トルコへの投資、政治と外交のまとめ

トルコへの投資をされている方は重々ご承知の通りですが、トルコを見る際に政治がどうなっているかを見る事は極めて重要です。

特に対米関係は重要で、2018年のトルコショックも対米関係の悪化が招いたものと言って過言ではありません。

この中では、トルコの政治・外交についてまとめていき、トルコ投資のタイミングを計る一つのご参考にして頂ければ幸いです。

2019年4月からの経緯を網羅的にご確認されたい場合は以下をご参考ください。

kindle unlimitedで無料でご覧いただけます。

2020年7月

SNSを規制、国民の不満高まりを受け

2020年7月29日、トルコ国会はSNSの統制を強める法案を可決しました。

新型コロナウイルスへの対応や景気悪化に対する市民の不満が高まっているようで、デモや言論を規制する傾向が強まっています。

これば強まれば民主主義が後退する懸念があります。

今回の規制は、外国のSNS企業に対し、当局のコンテンツを巡る懸念に対処する担当者をトルコ国内に置くことを義務付けたほか、不適切とみなされたコンテンツを削除する期限を設定しています。

当局の指示に応じなかった場合は罰金やアクセスの制限などの罰則を科します。

世界遺産を政治利用

エルドアン大統領は世界遺産の旧大聖堂で今は博物館のアヤソフィアをイスラム教のモスクに変更することを決めました。

トルコの至宝が国民の不満をそらすために政治利用されている、という状況です。

新型コロナウイルスの感染拡大で経済が苦境にあえぎ、政治家として苦しい立場にあるエルドアン氏は、アヤソフィアのモスク化で宗教的な愛国心を発揚するだけでなく、極右勢力の支持を再び喚起する狙いがあるとみられます。

2020年5月

リビアへの介入を強める

北アフリカの産油国リビアの内戦を巡ってトルコとロシアが介入を強めています。

ロシアが支援する有力武装組織リビア国民軍(LNA)が優勢でしたが、トルコの軍事介入でシラージュ暫定政権が反攻に出ており、複数の要衝を奪還している状況です。

トルコの狙い

トルコの東地中海権益を認める暫定政権の延命にあるとみられます。

暫定政権が勢力を挽回したいま和平協議に臨めば一定の目的は達成できる見込みがあります。

和平協議は過去に複数回失敗しており、引き続きロシアやトルコなど外国勢の駆け引きが左右すると見られます。

2020年4月

4日間のロックダウンを実施

2020年4月20日、エルドアン大統領は新型コロナウイルスの感染拡大抑制に向け、23日から4日間、全国31の都市でロックダウンを行うと発表しました。

トルコは11ー12日と18ー19日の週末に同様の措置を実施しています。

トルコでは足下の感染者数が主要国を除けば最大となるなど経済への悪影響が心配されています。

感染対策を巡っては政治対立が見え隠れし、エルドアン大統領はラマダン明けの来月末の経済活動正常化を目指す意向のようですが、一連の対応が奏功するかはまだ分かりません。

エルドアン大統領、辞任表明の内相に続投を指示

2020年4月12日、エルドアン大統領は外出禁止令を巡る混乱を受けて辞任を表明したスレイマン・ソイル内相に対して、職務を継続するよう指示しました。

4月10日、新型コロナウイルス感染防止に向け、政府は11日午前から48時間尾外出禁止令を出しましたが、通達したタイミングが10日午後10時と直前だったため、生活必需品を求める多くの人が店頭に殺到し、混乱が生じました。

一方、エルドアン大統領は、辞任は適切でないとし、職務継続を指示しました。

2020年3月

コロナウイルス問題でトルコの対欧州外交が行き詰まり

シリアなどからの難民を使ったトルコの対欧外交がコロナウイルス問題で行き詰まりをみせているようです。

トルコは、難民の渡欧を促してEUに圧力をかけ、経済支援やシリア情勢への関与を求めていました。

しかし、ヨーロッパ側は新型コロナウイルスの感染拡大を恐れて国境管理を強め、行き場をなくした難民がトルコ滞留を余儀なくされているのです。

トルコ国内でも感染者はすでに1万人を超え、医療崩壊が懸念されています。

国境近くの難民は最大で数万人に膨らんでいたとされますが、一旦ヨーロッパ域内へ行く事を諦め、自主的に国境を離れる難民も多いようです。

サウジ記者殺害事件で起訴

2020年3月25日、トルコの検察当局はサウジアラビアのイスタンブール総領事館で殺害されたサウジ人記者のカショギ氏の事件を巡って同国当局者ら20人を起訴したと発表しました。

サウジの裁判所が無罪としたムハンマド皇太子の側近も含んでいます。

皇太子の関与も疑われる事件の幕引きを許さない姿勢を示したわけです。

サウジの検察は2018年11月、11人を起訴し、裁判所は19年12月に5人に対して死刑判決を言い渡しています。

ただ、トルコはこれら一連の判決内容について「不十分」と不満を表明し、自国内で起きた事件の真相究明を続ける考えを示していました。

トルコはサウジとイスラム世界での影響力を争っている背景もあります。

元副首相が新党設立

2020年3月11日、ババジャン元副首相は新党「民主主義進歩党」の設立を発表しました。

元々エルドアン大統領の与党・公正発展党(AKP)の創設メンバーでしたが、強権的な政治手法を批判して離党していました。

ダウトオール元首相も2019年にAKPを離党して新党を設立するなどエルドアン氏からの離反が多くなっており、政権運営に支障をきたす恐れがあります。

ババジャン氏はエルドアン氏が法の支配を軽視している事や、経済政策の誤りでトルコが中所得国のわなに陥っている事等に言及し、高付加価値の輸出産業の育成に力を注ぐ考えも明らかにしました。

