このブログは、
- 相場に左右されずに
- 気長に忍耐強く
新興国投資をする人たちのための情報提供ブログです。
特に、
- これから新興国へ投資をしたい人で基本的な情報を網羅的に学びたい人、
- 既に投資をしているが大きな含み損を抱えていて一旦冷静に状況を再確認したい方
を想定しています。
筆者はバリュー平均法なる方法で新興国に投資をしている個人投資家です。既にそうした方法で投資をして6年くらいです。
ずっと投資し続けています。
このブログはこのブログが対象としているトルコ、メキシコ、ブラジル、インドネシア、フィリピン、中国、ベトナム、インド、先進国とその他のトピックについて、2019年8月に更新した箇所をひとまとめにしている記事です。
各抜粋から本ブログを飛ぶことが出来ます。
8月31日 アルゼンチン国債、デフォルト級に
インドの2019年4-6月期GDP、減速
2019年8月30日に発表された2019年4~6月期の実質成長率は前年同期比5.0%と、1~3月期の同5.8%から減速したようです。
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- 米中貿易摩擦による世界経済の低迷による消費の低迷
- 上記と同じ背景による輸出の落ち込み
- 金融機関の貸し渋り
等です。
成長率が2四半期連続で6%に届かないのは13年1~3月期以来で、14年に始動したモディ政権では初めてです。
少し受難が続いていますが、辛抱強く事態を見ていきましょう。
短期的な下げがあってもインド・インド株への投資!アルゼンチン国債がデフォルト級に
格付け会社が相次ぎアルゼンチンの債務格付けを引き下げています。
- S&P:一部債務に一時不履行が生じたと指摘
- フィッチ:アルゼンチン国債について部分的な債務不履行を示す「RD」の格付けを付与
短期国債の格付けを「シングルB」から「D」(デフォルト)に格下げし、外貨建て債務も一部に不履行があることを意味する「SD(選択的デフォルト)」に変更。
長期国債を外貨建て、自国通貨建てともに「CCC」から「RD」へ格下げ。
ムーディーズも格下げを実施しています。
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この時期の格下げの理由は8月28日、IMFと債務返済の猶予に向けた対話を始め、また機関投資家が保有する短期国債についても支払期日をリスケすると発表した事です。
10月の大統領選挙で政権交代が行われると海外投資家は見始めていて、通貨ペソを売り続けています。
アルゼンチン中央銀行はドル売り・ペソ買いの市場介入を繰り返していますが、外貨準備も減少しており、今後どうなるか分かりません。
アルゼンチンの通貨危機、財政危機の経緯とまとめ(2018年~)アマゾン火災対応、国内では批判少ない??
アマゾン森林火災へのブラジル政府の対応をめぐって、国際社会や環境保護グループから激しい批判が沸き起こっていますが、ブラジル国内で大統領の対応に怒る国民はあまり多くないようです。
国民の多くは、そうした批判が国内問題への干渉だとするボルソナロ大統領と同じ感覚を持っているようです。
ただ、ブラジルに対する通商制裁や不買運動が広がって景気に悪影響が出始めれば、世論も変わる可能性がありそうで、注意が必要です。
ボルソナロ大統領は議会で少数派であり、国民からの支持が頼みの綱ですから、対応を誤ると進めている改革などにも影響が出る可能性があります。
ブラジル大統領ボルソナロ氏の経済政策に関するまとめ中国、四中全会開催するものの内容は経済以外
2019年8月30日、中国共産党は主要政策や人事を討議する重要会議である、第19期中央委員会第4回全体会議(4中全会)を10月に開くことを決めました。
ただ、経済の基本方針は今回議論しないとみられます。
経済の基本方針は通常、5年に1度の共産党大会の翌年に開く3中全会で決めます。
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しかし、2018年2月の3中全会では経済方針についての議論はありませんでした。
その年の秋の4中全会で経済政策の基本方針を決めるとの観測もあったようですが、結局開かれなかったのです。
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理由は公式な発表がないので分からないものの、米中貿易摩擦などの問題があると思われます。
これにどの様に対応するかは、指導部内でも意見が分かれているのでしょう。
2019年10月に4中全会を開くことも決まりはしたものの、議題は経済ではなく「社会主義の改善や国家統治」となっています。
これは大きな意見の違いがなく、会議の結果をまとめやすいという事情があるようです。
中国の景気テコ入れ策・経済政策の経緯とまとめ(2018年~)8月のインド株は軟調
2019年8月のインド株式市場は、内外要因絡む展開で、結果的には横ばいの推移となりました。
【2019年8月のSENSEXの推移(出所:TradingView)】
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- 米中貿易摩擦の激化
- 国内景気減速への警戒感
等でしょう。
ただ、後半は少し落ち直しの兆しもありました。
8月23日、政府が外国人投資家に対する追加課税案の撤回や様々な景気支援策を発表した直後です。
株式市場はこの政策を好感し、米中貿易摩擦の激化からアジア市場が大幅に下落するなかでも、急反発しました。
軟調な地合いが続く中でも、これでバリュエーションの割高感も少しは解消され、また上昇傾向に戻るのを待ちましょう。
【最新】インド株式の動きとまとめ8月30日 ブラジル2四半期ぶりのプラス成長
イタリア、コンテ首相が続投し五つ星と民主党が連立政権を樹立
2019年8月29日、マッタレッラ大統領はコンテ首相を次期首相候補に再指名し、組閣を要請しました。
8月中旬に辞表を提出したコンテ氏ですが、ただちに組閣に着手します。
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もちろん人事です。
移民政策を統括する内相、EUとの財政交渉にあたる経済・財務相が特に注目です。
連立内閣を作る五つ星と民主党で駆け引きが激しくなるでしょう。
内相については、「同盟」のサルビーニ党首が勤めてきました。
同氏は移民を乗せた救助船の入港を拒否するなど移民排斥を実行するなどしてきました。
一方で、人権保護を重視する民主党は反移民政策の廃止を強く訴えていて、民主党は内相や副首相のポストを要求するとみられています。
秋に向け2020年の予算編成作業が本格化しますが、イタリアは10月に予算案をEUに提出する必要があります。
イタリアの公的債務のGDP比率は約132%とEUルール(60%以内)を大きく逸脱している状況です。
同盟がかたくなだったりしたわけですが、これがどう変わるかが注目です。
これらが順調に進めば、「五つ星運動」と「民主党」による連立政権が発足し、第2次コンテ内閣が発足します。
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五つ星と民主党は環境保護や低所得者層への支援などでは一致しています。
しかし、議員定数の削減については意見の隔たりがあります。
五つ星は現在の945から600に削減する案を公約にしていますが、民主党は難色を示しています。
このほか、インフラ投資を巡ってもまだ意見の隔たりが大きく、どうなるか分かりません。
連立交渉は妥結したわけではありません。
大詰めで衝突する可能性もあります。
仮に組閣に失敗すれば、大統領が議会を解散し、総選挙になる可能性もまだ残っています。
ブラジルの2019年4-6月期の経済成長率は+0.4%
2019年8月29日に発表された2019年4~6月期の経済成長率は前期比0.4%増と、2四半期ぶりにプラス成長に転じました。
企業の設備投資が持ち直し、景気後退入りは避けられました。
- 設備投資など固定資本形成が前期比+3.2%
- 家計消費も同+0.3%
- 輸出は同▲1.6%と低迷
アルゼンチン向け工業品輸出が減っている事や、豚コレラの影響で中国向け大豆輸出が伸び悩んだことが輸出低迷の要因です。
アマゾン火災問題が長引くと、輸出にも影響を与えてしまう可能性があります。そこが少し心配です。
ブラジルレアルは上がるのか?現状から今後の行方まで色々なポイントで考えるブログ中国、新たな制裁関税を取り消すことが協議再開の条件
2019年8月29日、中国はアメリカとの貿易協議について、アメリカによる新たな制裁関税を取り消すことが、9月上旬にアメリカで予定する貿易協議を開催する条件になるとの考えを示しました。
7月末の米中協議は結局何も成果を出せませんでした。
その後は米中の関税の応酬が始まり、事態は膠着しています。
米中貿易摩擦についての経緯とまとめ2019年7月~12月労働党、合意なき離脱阻止に向け動く
2019年8月29日、労働党のコービン党首は合意なき離脱を阻止するため、9月3日以降に議会で緊急審議の実施を目指すと表明しました。
9月3日に議会が再開次第、合意なき離脱阻止に向けたプロセスに着手する予定です。
また、ジョンソン政権に対する不信任決議案が可決され、総選挙が実施される可能性も高まっています。
どういった状況になるか注視が必要です。ポンドの動きも激しくなるかもしれません。
BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2019年4月~12月)アマゾン森林火災問題の対立は深く、解決に時間??
