IMF、OECD経済・景気関連レポートに関するまとめ

このブログは、

  1. 相場に左右されずに
  2. 気長に忍耐強く

新興国投資をする人たちのための情報提供ブログです。

特に、

  1. これから新興国へ投資をしたい人で基本的な情報を網羅的に学びたい人、
  2. 既に投資をしているが大きな含み損を抱えていて一旦冷静に状況を再確認したい方

を想定しています。

筆者はバリュー平均法なる方法で新興国に投資をしている個人投資家です。既にそうした方法で投資をして5年くらいです。

ずっと投資し続けています。

ここでは、新興国投資をする際にとても役立つ、IMFやOECD、ILO経済レポートを時系列にまとめ直すことで、世界経済の流れやトレンドを包括的に理解できるように記事を作っていきます。

基本的には全て時系列で上から順に新しいものが来るようにしています。

これまでの過去の経緯については以下をご覧ください。

kindle unlimitedで無料でご覧いただけます。

国際機関の経済レポートの振り返り: IMF、世界銀行、ADB、ILOなどの経済見通しを振り返る 新興国への投資 | invstem | 国際ビジネス | Kindleストア | Amazon

2022年7月

IMFの世界経済見通し

IMFは7月26日、世界経済の2022年の実質成長率見通しを3.2%に下方修正すると発表しました。

4月時点の前回見通しは3.6%でした。

歴史的なインフレとそれに対応する米欧の利上げ、中国のロックダウン(都市封鎖)が逆風となると指摘しています。

新型コロナウイルス禍から回復していた世界経済は急減速し、停滞感を強めています。

IMFは今回の予測で、インフレ状況が更に悪化した場合や、エネルギー供給が停止した場合のリスクシナリオを用意しています。

仮にリスクシナリオ通りとなれば、世界経済の成長率は22年と23年は各々0.6%、0.9%低下、22年が2.6%、23年が2.0%に落ち込むと指摘しています。

先進国全体の成長率見通しは、2022年が2.5%と前回から▲0.8%ポイント下方修正されました。

米国は物価上昇による家計購買力の低下や、金融引き締めの影響から、大幅に下方修正されています。

新興国全体の成長率見通しは、2022年が3.6%と前回から▲0.2%ポイント下方修正されました。

中国はゼロコロナ政策による予想を超えた景気減速などを受けて下方修正されました。

また、原油輸入国のインドも、エネルギー価格の高騰や中銀の金融引き締めを受け、下方修正されました。

一方で、資源価格の上昇から、ブラジルなど資源国では上方修正となっています。

IMF、経済見通しを大幅下方修正

IMFの高官が7月16日、世界経済成長率見通しを今月予定する見直しの際に「大幅に」下方修正すると述べました。

同高官は食品やエネルギーの価格高騰や新興国への資本フロー鈍化、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の持続、中国の景気減速で政策当局者の「困難さが大きく増した」と指摘し、「相次ぐ衝撃が世界経済に実際に打撃を与えている」と述べています。

IMF、世界的な債務危機を警戒

IMFのゲオルギエワ専務理事は、世界的な債務危機が醸成されつつあると警告を発しました。

中央銀行によるインフレ抑制を目指した利上げが、脆弱な国の債務返済コストを押し上げていると論じています。

ゲオルギエワ氏は7月12日、ウクライナでの戦争に加え、パンデミック後の金融環境の引き締まりで第3の衝撃が襲う可能性もあると述べています。

IMF、世界景気後退排除できないと認識

IMFのゲオルギエワ専務理事は7月6日、世界経済の見通しは4月以降著しく悪化したとし、リスクの高まりを踏まえると、来年に世界経済が景気後退入りする可能性は排除できないと述べました。

IMFは4月に公表した世界経済見通しで、2022年の世界経済の成長率予測を1月時点の予測から0.8%下方修正し3.6%としていました。

2021年の成長率は6.1%でした。

IMFは7月終盤に新たな見通しを公表する予定です。

2022年6月

IMF、アメリカの成長予想を下方修正

IMFは6月24日に公表した米経済政策の年次審査で、FRBの一段と積極的な利上げを背景に米成長率見通しを下方修正しました。

ただ米経済は、辛うじてリセッション(景気後退)入りは免れるとの見方を示しています。

IMFは2022年の米経済成長率見通しを2.9%とし、4月時点の3.7%から下方修正し、2023年は1.7%とし、2.3%から引き下げています。

さあらに2024年は0.8%に鈍化するとしました。

新型コロナウイルスのオミクロン変異株拡散と、ロシアによるウクライナ侵攻前の昨年10月時点では、2022年の米経済成長率は5.2%との見方を示していました。

OECDが最新の経済予想を発表

OECDは6月8日、加盟38カ国の最新の経済予想を発表しました。

今年の世界経済成長率を3%と予測し、12月時点の4.5%から大幅に下方修正しました。

2023年は2.8%と予想し、2021年12月時点の数値より0.4ポイントの下方修正です。

ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギーや穀物の値上げなどが背景にあり、世界経済の減速要因となると見ています。