ババジャン氏は与党時代、主に経済政策を担当しており海外の投資家などの間で知名度があります。

トルコとEUが首脳会談

2020年3月9日、EUのミシェル大統領とフォンデアライエン欧州委員長がブリュッセルを訪れたトルコのエルドアン大統領と会談しました。

EUの両首脳は会談後にそろって記者会見し、フォンデアライエン氏はEUとトルコの間に意見の相違があると認めたうえで

「相互的であるという条件で、EUが問題を前進させる意志がある事を伝えた」

と述べました。

ただ、実際この首脳会談で目に見える大きな成果は上がらなかったようです。

シリア問題収拾へロシアと首脳会談

2020年3月5日、エルドアン大統領とロシアのプーチン大統領はシリア問題収束の為会談し、停戦合意したと発表しました。

停戦は3月6日午前0時をもって開始される予定です。

イドリブ県ではロシアが後ろ盾となっているシリア政府軍と、反体制派を支援するトルコとの衝突が続いており、これまでにも停戦合意が結ばれてきたものの、いずれも長くは続かなかったという経緯があります。

トルコ、難民のヨーロッパ流入を容認

トルコがEUとの国境を開き、難民がヨーロッパに流出して混乱が生じています。

トルコの行動の背景

シリア北西部で激化するアサド政権軍との戦闘から距離を置くヨーロッパへのいらだちがあると言われています。

EUとの協定に従い難民のヨーロッパ流出を抑えているわりに、トルコ側に見返りが少ないとの不満を募らせているのです。

トルコは難民増加をちらつかせてシリア情勢の好転に向けた譲歩を引き出す狙いがありそうです。

連日、難民とギリシャ警察隊と難民が衝突し混乱が起きているようです。

ギリシャ政府は衝突を国家安全保障上の脅威と主張し、

「こうした難民は外交圧力をかけるためにトルコ政府に利用されている」

と訴えています。

トルコは2016年、EUとの協定で難民をEUに入境させないと確約しましたが、今年2月27日に方針転換を表明し、今の状況に至っています。

直接の要因としてシリアによる空爆でトルコ軍兵士33人が死亡した事があるでしょう。

シリア内戦の難民問題で、EUの支援をさらに引き出すことを狙っているわけです。

しかし、トルコのこうした強硬策は難民対策へのヨーロッパの協力を失うだけでなく、トルコの外交的な孤立につながるリスクがあるとの指摘も出ており、注意が必要です。

2020年2月

エルドアン大統領のイスラムを前面に出した外交に懸念

エルドアン大統領がイスラム教に基づく外交を強めており、海外から懸念が強まっているようです。

経済政策でしっかりとした功績を出せず焦りがあるのでしょうか。

エモーショナルな部分に訴える外交に海外からは影響を懸念する動きが見られます。

エルドアン氏は世界中にモスクを建設し、パレスチナ難民などの弱いイスラム教徒に手を差し伸べる姿をアピールし、草の根の支持を集めています。

ただ国境を越えて影響力を拡大しようとする試みには反発があり、シリアやリビアでは軍事的な緊張も高まっています。

トルコとの関係が悪化する国、例えばフランスはこうしたエルドアン氏の動きが分離主義を助長するとしてトルコなど外国が派遣するイスラム教指導者受け入れを拒否する考えを打ち出しました。

トルコ宗務庁傘下財団の幹部はフランス国内の銀行口座が閉鎖されたと明らかにしています。

また、少し古いですが2018年にはオーストリア政府がトルコ宗務庁系を含む国内7カ所のモスクを閉鎖する方針を打ち出しました。

エルドアン氏は今のトルコをオスマン帝国の後継として位置づけ、世界に大きな影響を与えるトルコを復活させ、それを自身の求心力の源にもしたいと考えているのかもしれません。

トルコとシリアが大規模衝突

2020年2月27日、シリア北西部イドリブ県でアサド政権軍とトルコ軍が大規模衝突しました。

アサド軍の空爆から始まり、トルコ軍の少なくとも33人が死亡、トルコ軍は即座に大規模な反撃を実施したもようです。

アメリカはトルコを支持する旨のコメントを発表しています。

シリア情勢は一段と緊迫し、更なる混乱が発生する可能性もあります。

NATO各国はトルコと連帯する意思を示し、アサド政権とロシアによるイドリブ県での無差別攻撃を非難すると共に、トルコへの追加支援を検討している事を表明しました。

図らずもここ最近ぎくしゃくしていたトルコとアメリカ、トルコとNATOの関係を回復させる一つの契機となる可能性があります。

エルドアン氏、シリアへの軍事作戦開始を示唆

2020年2月19日、エルドアン大統領はシリア問題について、軍事作戦を開始するのは「時間の問題」だと警告しました。

トルコ軍は既に、イドリブに多数の兵士を投入。追加の部隊をシリアとの国境に向けて移動させており、トルコ軍とアサド政権軍が全面衝突する可能性が高まっています。

ただ、アサド政権軍を支援してきたロシアは、こうした動きを阻止するため様々な事に取り組むと表明しており、どうなるかは分かりません。

国内の支持基盤が弱体化する中で、戦争を用いて自身への求心力を高めるという意図もありそうです。

ロシアとの溝が拡大?

