ここではインドの通貨、インドルピーの動きにフォーカスを当てていきます。
インドは成長著しくぜひとも投資をしておきたい国の一つ。基本的には中長期的な視点で時間分散をしながら投資をしていくべきです。
タイミングを計って、大きく下げた時に買い足していくのでも良いでしょう。インドルピーの最新の動きを調べるためのツールとしてお使いいただくと幸いです。
インドルピーのチャート
2024年6月
最安値圏へ下落
6月3日には3月以来の高値をつけたインドルピーですが、すぐに最安値圏に下落しました。
最大与党の単独過半数割れで、モディ氏が主導してきた経済改革が滞ることへの懸念が高まったことが背景です。
【直近5年のUSD-INRの推移(出所:TradingView)】
ただ、長期的な観点で見ると大したものではありません。インドルピーは対ドルでずっと安くなっているトレンドです。
選挙を消化してルピー高
6月3日、対ドルでインドルピー相場が一時、1ドル=82ルピー台後半に上昇しました。
これは約2カ月半ぶりのルピー高・ドル安水準です。
インド総選挙でモディ首相率いる与党連合が圧勝するとの観測が強まり、安心感からルピーが買われたと思われます。
通貨以外でも株高・債券高と合わせたトリプル高となりました。
2024年4月
最安値を更新
インドだけではありませんが、アジア通貨全体で通貨が下落しています。
金利高が止まらないドルとの相対的な関係によるものです。
【2018年以降のUSD-INRの推移(出所:TradingView)】
2023年5月
過去最安値から反転へ?
インド・ルピーは過去最安値近くの水準ですが、そこから回復するとシティグループは予測しているようです。
背景としては、インド準備銀行がドルの購入ペースを緩めるから、ということです。
ルピーが1ドル=80ルピー程度まで上昇する可能性があるとしています。もっとも、長期で見ると引き続きかなりのルピー安であることに変わりありません。
【2019年から2023年5月末までのUSD-INRの推移(出所:TradingView)】
2022年9月
軟調さが続く
インドの通貨ルピーが対ドルで下落しており、止まりません。
9月26日の外国為替市場では一時1ドル=81.6ルピー台と、データが遡れる1973年以降で過去最安値を付けました。
貿易赤字が長期化しているほか、米国の金融引き締めによるドル高の影響を受けた結果です。
【年初来から9月末までのUSD-INRの推移(出所:TradingView)】
ドル高を受け、最安値を更新
インド以外の通貨もそうですが、米ドル高を受けて過去最安値を更新している新興国通貨が多くなっています。
【年初来から9月下旬までのUSD-INRの推移(出所:TradingView)】
©Trading View
2022年7月
インドルピー最安値更新する中、自国通貨を支える政策を発表
インド・ルピーの対米ドルレートが過去最安値を更新する中、当局は自国通貨を支える政策を発表しました。
金の輸入関税の引き上げや、在外インド人の国内への送金促進策が含まれています。
当局の通貨安阻止の意思が、ルピー安の圧力を軽減させることを期待しています。
ただ、すぐにこれがマーケットに反応をもたらしたわけでもなさそうです。
【直近半年のUSD-INRの推移(出所:TradingView)】
©Trading View
2022年5月
対ドルで最安値更新で、介入
インド準備銀行は5月9日、対ドルで最安値を更新したルピーを防衛するため外国為替市場に全面的に介入しています。
中銀は約6000億ドルの外貨準備で投機筋に十分対抗できるとみており、ルピーの値下がりは容認するものの、秩序あるルピー安を探っています。
今後もルピー防衛の介入を続けるという事です。
インドルピーが最安値更新
インド・ルピーは5月9日、対ドルで最安値を更新しました。
ドル高でリスク資産需要が後退した上、外国人投資家がインド株売りを続けている事が背景です。
ルピーは一時0.7%下落して1ドル=77.4337ルピーと、3月に付けたこれまでの最安値76.9812ルピーを割り込みました。
インド株の指標のS&P・BSEセンセックス指数は1.5%安となっています。
市場関係者は、ドル高と原油相場が要因であることは明らかだと述べ、原油相場が上向きである限り、ルピーには引き続き下押し圧力がかかると予想しています。
2022年3月
対ドルで過去最安値
インド・ルピーの対ドル相場が、3月7日の取引で過去最安値を更新し、インド株も値下がりしました。
ロシアのウクライナ侵攻に起因する原油価格の高騰を背景にインドのインフレと経常赤字を巡る懸念が高まりました。
