このブログは、
- 相場に左右されずに
- 気長に忍耐強く
新興国投資をする人たちのための情報提供ブログです。
特に、
- これから新興国へ投資をしたい人で基本的な情報を網羅的に学びたい人、
- 既に投資をしているが大きな含み損を抱えていて一旦冷静に状況を再確認したい方
を想定しています。
筆者はバリュー平均法なる方法で新興国に投資をしている個人投資家です。既にそうした方法で投資をして7年くらいです。
ずっと投資し続けています。
このブログはこのブログが対象としているトルコ、メキシコ、ブラジル、インドネシア、フィリピン、中国、ベトナム、インド、先進国とその他のトピックについて、2020年2月に起きた出来事をひとまとめにしている記事です。
各抜粋から本ブログを飛ぶことが出来ます。
この記事の日付は、その出来事が起こった日(現地時間)を原則としてします。
最新の情報は、
【最新】直近の主な出来事2020年2月29日 中国のPMIが大幅に悪化
中国の2月PMIは前月から大幅に悪化
2020年2月29日に発表された2月のPMIは35.7と、前月の50.0から大きく下げました。
理由
中国政府が講じた移動制限などの新型ウイルス対策によって春節の連休後に職場に戻れない人が出たり、原材料不足が発生して工場が再開できないことなどが要因となったようです。
市場予想は45.0でした。
2月の非製造業PMIも29.6と1月の54.1を大きく下回りました。
50が景況感の良し悪しの分かれ目とされています。
当局データによると、2月26日時点で生産を再開した中小企業は約30%程度で通常通りフル稼働していない企業も多くあるようで、V字回復の可能性は低く、回復は緩やかなものとなる可能性が高いとの事です。
また、今回の製造業PMIの大幅低下がマーケットにどの様な影響を与えるかがポイントです。
人民元は1ドル=7元まで下落する可能性も意識されています。
【最新】中国の統計・データに関するまとめ各国、コロナウイルス対策を急ぐ
アジア各国は拡大するコロナウイルスに対応する政策を発表しています。
2020年2月18日、シンガポール政府は2020年度(20年4月~21年3月)の予算案に、総額64億シンガポールドル(約5100億円)の新型肺炎対策を盛り込みました。
全ての企業を対象に1社当たり1万5千シンガポールドルを上限に法人税の25%を払い戻すほか、190万人の従業員の給与の一部を補助するというものです。
打撃が深刻な観光、航空、小売り、外食、タクシーの5業種を対象に個別の支援策も盛り込んでいます。
タイも2月上旬、観光業者が抱える債務の返済期間延長や、住宅ローン金利の引き下げといった対策を発表しました。
これ以外にも乗客が急減している航空会社が支払うジェット燃料税も9月まで減免します。
上記二国は2020年の実質成長率の見通しもそれぞれ1ポイント、1.2ポイント引き下げ、経済への打撃を織り込んでいます。
両国の経済は輸出や観光への依存度が高く、内需型のインドネシアより新型肺炎の影響が大きいのです。
中国への依存度がより高い東アジアの国や地域も危機感を強めています。
台湾は最大約600億台湾ドル(約2160億円)規模の特別予算を編成しました。
観光や運輸など打撃を受ける産業への減税や補助金を盛り込んでいます。
韓国政府はLCC向けに、最大3000億ウォン(約280億円)の緊急融資を実施します。
政府系の韓国産業銀行が必要額を貸し出し、空港施設使用料は3カ月間猶予する予定です。
2020年2月28日 リラ、シリア問題で急落
トルコリラ、シリア問題深刻化で急落
2020年2月27日にシリア北西部でアサド政権軍とトルコ軍の大きな衝突を受け、トルコリラの対ドル相場が急落しました。
28日は一時、1ドル=6.25リラ台まで売られ、26日比で1%超下げました。
一方、トルコ統計局が28日発表した2019年10~12月期の実質成長率は前年同期比6%に急回復したが、あまり影響しませんでした。
2月初頭から下がりがちだったトルコリラは、年初からの下落率は5%に迫っています。
トルコ・リラの動き、経緯とまとめインドの2019年第4四半期、4.7%の成長で減速が続く
2020年2月28日、インド統計局は2019年10~12月期の実質経済成長率が前年同期比4.7%だったと発表しました。
同年7~9月期(5.1%)から一段と鈍化しました。
背景
「貸し渋り」が続いているうえ、悪天候に伴う野菜価格の高騰で物価が上昇し、農村を中心に消費が一段と冷え込んでいる事が要因です。