シリア内戦がらみで、トルコとロシアの協調関係に溝が生まれ始めているようです。

ロシアが支援するシリアのアサド政権軍がトルコを窮地に追い込んでいるためです。

トルコとロシアは協議を続けているようですが、なかなか妥協点を見いだすのは難しいようです。

リラはトルコとアサド政権軍が直接交戦した2月3日以降、対ドルで1%超下落しています。
トルコの有権者はエルドアン政権への不満を募らせており、エルドアン大統領の外交もなかなか厳しい状況に立たされています。

2月17日にトルコの代表団がモスクワを訪問する予定のようですがロシア側との隔たりは大きくすぐに解決するのは難しい情勢です。

エルドアン大統領はアサド政権軍に対し、イドリブ県一帯に設けた非武装地帯の外側まで2月中に退くよう求めていますが、それより前の時点でもアサド政権軍に本格的な軍事作戦を仕掛ける可能性を示唆しています。

ロシアとシリアの主張

ロシアやアサド政権はイドリブ県での作戦の目的を「テロリストの掃討」だとしています。ロシアはトルコが約束したイドリブ県からの過激派排除を実行していないと主張しています。

一方、トルコ側はロシアやアサド政権軍の同県進攻が停戦合意違反だと主張しています。

トルコはロシア製ミサイルをアメリカやNATOの反対を押し切って導入するなどロシアとの関係強化をアピールしていましたが、今回の一件で両国関係がどうなるか分かりません。

今回の問題がこじれ、外交・安全保障のバランスが崩れると、難民流入や新たな制裁の発動という形で経済再建が遅れるリスクが高まります。

アメリカと電話協議

2020年2月15日、エルドアン大統領はアメリカのトランプ大統領とシリア情勢をめぐって電話会談しました。

シリア内戦でアサド政権軍の進攻により北西部イドリブ県の情勢が悪化しているとして、早期安定に向けた方策を協議したようですが、詳細は報道されていません。

トルコ、シリアに大規模な攻撃

2020年2月10日、シリア北東部イドリブ県で10日トルコがアサド政権軍に対して大規模な攻撃を行いました。

当該攻撃の直前、トルコ兵士5人が死亡、5人が負傷した攻撃がシリア政権軍からあり、これに対する反撃です。

トルコ国防省によると、政権側の標的115カ所を攻撃し、戦車などを破壊し101人を殺害したと主張しました。

トルコは10日も首都アンカラで政権軍の後ろ盾のロシアと協議していますが、政権軍とトルコ軍の攻撃の応酬がさらに激しくなる可能性もあります。

シリア内戦を巡ってトルコとロシアが協議

2020年2月4日、ロシアのプーチン大統領とエルドアン大統領は電話協議し、シリアの情勢安定へ緊急措置を講じることで合意しました。

既報の通りトルコ軍とシリアのアサド政権軍は交戦し、アサド政権を支援するロシアは緊張緩和に取り組む構えを示し、トルコとの関係維持を図ります。

ロシアによると、協議はトルコ側が提案したという事ですが、どの様な協議内容かは明らかになっていません。

ロシアがアサド政権軍にトルコへの攻撃を控えるように働きかける事等が考えられます。

トルコとシリアが直接交戦

2020年2月3日、内戦が続くシリア北西部イドリブ県でトルコ軍とシリアのアサド政権軍が直接交戦し、多数の死傷者が出たようです。

トルコは全面衝突を避けるためアサド政権の後ろ盾となっているロシアと協議を始めた模様です。

シリアからの難民拡大を防ぎたいトルコは停戦を目指しますが、アサド政権軍も全土制圧を狙って同地域の反体制派を攻撃しており、反体制派の一部を支援するトルコが内戦に巻き込まれるリスクも残ります。

2020年1月

アメリカと電話で首脳会談

2020年1月27日、トランプ大統領とエルドアン大統領が電話で会談したようです。

シリア、リビア情勢について協議したようです。

アメリカの報道官は、

「両首脳は外国の介入を減らし、リビアの停戦を維持する必要性について協議した。シリアのイドリブ県で続いている暴力行為をシリアが止める必要があるとの認識でも一致した」

と発言しました。

シリア北西部のイドリブ県は、反体制派の拠点となっていて、同国のアサド大統領はイドリブ県を奪還するため、大規模な空爆を実施しました。

その結果27日には多数の住民がトルコの国境に向けて避難していました。

東地中海のガス田を巡って周辺国が主導権争い

東地中海の天然ガス開発を巡り、周辺国の主導権争いが激しくなっているようです。

イスラエルがエジプトにガス輸出を始め、さらにギリシャなどとパイプライン建設で合意してヨーロッパへの供給を狙っていますが、これにトルコが反発しています。

この計画を妨げるようにリビア暫定政権と組んで地中海に排他的経済水域(EEZ)を設定しました。

トルコがリビア内戦への介入を強めた背景ともなり、地域の火種になっています。

トルコの動きを周辺国は警戒しています。

2020年1月16日、エジプトやイスラエルなどは「東地中海ガスフォーラム」を開き、ギリシャやキプロスも加えてガス開発・輸送で協力することを確認しました。

そこでギリシャの環境・エネルギー相は「トルコの動きは違法」と批判しています。

EUの動き

EUもこの地中海のガスに期待するものの、加盟国のギリシャやキプロスを全面的に支援できずにいます。

それは、シリア難民問題で、EU域内に入ってきた難民をトルコに送還することで両者は合意していますが、トルコが態度を軟化してこの約束を反故にすればEUに難民の流入がまた起きるかもしれないからです。