ルピーは対ドルで一時1%安の1ドル=76.9625ルピーと、2020年4月に付けたこれまでの最安値76.9088ルピーをさらに下回りました。
インド10年国債利回りは5bps上げて6.86%。
株価指標のS&P・BSEセンセックスは3%安となりました。
2022年2月
コロナ禍でルピーが軟調に
インドルピーが1ドル=75ルピー前後で推移し軟調となっています。
インド経済の高い成長率への期待から1月中旬に73ルピー台後半までルピー高・ドル安が進みましたが、同月のうちに新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」などの拡大が顕著となり、これが嫌気されて売られています。
経済活動の停滞懸念から軟調に推移し2月中旬には75ルピー台後半まで下落しました。
2021年12月
インドルピーが軟調
インドルピーが下落しています。
12月8日の外国為替市場では一時、1ドル=75ルピー台後半と10月中旬以来およそ2カ月ぶりの安値をつけました。
9日も75ルピー台の安値圏で推移しています。
背景
インド準備銀行が政策金利を据え置き、FRBとの金融政策の方向性の違いが改めて意識され、売りが集まったと思われます。これ以外にもオミクロン株や政治的な要因もあります。
2021年10月
インドルピーが下落基調
インドルピーが下落しています。
5日の外国為替市場では一時、1ドル=74ルピー台後半と8月下旬以来およそ1カ月ぶりの安値をつけました。
資源高に伴う国内景気の悪化懸念やFRBによる早期利上げ観測がルピーへの売り圧力を強めていることが背景です。
元々インドルピーは8月末頃を境に対米ドルで下落基調となっていました。
インドでは新型コロナウイルスの感染が急拡大し、ルピー相場は4月下旬に1ドル=75ルピー台半ばの年初来安値をつけました。
感染者数は落ち着きルピーは上昇基調となっていましたが、再び下げ足が速まっています。
石炭などの資源価格の上昇を受け、インドでは電力不足への懸念が強まっており、企業にも電力不足の影響が景気悪化につながるとみられた結果、ルピーが売り込まれました。
資源価格の動向や米国の物価統計等によっては米10年国債金利の上昇傾向が続き、インドルピーが対米ドルで下落基調をたどることも予想されます。
ただ、対米ドルで円も下落するものと思われ、対円ではボックス圏での推移になる可能性があります。
2021年7月
ルピーは引き続き下落傾向
感染急拡大に伴う都市封鎖や急加速した5月のCPI上昇率などが嫌気され、インドルピーは対円で5月下旬以降下落傾向になっています。
今後、経済活動の正常化が進めばCPI上昇率が低下し、インフレ懸念が後退すること等が予想されています。
そうするとインドルピーは対円で回復傾向入りし、10年国債金利も再び6%割れをうかがう動きになるものと思われます。
2021年4月
コロナ感染拡大で年初来安値
インドでは新型コロナウイルスの感染が急拡大し、ルピー相場は4月下旬に1ドル=75ルピー台半ばの年初来安値をつけました。
引き続きコロナウイルスの状況にルピーは左右されそうです。
2021年3月
経済成長とコロナ対応でルピーは底堅い?
ルピーの足下のサポート要員を整理します。
まず、経済成長率ですが、20年10-12月期に前年同期比0.4%とプラス転換したことはプラス要因でしょう。
今回のインドのプラス成長には投資の回復が主な要因ですが、今後も生産性の高い分野への投資に予算を多く配分していると評価されており、これは引き続きプラスです。
インド政府のコロナ対応もルピーの下支え要因です。
例えばワクチン接種の回数は世界でもワクチン接種が進んでいる国と同水準です。
一方で、インドの消費者物価指数は目先の懸念材料です。
これまでCPIの上昇は食料品価格の上昇が背景でしたが、今後エネルギー価格がインフレ率上昇要因となる可能性があります。
2020年10月
4月以降はおおむね堅調なルピー
世界的な新型コロナウイルス感染拡大初期の4月ごろ迄ルピー安が進行していましたが、その後ルピーは概ね回復傾向です。
コロナ感染がひどいほどその国の塚は売られやすいと思われますが、ルピーに限っては反対の動きとなっています。
インドのコロナ感染は、累計感染者数は700万人弱で米国に次いで世界第2位、新規感染者数は7万人超とアメリカを上回るなど厳しい数字が並んでいます。
しかし、2020年10月時点では新規感染者はピークアウトしているようですし、インドの感染者は回復率も高く、また感染者死亡率も低いなど、マイナスを打ち消す面も見られます。
インドの景気回復も下支え要因でしょう。
インドのPMIは8月には50を超え、4月には5.4と普段見られない低水準に悪化したサービス業PMIも9月には50をほぼ回復しています。
