中国の景気テコ入れ策・経済政策の経緯とまとめ(2018年~)

この記事では、2018年から始まっている中国の景気対策全般について特に時系列でまとめていきます!

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中国は世界で二番目の経済大国でいずれ世界一になると言われている国です。

この国の景気・経済状況はあらゆる国の景気にも関係しており、どの国への投資を行う場合でも知っていて損はありません。

また、中国は一党独裁制でもあるため、各種政策が効果を発揮するまでのタイムラグが他の国よりもくなる傾向があったりもしますので、より政策内容に対して敏感になっていた方が投資をするという観点では良いと思われます。

本来は本ブログに記述する所ですが、細かく追っていく為には一つの記事としてまとめ直すことが分かりやすくする上でベターと考えました。

本ブログは↓をご参考ください。

人民元と中国株で儲けたい方へ 中国投資情報ひとまとめ

米中貿易摩擦についての記事は↓

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中国製造2025についてのまとめと経緯

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基本的に、新しく起きたものが上に来るように記述していきます!

2022年5月

地方政府が倹約大号令

中国の地方政府で倹約政策が広がっているようです。

背景は、土地収入が大幅に落ち込み、財政難に拍車がかかっている事です。

新しいパソコンの購入を禁止するなどの出費抑制を徹底しています。

倹約の徹底は政府や共産党関係者の腐敗を撲滅する狙いもあるようですが、景気が悪化するなかでの経費削減は地方経済のさらなる打撃になりかねません。

マンション市場へテコ入れ

中国人民銀行は5月20日、住宅ローンなど中長期の貸出金利の目安となる事実上の政策金利を引き下げました。

マンションの購入需要をテコ入れし、不動産開発会社の資金繰りも支える狙いがあります。

一方、政府は新型コロナウイルスの感染封じ込めを狙う「ゼロコロナ」政策を堅持する方針でもあり、厳しい行動制限が金融緩和の効果を減殺する可能性もあります。

すぐに効果てきめんというわけにはいかなさそうです。

景気テコ入れ策を立て続けに発表

5月中旬、立て続けに景気テコ入れ策・市場安定策が発表されました。

例えば、1軒目の住宅ローン金利の0.2%ポイントの引き下げや、劉鶴副首相によるプラットフォーム企業の活動と国内外での上場への支持のほか、自動車購入補助金も計画されている模様です。

これを受けて、不動産、自動車、ITセクターの株価上昇に繋がっています。

テコ入れ策を近く発表

中国は経済成長をてこ入れするためより多くの政策を近く公表する見通しです。

最高指導部は先に、新型コロナウイルス感染拡大抑制の「ゼロコロナ政策」を後退させることなく、成長目標を達成する方針を明言していました。

5月5日の報道によれば、投資促進や輸出強化、テクノロジー・プラットフォーム企業の支援に向けた措置が検討されているようです。

中国人民銀行も5月4日遅く、オンラインプラットフォームの金融活動を通じた支援を表明しています。

2022年4月

成長率は5.5%目標堅持

中国共産党は4月29日、中央政治局会議を開き、「5.5%前後」とした2022年の経済成長率の目標を堅持する方針を確認しました。

直近の経済情勢は、新型コロナのまん延とウクライナ危機で複雑さや厳しさ、不確実性が増しているものの、内需を拡大するためインフラ建設を全面的に強化して目標達成を目指すとしています。