2019年12月

リビアへ派兵を決定

2019年12月26日、エルドアン大統領はリビアに派兵すると表明しました。

東部の武装勢力と争うシラージュ暫定政権側を支援します。

同政権を支えることで、東地中海でのガス田開発で対立する欧州や、リビア内戦で武装勢力側に立つロシアをけん制する狙いがあると見られます。

ただ、トルコの参戦で、内戦が混迷を深める恐れがあります。

リビア派兵を示唆

2019年12月25日、エルドアン大統領はリビア暫定政府を支援するため、同国に派兵することを強く示唆しました。

エルドアン大統領はリビアの隣国チュニジアを予告なしに訪問しました。

リビア高官と会談する可能性が高いと見られます。

リビア暫定政府は、同国東部に拠点を置く「リビア国民軍」と対立しているとされますが、エルドアン大統領はリビア暫定政府支援のため派兵の可能性について重ねて協議しているようです。

この動きがトルコ経済や通貨にどう影響するかはまだ分かりません。

アメリカが制裁なら米軍使用のトルコ国内基地を閉鎖

エルドアン大統領は、アメリカがトルコに制裁を加えるなら、対抗措置としてトルコ内のアメリカの核弾頭が配備されている基地を閉鎖すると言明しました。

アメリカはトルコ制裁をちらつかせていますが、それをけん制した形です。

エルドアン大統領は12月15日、対抗措置としてアメリカの核弾頭が配備されているトルコ南部インジルリク空軍基地を閉鎖する可能性があると述べました。

トルコ与党が一部分裂

2019年12月13日、トルコの与党、公正発展党を9月に離党したダウトオール元首相が新党「未来党」の設立を発表し、公正発展党が一部分裂という形になりました。

公正発展党党首を務めるエルドアン大統領にとっては打撃となりそうです。

ダウトオール氏は、現政権が権力維持しか考えていないと批判、憲法改正を経て大統領に実権を集中させた政治制度は「民主主義の条件を満たしていない」と指摘し、未来党の目標は国民の繁栄や表現の自由を保障することだと語りました。

未来党にはAKPの元国会議員らが参加していて、ダウトオール氏と同じくAKPの有力者だったババジャン元副首相も7月に離党し、別の新党を近く立ち上げる考えを示しているようです。

アメリカ上院、アルメニア人虐殺認定する決議

2020年12月12日、アメリカ上院はオスマン帝国(現トルコ)末期の1915━23年のアルメニア人150万人の殺害をジェノサイド(民族虐殺)と認定する決議案を全会一致で可決しました。

もちろんトルコは強く反発していて、両国関係がさらに悪化する可能性があります。

民主党が多数派を占める下院は同様の決議案を10月に圧倒的賛成多数で可決していましたが、共和党が優勢の上院では採決を繰り返し阻止してきた、という経緯があります。

ロシアとトルコ、ミサイル防衛システムの追加契約について進捗

 ロシアとトルコは、ロシア製ミサイル防衛システムを追加でトルコに納入する契約について作業を進めている模様です。

アメリカは制裁を検討していると報道されていますが、構わず進めているという事でしょうか。

アメリカ、対トルコへの制裁を検討

2019年12月3日、トランプ大統領はトルコのロシア製ミサイルの購入を巡って、同国への制裁措置を検討していると明らかにしました。

トランプ氏は

「周知の通りトルコは当初、アメリカ製の地対空ミサイル『パトリオット』を購入したがっていたものの、オバマ前政権はトルコの購入を認めず、トルコが他のミサイルを購入する段になって慌てて動きだす始末だった」

と語りました。

制裁を検討するとしながらも、エルドアン大統領よりのコメントの様な気がしますが。。。

ロシアプーチン大統領がトルコを訪問

ロシアのプーチン大統領は2020年1月8日にトルコを訪問し、エルドアン大統領と会談する計画であることが分かりました。

ロシアは、同国産のガスをトルコと欧州南部に輸送するパイプライン「トルコストリーム」の稼働を目指しており、その話し合いが行われる予定のほか、同国のミサイルに関するオプション行使についても色々進展があるのかもしれません。

アメリカがどう反応するかが注目でしょう。

2019年11月

新たなロシア製ミサイルシステム導入の契約??

ロシアとトルコは、ロシア製ミサイル防衛システムをトルコに供与する新たな契約を2020年前半にとりまとめに動くかもしれません。

現在の契約において、トルコは新たなS400部隊や、その一部部品をトルコで製造することが出来るというオプションが含まれていて、この行使についてロシア、トルコ間で活発に協議を行っているようです。

もしオプションを行使すると、2020年前半に新たな契約書を取り交わす事になる可能性があります。

もちろん、アメリカは強く反発するでしょう。

ロシア製ミサイルシステムの破棄はない、と言明

2019年11月19日、エルドアン大統領はトランプ大統領と先週会談した際、ロシア製ミサイルシステムについて、アメリカの要求に応じて破棄することはないと言明したと明らかにしました。

アメリカはトルコが当該ミサイルシステムを破棄しない場合はトルコに制裁を科す可能性があると警告していますが、まだ制裁の発動には至っていません。

エルドアン大統領、EUによる制裁を批判

2019年11月12日、エルドアン大統領はEUが対トルコ制裁を決めたことを批判、交渉を打ち切り、拘束中のIS戦闘員を欧州に送還する可能性があると表明しました。

エルドアン大統領はワシントン訪問に先立ち、EUの決定を批判した上で、トルコは国際法に基づき自国の権利を行使していると主張しました。
トルコとEUの雪解けには多くの課題が残っています。