個人消費の物価上昇率が2022年、従来予想(21年12月時点)より4.3ポイント高い8.5%となるとも予想しています。

ただ、成長率の低下とインフレ率の上昇という見通しにもかかわらず、OECDは1970年代半ばのようなスタグフレーションのリスクは限定的と見ています。

特に、1970年代と比べてはるかにサービス部門主導となっている先進国経済は、当時ほどエネルギー集約型ではなく、失業を懸念する政府から独立した中央銀行もインフレ対策に一段と自由に取り組むことができるためです。

金融政策では各国の実情に応じ、異なる対応が必要だと指摘しています。

新型コロナ禍からの回復が進み、インフレ圧力が明確な米国やカナダなどは早期の正常化を求めた一方で、食料・エネルギーを除いたインフレ率が低く、賃金上昇圧力が緩やかで、ウクライナ侵攻の影響を強く受ける国々では、緩やかな緩和解除が適切だとの考えを示しました。

世界銀行、成長率予想を下方修正

世界銀行は6月7日公表した経済見通しで、2022年の世界経済の実質成長率を2.9%とし、前回1月時点から1.2ポイント下方修正しました。

新型コロナウイルス禍からの持ち直しで5.7%の高成長だった21年から減速します。

ロシアのウクライナ侵攻による混乱やインフレの長期化を反映しました。

2023年見通しも0.2ポイント低い3.0%としました。

2022年の見通しはウクライナ危機の影響が大きいユーロ圏が2.5%と1.7ポイントの大幅な下方修正になりました。

米国は2.5%、日本は1.7%とそれぞれ1.2ポイント下げています。

新興国全体は1.2ポイントの下方修正で3.4%となりました。

世銀のマルパス総裁は、低所得国が発電に使う天然ガスや肥料の不足に直面していて、多くの国で景気後退を避けるのが困難になっていると説明しました。

各国で歴史的水準に達したインフレ率は2023年には緩やかになるものの、多くの地域で物価目標を上回ると分析しました。

高止まりが続くと一部の新興国では金融危機が起きるリスクがあり、急激な世界的景気後退につながりかねないと警鐘を鳴らしています。

OECD発表のインフレ率、33年ぶりの高さ

OECDが6月2日発表した加盟38カ国の4月の消費者物価指数の上昇率が前年同月比で9.2%でした。

これは1988年9月以来、33年7カ月ぶりの高水準です。

上昇率は3月より0.4ポイント高く、食品とサービスの上昇が目立っています。

また、ロシアのウクライナ侵攻で先行きの不透明感も強まっていると言えます。

4月の国別は、加盟する主要国の上昇率が日本2.5%、米国8.3%、ドイツ7.4%となっており、非加盟国では中国2.1%、インド6.3%などでした。

2022年5月

IMF、世界経済は逆風だがバッファーも

IMFの高官は5月23日、 世界経済は逆風に直面しているものの、現在の成長予測に基づくと潜在的な世界不況に対するバッファーを有しているとの認識を示しました。

注意点として、ウクライナでの紛争がエスカレートする可能性を指摘したほか、インフレや中銀による金融引き締め、中国の成長鈍化を挙げました。

2022年4月

IMF、全世界で成長率を下方修正

IMFは4月19日改定した世界経済見通しで、2022年の実質成長率を3.6%と前回1月の予測から0.8ポイント下げました。

ロシア産エネルギーに対する追加制裁、戦争の拡大、予想を上回る中国経済の減速、新型コロナウイルスの再流行で、さらに景気が減速し、インフレが進行する可能性があるとも指摘し、物価上昇には社会不安を引き起こすリスクがあるとの見方を示しました。

インフレは多くの国にとって「今そこにある危機」とし、侵攻を受けて進行する見通しを示しています。

G7のうち今後2年間に物価上昇で最悪の衝撃に見舞われるのは英国と見ています。

IMFは今年と来年の両方について、英国の成長率予想を1月の前回予測に比べ約1ポイントずつ下方修正しました。高騰するインフレへの対処で金利が上昇し、生活費が高騰し投資が減速していることを理由に挙げています。