アマゾンの森林火災が拡大するなか、ブラジルとヨーロッパの対立が改善しません。
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ボルソナロ大統領は経済成長のために森林開発を進めたい一方で、ヨーロッパはアマゾンを保護すべきだと主張している事です。
ヨーロッパがかなり深い懸念を示している事に、ボルソナロ大統領は内政干渉だと強く反発しています。
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ヨーロッパとの関係悪化がさらに進むと、経済成長の足かせとなるリスクも出てくると思われます。
ボルソナロ氏は「アマゾンはブラジル国民のものだ」と繰り返し訴え、ヨーロッパ、特にフランスのマクロン氏を念頭に「植民地主義を思い起こさせる」などと発言したりして、少し感情的な様相も帯びています。
ブラジル政府は、今が焼き畑の時期にあたり、火災は例年並みだと主張しています。
ブラジル国立宇宙研究所によれば、今年のアマゾン地域での火災発生件数は直近のピークだった2010年の6割程度との事です。
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国際的な関心が集まるのはボルソナロ氏の姿勢に原因がありそうです。
ボルソナロ氏は地球温暖化に懐疑的で、環境保護より経済開発を優先しています。
- 2018年の大統領選ではアマゾンの土地売買や農地開発を容易にする規制緩和を行うと公約
- 政権発足後、道路を舗装し、農牧地や鉱山の開発を後押し
- 違法伐採を監視する政府機関の予算を削減
- それまで違法だった金の違法採掘を合法化し、国が管理する方針も提示
- 上記の行動から、政権が森林開発を容認したと受け止められ、違法伐採や焼き畑が急増
ブラジルは南部に産業が集中していて、森林が広がる北部は貧しい事で知られます。
歴代政権は、この格差を分配によって解決しようとしてきましたが、ボルソナロ氏はそれを経済振興によって成し遂げようとしているのです。
ただ、このままボルソナロ氏が強硬姿勢を続けると経済にも悪影響を及ぼしかねません。
すでに欧米の衣料・靴メーカーがブラジル製素材の発注を停止する方針を発表しました。
EUと、ブラジルを含む南米4カ国のFTAも見直しの検討が公然と言われる等、成長戦略の根幹とするFTA網の拡大にも黄信号がともり始めています。
最初はなんてことないと思っていたアマゾン森林火災問題は、意外に政権を大きく揺らしそうです。
ブラジル大統領ボルソナロ氏の経済政策に関するまとめ8月29日 BREXIT、合意なき離脱の可能性が高まる
イギリス、議会閉会承認で合意なき離脱の可能性が高まる
2019年8月28日、エリザベス女王は議会を9月9日の週から10月13日まで約1カ月間にわたり閉会とする政府案を承認しました。
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議会再開から10月末の離脱期限まで2週間強と短く、「合意なき離脱」に反対する議員が立法などで抵抗する余地が大きく限られることになります。
イギリス議会は来週の9月3日に再開しますが、今回の件で9日の週に再び閉会となり、女王の施政方針演説が設定された10月14日まで開かれない予定です。
因みに直後の10月17~18日には、BREXITが大きな議題となるEU首脳会議が予定されています。
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狙いはもちろん10月末の離脱期限までの議会の審議時間を大幅に短縮する事で、合意なき離脱阻止をもくろむ議会の動きを封じ込める事です。
BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2019年4月~12月)イタリア、新連立政権でコンテ首相が続投、金融市場はひと段落
マッタレッラ大統領はコンテ首相に新政権樹立をまとめるよう指示するようです。
「五つ星運動」と中道左派の民主党の間で一進一退となっていた連立協議が決着した為です。
右派政党「同盟」のサルビーニ副首相が引き起こした混乱で、イタリア政府は機能不全となっていましたが、一旦は安定を取り戻す事になりそうです。
新しい連立政権は企業寄りの方針を公言しており、2020年予算を巡るEUとの激しい衝突も回避できるとも見て、金融市場は一息ついています。
イタリアの財政問題に関する経緯とまとめ(2018年11月~)中国、トランプ氏との合意に期待せず??
中国内でトランプ氏との交渉に真剣に向き合う人が数えるほどしかいなくなったと、当局者が語ったようです。
8月26日、トランプ氏は中国側から交渉の席に戻ろうと電話で伝えてきたと主張し、合意成立に中国が必死になっていると語りました。
しかし、中国はすぐにこれを否定。
コロコロ変わるトランプ氏の発言で、中国のトランプ氏への不信はいっそう広がったようです。
現在、中国は合意できない場合に備えた緊急計画を準備していて、国内経済の刺激策を打ち出す事で難局を乗り切ろうとしているという事です。
米中貿易摩擦についての経緯とまとめ2019年7月~12月イタリア10年債、初の1%割れ
2019年8月28日、イタリアの長期金利が節目の1%を割り込み、過去最低を記録しました。
【直近5日間のイタリア国債10年物の金利推移(出所:TradingView)】
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金利低下の背景には、解散・総選挙がひとまず回避されるとの期待と、ECBが近く量的緩和の再開を決めるとの観測が主な要因のようです。
10年物国債利回りは一時0.98%程度と前日比約0.16%低下し、超長期債(30年債)も利回りが前日比0.18%ほど低い2.02%台まで下がる場面がありました。
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ブラジル、アマゾン森林火災の対応が混とん
アマゾンの森林火災についてのブラジルの対応が大きく取り上げられています。
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ボルソナロ氏は当初、NGOがブラジル政府のイメージダウンを狙ってアマゾンに放火したと批判しました。
しかし、その後、国際的な批判が高まると、被災地域の地方政府に緊急対策を取るよう命じ、消火活動のために軍を派遣したのです。
ところが、一連の対策を講じた後も世界中の抗議は収まらず、ブラジル製品の不買運動につながったりと、国内企業からも政府に対する批判や不満が噴出し始めたのです。
このまま森林破壊が続けば、ブラジルの農産物は環境保護に熱心な海外企業に背を向けられて競争力を失い、不買運動の拡大といった懸念も強まっているようです。
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- フランスのマクロン氏など欧州各国首脳:ブラジルがアマゾン火災の鎮火に真剣な取り組まない限り、EUと南米南部共同市場(メルコスル)が2019年6月に合意したFTAを批准しないと警告
- EUの議長国を務めるフィンランド:ブラジル産牛肉の輸入禁止を検討するよう加盟国に呼びかけ
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2019年8月23日、ブラジルのクリスチーナ農務大臣は、政府の対応を擁護し、ブラジルが世界の懸念に配慮していないわけではないと述べています。
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今回の難局がボルソナロ大統領の攻撃的な言動により悪化したと考えるブラジル人も多いようです。
ボルソナロ氏はこの問題について、自身を批判する人々への攻撃にばかり熱中し、被災地への配慮等はあまりしていません。
ボルソナロ氏は8月26日、G7で決まった資金援助2千万ドルの受け入れも拒否する姿勢を示しています。
ただ、森林保護そのものには取り組む姿勢を示していて、消火活動のために軍も派遣しています。
親交があるトランプ大統領やイスラエルのネタニヤフ首相からの支援申し出については受け入れるとも表明しています。
少し感情が挟まった問題になりつつあるこの件ですが、ボルソナロ大統領の命綱は国内の支持率の高さなので、それが離反したりすると、せっかく進めている他の改革もおぼつかなくなってしまいます。
ブラジル大統領ボルソナロ氏の経済政策に関するまとめメキシコ、中央銀行が2019年の成長率見通しを下げ
2019年8月28日、メキシコ銀行は2019年の実質ベースのGDP予想を引き下げ、前年比+0.2~0.7%としました。
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これが的中すると、マイナス成長に陥った09年以来の低成長です。
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- 内需の伸びが前回予想時点よりも弱いままにとどまっていること
- 実績値として、4~6月期の経済成長率が前期比でゼロであったこと
等としています。
20年の成長率も予想を下方修正し、+1.5~2.5%増としました。因みに従来予想は+1.7~2.7%増でした。
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ロペスオブラドール大統領は新空港の建設を中止したほか、油田鉱区入札を無期延期にするなど、従来の民間主体の経済政策を否定する決定を続けてきました。
こうした事もあって外国からの投資は落ち込んでいて、投資不足が雇用や消費にも影を落としている状況で、経済成長の回復には時間がかかるとの見方が多いようです。
メキシコに投資すべきか? メキシコペソ・メキシコ株の投資ブログアルゼンチン、約11兆円相当の債務の期限引き延ばしを企図
2019年8月28日、ラクンサ財務相は通貨ペソが急落し、国債相場が過去最安値に下落するなど混乱する市場の沈静化を図るため、民間投資家とIMF向け債務1010億ドル相当の満期の先延ばしを目指すと発表しました。
アルゼンチン政府は、年内に償還期限を迎える機関投資家向けの短期債130億ドルのうち70億ドル相当の支払いを先延ばしする一方、長めの債券500億ドル相当の「自主的な満期の延長」を促す予定です。
長めの債券については、外国法債券が300億ドル、国内法債券が200億ドル相当だという事です。
IMFからの債務440億ドル相当の返済についても交渉も開始する予定です。
ラクンサ財務相は、こうしたリスケを行って、国としてどういった財政プログラムの見通しを持っているかをはっきりさせることが大切だと述べました。
また、これは短期の流動性リスクに対応するためのものであって、債務の支払い能力には問題ないと強調しています。
アルゼンチンの通貨危機、財政危機の経緯とまとめ(2018年~)中国、51年ぶりに税収が前年割れ
中国の2019年の税収額が前年水準を下回る見通しのようです。
もし通年で前年割れとなれば、1968年以来51年ぶりの事です。
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大規模減税が主因ですが、景気減速で法人税や不動産関連税も膨らまないようです。
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やはり、財政が逼迫した事によるインフラ投資の低迷が分かりやすいでしょう。
特に今は景気懸念がありますので、どうしてもマイナス材料になってしまいます。
- 2019年1~7月の税収:10兆8046億元(約160兆円)と前年同期比+0.3%。
- 単月は7月まで3カ月連続で前年同月を下回っている状況。
- 主因は税収の4割を占める付加価値税の減税が4月に始まったこと。
- このままいくと通年で2018年実績(15兆6402億元)を下回る公算大。
今後も少子高齢化による国内市場の縮小で、構造的に税収が伸びにくくなりそうです。
中国の景気テコ入れ策・経済政策の経緯とまとめ(2018年~)8月28日 米中協議は迷走??
イタリア極右政党同盟の支持率急落
最新の世論調査で、同盟の支持率が前回の38.0%から31.3%に急落しました。
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同盟のサルビーニ党首はこれまで、公約の反移民政策を実行し高い支持率を維持していましたが、8月9日に内閣不信任案を突然提出し、連立政権崩壊の引き金を引くと風向きが変わってしまったようです。
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一方、五つ星の支持率は20.8%と前回の17.5%から上昇し、民主党も22.4%から24.6%に伸びました。
上記二党が組むと一番支持率的にはやりやすいのかもしれませんが、既報の通り連立協議は難航しており、実現は難しそうです。
イタリアの財政問題に関する経緯とまとめ(2018年11月~)アルゼンチンのフェルナンデス候補、IMF批判でペソと国債が急落
2019年8月27日に、ペソは1.8%下落し、アルゼンチン国債も下落しましたが、材料視されたのは大統領選挙の野党候補、フェルナンデス元首相がIMFとの融資を巡る取り決めを批判したことだったようです。
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フェルナンデス元首相はIMFから受けた融資の大半は資本流出への手当てに充てられ、有効に利用されなかったと指摘したのです。
27日、中央銀行は新総裁が就任した2018年9月以降で最大規模の市場介入を行いました。
介入がなければもっとペソは下がっていたかもしれません。
どうやら、総額3億ドルのドル売り介入を行ったようです。
IMFの専門家チームは現在、ブエノスアイレスで総額560億ドルの融資枠から次回融資を実行するかどうかを検討している最中です。
フェルナンデス元首相もIMF当局者らとの会合を行っており、その後のコメントでIMFから求められた経済・財政目標に同意すると述べる一方、IMFと現政権が現在の危機を招いたとして、両者は今の状況の責任を取る必要があるしました。
ただ、マーケットでこのコメントを評価する向きはもちろんありません。
マーケット関係者はIMFとの会合後のフェルナンデス氏のコメントが混乱を生んだと言っています。
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まずはIMFが次回融資の実行を決めるか否かです。
決めれば市場の不安はひとまず解消されるでしょう。
アルゼンチンの通貨危機、財政危機の経緯とまとめ(2018年~)米中協議、迷走??