ロシア製ミサイル問題、亀裂回避を優先

2019年11月13日、トランプ大統領とエルドアン大統領は首脳会談し、ロシア製ミサイル問題について、で協議を続けることで一致しました。

要するに問題を先送りしたという事です。

決定的な亀裂の回避を優先したという事ですが、アメリカ議会の対トルコ強硬論が勢いを増しており、首脳間の「相性」だけで行う外交にも難しさが出てきています。

EU、トルコに制裁措置導入を決定

2019年11月11日、EUはトルコがキプロスの排他的経済水域内にある巨大ガス田を採掘しているのは違法として制裁措置を導入することを決めました。

トルコは欧州出身の過激派組織「イスラム国」の戦闘員を出身国へ送還する構えで、EUとトルコの緊張が高まっています。

トルコ側の主張

トルコはキプロスを国として承認しておらず、ガス田は自国などの権益と主張しています。

EUは採掘をやめるようトルコに言っていましたが、トルコは応じず、対立が激しくなっていました。

制裁の内容

制裁は主に関係者の域内への渡航禁止と資産凍結の2つのようです。

ただ、子の制裁をいつから始めるかなど具体的な日程は定めませんでした。

EUもこれ以上の対立は望んでおらず、トルコ側の歩み寄りに期待しているのでしょう。

トルコ、欧米出身のIS戦闘員を各国に送還

2019年11月11日、トルコが拘束してきた「イスラム国」の戦闘員のうち欧米出身者を各国に送還し始めました。

送還する目的

トルコによるシリアへの軍事侵攻、キプロス沖のガス田採掘、ロシア製ミサイル購入を批判する欧米の譲歩を引き出す狙いがあると見られます。

この送還は、送還される側にとると、治安悪化の原因になるため、嫌なものです。

実際、欧米は受け入れに消極的で、送還を強行すれば混乱が広がりそうです。

エルドアン大統領の支持率が回復

2019年11月5日に公表された世論調査によると、エルドアン大統領の支持率が10月に上昇したようです。

不支持率は逆に9.3ポイント低下し、最低の33.7%となりました。
ただ、メディアは政権に忖度するようになっているのえ、なるべく政権側の都合のいいように報道している可能性があります。

2019年10月

アメリカの国防長官がトルコを非難

2019年10月24日、アメリカのエスパー国防長官はトルコについて「責任ある同盟国」へ戻るよう訴えました。

エスパー氏は同日、トルコのアカル国防相と会談し、こうした考えを伝えたとみられます。

トランプ大統領はエルドアン大統領が好きですが、他のアメリカ政府高官はなかなか同じような感じではないようです。

もしトランプ大統領が来年大統領選挙に敗北した場合、アメリカの対トルコ政策はまた厳しくなる可能性があります。

アメリカ、トルコへの制裁を解除

2019年10月23日、トランプ大統領はトルコへの経済制裁を解除しました。

制裁解除した背景

トルコ政府が今朝、シリアでの戦闘を停止し、停戦を恒久化すると伝えてきた事と、NATOの同盟国であるトルコとの関係の正常化を急ぎたいこと、地域の安定を優先したいこと、等でしょう。

しかし、この合意が破られれば再び制裁措置に動く可能性も示しました。

シリア問題でロシアが存在感

シリア問題でロシアが存在感を発揮しているようです。

2019年10月22日、エルドアン大統領とプーチン大統領は、シリア内に「安全地帯」を設置することで合意したようです。

トルコはアメリカと合意した通り、120時間の停戦に基づいて、現在シリアで軍事作戦を行っていません。

トルコは、アメリカがクルド人組織を説得し、現地時間10月22日午後10時までに国境付近120キロメートルの地帯から撤退させることを期待していました。

一方、アメリカのペンス副大統領は、クルド人武装組織の司令官から書簡で、合意した地帯から撤退したとの通知を受けたと明らかにしています。

ペンス氏はこれで合意内容が履行されたと見なしているという事ですが、トルコは納得していなかったのです。

そこで出てきたのがロシアです。

トルコとロシアの合意内容

現地時間2019年10月23日に、ロシア軍警察とシリアの国境警備隊がシリア北部に入り、クルド人組織の退去を始めます。人員と武器などの移動に約6日間かかるとしています。その後、トルコ国境から10キロ圏内の地域をトルコとロシア軍が共同で警備し、トルコにとどまるシリア難民の帰還を両国が取り組むという事です。

シリアとトルコの国境沿い地帯はアメリカ軍がクルド人勢力の協力を得て警備してきましたが、今後はこれに代わって、ロシアを後ろ盾とするシリアのアサド政権軍が再び勢力を得ることになるわけです。

トルコの軍事作戦はリラの動き次第?

トルコの対シリア軍事作戦は、トルコリラの動きにも影響を受けるかもしれません。

リラは現在、シリア北部情勢を巡り再び売り圧力を受けており、当局がリラ買い介入をしていると思われます。

しかし、西側諸国が制裁を強化すれば通貨防衛のための外貨準備が足りなくなり、経済は更に悪化し、エルドアン大統領は軍事作戦を継続する事が難しくなるでしょう。

MEMO

トルコの外貨準備は360億ドル程度で、リラの防衛を続けるにはぎりぎりの水準です。

トルコの外貨準備はかなり乏しいので、ひとたび売り圧力にさらされれば、再び暴落する事は簡単でしょう。

トルコ、クルド人勢力に国境付近からの撤退を要求

2019年10月22日、トルコはシリア北部のクルド人武装勢力に対して国境付近から撤退するよう要求し、無視すれば攻撃の標的にすると警告しました。

ただ、より広範囲に及ぶ「安全地帯」からの撤退よりは要求範囲を縮小させた形です。

期限は現地時間22日午後10時までとしました。

「安全地帯」を巡る認識でアメリカとトルコに隔たり

シリア停戦合意の解釈をめぐり、アメリカ国とトルコの隔たりが表面化しているようです。

シリアに設ける安全地帯に対する認識が違っているようです。

トルコは国境沿いのほぼ全域を想定しますが、アメリカは一部に限定されると主張しています。

合意後もトルコと敵対しているクルド人勢力の攻撃は続いていて、混乱が収まるかは不透明です。

トルコが120時間の停戦を受け入れ

2019年10月17日、エルドアン大統領とアメリカのペンス副大統領が会談し、トルコ軍の作戦を120時間停止することで合意しました。

どの様な事が話し合われたか

  • トルコ軍が作戦を停止している120時間に、アメリカ軍はクルドの武装組織の撤退を支援する。
  • クルド勢力が撤退後に完全な停戦を受け入れることにエルドアン氏は同意。
  • トルコが停戦すれば、アメリカはトルコに対する新たな制裁は実施しない。
  • トルコが求める「安全地帯」の設置について平和的に実現するよう協力することで一致。

