ブラジルレアルは上がるのか?現状から今後の行方まで色々なポイントで考えるブログ

このブログは、

  • 依然高い利回りであるブラジルレアルに投資をしてみたいが、どういう所に気を付けたら良いのか分からない人、または
  • 既に投資をしているがここ最近のブラジルレアルの不調さを不安に思っていて、色々と調べている方

向けに書いている投資ブログです。

ここ最近低い水準で推移するブラジルレアル。利回りの高さからとても魅力的ですし、見通しを考えるとき、ここまで落ちているのだからもうそろそろ上がるのでは、と思ってしまいます。

筆者はバリュー平均法でブラジルに2016年から投資をしている個人投資家です。含み損を抱えている状況ですが、投資は継続しています。

ずっと投資し続けています。以下に書いてある通り、この国のポテンシャルを考えれば長期で見れば上がる可能性が高いと思っているからです。

このブログはブラジルの基本情報のみならず、最近ブラジルとブラジルレアルで何が起こっているか網羅的に知りたい人に向けて書いているものです。

ブラジルレアル、ブラジル株式のチャート

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まずはチャートを見てみましょう。

左上の「BRLJPY」がレアルー円、「USDBRL」がドルーレアル、「JZY0」ブラジル株式の代表的指数であるボベスパです。

クリックする事でご覧いただけます。

期間:直近5年(出所:TradingView)


2014年は1レアル=50円位だったことも考えると、かなりレアル安になっています。

MEMO
ここ最近はかなり狭いレンジの中で動いていますが、チャート的には2019年9月を底に上昇トレンドになりつつあるか?といった感じです。

ブラジルの通貨、ブラジルレアル

  2020年のブラジルレアルの見通しは・・・

ボルソナロ新政権の改革の進捗がやはり一番でしょう。

手始めとなる年金改革は2019年10月に成立しました。

次は財政や税制改革です。内容は下の方に記していますので、そちらもご参考ください。

上記についても憲法改正が必要なものがあり、議会対策など、政治的なポイントがいくつもあって、それいかんによってブラジルレアルは大きく揺れ動く事でしょう。

内政のみならず2019年8月のアルゼンチンペソの急落や米中摩擦の激化といった要因でレアルが下落していたりもしたので、引き続き外部要因にも注意しておくべきです。

外部要因を考慮しなければ、ボルソナロ政権の財政改革等が上手くいけば、1レアル30円に回復する事もあると考えられます。

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年金改革の進捗はボルソナロ政権の改革実行能力を占う上でとても大切なので、要注目でした。2019年10月に成立しましたので、ポジティブです。その他、経済・財政政策の経緯は以下のリンクからご覧いただけます。

ブラジル大統領ボルソナロ氏の経済政策に関するまとめ
注意
財政改革の成否如何で乱高下するかもしれない事を考えれば、単純にブラジルの成長期待というだけで投資すると短期では大きなリターンを得れない可能性も高いかもしれません。

やはりオススメはじっくり腰を据えて一定程度の金利収入を確保しつつ気長に押し目買いをしながらリターンを積んでいくといった所が正攻法ではないでしょうか。

仕込むタイミングは政治的な情勢をしっかり見据えておくことが大切でしょう。

ブラジルレアルの今後の見通しというテーマで記事を別途作っていますので、そちらもご参考ください。

【2019年12月】中長期的に見れば買って良いブラジルレアルの現状と今後の見込み

ブラジルレアルの長期的な見通しは?ブラジルレアルの底は?

