しました。
米中、スーパーコンピューター開発も火花
米中間での次世代スーパーコンピューターの開発レースも熱くなっているようです。
アメリカは2019年3月、アメリカ初の「エクサ級」次世代スパコン「オーロラ」を2021年に稼働すると発表しました。
同クラスの次世代機については、スパコン保有数で世界一の中国が2020年、日本も2021年ごろの稼働を目指すものです。
スーパーコンピューターは将来の国力も左右するだけに、米中のハイテク覇権争いの一つのメルクマールとして注目されていくでしょう。
2019年6月1日
インドの2018年の実質成長率、6.8%どまり
5月31日に発表された2018年度の実質成長率は17年度に比べ6.8%にとどまったようです。
以下に記している通り、当初の予想は7.2%だったので、大きく下回りました。
世界経済が減速するなかでインドも農業や製造業が振るわず、5年ぶりに7%を下回った形です。
USTR代表も対メキシコ関税に反対
アメリカのUSTR代表であるライトハイザー氏も、今回のメキシコへの関税方針に反対していることが分かりました。
というのも、この関税が新USMCAを台無しにする可能性がある為です。
ライトハイザー氏は、今回のメキシコへの関税がUSMCAの批准の見通しに悪影響を及ぼすと主張しているとの事です。
中国、持久戦覚悟も手詰まり感
中国は6月に報復措置を発動させていますが、手詰まり感も漂い始めているようです。
中国はアメリカが貿易摩擦をエスカレートさせるなら中国はどこまでも付き合うと言いますが、中国は既にアメリカからの輸入品の約7割に追加関税をかけていて、残りは半導体や航空機などアメリカ以外で代替しにくい品目が多いのです。
また、中国は6月の報復措置実施に合わせて「適用除外制度」を新設しました。
これは企業からの申請を受けて、米国以外で調達が難しいと判断すれば報復関税の対象から外す仕組みで、アメリカとの貿易戦争の長期化に備え、国内産業への打撃を和らげる手段を増やしたとみられます。
トルコ2019年1-3月の成長率はマイナスで、2四半期連続マイナス成長
2019年5月31日に発表された2019年1~3月期のGDPは前年同期比▲2.6%減でした。
前年同期を下回るのは2四半期連続で、通貨安がもたらしたインフレで経済が不調です。
エルドアン大統領は2019年6月下旬にトランプ米大統領と首脳会談し、通貨安の原因である対米関係を改善して苦境の打開を図りたい考えですが、どうなるでしょうか。
アメリカ、USMCA審議加速の為に行政措置を検討
アメリカ政府が、USMCA批准に向けた議会の審議を加速させる行政措置の発動を検討しているようです。
ただ、民主党はこれまでに、新協定の内容を見極めるための猶予を求めていて、対立が生じる可能性があります。
インドの2019年1-3月GDPは5.8%どまり
2019年1-3月期GDPは前年比5.8%増と、4四半期連続で鈍化しました。
今回の減速の背景は、
- 個人消費の停滞
- 世界経済の成長鈍化
- 米中貿易戦争の激化
等でしょう。
対メキシコ関税、アメリカ農業団体も警鐘
2019年5月の対メキシコ関税は、既報の通りアメリカ最大の経済団体のみならず、農業団体も反対ののろしをあげています。
全米豚肉生産者協議会は、アメリカの豚肉生産者は最大の輸出市場からの報復関税に堪えられないとしています。
推計によれば、メキシコと中国の関税によって米豚肉生産者にもたらした負担は25億ドルに上るとの事です。
イギリス保守党の支持離れ続く
最新ンお世論調査で、いま総選挙が行われた場合、保守党が、少なくとも過去100年間で初めて、上位2党に入れず3位に転落する見通しであることが分かりました。
BREXITを巡る事態の混乱にいらだつ国民の声、という事なのでしょうか。
そういった政党の党首がBREXITの行方を決めるというのもまた問題ですが、他の政党にその能力があるのかも疑問で、とにかくイギリス政治は混迷真っただ中です。
BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2019年4月~)
中国版のエンティティリストを作成
中国は、中国企業に不当に損害を与えた外国企業を列挙する中国版の「エンティティー・リスト」をつくると発表しました。
これは、市場ルールを守らなかったり、ビジネス以外の目的で中国企業への供給を止めたりした外国の企業や団体、個人を指定するものです。
ファーウェイはアメリカのエンティティリストに指定されて追い詰められています。
恐らく、リストに指定されると中国企業との取引が難しくなるのでしょう。
ファーウェイを米国がELに指定したのを受けて供給を停止した外国企業をけん制する思惑も透けます。
いずれにせよ、指定するのは中国政府なのでかなり恣意的なものとならざるを得ないでしょう。
対メキシコ関税、アメリカの産業界がトランプ政権を提訴?
2019年5月31日、アメリカ最大の経済団体である全米商工会議所は今回のメキシコ製品への関税発動に反発し、差し止めを請求するためホワイトハウスを提訴する検討に入りました。
資金面で共和党政権を支えてきた同商議所が、そうした措置を取ればかなり異例の事態です。
トランプ大統領の相次ぐ貿易制限策に、アメリカの産業界の不満もかなり高まっているようです。
全米商工会議所はアメリカ企業300万社が加盟するアメリカ最大の経済団体で、年1億ドル近いロビー資金を投じる、政治影響力の極めて強い団体です。
伝統的に共和党寄りとされてきものの、対中制裁関税などのトランプ政権の貿易制限には強く反対してきました。
イタリア国債利回り上昇、政治不安定化とEUからの勧告を背景に
2019年5月30日にイタリア政府が実施した国債入札は、5年債と10年債の利回りが前回入札から上昇しました。
連立政権の運営に関する懸念、EUからの是正措置勧告に関する懸念が背景と思われます。
ただ、落札額は予定額上限の60億ユーロに達しました。
イタリアの財政問題に関する経緯とまとめ(2018年11月~)
中国、6月1日より予定通り報復関税を実施
中国政府は6月1日から、報復措置を発動しました。
LNGなど600億ドル分の米国製品への追加関税を最大25%に引き上げました。
イギリス財務大臣、合意なき離脱はイギリスの結束を脅かすとクギ
2019年5月30日、ハモンド財務相は保守党党首の立候補者に対して、合意なき離脱はイギリスの結束を脅かすことになると警告し、ポピュリズム的な公約を控えるよう訴えました。
また、イングランド銀行のカーニー総裁は、合意なき離脱の場合、制度変更などの移行期間がない為、石油ショックの時のような状況に陥る可能性があると指摘しています。
中国からベトナム、台湾、メキシコへ生産地が移管
中国の対米輸出は2019年1~3月期に前年同期比で▲152億ドル。
特に落ち込みが大きい機械や電気機器については、中国からベトナムや台湾、メキシコを経由したアメリカへの輸出が増加しているようです。
中国からの生産移管が増加する一方ですが生産地をごまかす業者も増えているようです。
アメリカ、新NAFTA今年の夏批准を目標に
2019年5月30日、カナダを訪問したアメリカのペンス副大統領は、USMCAの批准について米議会で今夏の批准を目指すと表明しました。
アメリカ議会では民主党が多数を占め、批准に向けまだ状況は不透明です。
ファーウェイ製の中古スマホ価格急落
ファーウェイ製スマホの中古品の価格が、アメリカの禁輸措置を受けて急落しているようです。
2019年5月下旬現在、店頭価格が1カ月前に比べ半分近くになった機種もみられます。
アメリカ政府による同社への輸出規制で、OSやアプリの利用がしにくくなるといった観測が広がって、買い手が減ったという事が主な要因です。
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