といった所です。

120時間以内にクルド人武装組織の撤退の支援を行うという事ですが、ここの達成基準が報道ではよく分かりません。玉虫色という事でしょうか。。。

トランプ大統領が親書の内容を公表

2019年10月16日、トランプ大統領がシリア侵攻を開始したトルコのエルドアン大統領に対する親書の内容を公表しました。

そこでは、

「強がってはいけない。バカなことはしないように」

と自制を求めたようです。

トランプ氏はシリアからの米軍撤退を表明し、それがトルコに侵攻のきっかけを与えたとの批判を受けています。

親書公表はこうした批判を受けての対応と思われます。

アメリカ、トルコに副大統領を派遣しシリア侵攻の即時停止を求める

2019年10月16日、ペンス米副大統領はトルコに向けて出発し、シリア侵攻の即時停止を促します。

具体的な方策

アメリカは経済制裁で圧力を強め、トルコに戦闘激化を思いとどまらせる戦略のようです。

しかし、トルコが軍事攻撃を行う理由であるクルド人勢力の脅威を取り除く代替案をアメリカが示せる可能性は低いと思われ、難航しそうです。

ペンス副大統領はエルドアン大統領と会談し、トルコ製鉄鋼の関税を倍増させるなどの制裁をトルコが侵攻をやめるまで続ける方針を伝えて、軍事作戦の停止を促します。

また、アメリカ国内では、金融やエネルギー部門への追加制裁を視野に入れたトルコ制裁法案が議会に提出される予定です。

アメリカ下院議長、超党派のトルコ制裁を支持

2019年10月14日、アメリカ共和党のリンゼー・グラハム上院議員は民主党のペロシ下院議長と協議し、ペロシ議長がトルコ政府に対する超党派の制裁を支持したことを明らかにしました。

グラハム議員はトランプ氏支持派のようですが、トランプ大統領によるシリアからの米軍撤退決定を繰り返し非難していました。

トランプ大統領は、エルドアン大統領と懇意ですがシリア侵攻については徐々に外堀を埋められています。

アメリカ、トルコに経済制裁

2019年10月14日、トランプ大統領はシリア侵攻を始めたトルコに経済制裁を科すと表明しました。

どういった制裁でしょうか

人権侵害に関与した政府関係者を制裁対象に指定し、トルコ製の鉄鋼に課す追加関税を倍増させる方針です。シリア内戦で発生した難民の強制送還に関与した人物にも制裁を科し、鉄鋼への追加関税は現在の25%から50%に引き上げます。

トルコ経済に打撃を与える対抗措置を発動して、シリア情勢をさらに緊迫させないようする狙いですが、どこまで効果があるかはまだ分かりません。

また、トルコ経済にどこまでダメージを与えるのか、まだそこまで明らかになっていません。

EUがトルコへの武器輸出を制限

2019年10月14日、EUはトルコへの武器輸出を制限することで合意しました。

背景はもちろんトルコのシリア侵攻です。

ただ、禁輸措置に踏み切ることは避けました。

加えて同会合で、トルコがキプロス沖で進める石油・ガス掘削を巡り、経済制裁を策定する方針でも一致しました。

アメリカの政府高官が相次いでトルコへの制裁を言及

2019年10月11日、アメリカのエスパー米国防長官は、トルコの軍事行動について「大変失望した」と語り、ムニューシン財務長官も、トルコ制裁の「強力な権限」が財務省に付与されると明らかにしました。

財務省がトルコに課す制裁とはどんなものでしょうか。

トルコ政府に関わる全ての個人に制裁を科せるようになるという事です。経済制裁をちらつかせてトルコに戦闘激化を自制するよう促す狙いがあります。

これとは別に、共和党議員からもトルコ制裁の提案がなされています。

その提案はエルドアン大統領らトルコ高官の資産を標的にしているほか、ビザ発給の制限、トルコとの軍事関連取引や同国のエネルギー生産支援に携わった者への制裁を盛り込んでいるという事です。

アメリカ、トルコの軍事行動をけん制

2019年10月10日、トランプ大統領はトルコの軍事行動をけん制しました。

トランプ大統領は、

「ルールに基づいて行動しなければ制裁を通じてトルコに金融面でとても激しい打撃を与える。注視している!」

とツイッターに書き込みました。

アメリカ議会ではシリア進軍についてトランプ氏の責任を問う声が目立っていてち、トルコに強硬姿勢を示して批判をかわす狙いがありそうです。

国務省は、トルコが戦闘で少数民族を迫害したり、民間人を含む無差別な空爆をしたりすれば制裁を科すと説明しました。

トランプ氏はトルコとシリアのクルド人勢力の仲裁にも意欲を示しています。ただ、明確な見通しはまだないようです。

国内目線の軍事作戦が泥沼化すればリラの暴落も

今回のトルコの軍事行動の狙いは、侵攻した地域を「安全地帯」にして、トルコからシリア難民を移し、難民排除の機運が高まるトルコ国内の有権者の支持を取り付ける、というものです。