2019年8月26日にトランプ氏が明らかにした米中の電話協議について、中国がそれを否定するなど、少し迷走が続いているようです。
トランプ大統領は26日の記者団とのやりとりで「昨日夜に中国側が電話してきて、協議再開を要請してきた」と明らかにしましたが、中国は27日にその電話協議について「聞いたことがない」と否定しました。
最近、トランプ大統領の米中貿易摩擦に関する発言はどこか場当たり的で、真意や事実が把握しにくくなっているようです。
米中貿易摩擦についての経緯とまとめ2019年7月~12月イギリス野党、離脱延期申請を義務付ける法案などあらゆる措置を模索
2019年8月27日、労働党など野党は合意なき離脱を回避するため、ジョンソン首相に離脱延期申請を義務付ける法案の可決を目指すと表明しました。
英議会は今年、当時のメイ首相に離脱延期の申請を義務付ける法案を可決しましたが、野党勢力は今回も同様の法案可決を目指しています。
労働党のコービン党首はメディアに対して、合意なき離脱を阻止するため「あらゆる必要な措置」を講じるとも表明しています。
BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2019年4月~12月)イタリアの連立協議が難航、10月の総選挙の可能性も
五つ星運動と中道左派の民主党の連立協議が難航しているようです。
このまま行くと早期総選挙に向かう可能性があります。
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8月27日の長時間にわたる協議では、首相など重要ポスト人事が争点となったようですが、五つ星は民主党がコンテ首相の続投に正式に同意しないかぎり協議を再開しないと表明しました。
一方の民主党は、五つ星のディマイオ党首が副首相兼内相のポストに固執したことが協議が行き詰った理由だと批判しています。
マッタレッラ大統領は28日午後に五つ星および民主党の党首と会談するまでに連立の成否を明確にするよう求めてます。
そこでまとまらなければ、議会を解散し、11月にも総選挙が行われる流れになりそうです。
イタリアの財政問題に関する経緯とまとめ(2018年11月~)ジョンソン首相、EUとの交渉再開の芽が出ているとの認識??
ジョンソン首相は独仏と会談し、EUと交渉を再開できる芽が出てきているとみているようです。
イギリス政府高官によれば、メルケル、マクロン両首脳は既存の離脱協定案とバックストップ条項の保持の必要性について、幾分トーンダウンした感じで話をしたという事です。
ただ、時間はあまりないため、大きな期待を寄せるほどの事ではないかもしれません。
BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2019年4月~12月)8月27日 人民元が11年ぶりの安値水準
米中の応酬で、人民元は11年半ぶりの安値
2019年8月26日の上海外国為替市場では、人民元が1ドル=7.15元となり、11年半ぶりの元安・ドル高水準となりました。
【USD-CNYの動き(8月21日~27日(出所:TradingView)】
マーケットではアメリカと中国の関係悪化は元の売り材料との見方が一般的で、元安が進みました。
香港を中心とする海外市場では人民元は1ドル=7.16元を挟んだ推移となりました。
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しばらくは1ドル=7.3元を下値の目途とする神経質な展開が続くと見られています。
関税引上げによる損失を為替レートの水準訂正で補うことが中国側の狙いで、上記水準だとある程度損失を吸収できると考えられるからです。
しかし、そうした動きもずっと続く事はないと思われます。
中国政府ももっと元安が進めば資本流出が加速することを十分認識していて、どこかでそれは食い止めなければならないからです。
この意味では、中国人民元の投資チャンスという事が言えるのかもしれません。
中国人民元の動きの経緯とまとめ2019年5月~アメリカとメキシコ、9月10日に90日の評価期間に関する会合を実施
2019年8月26日、ロペスオブラドール大統領は9月10日に米メキシコ両政府で移民問題について会合を持つことを明らかにしました。
ここでメキシコ政府が約束した不法移民対策の成果が評価される予定です。
アメリカの評価次第ではメキシコは追加対策を強いられたり最悪の場合は付加的な関税をかけられる可能性もあります。
会合は、不法移民対策を約束したのが6月で、9月5日に90日が経過するため、当該会合が開催されます。
関税発動回避のため、メキシコ政府は新設した治安部隊や警察など2万人以上を動員した体制で移民対策を行っています。
直近ではアメリカ政府側からメキシコ政府の対応に否定的な発言はありません。
しかし、かねてからアメリカ政府は不法入国の温床になっている言われる難民申請をメキシコ国内で行うように求めており、メキシコ政府はこれについて前政権からずっと拒否しずっと続けてきたという経緯があります。
この問題は再び出てくる可能性は高く、関税発動と絡めて難しい交渉になりそうです。
アメリカとメキシコの貿易・移民問題2019インドネシア、首都移転先を決定、2024年から段階的に移転
2019年8月26日、政府は首都の移転先にボルネオ島東部の東カリマンタン州の2つの県を選んだと発表しました。
現在の首都ジャカルタから2024年の移転開始をめざす予定ですが、費用は466兆ルピア(約3.5兆円)と見込まれており、どうやって費用を確保するかなど課題は沢山ありそうです。
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政府は2021年中までにマスタープランをまとめる予定で、2024年から段階的に移転を始める計画です。
移転するのは行政関連の機関・施設で、100万人規模の移住を想定しています。
中央銀行や金融庁などの経済関連機関はジャカルタに残る計画です。
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- 面積は東京都の3分の1
- ジャカルタだけで現在、約1千万人が居住
- 周辺自治体もあわせた広域人口は3千万人を超えている
- 過密した人口が原因で世界最悪レベルとされる交通渋滞と大気汚染が発生
- 自然災害、特に洪水が多く、経済損失も年々大きくなっている
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政府が試算する移転費用は約3.5兆円です。
しかし、その移転費用のうち国家予算からの支出は2割弱にとどまる見込みです。
残りは官民パートナーシップ方式や国営企業、民間からの直接投資で賄う予定との事ですが、正直めどはたっていないと思われます。
100万人を移住させる計画には住宅、学校などの生活インフラの新設も必要となりますが、これらの殆どが民間頼みとなる予定です。
民間企業としては、どこまで本気でやるかかなり困惑するでしょう。
ジョコ氏の任期は2024年で終わるので、それ以降誰が強力なドライバーになるかも分かりません。
むしろ、首都移転をジョコ大統領のアンチテーゼとして、次期大統領候補がアピールしたりすると、この計画自体が危ぶまれる事になります。
インドネシア・ジョコ政権の経済政策のまとめトランプ大統領、「中国は取引を望んでいる」
2019年8月26日、トランプ大統領は中国の貿易担当である劉副首相の「われわれは冷静な態度で協議や協力を推し進め、問題を解決する用意がある」という趣旨のコメントを引き合いに出し、中国が取引を望んでいると述べました。
両国間の緊張はこのところ高まっていましたが、それもあってか、同大統領はいつもより融和的な姿勢を示しました。
米中貿易摩擦についての経緯とまとめ2019年7月~12月8月26日 日米貿易交渉が基本合意に向け大きく前進
日米貿易交渉、9月末をめどに合意内容署名へ
G7で日米首脳会談が行われ、日米貿易交渉で基本合意しました。
両首脳は9月下旬に交渉を決着させ、国連総会が行われる9月下旬に日米首脳会談を開いて合意文書にサインする形を目標にしています。
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これには両国の思惑が一致したようです。
早期に範囲を絞って妥結し、過度な要求を避けたい日本と、来年の大統領選を控え成果を急ぐアメリカの思惑が一致した、という事です。
ライトハイザーUSTR代表が今回の合意で70億ドル以上の市場開放につながるとの考えを示したほか、安倍首相が貿易協定とは別に、アメリカ産の飼料用のトウモロコシを購入する考えをトランプ氏に伝えたりもしています。
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日本が米国産牛肉にかけている38・5%の関税は段階的に引き下げられ、2033年4月に9%になる予定です。これはTPPと同水準で、アメリカはTPP参加国と競争条件がそろう事になります。
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今回は農業、工業、デジタル分野がカバーされますが、アメリカが日本製の自動車に課している関税は、今回の合意で変更はありません。継続協議となっていますがどこまで攻め込めるかが課題かもしれません。
日米TAG(日米物品貿易協定)交渉の関連ニュースのまとめと経緯IMF代表団がアルゼンチン当局者と協議
IMF代表団が、8月24日にアルゼンチンに到着し、すぐに政策担当者と協議を開始したようです。
9月に予定する次回融資53億ドルの実行を見送り混乱を悪化させるリスクを冒すか、プログラムの先行きが極めて不確実に見える状況で支払いを実行するかの決断をする為です。
IMF当局者は、ちょうど20年前に起きたアルゼンチンの状況が再現したかのような難しい選択を迫られそうです。
アルゼンチンの通貨危機、財政危機の経緯とまとめ(2018年~)8月24日 米中で関税の応酬
アメリカが中国の報復関税に対抗措置
2019年8月23日、トランプ米大統領は2500億ドル分の中国製品に課している制裁関税を10月1日に現在の25%から30%に引き上げると発表しました。
さらにほぼすべての中国製品に制裁対象を広げる「第4弾」については9月1日に15%を課すと表明しました。
従来は10%の予定でしたが、中国の報復関税への対抗措置です。
第4弾の発動時期は一部品目が9月1日からだが、全体の半分近くの品目は9月1日から12月15日に延期されている。
ジョンソン首相、再交渉開始が容易でないと認める
ジョンソン首相は、EUに再交渉に応じるよう説得するのは容易ではないと認めました。
独仏首脳を訪問した後で、これまでの発言から大きくトーンダウンさせた形です。
ただ、その先にあるのは合意なき離脱なので、より合意なき離脱への可能性が高まったという事でしょうか。
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日米の閣僚級会合終了、進展があった模様
8月21日から3日間にわたった日米通商交渉の閣僚級協議が終了しました。
茂木氏は「大きな進展をみることができた」とした上で、フランスで開かれる日米首脳会談にて「今後の議論の進め方やスケジュールが発表される」と話しました。
茂木氏とライトハイザー米通商代表との交渉は「恐らく今回が最後になる」とも述べました。
茂木氏は、進展の内容について日本の立場を理解してもらい、農業などの部分でも実のある競技が出来たとしました。
日米首脳は2018年9月、通商交渉は、農業分野で日本の譲歩はTPPの範囲内とし、自動車分野ではアメリカの生産・雇用拡大に資するものとするとの共同声明をまとめていて、今回はその内容に沿ったものだという事です。
日米TAG(日米物品貿易協定)交渉の関連ニュースのまとめと経緯新しい景気刺激策を発表
2019年8月23日、インド政府は新しい景気刺激策を発表しました。
主な内容としては、
- 海外投資家に課している高い税負担の免除
- スタートアップに関する税引き下げ
- 自動車や住宅産業向けの優遇制度を設定