ロックダウンでマイクロソフトなどに影響大

中国に広がるサプライチェーンの恩恵にあずかってきたマイクロソフトやテキサス・インスツルメンツなどの企業にロックダウンの影響が及んでいます。

習近平政権は厳格なロックダウンで徹底的に新型コロナウイルスを抑え込む「ゼロコロナ」戦略を堅持しています。

自動車メーカーやテクノロジー企業に半導体を供給しているTIは26日、売上高見通しを約10%引き下げました。

顧客企業が中国の工場で操業を停止したり、事業活動を縮小したりしたためです。

コロナ対策で雇用安定化政策を発表

中国国務院は雇用の安定に向けた取り組みを表明しました。

背景には新型コロナウイルス感染拡大が経済に脅威を与えており、政府として成長押し上げに躍起にならざるを得ないという事情があります。

4月27日に開かれた国務院常務会議は、雇用拡大に向けて、より強力な政策措置を講じる必要があるとの見解をまとめました。

李首相は経済成長を妥当なレンジに維持する上で、雇用の安定化が「極めて重要な支え」だと述べたという事です。

マンション売買、規制を緩和

中国がマンション投機を抑えるため設けた売買規制を一転、緩和し始めました。

移住者への購入制限を撤廃したり、転売を防ぐための所有義務期間を短くしたりします。

新型コロナウイルスの感染再拡大も重なり回復が遅れる住宅需要を刺激して景気を下支えしたい考えです。

投機的な取引が増えて庶民の不満が強まる恐れもあり、今後の対応はまだ不透明です。

ゼロコロナ政策で生産物流停滞

中国当局が「ゼロコロナ政策」の名の下で早急に新型コロナウイルスの感染を封じ込めようとする動きが、高速道路および港湾の渋滞、数え切れないほどの工場の操業停止につながっています。

特にひどく痛手を受けているのはトラック輸送です。道路には動けなくなった多数のトラックが並び、配送に遅れが生じているほか、トラック運賃の上昇をもたらしています。

外国の企業団体は、とりわけ声高に懸念を訴えており、中国に進出した欧州企業で構成する在中国EU商工会議所は、中国政府に書簡を送り、当地のドイツ企業の約半分がサプライチェーンを巡る問題に見舞われていると苦境を訴えました。

中国当局は、港湾と空港の終日稼働などを通じて感染防止の規制がもたらす負の影響を和らげようとしています。

しかし、コンテナ取扱量世界最大の上海港に入るのを待つ貨物船の数は、4月初めから2倍以上に増え、足元では118隻になっています。
1年前に比べると3倍近くに上ります。

2022年3月

民間企業の起債支援

中国政府は3月27日、民間企業の起債を支援する方針を示しました。

新型コロナウイルスの流行で景気減速リスクが高まっていることが背景でs。

ハイテク産業や戦略的な新興産業の民間企業は、「テクノロジー社債」や「イノベーション社債」の発行が認められます。

また、一定の基準を満たした民間企業は「成熟した」発行体のリストに掲載され、速やかな起債が可能になります。
市場参加者に対し民間企業に信用補完手段を提供することも奨励し、民間企業の社債を担保とする資金調達や、民間の発行体による情報開示の改善も容易にします。

資本市場安定化方針を受けて、支援策を発表

国務院の資本市場安定化方針を受け、各政府部門が支援策を発表しました。

不動産市場では、不動産企業への銀行貸付の積極化等が発表され、IT関連ではADR上場廃止を巡り中国政府が米側に歩み寄る動きがみられました。

2021年来の規制強化の一巡が示され、政策期待を強める動きが出ています。

財政赤字をコロナ前水準に

中国政府は、2022年の財政赤字を新型コロナウイルス前の水準に抑える計画です。

GDPに対する比率を2019年に並ぶ2.8%程度に下げます。

財政の健全化をアピールするものの、赤字削減は中国人民銀行の利益上納金など一時的な要因もあります。

高齢化で膨らむ社会保障費など歳出の抑制などが今後の課題です。

中国財政省の予算報告によると、22年の財政赤字は3兆3700億元(約63兆円)と見積もりました。

新型コロナの打撃で税収が落ち込んだ2020年の赤字額は前年比36%増の3兆7600億元に拡大しましたが、2年連続で圧縮します。

2021年12月

中央経済工作会議の内容が発表

12月10日に「中央経済工作会議」の内容が公開されました。

当局が需要後退等、景気の低迷を率直に認めたことがサプライズとなり、景気支援策への期待が高まりました。

2022年は、財政支出の増額と加速、金融政策面では流動性供給の増加などで景気の下支えが行われ、4-6月期以降は景気モメンタムが強まる可能性があります。

中央経済工作会議が終わる

12月10日、2022年の経済運営方針を決める「中央経済工作会議」を終えました。

中国では、毎年12月に翌年のマクロ経済運営の方針を討議する中央経済工作会議が開催されます。

翌年の経済運営の基本方針を決めるために開く経済分野の重要会議で、今年は12月8日から3日間開催されていました。

昨年の同会議では新型コロナ禍からの回復が進む一方、景気の「K字」化や金融の不均衡が顕在化するなかで政策の微調整が模索されました。

今年の同会議において、指導部は閉会に際して、来年の経済運営では、安定の確保が最優先課題だと表明し、住民の合理的な需要を満たすために商業住宅市場を支援すると約束したようです。