インド政府は実質成長率を19年度(19年4月~20年3月)が5%、20年度は6~6.5%と予測していますが、額面通りに受け取る向きは少ないようです。
【最新】インドの統計、データに関するまとめ28日の日経平均は805円下落、週間で2243円の下落
2020年2月28日の日経平均株価は大幅に5日続落し、前日比805円27銭(3.7%)安の2万1142円96銭で取引を終えました。これで日経平均は週間で2243円78銭(9.6%)下げた事になります。
下げ幅はリーマン・ショック直後の08年10月6~10日(2661円)以来の大きさです。
前日のアメリカ株の暴落を引き継ぎ、国内では政府が小中学校の臨時休校を要請するなど、自粛ムードが国内景気の打撃になるとの見方が強まりました。
この日は中国や韓国などのアジア株も下げ幅を拡大し、世界的な株安の連鎖が広がっています。
先進国・その他の状況FRB、3月の利下げを検討
2020年2月28日、FRBのパウエル議長は新型コロナウイルスの感染拡大による経済的ダメージを考慮して利下げする可能性を示唆しました。
パウエル議長は声明で
「米経済のファンダメンタルズは依然強いが、経済活動に対する新型コロナウイルスのリスクは変質しつつある。金融当局は今後の展開と経済見通しへの影響を注視している。われわれは経済を支えるための手段を活用し、適切に行動する」
と表明し、3月中旬の次回会合で利下げする可能性を示唆しました。
市場では0.50%の大幅利下げに踏み切るとの観測が高まっています。
「適切に行動する」との文言は、2019年の利下げ局面でも繰り返し用いられたものです。
今回の声明は、FRBが利下げを視野に緊急対応する意図があることを市場に示す狙いがあると思われます。
アメリカの金融政策の経緯とまとめ2020年2月27日 NYダウ、過去最高の下げ幅
NYダウ1190ドル安、機械取引がけん引
2020年2月27日のアメリカ株式市場でダウ平均は前日比1190ドル95セント安の2万5766ドル64セントで取引を終えました。
下げ幅は過去最大です。
一方、安全資産とされる米国債や金が買われ、長期金利は過去最低を更新しました。
アメリカ企業が業績予想の未達を相次ぎ公表し、実体経済が停滞する懸念が広がっています。
これでダウ平均は6日続落となり、6日間の下げ幅は3581ドルに達しました。
2月12日につけた過去最高値(2万9551ドル)からの下落率は10%を超えています。
一方で安全資産とされる米国債や金は買われ、長期金利の指標となる10年物国債利回りは1.24%台に下がり、過去最低を更新しました。
暴落の背景
コンピューターを駆使するトレーダーやオプションでヘッジするトレーダーによる約1500億ドル相当の株式の売りが、S&P500の急落を引き起こしたと、ある金融機関が分析しています。
ただ、27日の売りで、ほとんどそうした売り攻勢は終了したと、同金融機関は顧客向けリポートで指摘しています。
先進国・その他の状況トルコとシリアが大規模衝突
2020年2月27日、シリア北西部イドリブ県でアサド政権軍とトルコ軍が大規模衝突しました。
アサド軍の空爆から始まり、トルコ軍の少なくとも33人が死亡、トルコ軍は即座に大規模な反撃を実施したもようです。
アメリカはトルコを支持する旨のコメントを発表しています。
シリア情勢は一段と緊迫し、更なる混乱が発生する可能性もあります。
NATO各国はトルコと連帯する意思を示し、アサド政権とロシアによるイドリブ県での無差別攻撃を非難すると共に、トルコへの追加支援を検討している事を表明しました。
図らずもここ最近ぎくしゃくしていたトルコとアメリカ、トルコとNATOの関係を回復させる一つの契機となる可能性があります。
トルコへの投資、政治と外交のまとめIMF、世界経済見通しを下方修正の可能性を指摘
2020年2月27日、IMFは新型コロナウイルスの急速な感染拡大で世界経済は影響を受けるとし、世界経済見通しを下方修正する公算が大きいという見方を示しました。
IMFはG20に際し、新型ウイルスの感染拡大により2020年の中国の成長率が5.6%になるとの見通しを表明しました。
1月に示した見通しを0.4%下方修正した形です。
また、世界経済の成長率は新型ウイルスの影響で0.1%ポイント下押しされるとしました。
中国、預金基準金利を5年ぶりに引き下げる検討
