インドネシアの金融政策のまとめ2019年4月~

ここではインドネシアの金融政策に的を絞ってフォローしていきます。

2019年、ジョコ政権も二期目となり様々な成果が求められている中、金融政策もジョコ政権の産業政策や経済政策と連動して成長を支えるべく動いてくると思います。

インドネシアへの投資を検討されている方や既に投資をしている方はしっかりとウォッチしておくべきものでしょう。

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インドネシア・ルピアの動きの経緯とまとめインドネシア・ルピアの動きの経緯とまとめ

2020年4月

利下げの余地あると発言

2020年4月2日、インドネシア中銀のペリー・ワルジヨ総裁は追加利下げの余地があるとの認識を示しました。

インドネシアも他国同様、新型コロナウイルスの感染拡大で景気が低迷していて、インフレ率も低い状況です。

総裁は

「インフレ率の維持、景気支援、ルピアの安定維持の間でバランスをとらなければならない、というのがインドネシアの問題だ」

と述べました。

インドネシア中銀は昨年、金融緩和を開始し、これまでに6回にわたって、合わせて1.5%の利下げを実施しています。

2020年3月

0.25%の利下げ

2020年3月19日、インドネシア中央銀行は主要政策金利の7日物リバースレポ金利を25bp引き下げ4.50%としました。

また、中銀は追加利下げの可能性を示唆すると共に2020年の経済成長率予想を5.0ー5.4%から4.2ー4.6%に引き下げました。

新型コロナウイルスの感染拡大で通貨ルピアにも圧力がかかっています。

これっで政策金利は2018年4月以来の低水準となりましたが、利下げ自体は想定通りです。

中銀総裁はインフレは低水準であり、FRBが100bpの利下げを実施したものの、インドネシア資産の魅力を維持するため、利下げ幅を25bpにしたということです。

預金準備率を引き下げ

2020年3月2日、インドネシア銀行は市中銀行の預金準備率を引き下げる事を決定しました。

新型コロナウイルスの経済への影響を巡る懸念で同国の株式と債券、通貨が売られていることから、流動性の強化を図る目的です。

今回、市中銀行の外貨に関する預金準備率を4%と、これまでの8%から引き下げます

実施は16日で、これにより流動性は32億ドル拡充される見込みだという事です。

同中銀はまた、通貨と債券相場の安定を守るため「市場介入」を継続し、経済の安定性維持と成長支援、改革加速に向け政府および関連当局と協力するとも説明しました。

2020年2月

4か月ぶりの利下げで政策金利は4.75%

2020年2月20日、インドネシア銀行は4カ月ぶりの利下げを行いました。

インドネシア中銀は政策金利の7日物リバースレポ金利を0.25ポイント引き下げて4.75%としました。

この結果は半数以上のエコノミストが予想していたと思われますが、据え置きと考えていた人もいたようです。

新型コロナウイルス感染拡大で国内景気見通しも下方修正しており、危機感があるのでしょう。

インドネシアでは現時点で新型コロナウイルス感染者が1人も出ていませんが、インドネシア経済に対する影響は懸念しています。

中銀は政府などと政策協調を強化する姿勢をみせると同時にルピア相場に関して相場安定へ為替介入を積極化するなど通貨安定を重視する考えもみせました。

他方、先行きも積極且つ先制的な政策対応を強化する姿勢をみせており、状況に応じて追加利下げがあるかもしれません

また、中銀はこの日、2020年の成長率見通しを5-5.4%とし、従来の5.1-5.5%から引き下げました。

2月の金融政策決定会合で利下げか

景気低迷を受けて、中央銀行は早ければ2月20日、遅くとも年央までに0.25%の追加利下げを行うと予想されています。

インドネシア銀行は、昨年7月から10月にかけて政策金利を6%から5%に引下げ、その後は今年1月まで3回連続で金利を据置いています。

1月の政策声明では、投資の回復を促す見込みとして、2020年のGDP成長率を+5.1~5.5%と予想しましたが、2019年10-12月期のGDPは期待を下回ったとみられています