今後の見通しを考える場合、まずは直近の最下限はどこなのかを知っておく必要があります。

それは、

2019年11月26日 1米ドル=4.23レアル
2019年8月25日 対円で1レアル=25.3円で史上最安値を更新

の二つでしょうか。

2019年11月26日に、対ドルでブラジルレアルは最安値を更新しました。。。

年金改革法案が成立してもこれなので、もし成立がなっていなかったら、もっと暴落していたのかもしれません。

一度意識されていたラインを突破してしまうと、なし崩し的に下がる可能性も無きにしも非ずなので、よほど自信がない限り投資は控えるべきでしょう。

ただ、ブラジルはボルソナロ政権になって改革も進んでいますし、政治的には前向きになれる材料もあります。時間分散を意識して慎重に買っていく事も一つの戦略です。

ブラジルレアルの今後の見通し

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繰り返しになりますが。。。

今後の見通しを考える場合、まずは直近の最下限はどこなのかを知っておく必要があります。

それは、

2019年11月26日 1米ドル=4.23レアル
2019年8月25日 対円で1レアル=25.3円で史上最安値を更新

の二つでしょうか。

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対円で見ると、史上最安値を2019年8月に更新したばかりなので、そこまで大きなポイントにもならないかもしれませんが。。。

まずは、このラインが今後レアルが急落した時の一つの心理的ポイントとなるはずです。

因みに、2019年12月現在は

1米ドル=4.1レアル
1レアル=25~26円台前半

となっています。

これらを意識しつつ、ここに近づいた場合は時間分散を考えて丁寧に仕込み続ける、といったやり方が良いと思います。

ビッグマック指数(≒購買力平価)で考えた場合のBRL

もう一つ、通貨が割安か否かを考える時のツールであるビッグマック指数と実際のレートを検討してみましょう。

ビッグマック指数の説明等は↓をご参考ください。

割安な新興国通貨はどれだ??購買力平価(ビッグマック指数)で考える簡単チェック

日本のビッグマックは390円、ブラジルでは17.5ブラジルレアル(2019年7月現在)。

1BRL 22.28円(2019年7月末時点)

が購買力平価説を基にした簡易的なブラジルレアル・円の為替レートになります。

こうした所からすると今の為替レートは高めになっているという事ですね。

ブラジルレアルの急落・暴落の可能性は?

2018年7月のトルコショックの様に、極端なレアル安になる可能性はあるのか。

もちろん可能性はあります。

まずは政治の混迷です。

何度も繰り返しになってしまいますが、ボルソナロ政権がしっかりと政治改革を遂行できるか。

注意
例えば、汚職疑惑などで国会が空転したりすると、前政権や前々政権の様に遅々として物事が進まず、そのままレアルも下降といった事になりかねません。

もう一つは、やはりグローバル経済の低迷です。

貿易摩擦問題や、その他世界政治に絡む問題でリスクオフになったりすると新興国通貨はまず売られてしまいます。

例えば、2019年8月などには、なんとなくブラジルの内政(改革の進展など)などよりも米中摩擦の激化やアルゼンチンペソの急落といった外部要因でブラジル経済が危ぶまれる感じが強くなっていました。

もっともこれはどの新興国通貨にも言える事であり、ブラジルレアル特有の問題ではありません。

ブラジルレアル安の理由、政治の混乱

2015年に史上最安値を更新した背景として、政治の混乱がありました。

現在も大統領選挙は混とんとしているので、政治不安につながるともっと大きな下落圧力につながる可能性があります。

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当時ブラジルレアルが回復したのは、ルセフ前大統領が辞職し、テメル大統領代行の大統領昇格となった後、政治機能の回復が見られたためです。
MEMO
2019年においてお政治が重要テーマであることは変わりありません。まずは年金改革の行方を見守る所からです。