以下、ポイントです。

  1. 2022年の先進国の成長率は同+3.3%と0.6ポイントの下方修正。米国は0.3ポイントの下方修正。ユーロ圏では、ロシアからのエネルギー依存度が高いドイツが大きめの下方修正。
  2. 先進国の中で唯一経済見通しが上方修正された国はオーストラリア。コロナによる行動制限が解除される中で、経済再開の流れが続く見通し。
  3. 一方、新興・発展途上国も大きく下方修正。世界経済への影響が大きい中国が0.4ポイントの下方修正。こうした中、ブラジルは経済成長率は低いものの、0.5ポイントの上方修
  4. 新興国の、2021年と2022年の地域別成長率見通しを比較すると、もっとも悪影響を受けるのは東欧。東欧の21年の成長率は6.7%だが、22年にはマイナス2.9%にまで悪化すると見込まれ大幅に下方修正。
  5. 続く2023年は先進国の経済成長がさらに低下する一方、中国の成長が回復することで、世界経済の成長率は維持される見通し。

IMFは今回の見通しについて、①紛争はウクライナのみに限定、②各国のロシアへの経済制裁にエネルギー分野がほとんど含まれない、③新型コロナウイルスの影響が2022年中に軽減する、といった3点を前提とした、不確実性の高いものであると説明しています。

また、戦況の悪化とロシアへの制裁強化、ロックダウンが実施されている中国での景気減速、変異株の出現による感染再拡大など、下振れ余地の大きいリスクが世界経済を取り巻いていると指摘しました。

世界銀行、世界の成長を3.2%に下方修正

世界銀行のマルパス総裁は4月18日、2022年の世界経済の実質成長率見通しを3.2%に下方修正したと明らかにしました。

1月時点の前回予測では4.1%でした。

ロシアによるウクライナ侵攻などで資源・食料価格の高騰が一段と深刻になっていることが、コロナ禍からの回復途上にある世界経済に打撃となると見ています。

2022年3月

IMF、世界の成長率予想を下方修正

IMFはウクライナでの戦争を理由に2022年の世界成長率予想を下方修正する見通しです。

IMFはまた、リセッションに陥るリスクのある国が増加しているとみているようです。

ゲオルギエワ氏は3月22日に、2022年の世界経済はなお拡大が見込まれるとしつつ、成長率は従来予想の4.4%を下回るとの見通しを示しました。

IMFは4月に最新の世界成長率予想を公表する予定です。

2022年1月

IMF、アメリカの利上げでアジア新興国の回復が遅れることを懸念

IMF高官が、FRBの利上げによってアジアの新興国経済の回復が遅れ、資本流出リスクを巡る懸念が持続する可能性を指摘しています。

インフレ圧力の高まりや中国経済の減速、新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染拡大などもアジア太平洋地域の見通しを曇らせているとした上で、米国の金融政策正常化がアジアに大きなショックや大規模な資本流出をもたらすとは想定していないものの、アジア新興国の回復は世界的な金利上昇とレバレッジによって遅れる可能性を指摘しています。

また、米国のインフレ率が予想以上に高まり、FRBの予想より大幅または早めの金融政策の引き締めが必要となるリスクがあるとしています。

IMF、世界の成長見通しを下方修正

IMFは25日に世界経済見通しを改定しました。

内容としては、

  1. 2022年の実質成長率は4.4%と、前回21年10月の予測から0.5ポイント引き下げ
  2. コロナ下で急回復した21年は前回予測と同じ5.9%と推定。IMF統計で遡れる1980年以降で最大の伸び。2023年の伸びは3.8%へとさらに鈍る。
  3. 高インフレが長引く米国と、新型コロナウイルスの封じ込めを優先する中国が下振れ
  4. 新たな変異型に警戒を示し、ウクライナや台湾を念頭に東欧や東アジアの地政学リスクにも言及
  5. 米国の成長率は4.0%と前回予測から1.2ポイント引き下げ。21年の5.6%から伸びが鈍る。
  6. アメリカの利上げについては、22年、23年にそれぞれ3回の利上げを想定し、23年は成長率が2.6%に減速すると予想。
  7. 中国は22年に4.8%を見込み、0.8ポイント下方修正。21年の8.1%から急減速。
  8. 日本の22年は3.3%と0.1ポイント引き上げ
  9. ユーロ圏の22年の経済成長率予測は0.4%引き下げ3.9%。2023年の予測は2.5%。

  10. ブラジルとメキシコについては、22年の経済成長率予測をともに1.2%下方修正し、それぞれ0.3%、2.8%。

  11. 中南米の経済成長率予測は0.6%下方修正し2.4%。

  12. サプライチェーンの目詰まりが予想以上に幅広いインフレを引き起こしていると分析。先進国・地域の今年の平均インフレ率を3.9%と予測し、前回の2.3%から引き上げ。新興国・発展途上国については5.9%と予想。