また、新型コロナウイルス問題で中国景気が懸念されており、中央銀行として景気を下支えするために金融緩和を検討せざるを得ない状況と考えられています。

2020年1月

中央銀行、成長率見通しは変えず

インドネシア中銀は2020年の経済成長率について、引き続き5.1%~5.3%になるとの見通しを持っているようです。

これは昨年の推定を変えていない、という事です。

中銀総裁はそれでも必要となれば経済成長を支援するあらゆる政策ツールがあるとし、今年は実施済の緩和策が銀行システムに浸透し、融資の伸びにも影響を与え始めるとの見方を示しました。

融資の伸びは2020年に10~12%まで改善すると予想しています。

政策金利を据え置き

2020年1月23日、インドネシア中央銀行は政策金利の7日物リバースレポ金利IDCBRR=ECIを5%に据え置く決定をしました。

中央銀行はインドネシアの経済サイクルは既に底を打っているとの見解を示す一方、状況次第ではさらなる「緩和的」政策を取る可能性も排除しない姿勢を示しました。

この決定はほぼ予想通りの結果です。

中銀は低迷する経済成長の支援に向けて昨年4回利下げを行い、合計1%政策金利を引き下げています。

銀行の預金準備率も引き下げ、融資の伸びを加速させるため一部の融資規則を緩和しています。

2019年11月

2020年も緩和策を継続と明言

2019年11月28日、インドネシア中銀のペリー総裁は2020年も景気の下支えに向け金融緩和を維持していくと明言しました。

中銀は今年7月以降、4回の利下げで金利を1%引き下げたほか、銀行の預金準備率も来年1月から0.5%引き下げる方針を示しています。

総裁は年次の夕食会で

「今年はあらゆる政策手段を組み合わせて成長の下支えを行ってきたが、来年も同じだ。」

と表明しました。

追加利下げの可能性を示唆したほか、来年は中小企業や観光業、輸出産業を対象とした支援策も打ち出す意向を示しました。

政策金利は据え置きで預金準備率を0.5%引き下げ

2019年11月21日、インドネシア銀行の政策金利を据え置きと預金準備率のを引き下げを発表しました。

中銀は7日物リバースレポ金利を5%に維持し、預金準備率は0.5ポイント引き下げる決定をしました。

インドネシア中銀は先月まで4カ月連続で利下げをしていましたが、預金準備率引き下げは6月以来です。

2019年10月

0.25%利下げして、政策金利を5%に

2019年10月24日、インドネシア中央銀行は定例の金融政策決定会合で政策金利を5.25%から5%に引き下げました。

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これで利下げは7月から4カ月連続となりました。またこれは市場の予想通りです。

利下げの背景

やはり鈍化する経済成長が一番理由としては大きく、インフレ率や通貨ルピアが安定して推移していることも、要因になったと見られます。

中央銀行は金利を引き下げ、景気を刺激して経済成長を下支えする算段です。

ペリー総裁は

「世界経済が減速するなか、国内の経済成長を促進するための予防的な措置だ」

と述べました。

2019年9月

政策金利を0.25%引き下げて5.25%へ、3か月連続利下げ

2019年9月19日、インドネシア中央銀行は定例の金融政策決定会合で政策金利を5.5%から5.25%に引き下げたと発表しました。

これで利下げは7月以降、3カ月連続です。

成長鈍化の懸念から、景気を刺激して経済成長を下支えする姿勢を示しました。

中央銀行のペリー総裁は記者会見で

「減速しつつある経済成長を支えるための予防的措置」

と説明しました。

MEMO

上記に加えて、通貨ルピア相場やインフレ率が安定していることもポイントです。

2019年8月 新興国通貨が売られる中でも利下げを敢行

政策金利を0.25%引き下げて5.5%へ

2019年8月22日、インドネシア中央銀行は市場予想に反してこの2カ月で2回目(2会合連続)となる政策金利引き下げを決めました。

7日物リバースレポ金利IDCBRR=ECIを0.25%引き下げ5.5%%としました。

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事前調査で利下げを予想していたのは少なく、今回の決定はややサプライズでした。

中銀のペリー・ワルジヨ総裁は、「経済成長の勢いは継続しているが、世界的な景気鈍化のリスクを踏まえ、先手を打つ必要があると判断した」と説明しています。

インドネシアルピア下落で、金融政策のかじ取りに注意

2019年8月上旬現在だと、インドネシアルピアをはじめ、新興国通貨全体が売られています。

【2019年7月~8月6日までのインドネシアルピアー日本円の動き(出所:TradingView)】

これを受けて当面注目されるのが、インドネシア中央銀行のかじ取りでしょう。

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7月に利下げを開始した中銀が市場の動揺を受けて利下げをやめるのか、です。
2018年からの中銀の動き