ボルソナロ氏の政治リスク

ボルソナロ政権の改革を進める上で国民からの支持は欠かせませんが、ボルソナロ氏がめちゃくちゃクリーンな政治家なのか、というと必ずしもそうとは言い切れません。

実際に、不支持率が支持率を上回る状況が続くなど、決して好調というわけではありません。

特に与党内では大統領の息子達が幅を利かせたり、身内重用も目立っていて、こうした行動が支持率低下に拍車をかける可能性があります。

ブラジルの大統領は、スキャンダルで常に世間から見放され、下野する事が多かったこともあり、この問題に継続的に注意していく必要があると思われます。

年金改革法案が成功し、勢いに乗れるか

2019年からボルソナロ大統領政権が始動し、マーケットは注目していました。

どこまで彼がブラジルの政治や様々なムダを削減できるのか見ているわけです。

その中で一つ注目なのが年金改革法案だったわけです。

そして、一つの節目が2019年10月下旬に訪れました。

2019年10月22日、ブラジル上院は年金改革法案を可決しました。これによりブラジル株は過去最高値を記録しています。

上院は、年金改革法案の骨格案を60対19の賛成多数で可決しました。

ボルソナロ大統領が行っている政策についての進捗をフォローしている記事は以下からご確認ください。

ブラジル大統領ボルソナロ氏の経済政策に関するまとめ

年金改革法案がブラジル経済に与える影響

年金改革法案の成立は二つの意味でブラジル経済に好影響を与えたと思われます。

  1. 中央銀行が利下げシナリオを維持できたこと
  2. 年金改革の「次」の道筋をつけたこと

ブラジルのGDP成長率は15~16年ごろの最悪期からは改善しているものの、引き続き低水準で、金融緩和による刺激が必要な状況です。

ただ、ブラジル中央銀行は利下げを続けることが出来る要因として年金改革法案の動向をあげており、これがとん挫していたら、利下げして景気回復を行うというシナリオが崩壊していました。

次に、行政・財政改革案への道筋をつけた点です。

その詳細は以下に記していますのでここでは割愛しますが、この改革には憲法改正が必要で6割の賛成がなくてはなりません。

少数与党のボルソナロ政権は引き続き厳しい状況ですが、年金改革法案の2回目の採決で賛成が、1回目の採決より増えるなどボルソナロ政権の政策に支持拡大の動きが見られており、この勢いで以てすれば憲法改正を含む改革も可能となるかもしれません。

年金改革の次は?? 行政・財政改革案の概要を発表

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では、年金改革の次は何が来るのでしょうか

2019年11月5日、ブラジル政府は行政・財政改革案の概要を発表しました。

概要

  • 公務員の給与に代表される硬直化した予算の仕組みを改め、財政を立て直すこと
  • 国から地方自治体への税の配分の仕方の見直し

等です。

10月に成立させた年金改革法案に続く重要課題として、2020年の成立を目指します。

課題

この改革は市場からの評価は相当高いですが、実現には憲法改正が必要で、かなりの抵抗も予想されるため、一筋縄ではいかないでしょう。

ブラジルでは公務員給与や教育関係予算など支出が固定化していて、歳出削減の余地が乏しい問問題がありました。

これを新たな改革案では労働時間と給与を削減できるようにして、柔軟性を持たせます。

政府案が実現した場合、初年度に247億8000万レアル(約6750億円)の予算削減効果が見込めるという事です。

税収の配分も見直します。

予算不足でインフラや治安の維持に苦労する州が多い中、公共政策を地方分権型に移行させて構造を抜本的に変えるという事です。

注意

上記提案の実現には憲法改正が必要で、上下院で議席の5分の3の協力を得る必要があります。年金改革と同様に、時間がかかるでしょうし、どうやって議会を説得していくかという問題が立ちはだかります。

懸念されるアマゾン森林火災問題、長引けば経済の重荷に

2019年8月に発生したアマゾンの森林火災が拡大するなか、ブラジルとヨーロッパの対立が改善しません。

そもそもの対立点は何ですか??

ボルソナロ大統領は経済成長のために森林開発を進めたい一方で、ヨーロッパはアマゾンを保護すべきだと主張している事です。

ヨーロッパがかなり深い懸念を示している事に、ボルソナロ大統領は内政干渉だと強く反発しています。

このまま行くとどんなリスクがあるでしょうか??

ヨーロッパとの関係悪化がさらに進むと、経済成長の足かせとなるリスクも出てくると思われます。

ボルソナロ氏は「アマゾンはブラジル国民のものだ」と繰り返し訴え、ヨーロッパ、特にフランスのマクロン氏を念頭に「植民地主義を思い起こさせる」などと発言したりして、少し感情的な様相も帯びています。

ブラジル政府は、今が焼き畑の時期にあたり、火災は例年並みだと主張しています。

ブラジル国立宇宙研究所によれば、今年のアマゾン地域での火災発生件数は直近のピークだった2010年の6割程度との事です。

いつもとそんなに変わらないなら、なぜこんなに注目を浴びているのでしょうか??