つまり、景気への配慮が相応にあったという事です。これは、習指導部の3期目入りを決める党大会を来秋に控えていることもあると思われます。

ポイントとしては、

  • 金融政策は柔軟かつ適切を維持し、財政政策は効果的で的を絞った、持続可能なものとなる
  • 政府当局はインフラ投資の適切な推進を約束
  • 中国は資本の効果的な規制を強化する
  • 民間部門の発展を支援していく
  • 政府は都市別の政策を導入し、産業の健全な発展を促す
  • 金融リスクを解決するための政策を練っていく
  • 不動産規制は一定程度継続

目玉は景気の下支えへ新たな減税やコスト削減を実施する事です。

投機抑制を狙った不動産規制の骨格は変えませんが、住むために買う実需が満たされるよう部分的に修正する方針も示しました。

マクロ政策では、積極的な財政政策と緩和的な金融政策を続けます。

財政では新たな減税やコスト削減策を実施する方針です。

減税の内容は明らかにしていませんが、コスト高で収益が悪化する中小零細企業などを支援するとしています。

財政支出の進捗を早め、インフラ投資を前倒しすることで、早期に需要を作り出す方針も盛り込みました。

最近話題となっている不動産規制は続けます。

住宅は住むものであって投機対象ではないとの文言を踏襲した一方で、中低所得層向けの住宅開発をてこ入れするなど「新たな成長モデルを模索する」と強調しました。

規制の修正で、マンション購入の実需を満たすとともに、規制強化で資金繰り難に陥った不動産業の安定成長を促します。

競争環境を巡っては、独占や不正競争を禁じる方針を改めて盛り込んでいます。

立場が不利になりやすい中小零細企業や家計に目配りしたわけです。

もちろん習近平の「共同富裕」にも言及しています。

まずは経済のパイを大きくしてから、それを合理的な制度に基づいて分配するとしています。

成長と分配のバランスを重視する姿勢を示し、社会主義的な傾向が強まるとの懸念を払拭したいとの思惑があるのでしょう。

会議は22年の経済成長目標も議論したようです。

党関係者は、成長の持続可能性を高めるため、債務リスクへの対応が不可欠で、22年の目標は下がるとかたっていますが、政府系シンクタンクの中国社会科学院は「5%以上」、国務院発展研究センターは「5.5%前後」と提言したという事です。

2021年11月

六中全会が終了

六中全会が11月8日から11日の会期で開催され、史上3度目の歴史決議を採択して終了しました。

歴史決議とは、過去の党の歴史を顧みて、どのような指導者の下でどのような実績を遂げたのか、についての歴史認識を共有したうえで、現指導者の方針を示すものです。

基本的にはその当時の指導者の権力基盤の強化に使われます。

共産党の総書記は68歳に定年があると言われており、5年に一度の党大会で続投もしくは後任人事を決めます。

現在、習近平氏は2期目の任期中で、慣例に従えば来年の党大会で引退するはずです。

しかし、これまで習近平氏は国家主席の任期撤廃を行うなど、定年ルールを撤廃する方向で動いてきており、3期目も続投するとの見方が優勢です。

そんな中今回の歴史決議が採択されたため、習近平政権の長期化がほぼ確実になったと言えるのです。

経済政策ですが、やはり共同富裕というキーワードが大切です。

共同富裕は、格差を縮小させ、社会全体で豊かになるという考えで、今年の8月に習近平氏が大々的に打ち出したスローガンです。

これは、富裕層および企業を対象とした再分配政策の導入が加速する可能性が高いことを示唆しています。

習近平氏は、共同富裕の達成は①報酬、②税および社会保障、③企業や富裕層の自主的な寄付、の3つの分配によって行われるべきとしています。

こんな中外国人投資家が注目すべきなのは固定資産税(不動産税)の導入、および③の企業への再分配圧力の強まりでしょう。

不動産税は一部の都市に限っての試験的な導入が検討されるのではないかと言われています。

党内からの批判も多いとみえ、全国的な導入までの道のりは長いと思われます。

ただ、習近平氏が今回の六中全会で権力基盤を整えたことから、今後導入が加速する可能性もあると見られ、その場合は不動産投資の更なる減速の要因となるなど短期的に景気を押し下げる懸念があります。