ただ、トルコが構想する国境に沿ったシリア側の「安全地帯」は、長さ約480キロ、幅が30キロに及んでいて、これら全域の制圧を目指すとなると戦闘が長期化する可能性が高くなります。

また、トルコが仮に「安全地帯」を越えてシリア領に深く侵攻すると、事態の泥沼化もありえます。

場合によってはトルコとシリアの国家間対立に発展する可能性があり、トルコリラのはまたの暴落が襲う可能性があります。

トルコがシリアのクルド人勢力への攻撃を開始

2019年10月9日、トルコ軍がシリア北東部を掌握するクルド人勢力への軍事作戦を開始しました。リラもこれを受けて下落しています。

トルコが軍事作戦を今後どの程度拡大するかは不明ですが、大規模な戦闘に発展して地域が不安定化する懸念が強まっています。

アメリカの反応はどうでしょうか。

トランプ大統領は、トルコの今回の軍事行動を支持しないとすぐに表明しました。

ただ、攻撃停止は明確に求めず、報復措置にも触れませんでした。

戦闘地域での民間人保護や「イスラム国」(IS)の扱いについてトルコが責任を負う事を指摘した上で、アメリカは関与しない方針を強調しました。

invstem.com

トランプ大統領はエルドアン大統領との電話会談で、今回の軍事行動を妨げない方針を伝えていましたしね。

ただ、トランプ大統領がシリアからの米軍撤収を表明してからわずか数日後の軍事作戦開始となったことで、これまでアメリカに協力してきたクルド人勢力を見捨てたという批判が強まる恐れがあります。

invstem.com

アメリカの大統領選挙にも影響するでしょうか

トルコ寄りになるトランプ大統領

トランプ米大統領はトルコを「重要な貿易相手国」と称賛し、シリア侵攻への道を開いた先日に続いて、トルコ寄りの姿勢を鮮明にしました。

また、トルコのエルドアン大統領が11月に訪米する予定だとアメリカ政府が明らかにしました。

トランプ大統領のトルコに対する姿勢は、多くの共和党議員と一線を画しています。

共和党議員らはトルコの軍事行動を批判しています。

invstem.com

この問題が大統領選にも影響するかもしれません。

アメリカ、トルコのシリアにおける軍事行動をけん制

2019年10月7日、トランプ大統領はトルコが計画するシリアでの軍事行動に行き過ぎがあった場合、トルコ経済を壊滅させると警告しました。

10月6日、トランプ大統領はエルドアン大統領と電話会談をしています。

アメリカは、トルコは長く計画してきた安全地帯設置に向けた軍事作戦を近く行うが、アメリカは関与も支援もしないと表明しています。

シリアに展開する米軍部隊は、同国北東部から撤収を開始しています。

米軍撤収を受け、トルコは国境を接するシリア北部に計画する「安全地帯」設置に向けて少数派民族クルド人勢力を排除する軍事作戦を行う見通しです。

アメリカにとってみると、これまでシリア北部でイスラム国と戦うクルド人勢力を支援してきた事もあり、撤収は大きな方針変更となります。

トランプ大統領は、上記の様な事を受けて、トルコが行きすぎた行動をすればトルコ経済を「壊滅させる」とけん制しました。

一方で、同地域からのアメリカの撤退も肯定しています。

言論弾圧下で広がる新興メディア

政府による言論統制が強まる中、インターネットを中心に新たなメディアが存在感を発揮しつつあるようです。

大手を離れた著名記者らがブログ等を使って情報発信をしているのです。

そのほかにも2019年4月には欧米大手メディアが共同でトルコ語のニュース番組配信を始めたりしています。

トルコのメディア環境が厳しくなった要因は何でしょうか。

2016年7月に軍の一部が起こしたクーデター未遂事件が直接のきっかけでした。

エルドアン政権は非常事態宣言を出し、メディアの閉鎖や接収に乗りだし、これまで閉鎖されたメディアは150社以上に上るという事です。

最近は摘発の範囲が対テロや反政権に限らなくなり、政権批判が鳴りを潜めてしまいました。

今では、殆どの既存メディアが政権寄りの報道に徹しているとみられていますが、こうしたメディアは国民の支持を失っているという意見もあります。

2019年6月時点の日刊紙発行部数は最大手のサバハ(26万部)が前年比12%減、ヒュリエット(23万部)が同20%減など、神離れだけでは説明がつかないレベルで減少しています。

そこに現れたのがブログや動画を使ったニュース配信だったのです。

ただ、これは基本的に無収入。どこまで続けられるか分かりません。

ただ、自由な報道は民主主義の根幹。多くの外国人はこうした活動を応援しているでしょう。

2019年9月

トルコ、難民の国外流出を黙認し、欧米に圧力

トルコがシリアなどからの難民の国外流出を事実上、黙認する姿勢をとっています。

invstem.com

何が背景と考えられるでしょうか??

難民問題でなかなかアメリカからの支援が得られない事と、東地中海で発見された巨大な天然ガス田の権益を巡り、欧州に譲歩を促す狙いがあるようです。

MEMO

トルコ海上保安当局によると、同国から不法な出国を試みた難民は2019年8月だけで、前年同月の5倍超の8430人に達したという事です。

8月にはギリシャ全体で約1万人の難民を受け入れているとされ、その大半はトルコ経由だとみられています。

エルドアン大統領は、

国境を開かざるを得ない。支援がなければトルコだけで持ちこたえる事はできない」

と述べて、難民の出国を黙認する可能性を示唆しています。

invstem.com

エルドアン大統領は何を求めているのでしょうか??