等です。
シタラマン財務相は、海外投資家に課している高い税負担を免除し、低迷する金融市場のテコ入れを行いたい考えです。
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自動車産業については、政府が古い車からの買い替えを進めるなどテコ入れ策を導入する予定です。
住宅産業や中小企業でもローン負担の軽減などにつながる措置を検討しており、幅広く金回りの良い経済となるように目くばせします。
インドの経済・財政政策のまとめ米中の関税応酬で原油価格も下落
2019年8月23日の原油先物相場は下落しました。
米中貿易問題で米中の関税応酬合戦がその原因です。
【北海ブレントの推移8月21日~23日(出所:TradingView)】
清算値は北海ブレント原油先物LCOc1が1%安の59.34ドルでした。
原油のみならず引き続きボラタイルな相場が続きそうです。
非公開: 原油・資源関連ニュースのまとめ2019中国が対米報復関税を発表
2019年8月23日、中国はアメリカの第四弾関税に対する報復措置を発表しました。
合計750億ドル(約8兆円)相当の米国製品に追加関税を課すという内容です。
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中国政府によれば、報復関税の一部は9月1日に発動され、残りは12月15日に導入される予定です。
これはアメリカの第四弾関税を導入するスケジュールに呼応しています。
9月に追加関税をかけるのは、
- 原油、
- 大豆、
- 鋼板、
- 化学製品
- その他計1717品目
12月に発動するのは、
- 木材、
- 自動車、
- 織物
- その他計3361品目
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加えて、2018年12月の米中首脳会談での合意を受けて、中国はアメリカ製の車や車部品にかける最大25%の追加関税を2019年1月から停止していましたが、12月15日にその関税を復活させます。
中国はアメリカからの輸入の7割にあたる1100億ドル分に追加関税を発動済みなため、残りは400億ドル分しかありませんでした。
このため、今回はすでに追加関税を発動した商品にさらに上乗せするものも多く見受けられます。
米中貿易摩擦についての経緯とまとめ2019年7月~12月8月23日、米中貿易問題でアメリカ株急落
2019年8月23日の米国株式市場ではダウが前日比623ドル34セント(2.37%)安の2万5628ドル90セントで引けました。
要因は、中国の対米報復関税と、それに対するアメリカの対抗措置を取るという姿勢です。
投資家はリスク回避姿勢を強め、下げは幅は一時、700ドルを超えました。
【NYダウの8月23日までの直近5日間の推移(出所:TradingView)】
朝方は中国による対米報復措置発表が嫌気され、ダウ平均は一時180ドル安近くまで売られました。
その後、FRBのパウエル議長のジャクソンホールでの講演内容が伝わると一瞬買い戻されましたが、すぐに下落に戻りました。
ハイテク株の多いナスダック総合指数も3%安で取引を終了しています。
【ナスダック総合指数の8月23日までの直近5日間の推移(出所:TradingView)】
マーケットの急落・急騰についてのまとめ8月23日 インドネシアが2会合連続の利下げ
インドネシア、政策金利を0.25%引き下げて5.5%へ、二会合連続の利下げ
2019年8月22日、インドネシア中央銀行は市場予想に反してこの2カ月で2回目(2会合連続)となる政策金利引き下げを決めました。
7日物リバースレポ金利IDCBRR=ECIを0.25%引き下げ5.5%%としました。
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中銀のペリー・ワルジヨ総裁は、「経済成長の勢いは継続しているが、世界的な景気鈍化のリスクを踏まえ、先手を打つ必要があると判断した」と説明しています。
インドネシアの金融政策のまとめ2019年4月~金の先高観強い
金の先高観が強い状況です。
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FRBの利下げがあった7月末から目立ち始め、8月20日前後だと価格差は1トロイオンスあたり10ドル程度となっています。
ニューヨーク先物価格において、
期近物(2019年8月物):1トロイオンス1500ドル前後
期先(2019年12月物):1510ドル前後
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先物市場では決済期限が遠い期先の限月になるほど割高になると言われています。
金に投資する際の資金調達コストや保管コストを反映するためです。
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それだけマーケットが現在より近い将来(例えば12月)の方がリスク型買う、金価格を押し上げる材料が豊富だと認識しているという事なのでしょう。
景気後退となれば政策金利は一段と引き下げを余儀なくされるため、相対的に金の魅力度は高まり、また、通貨戦争の懸念のため金への支出はなおさら価値あるものに見えるようになっているのかもしれません。
金の動き、金相場についてのまとめドイツ、バックストップに関する解決策の提示をイギリスに要求
2019年8月21日、BREXITを巡りドイツのメルケル首相がアイルランド国境問題の解決策をイギリス側が提示すべきと言及し、30日以内にイギリス側から提示することで折り合ったようです。
ただ、国境問題への妙案が短期間で見つかる保証はなく、10月末の期限が迫る「合意なき離脱」を回避する道筋は見えないままです。
離脱協定案では、北アイルランドに限って食品などの規制をEUのルールに合わせるという特別暫定措置を講じています。
当面は税関や検疫の必要をなくしたうえで、物理的な国境の復活を避ける具体策が見つかった段階で、こうした安全策を廃止する、というもの。
ブラジル、17社の国有企業のを民営化を発表
2019年8月21日、ブラジル政府は郵政電信公社など国営・国有17社を2019年末までに民営化すると発表しました。
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肥大化した国営・国有企業の経営効率化と政府保有株の売却で財政再建を加速させますが、まだこれでは終わらず、国営石油会社ペトロブラスも含めたさらなる民営化案も浮上しているようです。
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最近は、政府が民営化を提案しても、既得権益を守りたい議員の反対で、骨抜きされるケースが多くありました。
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2017年にはテメル前政権がエレトロブラスや造幣局の民営化を提案しましたが、議会の賛成を取り付けられず、失敗に終わったという経緯があります。
ブラジル大統領ボルソナロ氏の経済政策に関するまとめ8月22日 インドの国有企業改革前進か
インド、国有企業1兆6000億円分を売却意向
インド政府が国営企業の民営化を加速させようとしています。
2019年度(19年4月~20年3月)に航空会社やセメントメーカーなど23社を民間に売却する計画です。
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国有赤字企業の売却で政府の財政負担を軽減し、民営化で効率的な経営を促して経済の活性化につなげたい思惑です。
- 政府が51%以上出資する国営企業は約260社
- 1兆500億ルピーの売却が実現すれば、単年度の売却額としてはモディ政権下では最大規模
- 売却対象の23社のうち7社は赤字
赤字企業の中で最も政府を悩ませていたのがエアインディアです。
政府は年180億~578億ルピーを支出して経営を支えてきており、財政への負担は相当重いものでした。
エアインディア以外だと、
- セメントメーカーのセメント・コーポレーション・オブ・インディア
- 三輪自動車を製造販売するスクーターズ・インディア
- ヘリコプター運航会社パワン・ハンズ
- 太陽電池などを製造するセントラル・エレクトロニクス
などです。
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民営化計画が思い通りに進むかは分かりません。
実際にエア・インディアは2018年にも売却を計画したものの、売れませんでした。
インドの経済成長が鈍化するなか、赤字企業には買い手がつかない可能性もあります。
イタリアの大統領、極右外しを模索
2019年8月21日、マッタレッラ大統領は新政権樹立に向け各党との協議に入りました。
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金融市場は財政規律を維持する新政権誕生への期待から落ち着いているようですが、長引けば当然ユーロ安やイタリア国債の金利急騰などにもつながるかもしれません。
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大統領派現在の議会で多数派を形成する余地を探ると言われています。
選択肢の一つが五つ星と野党民主党との連立と言われています。
レンツィ元首相は「五つ星と民主党の連携が極右外しの唯一の策だと語っています。
8月21日 イタリアの首相が辞任を表明
コンテ首相、辞任を表明 イタリア政局は混乱必至
2019年8月20日、コンテ首相が辞意を表明しました。
2018年6月に誕生したこの連立政権は、結局同盟と五つ星が主導権を争い、優先する経済政策の食い違いを埋めきれず、瓦解しました。
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コンテ首相は政権危機の引き金となった同盟を率いるサルビーニ副首相について個人と党の利益しか考えておらず無責任であると強く非難しました。
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マッタレッラ大統領がコンテ氏の辞表を受理すれば、21日から各党と新政権樹立に向けた協議を始めるとみられます。
大統領は議会の解散権を持っていて、各党との協議が不調の場合、解散総選挙を実施する事になるでしょう。
コンテ首相は、マッタレッラ大統領が新たな連立を模索し、安定を取り戻せると確信できた場合は、首相にとどまる可能性もあるようです。
【2019年8月20日~21日のイタリア国債10年の利回り推移(出所:TradingView)】
イタリア10年債利回りは8月20日、一時1.31%と、2016年以来の低水準となりました。
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EU大統領、BREXITの再交渉を拒否
2019年8月20日、EUはジョンソン英首相が求める再交渉に応じない姿勢を鮮明にしました。
注目されるバックストップ(安全策)を巡り、イギリスが「現実的な代替策」を提示していない為です。
ジョンソン首相は前日、EUにバックストップの削除を改めて要求すると共に、その代わりに離脱後の移行期間中に代替策を導入するとの合意を盛り込むことを提案していました。
EU27カ国は、現状バックストップ削除に反対する構えで一致しているようで、それが本当なら、ジョンソン首相は合意なき離脱に突っ走る事になるのでしょうか。
BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2019年4月~12月)日米貿易交渉、21日に閣僚級会合、G7に地ならし
2019年8月21日、日米両政府は閣僚級協議を開きます。
8月下旬のG7で想定される首脳会談に向けて、地ならしを進める為です。
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日本の牛肉や豚肉、乳製品などの関税下げを巡って主張の隔たりがあるほか、アメリカ側は自動車関連部品の関税下げに慎重です。