2021年10月

第14次5か年電子商取引発展計画

商務省などは10月末、「第14次5カ年電子商取引発展計画」を公表しました。

20年に約37兆元(約650兆円)に達したネットサービスによる取引額を、25年には46兆元まで引き上げる目標を掲げています。

同時に共産党によるネット業界の統制をさらに強化していくとも明記しています。

党主導による業界の発展が前提だと強調しているわけです。

計画では独占禁止法など関連法も近く改正するとしています。

11月1日に施行する個人情報保護法などデータ統制3法の整備も完了し、政府によるネット統制は総仕上げの段階に入りつつあるようです。

エネルギー集約型産業に2025年までの目標を提示

 中国政府は21日、鉄鋼、アルミニウム、セメント、石油精製などのエネルギー集約型産業に対し、2025年までに生産能力の30%以上をより厳しいエネルギー効率基準に適合させるべきだとする目標を共同で発表しました。

中国は世界最大の温室効果ガス排出国です。

2030年までに排出量をピークアウトさせ、2060年までに排出量を実質的にゼロにする「カーボンニュートラル」を実現するという公約を掲げています。

付随文書では、1生産単位当たりどの程度のエネルギー消費量削減が必要かを提示しています。例えば石油精製企業は、処理能力が年間200万トン(日量4万バレル)以下の工場を閉鎖しなければならないという計算になります。

さらに、鉄鋼、一次アルミニウム、セメント、板ガラス業界の合併や再編を加速させるべきとし、同業界の生産能力を統合するという政府目標を改めて提示しました。

非化石燃料の消費割合を2060年までに80%

中国共産党政権は24日、2060年までに1次エネルギー消費に占める再生可能エネルギーなど非化石燃料の比率を80%以上に高める目標を明らかにしました。

低炭素社会の実現に向けて、国の基金創設や税制を通じた二酸化炭素(CO2)の排出抑制も検討します。

政府が掲げた「30年までに二酸化炭素の排出量をピークアウトさせ、60年までに実質ゼロにする」という目標に向けた具体的な指針となります。

非化石燃料の消費割合は20年時点で約16%でした。25年に約20%、30年に約25%へ高めていく中間目標も掲げています。

長期的な目標を実現するため、政策も充実させます。

政府は低炭素社会への転換を促す基金の創設を検討し、企業にも関連の基金を立ち上げるよう促します。

また方針は「二酸化炭素の排出を減らす税収政策を研究する」と盛り込みました。

排出量に応じて課す炭素税などが念頭にあるとみられます。

中国人民銀行も金融政策として、排出削減に役立つ資金供給策などを設ける予定です。

2021年9月

北京証券取引所を開設

中国政府が北京証券取引所の設⽴を発表しました。

有望ベンチャーの国内上場を後押しする政策で、資本市場によるイノベーションを促進する政府の方針が再確認されました。

これによってIT企業の株価上昇にも繋がりました。

景気見通しに懸念、経済支援の強化が図られる

中国政府は、中小企業の資金繰り支援を強化するとともに、地方政府債をより有効に活用する方針を示しました。

厳しい不動産規制や新型コロナウイルス感染再拡大で中国経済の減速を示す兆候が増えています。

具体的には中国人民銀行(中央銀行)が中小企業への融資促進に向けて市中銀行に3000億元(約5兆1000億円)規模の低利資金供給を行うことを明らかにしました。

また、コロナ禍で大きな打撃を受けた企業への利子補給や、投資促進における地方政府の専項債(特別債)の役割拡大などの措置も講じるようです。

今回の支援策拡充は中国当局が景気見通しに対する懸念を強めつつあることを示唆していて、エコノミストらは人民銀が今後数カ月で預金準備率の追加引き下げなど、的を絞った支援を強化すると見込んでいます。

2021年8月

規制強化の概観

今中国で取りざたされている規制強化は、IT産業への3本柱を軸としたルール整備、格差の是正が主要な二つのテーマと考えられます。

IT産業については、2019年までほぼ規制がありませんでした。

しかし、ネット関連企業の巨大化や過度な利益追求などが、社会的不満を高める結果となり、共産党が支配できなくなる事の懸念から規制される方向となりました。

2019年末から規制強化の動きが出始め、2020年末から「3本柱」を軸とした規制強化が一気に加速したことが今までの流れです。

政府は、①GAFAなど一部の世界企業が独占するのではなく、中小企業も成長できるようにして、中長期的なIT産業の健全な発展を目指すこと、②ハイテク企業の高い利益率を社会への分配に一部振り向けて社会不満を和らげること、③システミックリスクの抑制などが挙げられるでしょう。