中国人民銀行は、約5年ぶりの預金基準金利引き下げを検討しているようです。
中国の経済活動は引き続き苦境で、企業を支える低利融資を続けるために預金基準金利が引き下げられるのではと予想する人が増えていました。
人民銀は既に銀行貸出金利の指標であるローンプライムレートを過去6カ月で3回にわたり引き下げていますが、預金者への影響を懸念し、預金基準金利の引き下げに踏み切ることはしませんでした。
家計と企業合わせて175兆元(約2751兆円)相当の預金金利に連動する預金基準金利が下がれば、不良債権の増加で既に苦しい状況に置かれている市中銀行にとって、利ざや改善と貸し出し能力の確保につながります。
【最新】中国の金融政策のまとめ2020年2月26日
アメリカ株は5日連続で下落
2020年2月26日のアメリカ株式相場は下落し、S&P500は5営業日続落と、昨年8月以降で最長の連続安となってしまいました。
米国債市場では、10年債利回りが過去最低を更新し、コロナウイルスの感染拡大に関する報道が錯綜して値動きの荒い展開となりました。
新型コロナウイルスが世界経済や企業利益に及ぼす悪影響の深刻さと期間は誰にも分からず、とりあえず売るという姿勢が支配しています。
先進国・その他の状況2020年2月25日
2月最終週のマーケット急落に関するレポート多数
2月の最終週は、一気にコロナウイルスの拡大懸念が爆発し、世界市場が急落しました。
こちらに関するレポート一覧を↓のリンクから一覧できます。
参考 コロナウイルス懸念で2月最終週のマーケット急落に関するレポート・記事一覧invstems.com日経平均が781円安
2020年2月25日の日経平均株価は大幅続落し、終値は前週末比781円(3.3%)安の2万2605円と、4カ月ぶりの安値水準となりました。
コロナウイルス懸念で供給網混乱や消費低迷が世界に広がりかねないと警戒感が強まった為です。
日経平均の下げ幅は一時1051円と、2018年2月6日以来、約2年ぶりの大きさとなりました。
マネーは安全資産にシフトし、米10年物国債利回りは1.3%台と過去最低に迫っているほか、金先物価格も25日の時間外取引で1トロイオンス1650ドル前後と7年1カ月ぶりの高値圏にあります。
マーケットの急落・急騰についてのまとめ米印、高関税や5Gなど難題は持ち越し
2020年2月25日、トランプ大統領とモディ首相がインドで会談し、液化天然ガスの新規供給や30億ドル規模の武器輸出などで合意しました。
トランプ氏は貿易協定の締結に楽観的だと主張したものの、インドの関税政策や5Gなどの懸案は軒並み解決を持ち越し、課題を残した首脳外交となったようです。
今回は、インドに対潜ヘリなど30億ドル規模の米国製兵器を輸出すると合意したほか、新たにエクソンモービルを通じて同国にLNGを供給することも決ましました。
課題
インドの高関税政策への対応です。
インドの平均関税率は17%(2018年)と高く、20年に入っても玩具や携帯電話部品などの関税率をむしろ引き上げると表明しています。
モディ政権は自国産業の保護政策を2期目の原動力としているのです。
そのためアメリカは2019年6月、インドに適用していた途上国向けの関税優遇制度を打ち切り、同国市場の開放を要求しました。
今回もアメリカは乳製品などの市場開放を求めて事前交渉しましたが、インドはノンバンクの経営破綻などで景気不安のさなかにあり、自国製品を優遇するアメリカの説得に力はなく、インドは関税や外資規制などの産業保護策を今回も堅持したようです。
インドとアメリカの貿易摩擦問題2020年2月24日 コロナウイルス懸念でマーケット大暴落
NYダウ、1000ドル以上の下落
2020年2月24日のアメリカ株式市場では、ダウ工業株30種平均が急落し、終値で下げ幅は1000ドルを超えました。
S&P500種株価指数は2018年2月以来の大幅安となりました。
S&P500種株価指数は3.4%安の3225.89、ダウ工業株30種平均は1031.61ドル(3.6%)下げて27960.80ドル、ナスダック総合指数は3.7%下落しました。
中でも情報技術株の指数は4%超下げました。
米国債など安全資産が買われ、米長期金利は過去最低水準が視野に入り始めています。
ヨーロッパも大幅安
このほか、イタリアでは、FTSE・MIB指数が前週末比5%超の下げとなり、約1カ月ぶりの安値をつけ、ドイツやフランスの主要株価指数も同4%安となりました。