これに先立ち、自民党の森山裕国会対策委員長らが茂木氏と面会し、農産物の関税下げなどについてTPP交渉などで妥結した水準以上の譲歩をしないよう要請しました。
日米TAG(日米物品貿易協定)交渉の関連ニュースのまとめと経緯アルゼンチンの新しい財務大臣、通貨安定を最優先に
2019年8月20日、ラクンサ新財務相が就任しました。
会見で通貨ペソの安定が最優先課題という認識を示しました。
ただペソはこの日も1%値下がりするなど軟調地合いが続いています。
野党のフェルナンデス氏は、債務返済に関してIMFとの再交渉を示唆していますが、ラクンサ氏は合意した今年の財政目標を堅持すると表明しました。
アルゼンチンの通貨危機、財政危機の経緯とまとめ(2018年~)8月20日 米、ファーウェイへの例外措置を3か月間延長
アメリカが華為への禁輸措置を強化、例外措置は3か月間延長
2019年8月19日、アメリカはファーウェイへの米国製品の禁輸措置を強化すると発表しました。
保守に関わる一部取引のみ認める例外措置を3カ月延長しますが、トランプ大統領が6月の米中首脳会談で表明した制裁の緩和には踏み込まないようです。
ただ、マーケットでは例外措置の90日間延長という所が通商対立を緩和させる最新の兆候として好感され、半導体銘柄を中心に上昇しました。
米中貿易摩擦についての経緯とまとめ2019年7月~12月8月19日 アルゼンチン、財務大臣が辞任
アルゼンチンのマクリ政権に新たな受難、財務大臣が辞任
2019年8月17日、マクリ政権の財政政策を統括していたドゥホブネ財務相が辞職を発表しました。
同氏はIMFとの交渉役や緊縮財政のかじ取りを務め、財政規律を重視していました。
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地元メディアによると、マクリ政権が大統領予備選の大敗を受けて最低賃金の引き上げや公務員への特別一時金などを柱とする新たな政策を打ち出したことに、ドゥホブネ氏は反対していたという事で、抗議の辞職という背景がありそうです。
アルゼンチンの通貨危機、財政危機の経緯とまとめ(2018年~)シェール業者の破産法適用申請が既に2018年の数を上回る
2019年に入ってからの米エネルギー生産会社の破産法適用申請がすでに2018年全体とほぼ並ぶ水準に達しているようです。
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2019年8月半ばまでに再建手続きを申請した企業は26社で負債総額は109億ドルです。
2018年は28社で同132億ドルで、2017年は24社、85億ドルでした。
今年の申請のうち20社は5月以降に行われていて、ペースが加速しているようです。
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専門家によると、原油価格急落を受けて申請が急増した2015年のような現象が再び起きるとは予想していないとの事です。
2015年の申請企業は44社(負債総額174億ドル)でしたが、2019年の申請の多くは破産法第11条を通じた再建型の手続きらしく、清算型である第7条の申請は多くないとの事です。
非公開: 原油・資源関連ニュースのまとめ20198月18日 インド株式、仕込みチャンス??
インド株式、外部要因で引き続き軟調も仕込みのチャンス??
SENSEXは、8月も企業業績や米中貿易摩擦への警戒感などから軟調な動きが続いているようです。
【2019年7月~8月16日のSENSEXの推移(出所:TradingView)】
特に米中対立の激化のあおりを受けてインド株も軟調です。
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その後、インド政府が外国人投資家に対する追加課税案を一旦引き下げる意向を示したことで急反発しましたが、アルゼンチン問題で世界的に相場が崩れインドも同様となりました。
ただ、今回の下落でずっと言われ続けている株価バリュエーションの割高感はかなり緩和したともいえるでしょう。
今後は中央銀行による追加利下げや、銀行のノンバンクへの貸し出し規制緩和で貸し渋りによる信用収縮が和らぎ、民間消費の活性化が期待されます。
つまり、インドの内実は改善している状況で、世界的なリスク回避で売られるという局面になりつつありますので、時間分散しながら買い進めて良いのではないかと個人的に考えています。
8月17日 アルゼンチンの格付けがCCCに
ジョコ大統領、2020年の成長率目標変わらず、7年ぶりの高水準を目指す
2019年8月16日、ジョコ大統領は演説で2020年の経済成長率を5.3%と想定していることを明らかにしました。
2019年度(1~12月)当初予算案から目標を据え置いています。
首都移転やインフラ建設の推進でもっと強気に行きたかったのかもしれませんが、世界景気の減速懸念が出るなか、据え置いたのでしょうか。
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因みに、19年の成長率予想は5.2%です。
[kanren id="5982"]日米貿易交渉、最速で9月で妥結を目指す??
日米両政府は8月21~22日に閣僚級交渉をワシントンで開く予定です。
9月末に交渉を妥結し、年内にも協定を発効させる最短のシナリオも模索しているようです。
[say]そうなると交渉に残された時間はかなり少ないですね。。。[say]自動車など立場に隔たりのある分野で妥協点を探ってもいるようで、アメリカ側もせめて日本だけとは成果を出したいと考え、前のめりになっているようです。
[say]なぜ9月末の妥結を目指すのでしょうか。[say]9月末妥結を目指す理由は、日本の国会日程がありそうです。
アメリカは貿易協定の発効に必ずしも議会承認を必要としないようですが、日本では国会のの承認が必要となります。
10月からの日本の臨時国会への提出を考えるなら、9月末の妥結が必要となるのです。
[say]臨時国会に提出できない場合は??臨時国会に提出できないと、来年の通常国会になります。
その場合、発効は2020年11月のアメリカ大統領選の直前です。
成果を早く選挙戦で誇示したいトランプ大統領にとっては待てないでしょう。
まずは最速シナリオの実現を模索し日米両政府が動いています。
もしかしたらアメリカが色々と妥協する事になるかもしれません。
日米TAG(日米物品貿易協定)交渉の関連ニュースのまとめと経緯アルゼンチン、格付けがCCCに
2019年8月16日、格付け会社フィッチがアルゼンチンの長期債務格付けを「B」から重大な信用リスクがある「トリプルC」に引き下げました。
ポピュリズム政権の誕生の可能性が高まり、財政規律が緩む懸念があると判断しました。
自国通貨建て長期債務格付けも「トリプルC」に引き下げたほか、2019年の実質成長率を年▲2.5%と、従来予測の▲1.7%から下方修正しました。
アルゼンチンの通貨危機、財政危機の経緯とまとめ(2018年~)8月16日 メキシコも利下げ
メキシコ、政策金利を0.25%下げて8%に
2019年8月15日、メキシコ銀行は定例の金融政策決定会合で、政策金利を0.25%引き下げて8%にすることを決めました。
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ロペスオブラドール氏のまずい経済政策や、世界的な景気低迷への懸念から金融緩和による景気刺激が求められる中、アメリカの利下げ実施やインフレ水準がメキシコ銀の目標範囲内に収まってきていることなどが決定を後押ししたようです。
メキシコ中銀の利下げは2014年6月以来です。
これまでは通貨防衛やインフレ抑制のため、2015年12月から政策金利を引き上げてきました。
7月の物価上昇率はメキシコ銀が目標とする2~4%内に収まり、通貨ペソもアルゼンチンを巡る混乱があったものの、1ドル=19ペソ台を維持しています。
メキシコ銀も利下げしたとしても、それによる負の影響はないと判断したようです。
【最新】メキシコの金融政策についてのまとめと経緯原油、景気懸念等で3%下落
2019年8月15日、原油先物価格は約3%下落しました。
中国と欧州のさえない経済指標で需要懸念が再燃した事や、アメリカの原油在庫が2週連続で予想外に増加したことが背景と思われます。
【2019年8月15日の北海ブレントの動き(出所:TradingView)】
イギリス労働党は内閣不信任案を提出し、総選挙実施に持っていきたい方針
労働党のコービン党首は、「合意なき離脱」を防ぐため、早期に内閣不信任案を提出する方針を固めました。
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その方針の中では、不信任案の可決後に、与野党の反ジョンソン勢力を集めた「暫定内閣」を結成し、EUに離脱延期を申し入れたうえで総選挙を実施する計画も示しました。
労働党の一部にもこの案に反対している人もいるので、どこまで実効性があるのか分かりません。
もし総選挙となった場合、労働党はEU残留の是非に関する選択肢を含め、2度目の国民投票を実施する予定です。
議会は9月3日に再開します。
もし、不信任案が可決された場合、議会は14日以内に新政権の樹立を目指す必要があります。
それができないなら、総選挙が10月31日の離脱期限後に実施される可能性があります。
8月15日 NYダウが800ドル下げ
NYダウ、800ドル下げる
2019年8月14日、アメリカ株式市場でダウ種平均が前日比800ドル安と今年最大の下げ幅を記録しました。
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背景は、欧米で広がる景気後退への懸念です。
同じ日にはアメリカの10年物国債の利回りが一時1.57%と約3年ぶりの水準に急低下し、約12年ぶりに同国米2年債(1.63%)と逆転しました。
景気後退の足音が少しずつ大きくなっているようです。
マーケットの急落・急騰についてのまとめアメリカ、2年金利が10年金利を上回る
2019年8月14日の米国債市場で10年物国債の利回りが2年債利回りを約12年ぶりに下回りました。
いわゆる逆イールドで、将来の米景気後退を示唆するとされます。
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【アメリカ10年もの国債利回り推移(2019年8月15日までの直近1か月)出所:TradingView】
【アメリカ2年もの国債利回り推移(2019年8月15日までの直近1か月)出所:TradingView】
普通、国債の利回りは長い期間の方が高くなります。
経済成長への期待や財政リスクが加味されるためです。
それが下回っているという事は、将来に対して悲観的な投資家が多いという事の表れなのです。
3カ月ものの国債利回りと10年債はすでに逆転していました。これも「逆イールド」と呼ばれます。
今回は、より景気との関連が強いとされる2年債と10年債も逆イールドになったので、ニュースになっているわけです。
2000年や07年も同様の現象が起き、米国は後に景気後退となっています。
マクリ大統領、野党に対抗して新たな経済対策を発表
2019年8月14日、予備選の結果を受けて、新たな経済政策を発表しました。
内容としては、
- 所得税減税
- 育児給付といった社会福祉事業への助成金増額
- ガソリン価格の90日間凍結
等の景気対策が中心です。
ただ、野党への対抗措置といった所なので、これで通貨安に歯止めはかかっていないようです。
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引き続きアルゼンチンペソは受難が続きそうです。
[/memo] アルゼンチンの通貨危機、財政危機の経緯とまとめ(2018年~)アルゼンチンの野党党首、自身の政策でデフォルトになる事はない
2019年8月14日、大統領選予備選挙で首位に立った野党候補、フェルナンデス元首相は自身の政策で国がデフォルトになる事はないとの認識を示しました。