米国を下方修正した主な要因として

  1. バイデン政権が掲げる大型歳出・歳入法案の先行きが不透明であること
  2. 金融正常化の前倒し(より早期の金融引締め)
  3. 想定以上に長期化したサプライチェーンの混乱
といています。
次に、中国の大幅な下方修正となった要因は、
  1. 不動産セクターの債務不安が金融へのストレスとなり、今後も下押し圧力となること
  2. 中国は経済活動を厳格に制限するゼロコロナ政策を継続する見込みで、これが雇用や個人消費の回復を抑制してしまうこと
などです。
今後も新型コロナウイルスの感染やインフレ動向、米国など先進国の金融緩和縮小による金融市場への影響は不透明であり、世界経済の下振れリスクは大きいかもしれません。

世界銀行、世界の経済成長を予想を下方修正

世界銀行は11日発表した最新の世界経済見通しで、2022年の世界全体の実質成長率を4.1%と予測しました。

昨年6月の前回予測からは0.2ポイントの下方修正です。

新型コロナウイルスの新たな変異型「オミクロン型」の感染拡大や物価高などを脅威に挙げて「世界経済は21年の力強い回復から、著しく鈍化し始めている」と警鐘を鳴らしました。

日本はコロナワクチンの2回目接種が進んで経済活動が盛んになるとして、22年は0.3ポイント上方修正の2.9%成長と予測しています。

そのほか、インド、インドネシア、マレーシア等が上方修正されました。

成長率水準については、タイを除き、軒並み中国を上回る高成長の見通しが示されました。

2021年12月

IMF、オミクロンが世界の景気回復阻害

IMFは、今年と来年についてIMFが予想する世界の景気回復に「下振れリスク」があるとみており、新型コロナウイルスの新たな変異株が成長を阻害する可能性があると懸念しています。

IMFは各国・地域中銀がインフレ圧力についてかなりの警戒姿勢を保ち、政策の独立性を維持する必要があると論じています。

また米国のインフレ加速と、今後数カ月の需給混乱を巡る相当な不透明感はインフレ高進がさらに進む展開につながりかねず、その結果、外貨で借り入れを行っている国を中心に多くの新興国にマイナスの波及効果が出る恐れがあると論じました。

OECD、インフレ加速でも金融引き締めは慎重に

OECDは1日公表した世界経済見通しで、需要の安定と供給ボトルネックの緩和、人々の労働市場への復帰により、インフレは年末前後にピークに達するとの予測を示しました。

OECDは2021年の世界経済の成長見通しを5.6%と、9月中間報告時点の5.7%から引き下げました。

2022年については、4.5%で据え置きました。

世界経済の回復は続いているものの勢いが弱まり、ワクチン接種率の度合いなどで不均衡が拡大していると指摘しました。

また、世界の景気回復ペースが鈍化し不均衡は持続、想定より深刻なインフレが長期化する中でも、中央銀行は冷静さを保つ必要があると、指摘しています。

要するに、当局は引き締めを急ぐなという事です。

現状で中銀にできる最善策は、供給ストレスが緩和されるのを待ちつつ、必要があれば行動すると示唆することだとレポートでは指摘しています。

なお、最新見通しの大半は、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の出現前にまとめられたものですが、新型コロナウイルスによる医療のひっ迫で制限が課せられ、回復が危ぶまれるというリスクも指摘しています。

2021年11月

IMF、中国経済に下振れリスク

IMFは19日発表した中国経済の年次報告書で、中国の経済成長率は下振れリスクが増大していると分析しました。

新型コロナウイルス感染再拡大に絡む不確実性や消費停滞を理由に挙げています。

安定成長のため、財政は社会保障の充実や環境投資の促進に力点を置くべきだと指摘しました。

最近の中国景気については引き続き回復しているものの、勢いは鈍化していると認識しているようです。

新型コロナ対応で拡大した財政支出などの正常化に加え、感染再拡大に伴う消費の伸び悩み、電力制限、政府の不動産規制が重なった事が背景としています。

IMFは、消費停滞などのほか、債務問題といった金融面の不安定さも経済の足を引っ張りかねないと考えており、先に提示した経済成長率予想よりも下振れする可能性が高まっていると考えています。

政府のIT企業への規制強化にも触れています。

インターネット大手による情報の独占禁止など競争環境の改善やデータ管理の強化に絡む中国政府の狙いを指摘したうえで、政策の不確実性も高いとしています。

2021年10月以前

以下からご覧いただけます。

kindle unlimitedであれば無料でご覧いただけます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です