中国を発生源とする新型コロナウイルスの感染はアジアだけでなく欧州にも広がっており、世界的な事態になりつつあることで市場で恐怖が広がっています。
中国特有の問題ではなくなり、欧州の高級ブランド、鉱山会社、石油会社などがネガティブ視され、航空会社も売られています。
どこまで経済的な影響があるのかを予想するのが難しく、それが人々の保守的な行動に拍車をかけています。
マーケットの急落・急騰についてのまとめ2020年2月22日 中国の景気対策で構造改革は遠のく
中国、企業債務が増加しゾンビ企業問題の解決はさらに先送り
コロナウイルス関連で連鎖倒産を防ぐため、ゾンビ企業に対しても様々な景気対策が打たれるため、中長期的な視点では中国経済の構造問題解決の先送りとなるかもしれません。
企業倒産への懸念は一時的に低下するかもしれませんが、副作用としてゾンビ企業が生き残ってしまう可能性があり、中国の中長期的な成長の妨げとなる可能性があります。
もちろん今回のこうした措置は金融システムの動揺を防ぐという点では妥当ともいえます。
ウイルス問題染が収束し、景気が回復した後、政府の構造改革に再び注目が集まるでしょう。
中国の景気テコ入れ策・経済政策の経緯とまとめ(2018年~)2020年2月21日 アメリカ企業にもコロナ懸念
アメリカの企業活動、2013年以降で初めて縮小
アメリカ総合購買担当者指数速報値は、前月比3.7ポイント低下して49.6となり、2013年以降で初めて縮小しました。
背景
新型コロナウイルスの流行でサプライチェーンが打撃を受け、企業が発注を控えたことが影響しました。
新型ウイルス流行がアメリカ経済にも悪影響をもたらし始めたことを示すシグナルと言えます。
同指数は50を下回ると活動の縮小を示しています。
【最新状況】各国の統計・データのまとめアメリカ株大幅下落、債券大幅高
2020年2月21日、株は大幅安、債券は大幅高となりました。
ナスダック100指数は2%近く下落し、S&P500種株価指数は週間でも下落という形になりました。
米国債市場では30年債利回りが過去最低に低下しています。
また、朝方発表された米企業活動の指数は、2013年以降初めて縮小圏に低下し、新型ウイルス流行の負の影響が強く意識されてしまいました。
マーケットの急落・急騰についてのまとめ2020年2月20日 インドネシアも利下げ
インドネシア、4か月ぶりの利下げで政策金利は4.75%
2020年2月20日、インドネシア銀行は4カ月ぶりの利下げを行いました。
新型コロナウイルス感染拡大で国内景気見通しも下方修正しており、危機感があるのでしょう。
インドネシア中銀は政策金利の7日物リバースレポ金利を0.25ポイント引き下げて4.75%としました。
この結果は半数以上のエコノミストが予想していたと思われますが、据え置きと考えていた人もいたようです。
まだインドネシアでは現時点で新型コロナウイルス感染者が1人も出ていませんが、インドネシア経済に対する影響は懸念しています。
中銀はこの日、2020年の成長率見通しを5-5.4%とし、従来の5.1-5.5%から引き下げました。
インドネシアの金融政策のまとめ2019年4月~インド株、切り返して高値圏でもみ合い
2月始めに急落したインド株はその後切り返して、高値圏でもみ合っている状況です。
SENSEX指数は、2月1日発表の新政府予算案に失望し急落しました。
節目の40,000ポイントも割り込みました。
しかし、中国当局の資金供給などで中国株が上昇すると、新型コロナの懸念も短期で収束するとの期待などが後押しする形で反発しました。
その後は、通信会社への貸倒懸念から銀行株が売られたことなどにより上値が重くなり、41,000ポイントを挟み、もみ合う展開となっています。
引き続きバリュエーション的に高い状況が復活していますので、上値は重いという見方が大勢です。
【最新】インド株式の動きとまとめ中国、最優遇貸出金利を引き下げ
2020年2月20日、中国人民銀行は、銀行の貸出金利の指標となる最優遇貸出金利を予想通り引き下げました。
新型コロナウイルスの感染が広がる中、企業の資金調達コストを引き下げ、経済を支援する狙いがあります。
【最新】中国の金融政策のまとめ2020年2月19日 トルコが利下げ
トルコ、インフレ高いなか0.5%の利下げ
2020年2月19日、トルコ中央銀行は主要な政策金利である1週間物レポ金利を年11.25%から0.5%引き下げ、10.75%にすると決定しました。