また、マクリ大統領と電話で話し、市場変動の安定化が望ましいとの考えで一致したことも明らかにしました。
同氏は、自身の政策が国家の責務を無視したものではないと言明しています。
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8月14日 対中制裁関税の一部を発動延期
第四弾関税の一部を発動延期
2019年8月13日、アメリカは第4弾制裁関税について、その対象のスマートフォンやノートパソコン、玩具など特定品目の発動を12月15日に先送りすると発表しました。
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代表的な消費財を当面除外することで米消費者への影響を抑えると共に、米中両政府には協議の余地を生む意図が見えます。
米中貿易摩擦についての経緯とまとめ2019年7月~12月アルゼンチンペソの下落、止まらず
8月13日も通貨ペソの下落は止まりません。
前日比5.7%安の1ドル=55.3ペソで取引を終え、終値で過去最安値を更新しました。
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左派政権のフェルナンデス氏は、当選の可能性が高くなってきたにもかかわらず急進左派的な政策を改める気配がありません。これに市場が怯えているのです。
2019年8月12日、フェルナンデス氏は市場の混乱が全てマクリ政権にあると主張し、13日も「マクリ氏は問題を解けなかっただけでなく、状況を悪化させた」と政権批判を繰り返しました。
イタリア、内閣不信任案の採決は見送り
2019年8月13日、議会上院は「同盟」が提出した内閣不信任案の採決をひとまず見送ると決めました。
同盟の連立相手の左派「五つ星運動」が野党民主党と組んで不信任案に反対する構えをみせたためです。
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ただ、問題は解決していません。
足下、同盟は大型減税の実施を主張する一方で、五つ星は2020年に実施予定の消費税引き上げを回避するための代替措置が優先と訴えます。
景気刺激策を巡る意見のかい離がかなり大きく、2020年の予算編成作業は難しいでしょう。
もたもたしていると、厳しいイタリア経済の復活がさらに遅れ、それはユーロ全体の問題にも広がります。
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こうした中、新たな与党の枠組みを探る動きも出ており、政治的な駆け引きが激しくなるかもしれません。
イタリアの財政問題に関する経緯とまとめ(2018年11月~)8月13日 アルゼンチンペソが急落
アルゼンチンペソ、25%急落
せっかく戻る傾向を示し始めたアルゼンチンペソが、2019年8月12日、対ドルで大幅下落しました。
【大幅下落前後のドルーアルゼンチンペソの推移(出所:TradingView)】
2019年8月11日に投開票された大統領予備選で左派のアルベルト・フェルナンデス元首相(60)が現職のマウリシオ・マクリ大統領(60)に15ポイント以上の差をつけて大勝したことがその要因です。
フェルナンデス氏が率いる左派は、財政規律を無視した年金増額などの大衆迎合策を掲げ、得票率47.7%となった一方で、現職で財政規律を重視するマクリ氏は32%となりました。
マーケットははポピュリズムを掲げる左派政権の復帰を警戒したのです。
25%という数値は、1日の下げ幅では、2018年4月末から5月にかけての緊急利上げ時や2018年8月の「トルコ・ショック」を大きく上回る水準です。
アルゼンチン中央銀行、政策金利を74.78%に利上げ
2019年8月12日、アルゼンチン中央銀行は11日のペソ急落への対応として政策金利に相当する基準金利を10%引き上げて74.78%に設定し、ドル売りペソ買いの為替介入も実施しました。
しかし、現状、通貨売りの圧力に押され、大きな効果は発揮できていません。
54%が10月31日の離脱強行を支持
最新の世論調査によると、英国民の過半数が10月31日に必ず離脱するべきだと回答しました。
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引き続き拮抗していますが、BREXIT疲れなのか早く離脱してくれ、という事でしょうか。
BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2019年4月~12月)8月10日
トランプ大統領、9月の閣僚級会議中止に言及
2019年8月9日、トランプ大統領は中国と合意する準備ができていないと述べ、9月上旬にワシントンで開く予定の閣僚級協議を中止する可能性にも言及しました。
制裁関税拡大や為替操作国の指定など圧力を強めれば中国側が折れるとの期待もあったが、中国は人民元安を容認するなど対決姿勢を強めている為です。
足下では、
- 第四弾制裁関税、
- 為替操作国認定、
- ファーウェイへの制裁解除、
- 農産物購入
等がトピックですが、どれも膠着状態で大きな動きは出ていません。
米中貿易摩擦の激化の長期化は意識されていた状態ですが、越年はもはや当たり前といった感じになっているでしょうか。。。
米中貿易摩擦についての経緯とまとめ2019年7月~12月8月9日 ブラジルの年金改革法案、進捗
ブラジル年金改革法案、下院での二回目の採決でも可決
2019年8月7日、ブラジル下院は年金改革法案の2回目の採決を実施し、賛成多数で可決しました。
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法案は上院に送付されます。
既報の通り、今回の年金改革法案は、今後10年間で9339億レアル(2350億ドル)の歳出削減を目指す内容で、可決すればブラジルの財政再建に大いに役立つものです。
この日の2回目の採決は賛成370、反対124でした。因みに第一回の時は賛成379、反対131でした。
今回の採決では野党が提案した歳出削減額を大幅に減らす8つの修正案も否決されています。
このまま順調にいけば、9月頃に上院で採決が取られる見込みです。
なぜか堅調なトルコリラ
世の中が米中貿易摩擦の激化とか色々言っている割に、トルコリラは安定した動きになっています。
【ドルートルコリラの推移(7月9日~8月9日)出所:TradingView】
大統領による中央銀行総裁の更迭やロシア製ミサイル問題があるにもかかわらずです。
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- FRBによる利下げ
- 米中貿易摩擦の激化でFRBが更なる利下げ対応を迫られていること
- ロシア製ミサイル問題についてトランプ米大統領が制裁を渋っていること
これらの状況は、景気低迷やイスタンブール市長選でしんどい思いをしていたエルドアン大統領にとって、思いがけずサポーティブな材料となっているでしょう。
第3四半期で、リラは新興国通貨で断トツの上昇率を見せ、今年初めに新興国中最低だったトルコ債券のリターンも、最高水準になっています。
もっとも、引き続きトルコがかなりリスクが高く、しかも合理的に予想できない政治的要因に左右されるという通貨であることに変わりはありません。
この先は、どこまで投資家が世界的な景気減速を無視してリスクの高い資産を買い続けるのか、またいかにトルコ当局が経済改革を進められるかに左右されそうです。
フィリピン、0.25%の利下げを決定
2019年8月8日、フィリピン中央銀行は政策金利を0.25ポイント下げて4.25%としました。
経済成長とインフレが鈍化したことを受け、金融緩和を再開した形ですが、元々0.5%ほど利下げするのではないかという声もありましたので、そこからは小さめの利下げとなりました。
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ただ、インフレ見通しに照らせばまだ引き下げ余地がある、として追加の利下げも示唆しています。
フィリピン中銀は5月に0.25%利下げしていましたが、6月は金利を据え置いていました。
フィリピンの金融政策の経緯とまとめイタリアの与党、内部分裂間近??
イタリアの与党内の不協和音が大きくなってきています。
2019年8月8日、サルビーニ副首相は連立政権がもはや議会で過半数の支持を得ていないと述べて、解散総選挙の「速やかな」実施を呼び掛けました。
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これに対して五つ星のディマイオ副首相は、選挙を行う用意はあるものの、議員定数を大幅に削減する法案の最終承認を優先すべきだと述べています。
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連立与党は景気浮揚策として進めようとした高速鉄道計画を巡り激しく対立してきました。
推進派の「同盟」に対して五つ星が抵抗し、計画を阻止する動議を上院議会に提出するなど異例の事態となったのです。
「同盟」は財政規律を軽視し、EUとの約束も破って構わないと言ってきた典型的なポピュリスト政党です。
しかし、支持率で見ると同盟は圧倒的に有利で、今解散総選挙をすれば「同盟」を軸とした政権が出来る事が確実視されています。
イタリアの財政問題に関する経緯とまとめ(2018年11月~)8月8日 金価格が1500ドルを超える
インドが0.35%の利下げを実施
2019年8月7日、インド準備銀行は主要政策金利のレポレートを0.35%引き下げ5.4%としました。
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因みに、予想引き下げ幅は0.25%引き下げだったので、小幅ながらそれを超える引き下げ幅で↓。
金融政策スタンスは「緩和的」を維持し、その上で、一段の利下げはインフレ水準によって決まるとしました。
【最新】インドの金融政策と政策金利のまとめ軟調気味のインドルピー
最近インドルピーが軟調です。
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FRBが2019年7月31日に利下げを決めてから、1ドル=68ルピー前後で推移していたルピーは70ルピー台に急落し、8月7日も71ルピー近くに下がるなど、2018年10月に付けた史上最安値(74ルピー台)に迫っています。
【2019年8月8日までの直近1年間のUSD-インドルピーの動き(出所:TradingView)】
インドは原油の8割を輸入に頼っており、通貨安が進むことで経常赤字の拡大が一気に膨れ上がる可能性があります。加えて、通貨安でエネルギーや輸入素材の値上がりでインフレ率の上昇を招く恐れもあります。
そういう中で、2019年8月7日、中央銀行は政策金利を0.35%引き下げました。
【最新】インドの金融政策と政策金利のまとめ利下げは資本流出のリスクと表裏一体ですから、中銀は金融緩和がかえって経済に悪影響を与える可能性にも配慮する必要があります。
足元では海外マネーが流出しています。
2019年2~6月は海外機関投資家による株式や債券の買い越しが続いたものの、7月は4億ドルの売り越し。
新興国通貨が売られている事は世界的なものでどうしようもない所がありますが、注視が必要です。
ただ、こういう時こそ長期的な観点で「買い」です。しっかりと少しずつ時間分散で仕込んでいくのが良いでしょう。
【最新】インドルピーの動きのまとめ金価格が一時1500ドル超える
金の価格が一時、6年4カ月ぶりに1トロイオンス1500ドルを突破しました。
【金価格の推移(2019年8月8日までの直近5日間)出所:TradingView】
もちろん背景は米中摩擦激化による景気後退懸念とアメリカの利下げの思惑です。
市場では、米中対立の構図が変わらない限り、金が売り込まれるシナリオは考えにくく、当面は1500ドル前後が続くのではないかととみている人が多いようです。
金の動き、金相場についてのまとめ人民元、次の目安は「7.3」元??