エルドアン氏は、シリア北東部に難民帰還のための安全地帯を作る事を求めています。

トルコとの国境に沿うような形でアメリカと共同で設け、トルコがここに難民を移す、というアイデアです。

だが安全地帯の設置は遅れています。

アメリカは、シリア北東部に展開するクルド人部隊を友軍と位置づけており、同部隊を敵視するトルコとの間で折り合いがつかないのです。

エルドアン氏は欧州にも不満を持っています。

2016年、トルコとヨーロッパはトルコ経由でヨーロッパに流入する難民の対策についてEUと合意しました。

トルコが難民を引き受けるかわりにEUが必要な資金を負担する、という内容です。

しかし、トルコ側によれば、EUは負担すべき60億ユーロの半分しか拠出しておらず、またEUへのトルコ国民のビザなし渡航についても未実現のままだというのです。

トルコからしたら、EUに騙されたという事でしょう。

EUの対応

欧州委員会は、60億ユーロの内、残りもまもなく支払うと表明しました。

ヨーロッパが最近受け入れた約100万人の難民らのうち、8割以上がトルコ経由でギリシャ入りした人たちです。

もし、トルコが協力を放棄すれば、ヨーロッパは難民流入で再び揺らぎかねません。

invstem.com

実はここにはトルコ国内の事情も絡みます。

最近の不況で、エルドアン氏の支持基盤の低所得層を中心に「職を奪われる」などとして難民の国外退去を求める世論が盛り上がっているのです。

ここに加えて、東地中海のガス田についても問題を抱えています。

トルコはこのガス田が、自国の権益下にあると主張しますが、EUは加盟国キプロスの排他的経済水域(EEZ)内だと指摘しています。

アメリカ、ヨーロッパと様々な問題を抱えるトルコは、引き続き多くの政治問題が絡み、それがトルコリラ等に大きく影響してくるでしょう。

元重鎮の与党政治家が離党して新党を結成

2019年9月13日、トルコのダウトオール元首相は13日、与党・公正発展党(AKP)を離党し、新党を結成すると表明しました。

ダウトオール氏はかねてから強権的なエルドアン大統領の手法に批判的でした。

AKPからは2019年7月にババジャン元副首相も離党していて、党の元重鎮が離反する動きが続いています。

MEMO

ダウトオール氏は2014~16年に首相を務めた大物政治家ですがが、大統領権限を拡大しようとするエルドアン氏と対立し、最終的に辞任しました。

AKPは、イスタンブール市長選で不正を主張があったとごねて一旦敗北を帳消しにしたものの、再選挙でも更なる敗北を喫し、エルドアン氏の求心力低下が指摘されています。

トルコで政治の動きが慌ただしくなってくるかもしれませんが、マーケットがどの様に反応するかはまだ分かりません。

アメリカのパトリオットミサイル購入の検討

2019年9月13日、エルドアン大統領はアメリカ製ミサイルシステム「パトリオット」の購入を巡り、トランプ大統領と今月協議したことを明らかにしました。

さらに、ロシア製ミサイル防衛システム購入によって悪化している対米関係を、自身とトランプ大統領との個人的な絆によって改善させることが出来ると述べました。

アメリカ財務省がトルコのハルクバンクに課す罰金の可能性に対しては、それを回避することが可能だとし、トランプ大統領との「特別な信頼関係」を強調しました。

アメリカとの貿易を4倍にする目標を設定

2019年9月7日、トルコはアメリカと協議し、両国間の取引拡大に向け、貿易障壁を撤廃するよう要請しました。

ミサイル防衛システム問題がくすぶる中、トルコとアメリカは二国間の貿易額を現行の4倍の年1000億ドルに増やすという目標を設定しました。

invstem.com

両国の貿易障壁とは何でしょうか??

アメリカ政府が2019年5月に行った、トルコを一般特恵関税制度対象国からの除外を指しています。

ただ、アメリカは当該制度からの除外についてトルコの経済発展の水準を踏まえれば適切な措置だとしています。

エルドアン大統領、核保有を示唆する発言

2019年9月4日、エルドアン大統領が将来の核保有の可能性を示唆しました。

これまでトルコは本格的な核兵器開発を進めてきませんでした。

そうした中、今回エルドアン氏がこのような発言をした真意は分かりませんが、本当にそうなると中東のパワーバランスを変化させるもので、また海外資金が逃避する要因にもなってしまいます。

今回の発言が与党の支持層へのリップサービスなのか、または国際社会を意識し周到に準備されたものかどうか、まだ分かりません。

わざと政治的な課題をたくさん作って、外交カードにするといった事もあるかもしれません。

2019年8月

シリアと非難合戦

2019年8月19日、トルコはシリア軍からトルコ軍が空爆を受け、死傷者が出たと非難する声明を出しました。

invstem.com

トルコは、シリアの反体制派を支援しています。

一方シリア政府もトルコ軍が国際法に反して武器や弾薬を積んで越境したと応じています。

トルコの対外問題は、次から次へと出てくる感じです。

エルドアン大統領、ミサイル問題で対米関係が悪化するという懸念を一蹴

2019年8月6日、エルドアン大統領はトランプ大統領が、今回のロシア製ミサイル問題導入で両国関係を悪化させるような行動には出ないと信じていると述べました。

この問題についてはアメリカ議会が強硬な対応を迫る一方で、トランプ大統領はまあ明確な方針を打ち出していません。

エルドアン大統領は、今回の決定は安全保障のために行ったものであり、その様な状況に追い込んだのは、ほかならぬ同盟国だと述べて自身と自国の正当性を改めて主張しました。

2019年7月以前

2019年7月より前の記事については以下でお読みください。

kindle unlimitedで無料でお読みいただけます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です