エルドアン大統領の金利を1桁にするという意向に沿った形です。
新型肺炎による新興国通貨売りや、シリア情勢などの政治問題を巡る警戒感から通貨リラの下落圧力は高まっていて、理屈の通った利下げとは言えないでしょう。
中銀はインフレの道筋は年末時点のインフレ見通しとおおむね一致していると主張し、最新のインフレ報告で年末時点のインフレ率は8.2%に低下するとの見通しを示しています。
トルコの金融政策の経緯とまとめIMF、アルゼンチンの民間債権者に損失負担を暗に求める
2020年2月19日、アルゼンチンとIMFは同国の政府債務を巡る協議を終えました。
IMFは同国の債務返済について持続不可能になるとの認識を示しました。
その上で、「民間債権者の意味ある貢献」を促しました。
つまり、アルゼンチン債務の持続可能性を回復させるには、民間債券保有者が債権放棄など何らかの損失負担をしなければならない、という事です。
具体的には同国の国債を保有する国内外の金融機関や投資ファンドに元本削減などの負担を求めたものとみられます。
今回も、IMFは金利の引き下げや支払期間の延長といった条件の見直しに応じる可能性はあるものの、元本削減には応じないとの見方が強いようです。
ただ、フェルナンデス大統領は、IMFからの560億ドルの借り入れを含む多額の債務の再交渉を目指し、動いているとされています。
アルゼンチンの通貨危機、財政危機の経緯とまとめ(2018年~)IMF、経済見通し堅持もコロナウイルスの影響を注視
2020年2月19日、IMFはレポートで世界経済が底入れにあるとの見方を繰り返す一方、新型コロナウイルスなどのリスク要因が影を落としていると注意を促しました。
IMFは
「世界経済の活動は昨年の著しい減速を経たものの、金融および財政面での政策措置が機能し、その結果、より深刻な景気悪化を回避できたと共に、2020年は緩やかに上向くと予想される。」
としました。
ただ、新型ウイルスの感染拡大や貿易面の緊張再燃で経済が回復路線を外れる恐れがあるとも指摘しました。
IMFは2020年の世界経済が3.3%で成長し、前年の2.9%成長から改善するとして、1月時点の予想を据え置きました。
中国の短期的見通しは新型ウイルスの感染拡大のレベルにかかっていて、SARSの時の様に混乱期の後に成長加速期が訪れ、遅れを取り戻すかもしれないとリポートで説明しています。
IMF、OECD経済・景気関連レポートに関するまとめトルコのエルドアン氏、シリアへの軍事作戦開始を示唆
2020年2月19日、エルドアン大統領はシリア問題について、軍事作戦を開始するのは「時間の問題」だと警告しました。
トルコ軍は既に、イドリブに多数の兵士を投入。追加の部隊をシリアとの国境に向けて移動させており、トルコ軍とアサド政権軍が全面衝突する可能性が高まっています。
ただ、アサド政権軍を支援してきたロシアは、こうした動きを阻止するため様々な事に取り組むと表明しており、どうなるかは分かりません。
2020年2月18日 アルゼンチンとIMFの交渉は難航
アルゼンチン、IMFとの交渉は平行線
IMFとアルゼンチンの債務問題に関する交渉が難航しているようです。
アルゼンチンは債務減免や返済期日の繰り延べを求めていますが、IMFは退けています。
デフォルトへの懸念から国債価格は大きく下げ、ペソは連日最安値を更新しています。
【アルゼンチンペソーUSドル 2020年1月18日~2月18日(出所:TradingView)】
インフレ率も約50%と2桁のインフレ率が常態化しており、このままだと2020年の実質経済成長率見通しは1.5%減と3年連続のマイナス成長が不可避です。
アルゼンチンにとってIMFは最大の債権者です。
441億ドル(4兆8400億円)の融資は政府債務の約14%にのぼっています。
IMFは2月12日から査察団をアルゼンチンに派遣していますが、19日までの協議期間中に交渉がどこまで進むかは不透明です。
アルゼンチンの通貨危機、財政危機の経緯とまとめ(2018年~)中国、696品目で追加関税の免除を発表
2020年2月18日、中国はアメリカ国からの輸入品696品目について、追加関税の免除申請を受け付けると発表しました。
豚肉、牛肉、大豆、液化天然ガス、原油など主要農産品・エネルギーが含まれており、追加関税の免除は過去最大規模となります。
【最新】米中対立・貿易摩擦の経緯とまとめコロナウイルス問題でも新興国市場への資金流入はすぐに回復?