マーケットでは人民元安がどこまで進むのかに注目が集まっているようです。
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マーケットで出てきている「次の壁」は7.2~7.3元。
アメリカの制裁関税が中国経済に与える負の影響をほぼゼロにできる水準との事です。
原油相場は弱気相場入り??
2019年8月6日、北海ブレント先物の清算値は1バレル=60ドルを下回り、約7カ月ぶりの安値を付けました。
【北海ブレントの推移(2019年8月8日までの直近6か月)出所:TradingView】
これで4月高値からの下落率は22%超となり、「弱気相場」入りしたと見られます。
8月7日 人民元の基準値に注目
米中貿易摩擦激化に伴う影響についての記事・レポート多数
8月、米中貿易摩擦が激化した事による様々なマーケットへの影響、今後のシナリオを考えた記事が多数出ています。
一覧を↓でご確認いただけます。
参考 米中摩擦激化に伴う影響等の記事・レポート一覧invstems.com人民元、連日の7元超え、長期的に続くとの観測も
マーケットでは人民元の対ドル相場の下落が続くとの見方が強まっているようです。
2019年8月6日、人民元は一時1ドル=7.06元台まで下げ、2日続けて11年ぶりの安値を更新しました。
中国人民銀行が取引の目安となる基準値を市場実勢に近い水準に設定し、緩やかな元安を容認しているとの見方が広がっています。
元の取引には一定の制約があります。
中国本土では人民銀行が毎朝設定する「基準値」から上下2%の範囲内で変動します。
その基準値は元の前日終値にドル、ユーロ、円など複数通貨でつくる「通貨バスケット」に対する元の変動幅などを加味して決まっています。
しかし、元安を食い止める特殊な操作を加えることもあって、マーケットは基準値を通じて当局の意図を読み取ろうとするのです。
8月6日の基準値は1ドル=6.9683元でした。
前日終値より元高でしたが、7元が変動範囲に入る基準値としては11年ぶりの元安水準です。
マーケット関係者は、想定よりは元高だったものの、元安を何が何でも止めようという意図は感じないと受けと笑めているようです。
中国人民元の動きの経緯とまとめ2019年5月~インドネシアルピア下落で、金融政策のかじ取りに注意
2019年8月上旬現在だと、インドネシアルピアをはじめ、新興国通貨全体が売られています。
【2019年7月~8月6日までのインドネシアルピアー日本円の動き(出所:TradingView)】
これを受けて当面注目されるのが、インドネシア中央銀行のかじ取りでしょう。
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インドネシア中央銀行は、2018年5月から11月にかけて政策金利を4.25%から6%に引上げた後、7回連続で金利を据置き、7月18日に金利を5.75%に引下げています。
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リスクオフの中、経常赤字の拡大等が懸念され資本流出とルピア安が加速したため、中銀は利上げによって経常赤字の縮小や海外資本の流入を促し、ルピア相場を安定化しようと試みたのです。
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インドネシア経済は、落着いた物価の下で景気が低迷を続けています。
それだけ見ると、昨年引上げた政策金利を更に引下げて景気を支えることは金融政策として妥当です。
しかし、既述の通り米中貿易摩擦の激化で国際金融市場の環境が厳しく、利下げする事で資本流出がひどくなってしまうと元も子もありません。
最も想定されやすいシナリオとしては、国際金融市場とルピア相場の安定化を待ち、落ち着いたところでなお景気下支えの必要がある場合、追加利下げの機会を探りにいく、といった所でしょうか。
インドネシアの金融政策のまとめ2019年4月~第四弾関税で東南アジア諸国の輸出はどうなる??
アメリカによる対中関税第4弾によって、中国の代替拠点となる東南アジアからの対米輸出がさらに増えるとの見方が広がっています。
ただ、その一方で最大の貿易相手国である中国向けの輸出には打撃が大きいため、結局トータルで見ると行って来いとなる可能性もかなりありそうです。
2018年夏にアメリカが3回にわたって対中関税を課して以降、東南アジアの多くの国は対米輸出を伸ばしてきました。
19年1~6月期はベトナムが前年同期に比べ+27.4%、タイが17.4%、シンガポールが4.8%となっています。
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1~6月の中国向け輸出はタイやインドネシア、シンガポール、マレーシアで前年割れとなりました。
トータルでどうなるのかは、まだまだ未知数のようです。
東南アジア、ASEANへの投資米中貿易摩擦の激化で高リスク資産からマネー逃避
米中対立が先鋭化した事で、新興国の株や高利回り債などリスクが高い投資資産の価格が下がっています。
アメリカでは目先のリスクが大きいとの見方から、景気後退の前兆とされる長短金利差の逆転(逆イールド)幅が拡大しています。
しかし、各国が対応できる政策余地はあまりなく、市場がショックに弱くなっています。
信用力を表す指標として注目されるCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)市場ではインドネシアや中国などの指標悪化が目立っています。
特にインドネシアや南アフリカは株・債券・為替がそろって売られるトリプル安の様相です。
また、ハイイールド債等のハイリスクアセットからも資金が流出しています。
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10年物国債の利回りは1.7%台まで低下していますし、金にも資金が流入しています。また逃避通貨として有名なスイス・フランも買われています。
マーケットの急落・急騰についてのまとめ8月6日 引き続きマーケットは大荒れ
インドネシアルピアの動きに関する記事を投稿
インドネシアルピアにフォーカスを絞った記事を投稿しました。
インドネシア・ルピアの動きの経緯とまとめアメリカ株が大幅安、今年最大の下げ
米中貿易摩擦激化によるマーケットの影響がなかなか収まりません。
2019年8月5日のアメリカ株式市場でNYダウが前週末比767ドル下がり、今年最大の下落幅を記録しました。
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NYダウの終値は2万5717ドルで、これは約2カ月ぶりの安値となっています。
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株安が続くと企業や家計の心理を悪化させる悪循環に陥る可能性もあります。
これで、第四弾の制裁関税を表明した8月1日からの3営業日の下落幅は1147ドルに達し、アメリカ株の時価総額は1.5兆ドル減った計算になります。
マーケットの急落・急騰についてのまとめ1ドル=7元の壁を11年ぶりに突破
2019年8月5日、人民元相場が対ドルで1ドル=7元台に下落しました。
【7月31日~8月6日のUSD-CNYの動き(出所:TradingView)】
元安を食い止める7元の「防衛ライン」がついに崩れ、ほぼ11年ぶりの安値に沈んだ形です。
もちろん裏には指導部が元安を容認しているという事があるでしょう。
しかし、一段の元安は国外への資本流出を加速させる可能性もあり、リスクも伴います。
中国は2015年8月に唐突に元相場の基準値を切り下げた事がありました。すると、その後元安に歯止めがかからなくなり、大規模な資本流出と株価の急落を招いたのです。中国政府もそのことはよく覚えているはずですので、どうやってコントロールするかが課題です。
アメリカが中国を為替操作国に認定、25年ぶり
2019年8月5日、アメリカが中国を為替操作国に認定しました。
アメリカが中国を為替操作国に認定するのは1994年以来となります。
人民元相場は11年ぶりに1ドル=7元の壁を突破して人民元安となっていますが、これが中国の意図的な行為であるとして、アメリカは通貨切り下げを自制するとしたG20諸国の約束にも違反すると批判しました。
その上で、中国が約束を守り、競争的な目的で為替相場をターゲットにしないことを期待すると表明しました。
米中貿易摩擦についての経緯とまとめ2019年7月~12月フィリピン、年内に0.5%程度の利下げを想定
2019年8月5日、フィリピン中央銀行のジョグノ総裁は、年内に0.5ポイント程度の政策金利引き下げを想定しており、そのタイミングは今後発表される経済統計次第だと述べました。
ジョグノ総裁は、インフレ統計やGDP、米中貿易摩擦の状況を注視して最終的な判断を行うと述べています。
フィリピンの金融政策の経緯とまとめ米中貿易摩擦激化でVIX指数が上昇
2019年8月1日に発表されたアメリカの対中制裁関税第四弾で、世界のマーケットが軟調となっていますが、投資家の不安はVIX指数にも現れています。
この指数は一時24台後半に上昇し、約7カ月ぶりの高さを記録しました。
【2019年7月31日~8月5日のVIX指数の推移(出所:TradingView)】
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株式市場から抜け出したマネーは国債や金などの安全資産に向かっているようです。
先進国・その他の状況8月5日 米中摩擦激化でマーケットが荒れる
円急騰と株安
2019年8月5日、ドル円相場は一時、前週末から約1円以上上昇しました。
【2019年8月5日以前の5日間のUSD-JPYの動き(出所:TradingView)】
アメリカの第4弾対中制裁関税により、世界経済の減速懸念
安全資産とされる円を買う動き
アメリカの追加利下げに伴う日米金利差が縮小
といった所でしょう。
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同日の日経平均株価も続落し、前週末比366円87銭(1.74%)安の2万0720円29銭で終えました。
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終値で2万1000円を下回ったのは6月18日以来です。
上記の円高に加えて、人民元の対ドル相場が11年ぶりの安値となったことでアジア株相場は全面安となり、日本株にもリスク回避目的の売りが広がりました。
8月3日 雇用統計、勢いは下降気味
7月の米雇用統計、労働市場の底堅さ示すも勢いは下降
2019年8月2日に発表された7月の雇用統計は、景気動向を敏感に映す非農業部門の就業者数が前月比16万4千人増えました。
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2018年と比べて伸びが大幅に鈍っていて、FRBの追加利下げを後押ししそうです。