国際的な関心が集まるのはボルソナロ氏の姿勢に原因がありそうです。

ボルソナロ氏は地球温暖化に懐疑的で、環境保護より経済開発を優先しています。

ボルソナロ氏の環境問題に関する言動

  • 2018年の大統領選ではアマゾンの土地売買や農地開発を容易にする規制緩和を行うと公約
  • 政権発足後、道路を舗装し、農牧地や鉱山の開発を後押し
  • 違法伐採を監視する政府機関の予算を削減
  • それまで違法だった金の違法採掘を合法化し、国が管理する方針も提示
  • 上記の行動から、政権が森林開発を容認したと受け止められ、違法伐採や焼き畑が急増

ブラジルは南部に産業が集中していて、森林が広がる北部は貧しい事で知られます。

歴代政権は、この格差を分配によって解決しようとしてきましたが、ボルソナロ氏はそれを経済振興によって成し遂げようとしているのです。

ただ、このままボルソナロ氏が強硬姿勢を続けると経済にも悪影響を及ぼしかねません。

すでに欧米の衣料・靴メーカーがブラジル製素材の発注を停止する方針を発表しました。

EUと、ブラジルを含む南米4カ国のFTAも見直しの検討が公然と言われる等、成長戦略の根幹とするFTA網の拡大にも黄信号がともり始めています。

最初はなんてことないと思っていたアマゾン森林火災問題は、意外に政権を大きく揺らしそうです。

ブラジルの金利

2019年12月時点の政策金利 4.5%

2019年7月に約1年4カ月ぶりの利下げをして以降、ブラジルの金融政策は緩和局面と言えるでしょう。

直近では、2019年12月11日、ブラジル中央銀行は政策金利を0.5ポイント引き下げ、過去最低の4.5%とすることを決定しました。

4会合連続での0.5ポイント利下げとなりましたが、市場の予想通りですし、中銀も予告めいたものを何度かしていました。

ブラジルの経済活動は徐々に拡大していますが、市場のインフレ期待は依然として目標を下回っており、今回の利下げにつながったと考えられます。

中央銀行の目標値(4.25%±1.5%)の下限を突破しており、政策金利が4.0%以下になる可能性も指摘され始めています。

これまでブラジルは、景気が悪いながらも通貨安を警戒し政策金利を維持してきました。

中央銀行は、ボルソナロ政権の改革の行方と、物価上昇が落ち着きつつある中で、アメリカが利下げに踏み切ったこともあり、金融緩和が可能な環境が整ったと判断したようです。

2020年の利下げは打ち止め?

中央銀行は、2020年以降については利下げサイクルの停止といったややタカ派的な見通しを示しました。

予想外のタカ派コメントに市場も反応しています。

しかし、インフレ率の低下がさらに進行した場合には、さらなる利下げを行わざるを得ないと、マーケット関係者はみています。

ブラジルの政策金利の推移は↓

ブラジルの政策金利と金融政策の推移とまとめ2018~

ブラジルの金融政策-インフレターゲット

ブラジルの中央銀行は、インフレターゲットなる考え方を導入しています。

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これは、国の物価上昇をこれくらいにするように金融政策の舵を取る、といったようなこと。