新型コロナウイルスによる懸念で新興国アセットは下落しましたが、少しずつ投資家が戻りつつあるようです。
ある調査会社によると、新興国市場は2週連続で資金が流出して株式と通貨が大きく下げたものの、その翌週にはETFに7億3000万ドル近くが流入したようです。
あるマーケット関係者は現在の新興国アセットが大変魅力的な水準のバリュエーションになっていて、景気にも回復の兆しが見えているとコメントしています。
新型コロナウイルスの流行が収束すれば、元の水準に戻る可能性が高い、というのが現状の見方のようです。
先進国・その他の状況20182020年2月17日 中国本土株式はコロナ懸念以降も堅調
中国本土株式市場はコロナ懸念以降も堅調
新型コロナウイルス懸念が起きても、年初来の中国本土市場のパフォーマンスは堅調です。
春節(旧正月)明けの2月3日こそ、上海総合指数、深セン総合指数はそれぞれ、前営業日比-7.7%、-8.4%と大きく下げたのですが、その後の回復は早いものがありました。
昨年末比でみると、2月中旬時点では、上海総合指数は▲2%程度ですが、深セン総合指数は+6%程度と、アメリカのナスダック総合指数と同じ位になっています。
理由
- 中国政府による財政・金融両面での景気下支え策があること
- もともと春節明けは実体経済に係る主要指標の発表が少ない一方、流動性は緩むため、中国本土市場は上がりやすいこと
- 元々中国本土株は好調だったこと
- 企業業績を踏まえた市場の上昇と投資家のリスク選好の高まりがあったこと
等が挙げられます。
ただ、ここからコロナウイルスで実体経済が相当痛めつけられているというデータや指標が出てくると、こうしたポジティブな循環も消え失せてしまうかもしれません。
【最新】中国株式マーケットの経緯とまとめアメリカが新たな対中貿易規制を検討
アメリカ政府は中国に対する新たな貿易規制として、米半導体製造機器の使用に制限を設けることを検討しているようです。
変更案では、例えばファーウェイ向けに半導体を製造する工場は、アメリカ当局にライセンスを申請しなくてはならなくなります。
トランプ大統領はまだ、この案の評価を下しておらず、政権内でコンセンサスが出来ているわけではないという事です。
【最新】米中対立・貿易摩擦の経緯とまとめ中国、利下げを実施
2020年2月17日、中国人民銀行は市中銀行向けに1年間の短期資金を融通する場合の金利を、従来の年3.25%から年3.15%に下げました。
この金利は政策金利である最優遇貸出金利(LPR)を計算する基礎にもなり、2月20日に公表する2月分のLPRも下がると思われます。
人民銀が市中銀行に1年ほどの短期資金を供給する今回の仕組みは、中期貸出ファシリティー(MLF)と呼ばれます。短期の資金は公開市場操作で供給し、3カ月~1年とやや長めの資金はMLFで融通するシステムとなっています。
トルコとロシアとの溝が拡大?
シリア内戦がらみで、トルコとロシアの協調関係に溝が生まれ始めているようです。
ロシアが支援するシリアのアサド政権軍がトルコを窮地に追い込んでいるためです。
トルコとロシアは協議を続けているようですが、なかなか妥協点を見いだすのは難しいようです。
2月17日にトルコの代表団がモスクワを訪問する予定のようですがロシア側との隔たりは大きくすぐに解決するのは難しい情勢です。
エルドアン大統領はアサド政権軍に対し、イドリブ県一帯に設けた非武装地帯の外側まで2月中に退くよう求めていますが、それより前の時点でもアサド政権軍に本格的な軍事作戦を仕掛ける可能性を示唆しています。
ロシアとシリアの主張
ロシアやアサド政権はイドリブ県での作戦の目的を「テロリストの掃討」だとしています。ロシアはトルコが約束したイドリブ県からの過激派排除を実行していないと主張しています。
一方、トルコ側はロシアやアサド政権軍の同県進攻が停戦合意違反だと主張しています。
トルコはロシア製ミサイルをアメリカやNATOの反対を押し切って導入するなどロシアとの関係強化をアピールしていましたが、今回の一件で両国関係がどうなるか分かりません。
今回の問題がこじれ、外交・安全保障のバランスが崩れると、難民流入や新たな制裁の発動という形で経済再建が遅れるリスクが高まります。
モノの貿易、一段と減速する可能性
2020年2月17日、WTOは世界のモノの貿易について、2020年初の伸びは依然として弱い可能性があると発表しました。
新型コロナウイルスの影響によりトレンドを下回る状況が一段と悪化する恐れがある為です。
WTOのモノの貿易指標は11月発表時の96.6から95.5に低下しています。
同指標が100未満の場合はモノの貿易の伸びが中期的なトレンドを下回っていることを示唆します。
WTOは今回の数値には新型コロナウイルスの感染拡大など最近の状況が考慮されていないとしており、感染拡大によって貿易に関する見通しが一段と悪化する可能性があるとしました。
【最新状況】各国の統計・データのまとめ2020年2月16日 アジア株への資金流入が細る
アジア株への資金流入が急減