GDPの数値は4-6月期で前年同期比マイナス23.9%となるなどかなり悪い数値ですが、それでもインド株式市場は3月を底に足元まで上昇傾向です。
対外ポジションの改善もルピーの下支え要因でしょう。
貿易収支は内需(輸入)減少を背景とした消極的な理由ながら改善傾向にあります。
また、海外からの株式投資は、短期並びに長期投資に改善が見られます。
金融政策が比較的タカ派でインフレ率上昇の抑制に向け政策金利の据え置きを景気回復が鈍い中でも続けていることもルピーの下支え要因かもしれません。
ドル安という新興国通貨に共通する下支え要因があっても下落する通貨がある中、インドルピーはここまで堅調だったのは以上の様な要因がありそうです。
2020年7月
インド準備銀行に上昇を抑えられるルピー
インドルピーは他のアジア通貨と比べて軟調さが目立っていますが、その裏には中央銀行の政策があると思われます。
インドの外貨準備は2020年初より6月にかけて約490億ドル増加しています。
RBIは、資本流入に伴って国際収支が黒字となりルピー高圧力が高まる局面ではドル買い介入によって外貨準備を増強しつつ相場の上昇を抑制しているようです。
一方、資本流出が起こった局面では大規模なドル売り介入は行わずに相場の下落を容認しています。
この背景には、流入した資本の逆流を懸念し、そのときに相場の急落を抑えられるように外貨準備を増強するべきという考えがある模様です。
ルピーは既に割高と見られており、これ以上の相場の上昇は好ましくないという判断もあるのでしょう。
ただ、今後のルピーを考えると外貨準備は5,000億ドルの大台に乗っています。
今後も直接投資流入が続き、都市封鎖解除に伴って株式資本の流入が見込まれる中で、相場には上昇圧力がかかると考えるのが普通です。
ルピーはRBIの介入に上昇速度を抑えられつつも、底堅く推移していく可能性があります。
2020年3月
最安値を更新
インドルピー相場は、2020年に入ってから軟調が続いており、3月は最安値を更新しました。
背景
IMFによるインド経済見通しの下方修正や国籍法改正にともなう混乱の継続、新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済への影響を懸念したリスク回避などが背景です。
こうして3月下旬には過去最安値を更新する動きとなりましたが、その後政府の経済対策や中銀の緩和的な金融政策などを受けて安値圏でうごめく展開となっています。
ただ、政府による新型コロナウイルスに対する経済対策は、ルピーの下支え要因になると思われます。
ただ、コロナショックによって金融市場の値動きは当面荒い状況が続くと思われ、何かあるとリスク回避により新興国通貨が売られやすい事に変わりなく、ルピーは当面やや弱含みでの推移するかもしれません。
2019年8月
軟調気味のインドルピー
最近インドルピーが軟調です。
invstem.com
FRBが2019年7月31日に利下げを決めてから、1ドル=68ルピー前後で推移していたルピーは70ルピー台に急落し、8月7日も71ルピー近くに下がるなど、2018年10月に付けた史上最安値(74ルピー台)に迫っています。
【2019年8月8日までの直近1年間のUSD-インドルピーの動き(出所:TradingView)】
インドは原油の8割を輸入に頼っており、通貨安が進むことで経常赤字の拡大が一気に膨れ上がる可能性があります。加えて、通貨安でエネルギーや輸入素材の値上がりでインフレ率の上昇を招く恐れもあります。
そういう中で、2019年8月7日、中央銀行は政策金利を0.35%引き下げました。

利下げは資本流出のリスクと表裏一体ですから、中銀は金融緩和がかえって経済に悪影響を与える可能性にも配慮する必要があります。
足元では海外マネーが流出しています。
2019年2~6月は海外機関投資家による株式や債券の買い越しが続いたものの、7月は4億ドルの売り越し。
新興国通貨が売られている事は世界的なものでどうしようもない所がありますが、注視が必要です。
ただ、こういう時こそ長期的な観点で「買い」です。しっかりと少しずつ時間分散で仕込んでいくのが良いでしょう。
2019年5月
アメリカのイラン産原油禁止措置を受けた原油価格の上昇で、インドルピーは1ドル=69ルピー台後半と、対ドルで約1カ月半ぶりの安値圏を推移しています。
インドはイラン産原油の大口輸入国で、アメリカのイラン産原油禁輸の適用除外を受けてました。
しかし、この5月での除外措置撤廃が決まり、原油価格が上昇する中で貿易収支の悪化が想起されルピー安となりました。
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