これまで高いインフレ率に悩まされてきたブラジルはこうする事でなるべく安定した物価を維持しようと躍起なわけです。

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因みに、2019年は4.25%許容範囲±1.5%です。

日本もこれに倣ってインフレターゲットの様な事を黒田総裁から始めていますが、デフレに悩む日本とは逆です。

2022年からのインフレ目標、中央値を4.25%から3.5%に変更

2019年6月下旬、国家通貨審議会が開かれました。

ここで2022年のインフレ目標を3.5%(許容範囲±1.5% ) とすることが発表されました。

これまでと違って、そこまでインフレに悩まなく良くなった状況となっているようです。

貿易摩擦問題

2019年12月2日、トランプ大統領がブラジルとアルゼンチンから輸入する鉄鋼とアルミニウムに追加関税を課すと表明しました。

アメリカの主張

ブラジルが自国通貨を切り下げてアメリカの輸出品が不利を受けていると主張しています。

確かに、レアルは2019年初から12月までの間に対ドルで1割安い水準で推移し、11月下旬に最安値を更新しています。

ただ、これはどちらかと言うと選挙対策の色合いもあるかもしれません。

保護主義的な政策を打ち出して、業績悪化に苦しむ鉄鋼メーカーや、中国との貿易戦争で打撃を受ける農家にアピールする、というものです。

これを受けて、ボルソナロ大統領は同じ日に

「私はこれは報復ではないとみており、私はトランプ氏にアルミ価格への関税で罰することのないように話す」

とコメントしています。

アメリカにおいて鉄鋼の輸入相手国のうちブラジルはカナダに次いで2番目に大きく、19年1~9月期の輸入量は前年同期比1割増えたという事です。

ブラジル株の現状

ブラジルレアルの代表的指数ボベスパはページ最上部のチャートと合わせてご覧ください。

2019年9月 利下げもあり史上最高値圏で推移

2019年は利下げ予想もあって株式市場が好調でした。

7月に利下げをしてからも同様で、2019年9月現在では最高値圏で推移しています。

このため、今からここに入り込むのは少し勇気がいる所ですが、ボルソナロ政権の諸々の改革が遂行されていけば十分まだ上がる余地はあるでしょう。

ブラジル債券への投資は?

ブラジルへの投資で最もポピュラーなのはブラジル国債などの債券投資でしょう。

これ以外にも例えば公的機関(例えば世界銀行)などが、ブラジルレアル建ての債券を発行したりしていますが、大体同じくらいの利回りになっています。

短期金利が6.5%程度という事で、高い利回りを求めている人には引き続き魅力のある投資先ではありますが、今投資をするのは、やはりブラジルレアルの為替益狙いという性格もかなり持つことになるでしょう。

為替は全ての要因が複雑に絡み合って、価格形成がなされます。すべてを把握するのは不可能ですが、大まかな所だけでもポイントを押さえて投資する事が重要です。

因みに、ブラジル債券への投資は証券会社で買うことが出来ますし、売買タイミングを縛られたくないなら投資信託が一番良いでしょう。

ブラジルの大統領と選挙

ブラジルの2018年大統領選挙は紆余曲折ありました。

ボルソナロ大統領がどの様な人間かを知る為に大統領選挙の戦い方を知る事は良い材料となるでしょう。

参考図書として大統領選挙の経緯をまとめたものをご紹介します。

参考 2018年ブラジル大統領選挙Amazon.com

2019年1月 ボルソナロ氏が新しい大統領に就任

2019年1月1日、ジャイル・ボルソナロ新大統領(63)が就任し、就任演説を行いました。

低迷する経済を構造改革路線で立て直すと強調し、外交では米トランプ政権と接近し、キューバやベネズエラなど反米諸国と対立する姿勢を鮮明にしました。

ボルソナロ氏は首都ブラジリアの議会で宣誓し、経済について「政府は収入以上に支出しない」と述べて財政再建に意欲をみせるとともに、市場開放や自由貿易などの重要性も強調しました。

また、「官僚主義を排除し、生産者や労働者から負担を取り除く」と述べ、構造改革にも意欲を燃やしました。

これらについて、いずれも投資家にとってはとても良い響きですがどこまで実現させるのかが最も重要です。

2018年大統領選挙

ブラジルの大統領選挙について他候補の動きや状況等をより細かくまとめた書籍があります。

↓からどうぞ!

ブラジル大統領選挙の経緯(アマゾンページへ飛びます)

2018年ブラジルの大統領選挙のまとめ

BRICSの一国 ブラジルの経済・産業

経済は南米トップ、世界トップ10に入る規模

ブラジルのGDPは2兆ドルを超え世界トップ10に入る経済大国で名実ともに南米トップの国です。経済規模だけでいうならばカナダより大きく、イタリアと同じくらいになっています。