2020年1月の海外からアジア株への資金流入が大幅に減少したようです。
理由
中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大への懸念からリスク投資意欲が低下した為です。
韓国、台湾、インド、タイ、フィリピン、インドネシア、ベトナムの証券取引所の集計データによると、1月の海外投資家のアジア株投資額はネットで4億5900万ドルで、12月の29億2000万ドルから急減しました。
中国への経済依存度が高い国々への資金流入は今後さらに細っていくと思われます。
ある金融機関は、新型ウイルスの影響でタイ、台湾、韓国、マレーシアのGDPを0.4-0.8%押し下げると試算しています。
東南アジア、ASEANへの投資2020年2月15日 新型コロナウイルスの影響
新型コロナウイルスの影響で企業業績の見込み、下方修正続く
新型コロナウイルス問題が企業業績に影響を与え始めています。
純利益は2019年10~12月期に前年同期比16%増と5四半期ぶりにプラスに転じましたが、2020年1~3月期は5%増と急減速する見通しのようです。
中国は16%減益が予想され、日本の製造業も打撃を受け下方修正が相次いでいます。
先進国・その他の状況20182020年2月14日 アメリカ、EU航空機への追加関税を発表
アメリカ、制裁関税を一部引き下げ
2020年2月14日、アメリカは2019年9月に発動した中国製品に対する制裁関税を従来の15%から7.5%に引き下げます。
中国も同時に報復措置を一部縮小します。
1月に署名した貿易交渉を巡る「第1段階の合意」が発効するのに合わせた措置となります。
貿易戦争がエスカレートしてから初めての制裁緩和となりますが、最終的にどういった結末となるかはまだ分かりません。
【最新】米中対立・貿易摩擦の経緯とまとめアメリカ、EU航空機への追加関税を発表
2020年2月14日、USTRはEUから輸入される航空機への追加関税率について、3月18日から現行の10%から15%に引き上げると発表しました。
EUによるエアバスへの不当な補助金で米ボーイングに被害が生じたとして、アメリカが講じている対抗措置の一環です。
報復関税の対象リストや関税率などを定期的に見直し、貿易を巡る不確実な状況をつくり出し、多くのEU産業にダメージを与えるのが狙いとされます。
USTRによれば、スコッチウイスキーやフランス産ワインなど他のEU産品の一部に対する関税率を25%のままとし、発表済みのリストに小さな変更を加えるとしています。
アメリカ・ヨーロッパ(EU)の貿易摩擦問題についてのまとめと経緯2020年2月13日 メキシコが利下げ
メキシコ、政策金利を0.25%引き下げ
2020年2月13日、メキシコ銀行は政策金利を現状から0.25%引き下げ、7%にしました。
利下げは5会合連続となります。
2019年の成長率は低迷する一方で、ペソや物価上昇のペースは安定していて、金融緩和を続けやすい環境となっています。
利下げを続ける背景
経済成長が落ち込んでいることが一番です。
メキシコ銀も声明でそのことに言及しています。
中銀は声明で
「2020年の経済成長率は中銀が昨年7ー9月の四半期報告で示した見通しを下回ると予想され、リスクは下向きに傾いている」
と指摘しています。
【最新】メキシコの金融政策についてのまとめと経緯ジャビド財務大臣更迭でジョンソン政権に痛手
2020年2月13日、ジャビド財務相が突然辞任を発表しました。
事実上の更迭と思われます。
ジョンソン首相との対立を解消できずに辞任となり、政権としては痛手となる可能性が相応にあると思われます。
このままでは首相府は3月11日に予定通り予算案を発表出来るか分かりません。
後任
次期財務相にはジャビド氏の補佐役を務めたリシ・スナック財務首席政務次官が速やかに指名されました。
2020年2月12日 止まらないインドの物価上昇
インドの物価上昇、5年8か月ぶりの高さ
2020年2月12日、インド政府は2020年1月のCPIが前年同月比7.6%上昇したと発表しました。
伸び率は14年5月の8.3%以来となる5年8カ月ぶりの高い水準となりました。
農村を中心に消費を冷やしつつあります。
インドのCPIは19年1月から9月まで伸び率が2~3%で推移していましたが、同年10月以降に急速に上がり始めました。
7%台の伸び率は2カ月連続となります。
インドは菜食主義者が多いため、野菜や豆類の物価上昇は国民の食生活を直撃すると言われています。
インフレが個人消費を一段と冷やす恐れがある一方で、インド中央銀行は物価上昇の目標中心値を4%に定めており、インフレへの警戒から景気を刺激するための利下げに動けなくなっています。
中国共産党指導部、より多くの景気対策実施を決議
2020年2月12日、中国共産党は中央政治局常務委員会を開き、新型肺炎で打撃を受ける経済を支えるため「マクロ経済政策の調節を強める」と決めました。
具体的施策
肺炎による打撃が大きい業種などに的を絞り、時限的な減税策を打ち出したりするようです。