インドネシア中央銀行は、2018年5月から11月にかけて政策金利を4.25%から6%に引上げた後、7回連続で金利を据置き、7月18日に金利を5.75%に引下げています。

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昨年の利上げはルピア相場の安定化を目指したものでした。

リスクオフの中、経常赤字の拡大等が懸念され資本流出とルピア安が加速したため、中銀は利上げによって経常赤字の縮小や海外資本の流入を促し、ルピア相場を安定化しようと試みたのです。

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純粋なインドネシア経済はどうなっているでしょうか。

インドネシア経済は、落着いた物価の下で景気が低迷を続けています。

それだけ見ると、昨年引上げた政策金利を更に引下げて景気を支えることは金融政策として妥当です。

しかし、既述の通り米中貿易摩擦の激化で国際金融市場の環境が厳しく、利下げする事で資本流出がひどくなってしまうと元も子もありません。

最も想定されやすいシナリオとしては、国際金融市場とルピア相場の安定化を待ち、落ち着いたところでなお景気下支えの必要がある場合、追加利下げの機会を探りにいく、といった所でしょうか。

2019年7月 1年10か月ぶりの利下げを実施

中央銀行の今後のスタンス

2019年7月、インドネシア中央銀行は2年弱ぶりに利下げをしました。

この時の中央銀行の声明を読んでみると、まだ利下げを行う可能性が高いものと思われます

期待インフレ率が低く経済成長をさらに刺激する必要がある中で、今後も金融緩和を行う余地が十分あるとしています。

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これは追加利下げを検討していることを示唆していると言えます。

中央銀行は、今後も国際情勢やファンダメンタルズを見極めながら、慎重に追加利下げの機会を探ると思われます。

MEMO

現状、2020年3月末までの間に、累計3回0.75%ptの利下げを行い、政策金利を5%にまで引下げる可能性が高いと考えらえます。

政策金利を1年10か月ぶりに引き下げ

2019年7月18日、インドネシア中央銀行は定例の金融政策決定会合で政策金利を6%から5.75%に引き下げたと発表しました。

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利下げは2017年9月以来、1年10カ月ぶりです。
利下げの背景

米中貿易戦争の影響で主力の石炭やパーム油の輸出が減り、インドネシアの経済成長に減速の懸念が出ていた事が大きな要因と思われます。

インドネシア中央銀行は外需が落込む中で今年のGDP成長率は中央銀行の見通し+5.0~5.4%の中央値を下回ると予想しており、投資など内需の刺激が必要としました。

こうした利下げの動きはインドネシアだけではありません。

MEMO

アメリカが7月末に利下げすることが確実視されるなか、アジア新興国は先行して利下げに動いています。

フィリピンやマレーシア、インドが既に政策金利を引き下げています。

元々通貨防衛の観点で利上げをしていたインドネシアでしたが、足下では通貨ルピアも安定しており、利下げの条件が整ったと判断されたようです。

2019年6月 利下げはタイミングと規模の問題

中央銀行、政策金利据え置きの一方、準備率は引き下げ

インドネシア中央銀行は2019年6月20日、主要政策金利を6%に据え置きました。

一方で、流動性拡大に向け銀行準備率を0.5%引き下げました。

2017年9月以来実施していない利下げは「タイミングと規模の問題」との認識を中央銀行は示しています。

2019年4月 物価の安定に自信も金利は据え置き

2019年4月、インドネシア中央銀行は金利を据え置き

2019年4月25 日に中銀は定例会合で政策金利を据え置く一方、流動性拡大を通じて景気を一段と下支え
する姿勢を示しました。

中央銀行の声明では、国内景気と物価の安定に自信を見せる一方で、対外収支の改善に一段と力を入れる姿勢をみせました。

足下ではアメリカによる対イランの制裁強化による影響が懸念される一方、ルピア相場が安定していることから、現行のスタンスを維持する展開が続くと予想されています。

但し、今後、経常収支などのファンダメンタルズとルピア相場の安定化に自信が持てるようになれば、利下げを始める可能性があります。

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