直近の経済成長率

2019年12月3日、同年7~9月期の経済成長率が前期比0.6%増、前年同期比では1.2%増であったとの発表がりました。

伸び率が4~6月期実績から0.1ポイント伸びています。

インフレ率や政策金利が歴史的な低水準にあるなか、消費が持ち直したという事でしょうか。

一方、農業分野は奮いませんでした。

最大の輸出国である中国でアフリカ豚コレラが流行し、飼料用大豆の輸出が急減した事が原因です。

ブラジル政府は2019年11月に2019年の成長率の見通しを0.9%と、従来予測から0.05ポイント引き上げています。

景気浮揚のための歳出増をどこまで許すか

2019年後半現在、ブラジルの景気は厳しい状況なわけですが、これに対するボルソナロ大統領の対応が注目されます。

ボルソナロ大統領は大統領選挙時に財政再建を公約の一つの柱としていた事から、他のポピュリズム政権と違ってのべつ幕無しの歳出増は出来ません。

ただ、景気低迷に伴う歳入鈍化を受けて、財政状況はひっ迫度合いを増している状況でもあります。

そこで大統領としても景気浮揚で税収アップを図るべく、政権の経済チームに対して歳出の伸びを前年のインフレ率以下に抑えることを定めた歳出上限法の見直しを指示したようです。

ただ、この法律改正には議会承認が必要です。

議会は同法及び経常歳出に向けた国債発行の禁止、プライマリーバランスの達成を財政政策の柱とみる傾向があり、なかなか実現が難しそうな情勢です。

心配なのは、仮にそれが可決してしまった時にマーケットがどう反応するかということ。

実現すれば金融市場では財政健全化に向けたストッパーが外れたと見る可能性もあり、そうなると年金改革でレアルが上昇する事を我慢して見守っていた投資家を裏切る事になる可能性もあります。

2019年5月、ブラジル政府が成長率見通しを1.5%に下方修正

2019年5月14日、ブラジル政府は2019年のGDP成長率の見通しを年率1.5%と、従来予測(2.5%)から下方修正する方針を示しました。

世界経済の悪化のおありを受けて輸出や投資が伸び悩んでおり、それを踏まえての事です。

こうした中、国内では景気刺激策として、中央銀行の利下げを予測する声も上がっているようです。

ブラジル中央銀行、2019年の成長予想を2.0%へ下方修正

2019年4月、ブラジル中央銀行は2019年のブラジル経済の成長予測を従来の2.4%から2.0%に下方修正しました。

世界全体の景気の不透明感や政治的な不透明さからだと思われます。

ブラジルの人口

人口も多く、その数は約2億人です。しかし、人口が多いので一人当たりのGDPになると8700ドル(2017年)ほどと、世界でも70番目くらいの位置です。出生率は1.8程度で新興国の中では少し低めかもしれません。

ブラジルの農業

ブラジルの第一次産業のGDPに占める割合は約5%です。

広大な国土、温暖な気候、多くの水資源を有しているため世界有数の農業生産国となっています。

現在の耕地は約8,000万ヘクタールあると言われており、更に耕地利用が可能な土地も数多くあるため、海外から注目されています。

有名な生産品はやまりコーヒー豆。これは世界第一位です。

他にもさとうきび、オレンジも世界第1位です。大豆、たばこ、牛肉、鶏肉なども盛んに生産されており、いずれも世界第2位、とうもろこしは世界第3位の生産量をほこります。

因みに、NAFTA交渉の影響で、メキシコへのトウモロコシ輸出が急増しています。

資源国としてのブラジル、中国の影響も注意

鉱工業の分野では、南米の生産の約60%を占めています。ブラジルは、資源が豊富な国で、特に鉄鉱石には強みがあり、産出量は世界第2位と、輸出余力もかなりあります。

ちなみに、鉄鉱石の輸出を担っているのがヴァーレという会社で世界4大鉱物メジャーの一つになっています。

この鉄鉱石の一大消費地は中国ですので、その価格は中国の需要が変動要因の一つとなります。

中国は産業合理化を行う為、過剰な設備の廃棄を行っており、鉄鋼生産量が減少傾向にあります。

中国の政策もブラジル投資を考えるとき重要です。中国に関するブログは以下をご参考にしてください。

中国のブログ

鉄鋼の大きな輸出先であるアメリカの保護貿易政策の件については、ブラジルは適用除外の扱いを受けています。

ブラジルは石油の産出もしています。

ペトロブラスという会社が海底油田の探索に成功し、自給のみならず輸出も行えるようになりました。

科学技術の発展にも注力

ブラジルは、南米で最も発達した工業国でもあります。

ブラジルの工業分野は、自動車、鉄鋼、コンピュータ、航空機など多岐にわたります。これらブラジルの科学技術の発展は、外資の導入を誘致することに成功したと言われています。