アメリカの金融政策の経緯とまとめ第四弾対中関税で原油先物は7%安
アメリカの対中関税第四弾の発表を受けて、原油先物は約7%下落し、約7週間ぶりの安値を付けました。
【対中関税発表前後のWTI値動き(出所:TradingView)】
WTI原油先物CLc1は7.9%安の53.95ドルとなり、6月19日以来の安値となりました。
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FRBの利下げのみならず、対中追加関税表明によりエネルギー需要への懸念が助長され大きな下落となりました。
非公開: 原油・資源関連ニュースのまとめ2019FRB後、金価格は引き続き高値更新
金価格が高値を更新しています。
7月末のFRBの利下げ直後、材料の出尽くし感から金市場の初動は売りとなりましたが、1トロイオンス1400ドルの大台は維持しました。
そしてその後、むしろ1440台も突破するなど高値を更新したのです。
【2019年7月のFRB前後の金価格の推移(出所:TradingView)】
普通、アメリカの利下げは、ドル安・金利低下につながり、それは利息を生まない金投資のデメリットが減る事を意味する為、金買いにつながります。
今回のパウエル議長の発言は「緩和政策が継続的でない」と捉えられたため、金に対して失望売りがかさんでもおかしくありませんでした。
ただ、実際は金価格はすぐに戻りました。
金価格を支えたのはFRBの金融政策の手詰まり感だったと考えられます。
マーケットは利下げを織り込み済みだったので、もはや利下げの有無よりも景気減速に対して金融政策がどう対応していくのかが注目されているわけです。
しかし、実際景気下支えの必要性が高まった状況でも、マーケットは今のFRBのスタンスでは有効な手段を打ち出しにくいと考えていて、景気減速リスクが意識され金が買われていると見られます。
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2019年7月22日、アメリカ政府の債務上限の引き上げや歳出予算の増額で大枠合意し、この結果アメリカの財政赤字は年1兆ドルを突破する事が現実的となっています。
ドルを持つよりも金を持つ方が安全だと考える投資家が増えているのです。
各国中銀による金の純購入量は2019年上半期で364トンと過去最高のペースとなっていて、特に中国やロシアなどが米国債から金へのシフトを着実に進めています。
金のETFの合計残高も2019年6月末時点で2550トンと6年3カ月ぶりの高水準に達しています。
金の価格は引き続き底堅い展開が続くかもしれません。
金の動き、金相場についてのまとめ中国、大規模減税で地方政府は悲鳴
中国政府の景気対策の一環である3000億ドル規模の大規模減税で、地方政府の財政が悪化し悲鳴が上がっているようです。
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地方政府の財政が悪化すると、インフラ事業の実施が難しくなり、地元の企業や雇用に悪影響が出る恐れがあります。
それは、最終的には今回の景気対策の効果が相殺されることを意味します。
財務データを公表した22の省・直轄市のうち、10の地域で歳入の伸びが前年同期比で鈍化し、7地域では歳入が減少。
例えば、重慶市の歳入は▲7.8%、貴州省は同▲5.4%、青海省は同▲3.7%、甘粛省は▲2%。
このままいくと、今年の財政赤字目標であるGDP比2.8%という数値を見直す必要が出てくる可能性があります。
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詳細なデータは分かりませんが、地方政府の負債総額は2019年6月末時点で20兆元を超えており、この他に「隠れ債務」があるとみられます。
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中央政府次第な所がありますが、地方政府は資金不足を受けて、工場や土地などの遊休資産を売却したり、前年度予算の残りも活用しているという事です。
元々、インフラ投資するにしても二線級の投資案件が多いと言われていた中、なりふり構わず投資しようという事になったわけですが、それも出来ない厳しい現状にあるようです。
中国の景気テコ入れ策・経済政策の経緯とまとめ(2018年~)8月2日 アメリカの対中関税第四弾
2019年7月のFOMC、利下げに関する記事多数
2019年7月のFOMC で利下げが行われました。
これに関する記事やレポートが多数出ています。
↓のサイトで一覧で確認できます。
参考 2019年7月のFOMCにおける利下げ記事・レポート一覧invstems.comアメリカ、対中関税第四弾を決定
2019年8月1日、トランプ大統領はほぼすべての中国製品に関税を課す「対中制裁第4弾」を9月に発動すると表明しました。
新たな制裁対象は約3000億ドル分で、関税率は10%です。携帯電話やノートパソコンなどのIT製品が含まれ、日本企業も含め、世界的なサプライチェーンへの影響が懸念されます。発動日は9月1日としています。
米中の7月末の閣僚級協議が不調に終わった事を受け今回の措置に踏み切りました。
米国は中国から年5500億ドル分の製品を輸入しているが、制裁関税の第4弾を発動すれば、レアアースなど一部を除いてほぼ全製品が対象となります。
ブラジルレアルの今後の見込みについての記事を投稿
情報をアップデートしたブラジルレアルの今後の見込みについての記事を投稿しました。
【2020年7月】中長期的に見れば買って良いブラジルレアルの現状と今後の見込みFRBの決定にマーケットは失望
FRBは2019年7月31日、10年半ぶりの利下げに踏み切りました。
しかし、パウエル議長は今回の利下げを景気悪化を未然に防ぐための措置と強調し、長期の利下げ局面入りは否定しました。
これにマーケットが強く反応しました。
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ダウ工業株30種平均は前日終値比で一時478ドル安まで下げ幅を広げました。
【FOMC前後のダウ平均の推移(出所:TradingView)】
FRBが早期の追加利下げ観測をけん制したにもかかわらず、米長期金利の指標である10年物米国債利回りも8月1日には一時、1カ月ぶりに2%を割り込んでいます。
景気後退のサインとされる長短金利の逆転も解消できていない状況です。
アメリカの景気は堅調だとするパウエル議長に対し、マーケットは景気後退のリスクを意識し、長期の利下げ局面を念頭に置いているわけです。
利下げ直後にもかかわらず、早々とFRBに追加緩和の催促が出てきています。
アメリカの金融政策の経緯とまとめ限定的な貿易協定の合意をまず目指す
日米両国が、貿易交渉でまず限定的な貿易協定で合意する事を目指しているようです。
その限定的な貿易協定には、
アメリカの農産物の対日輸出を拡大する一方で、アメリカによる日本車への関税の脅威を取り除くこと等を盛り込んだもの
になりそうです。
米中貿易協議の行き詰まりやUSMCA(新NAFTA)の議会批准も不透明感が増す中で、日米間では合意をしたいとアメリカ政府が考えれば、日本としても想定外に大きな妥協を迫られず、良い塩梅で妥結を迎えられる可能性があります。
8月1日 FRBが利下げ
FRBが10年半ぶりに利下げ
FRBは2019年7月31日のFOMCで政策金利を0.25%引き下げました。
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景気悪化の予防措置としての利下げ、といった所でしょうか。
それゆえ、パウエル議長は「景気循環の途中の調整」と述べ、長期の利下げ局面入りは否定しています。
ただ、アメリカの利下げは、世界的な「金融緩和ドミノ」を招く可能性があります。
ブラジル、1年4か月ぶりの利下げで、政策金利は6.0%に
2019年7月31日、ブラジル中央銀行は政策金利を約1年4カ月ぶりに引き下げることを決めました。
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すでにアジア、オーストラリアで利下げの動きが出ており、今後は緩和の流れが世界的に強まりそうです。
ブラジル中銀は政策金利を0.50%引き下げ、年6.0%にします。
利下げは2018年3月以来です。
これまでブラジルは、景気が悪いながらも通貨安を警戒し政策金利を維持してきました。
中央銀行は、ボルソナロ政権の改革の行方と、物価上昇が落ち着きつつある中で、アメリカが利下げに踏み切ったこともあり、金融緩和が可能な環境が整ったと判断したようです。
【最新】ブラジルの政策金利と金融政策の推移とまとめ2018~アメリカ、イラン外相を制裁対象に加える
2019年7月31日、アメリカはイランのザリフ外相を制裁対象に追加しました。
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今回の制裁は象徴的な意味合いが強く、ザリフ外相は引き続き公務でニューヨークの国連本部を訪れることができます。アメリカ国内の資産へのアクセスは阻止されますが、ザリフ外相はアメリカに資産を持っていないので影響は全くないと思われます。
トルコ、インフレ見通しを引き下げ、更なる金融緩和へ準備??
2019年7月31日、トルコ中央銀行はインフレ予測を下方修正しました。
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中銀の発表によれば、年末のインフレ率は13.9%と、従来予想の14.6%から下がりました。
2020年の見通しは8.2%で据え置いています。
トルコ・リラの上昇などで、2019年6月のインフレ率は15.7%に減速しています。
エルドアン大統領は先週実施された4.25ポイントの大幅な利下げにも「不十分」だとして、年内は段階的な利下げが続く可能性を示しています。
日本の個人投資家、新興国通貨売り
日本の個人投資家が新興国通貨のショートポジションを増やしているようです。
先進国が金融緩和に向かう中で、逆張りの発想です。
このところの日本人投資家は南アランド、トルコ・リラ、メキシコ・ペソ、ポーランド・ズロチに対し売りの攻勢を強めています。
これまでの傾向だと、日本の個人投資家は利回り格差に注目して高利回り通貨を押し目買いするタイミングでした。
しかし、最近の投資家は慎重になっているようで、円高の進行を心配しているのでしょう。
先進国・その他の状況米中閣僚級協議、進展乏しく
米中の閣僚級貿易協議が2019年7月31日、2日間の日程を終えました。
中国による米国産農産物の輸入拡大やファーウェイの制裁緩和を話しあったようですが、成果の乏しいものになったようです。
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米中協議は5月の決裂以降出口が見えない状況です。
米中貿易摩擦についての経緯とまとめ2019年7月~12月
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