一方で、足元逆風が強まっている不動産業と教育産業の共通点としては、可処分所得の一段の増加を妨げ、格差の拡大に繋がりかねないことです。

特に教育産業においては、私立の企業が公立機関から人材などの資源を奪いながら高額の学費を設定したことで、平等な教育機会が与えられない社会になっていることを政府は危惧しています。

住宅投機を抑え込み

中国当局がマンション取引の規制を強めています。

主要都市で住宅購入に資格制を設けたり、中古物件の売買価格に当局が介入したりしているようです。

不動産高騰への社会の不満が強いためで、今後3年で投機や違法取引を抑え込む方針です。

2021年7月

政治局会議の議事録

30日、7月の政治局会議の要旨が発表されました。

具体的には、ハト派的なスタンスが示されると同時に、年後半は金融緩和への転換や財政支出の加速等により景気を支援する方針が示されました。

また、政策の軸が「規制強化」から「景気の下支え」へ移行すると読み取れる文言変更も確認され、株式市場を揺さぶった各種規制強化が一段落するという期待も出てきています。

政策の統一性を欠いた動き

中国は景気回復がいち早く進行した一方で、年明け以降は信用が鈍化するなど景気の足かせとなる動きもみられ、その対応に統一性を欠いたところがあり、注意が必要です。

当局は「ニュー・エコノミー」の振興を図る一方、IT企業の海外上場を制限するなど締め付けを強めています。

中銀は資金繰り支援を目的に金融緩和を検討するものの、当局の意向が金融支援の有無を左右する状況となる可能性もあります。

当局が資金繰り支援を検討する背景には国際商品市況の上昇に伴う業績圧迫があります。

その対応策として先物市場を通じて無理矢理価格抑制を図る動きをみせたりしています。

6月の生産者物価は資源高に伴う上昇圧力がくすぶる一方、商品価格への価格転嫁が難しく、消費者物価は引き続き低調に推移しています。

つまり、当局の政策で価格メカニズムが大きく歪んでいるわけです。

当局の対応が市場メカニズムや価格メカニズムに歪みを与えるなか、それに伴う弊害をすべて公的部門が背負う結果になっています。

また、人民元安は物価の上振れを招くなか、金融緩和観測はその影響を増幅させるでしょう。

当局による金融市場、物価政策、人民元相場への対応は統一性を欠いており、今後はこうした対応の不透明さが金融市場の混乱を招く可能性に注意する必要がるでしょう。

2021年2月

農業政策、食糧安保へ重点

中国政府は2月22日、2025年までの農業政策として食糧安全保障を重視する方針を示しました。

過去6年連続で達成した年6億5000万トン以上の生産量を数値目標として掲げました。

対米摩擦を念頭に海外調達の不確実性が高まると懸念を示しています。

2020年の生産量は約6億7000万トンと最高を記録しましたが、今後は就農人口減少が生産規模を保つうえでの足かせとなると見込まれています。

農業の現代化を進めて、大豆やトウモロコシで米国の6割に満たない単位面積当たりの収穫量を増やす予定です。

2021年1月

景気回復に必要な措置を講じる姿勢

中国国家発展改革委員会はコロナ危機時に導入された一時的な緊急対策は長期間継続しないとの認識を示す一方で、政策の崖が生じないようにする意図も見せました。

中国は今年、信用の伸びを緩やかにし、財政支出を削減するとみられていますが、関係筋によると、政府当局者は景気回復を阻害しないよう慎重な姿勢を取る見通しだという事です。

中国本土と香港での新規調達額が10年ぶりの高水準

2020年の中国本土と香港のIPOに伴う調達額は10年ぶりの高水準となったようです。

本土と香港で世界全体の約45%を占めました。

米中対立を踏まえて自国で資金調達する中国企業が目立ちました。

香港の政治問題や、アント・グループの上場中止はありましたが、成長資金を供給する資本市場としての存在感を世界に示しました。

20年の全世界のIPO調達額は2630億ドルと前年比23%増でしたが、このうち香港取引所は24%増の503億ドル、上海証券取引所は83%増の499億ドル、深圳証券取引所は95%増の185億ドルとなり、合わせて世界全体の45%を占めました。

因みに、香港と上海は取引所ランキングでそれぞれナスダック(92%増の535億ドル)に次ぐ2位と3位に入りました。

2020年12月以前

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