日本も多くの企業が現地法人を設立したり、工場を持ったりしています。

今後も経済発展するための素地は既に持っていると言えるでしょう。

ブラジルのインフラ劣化に伴う経済への悪影響

2018年以降、とにかくブラジルで橋やダムなどインフラのトラブルが頻発しています。

これによって物流も滞り、商品市況に影響を与えかねない事態が相次いでいます。

2019年4月には北部パラ州の橋が崩落し、大豆の輸出港につながる主要道路が閉鎖されました。

2018年にはトラック運転手のストライキで鶏肉、19年1月にはダム鉱山の決壊で鉄鉱石の輸出が滞り、国際相場を押し上げました。

資源や食料で世界経済に欠かせないブラジルですが、インフラのもろさからくる物流機能不全というリスクが浮き彫りになっています。

ブラジルが世界シェアの約2割を誇る鉄鉱石でも、同様のインフラ崩壊にからむ国際相場への悪影響が出ています。

2019年1月に資源大手ヴァーレが保有する鉱山ダムが決壊し、行方不明者を含め300人超の犠牲者が出たのです。

同社は事故を受け複数の鉱山の稼働を停止し、輸出見通しを急減させたことで、鉄鉱石相場を押し上げました。

国連はブラジル政府に対し、物流インフラの改善を求めてきましたが、歴代政権は無視してきました。

背景には予算不足という根本的な問題が横たわっています。

特に最大のネックは、50代から受給資格を得ることができる年金制度です。

労働争議により、インフラが機能しなくなるという問題もあります。

2018年5月には燃料費の値上げに抗議するトラック運転手らのストライキにより、1週間以上にわたり物流網が停止し大きな社会混乱を引き起こしました。

ブラジルの政治

大統領制で議会は二院制

ブラジルは大統領制です。大統領および副大統領の任期は4年で、3選は憲法で禁止されています。

議会は上院(元老院、定数81)・下院(代議院、定数513)の二院制を敷いています。

現在の大統領や直前の大統領については「ブラジルの大統領」で記述しておりますのでご参考にしてください。

格付けが投資適格に戻れば・・・

ブラジルの場合は政治です。

政治家が目先の人気取りに目がくらまず地道な財政運営と構造改革を行ってファンダメンタルズの回復に努めれば相当レアル投資家やブラジル株の投資家は儲かるでしょう。

格付けも2018年現在非投資適格ですが、これが投資適格に戻ればレアルの1レアル=40円といった懐かしい水準も回復できます。

それまでは辛抱強く待つしかないか、それとも諦めるか・・・

おすすめのブラジル投信は?

個人的にお勧めするのは、やはり外資系の運用会社の商品か、国内の運用会社でもしっかりとした海外のブラジル運用に強い運用会社に外部委託している商品です。

信託報酬が若干高くなる傾向にありますが、信託報酬の高さばかり気にして、肝心のリサーチ体制やパフォーマンスを置き去りにしてはいけません。

パフォーマンスは1年などの短期ではなく、なるべく長めのもののほうがパフォーマンスの差がしっかり出ます。参考にできると思います。

また、純資産が最低でも10億円はあるものが良いと思います。

あまりに純資産が小さいファンドは、運用会社も入ってくる信託報酬が多くないので繰り上げ償還(途中でファンドの運用をやめてしまうこと)をする可能性が高くなってくる為です。

加えて個人的に重視しているのはレポートの充実です。

投資する前も投資した後も質の高いレポートがたくさん出ている事は大切ですね。

特にしっかりと相場観を記している所は重宝するものです。

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