米中貿易協議の先行きが見えないなか、中国政府はハイテク分野の独自技術に関して輸出制限リストの作成を検討し始めました。
ここではスポット記事として、中国側の輸出管理リストの簡単な整理と、その背景等につて記していきたいと思います。
米中貿易摩擦の経緯については↓
中国製造2025については↓
ファーウェイに関する問題は↓
【2019年5月】ファーウェイ(華為、HUAWEI)禁輸措置の影響
中国製造業2025 華為(ファーウェイ、HUAWEI)の5G戦略を巡る動き
これは、アメリカが安全保障上の懸念がある外国企業を列挙する「エンティティー・リスト」と同じようなもので、アメリカがした事への意趣返し的な所があるでしょう。
関税の応酬では対米輸出の多い中国が不利で、レアアースなどアメリカの弱みを直接突く交渉カードを模索しているのです。
ただ、これには中国企業に悪影響も及ぶ可能性があり難しい判断が必要になります。
具体的な項目
以下が今回のリストに掲載される予定の項目です。
- レアアース関連技術
- 航空宇宙
- 高速鉄道関連
- モバイル決済技術
- 5G関連技術
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あくまで一過性の対抗策
輸出規制やアメリカ企業の中国拠点への圧力は確かにアメリカ側への打撃が見込める半面、長期的には中国製造業の空洞化につながるおそれが大いにあるからです。
世界の工場の立場が劇的になくなると、中国は自国内の雇用を維持する事がかなり難しいでしょう。
リスクと裏腹の規制案は、中国の焦りでもあります。
レアアースは、特にアメリカの軍需産業向け禁輸か?
2019年6月、中国メディアは、レアアース関連の輸出管理リストを中国政府が作る中で、レアアース禁輸先として、最終消費者がアメリカの軍事産業である場合、規制を受ける公算が大きいと伝えています。
一気に禁輸するのではなく、少しずつ禁輸の窓口を広げていってアメリカの出方を見る作戦という事でしょうか。
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それは、結局それをすることで、レアアース磁石を使ってエンジンや電池を製造する中国企業にも大きな打撃を与えることになるからです。
なので、アメリカを苦しめる為だけにレアアース規制をしたいわけですが、なかなかその調整も複雑になってしまうのです。
中国当局が、中国企業との取引停止をしないように呼びかけ
中国当局は6月初旬、マイクロソフトやデルなど米国企業のほか、韓国のサムスン電子、SKハイニックスを呼び出し、ファーウェイとの取引を停止しないようアメリカ企業や韓国企業にクギを刺しました。
特に韓国に対して、韓国経済の中国依存度の高さから足下を見ているようなところもあったという事です。
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