昨年12月の経済工作会議よりも財政出動に前向きな姿勢も打ち出しています。
すでにマスクの生産企業や医療関係者に優遇税制を適用していますが、さらに包括的な減税策を検討するとみられます。
例えば国や地方がインフラ債券を発行し民間投資を誘発したり、巨大プロジェクトの建設を加速したりする方針も打ち出しています。
中国の景気テコ入れ策・経済政策の経緯とまとめ(2018年~)原油先物、3%上昇
2020年2月12日、原油先物が約3%上昇しました。
理由
新型コロナウイルスの発生源の中国で感染者数の増加が鈍化したことで、世界第2位の原油消費国である中国の原油需要が回復するとの期待が高まったことが背景のようです。
北海ブレント先物LCOc1は 1.78ドル(3.3%)高の1バレル=55.79ドル、米WTI原油先物CLc1は1.23ドル(2.5%)高の51.17ドルとなりました。
清算値としては1月以来の高値です。
2020年2月11日 イギリスとEUの交渉、前途多難
中国の成長予測、下振れ
新型コロナウイルスの影響で、中国経済の成長率予想が下振れしています。
ゴールドマン・サックスやUBS、マッコーリーなどは第1四半期および通年の成長見通しを引き下げました。
エコノミストの予想では、今年の中国実質GDPは5.8%増と、前月予想の5.9%増から低下しています。
また、S&Pは2月7日、中国の2020年の成長率予想を5.7%から5%に引き下げました。
ただ、S&Pは経済的影響の大半は第1・四半期にあらわれ、第3・四半期までにしっかりと回復すると見ているようです。
因みに、予想される回復を考慮し、中国の2021年の成長率見通しは5.6%から6.4%に引き上げています。
【最新】中国の統計・データに関するまとめEU、金融の同等性評価を求めるイギリスの要求を速やかに却下
EUは金融サービス企業のアクセス継続を巡るイギリス政府の要求を速やかに却下しました。
イギリス政府は離脱後もロンドン金融街が欧州単一市場内で業務を継続できるよう求めていましたが、一方でイギリス独自の金融規制にもこだわっており、EUとしてはそれは認められないという事です。
イギリスとEUは来月から将来の通商関係について交渉を開始します。
【最新】BREXIT(ブレグジット)の影響の経緯とまとめ2020年2月10日 中国のインフレ、8年ぶりの水準
アメリカ株が最高値更新
2020年2月10日、アメリカ株式市場は反発し、S&P総合500とナスダック総合は終値ベースで過去最高値を更新しました。
背景
新型コロナウイルスの感染拡大で混乱した中国の春節が明け、中国企業が順次操業を再開していることが押し上げ要因となったようです。
S&P500は前週末比0.7%高の3352.09、ダウ工業株30種平均は174.31ドル(0.6%)高の29276.82ドル、ナスダック総合指数は1.1%上昇しました。
先進国・その他の状況中国の消費者物価指数が8年ぶりの上昇幅
2020年2月10日、中国国家統計局が発表した1月の消費者物価指数は、前年比5.4%上昇しました。
背景
アナリスト予想は4.9%上昇で、12月は4.5%上昇でした。
【最新】中国の統計・データに関するまとめ原油、一年ぶりの安値
2020年2月10日の取引で原油先物が下落し、約1年ぶりの安値を付けました。
新型コロナウイルス感染拡大による中国の需要減退への警戒感が圧迫しました。
ロシアがOPECなどとの協調減産の拡大に参画するかが注目されています。
清算値は北海ブレント先物LCOc1は1.20ドル(2.2%)安の1バレル=53.27ドル。
これは2018年12月28日以来の安値となります。
【北海ブレントの原油価格の推移(2019年2月10日~2020年2月10日)(出所:TradingView)】
米WTI原油先物CLc1も0.75ドル(1.5%)安の49.57ドルと、昨年1月7日以来の安値を付けました。
【最新】原油・資源関連ニュースのまとめ2020年2月9日 中国政府のコロナウイルス対策多数
政府の人民元支援策
人民元について、新型コロナウイルスの影響を中国政府は積極的な政策で下支えしよとしています。
現地企業が休業期間を延長するなど、経済活動が停滞するとの懸念が高まっていますが、中国経済への影響がどの程度かまだまだ不透明な状況です。
人民元相場も景気悪化を警戒し、2月3日にかけて対円、対米ドルで軟調に推移しました。
中国当局は、2月1日~3日にかけて、財政・金融面での積極的な支援姿勢を示し、人民元を含めた中国アセットの下支えに躍起になっています。
具体的内容
- 1.2兆元(約18.7兆円)にものぼる大規模な市場への流動性供給
- 市場での資金調達の際に適用される金利の0.1%の引き下げ、
- 株式の空売りを一時停止(一部)
- 企業に対しては、債券発行手続きの簡素化、
- 融資の返済期日延長
中国政府としては、今年が所得倍増計画の最終年に該当することから、景気の大幅な下振れを回避したい意向が強いのでしょう。
今後、新型肺炎が沈静化に向かい、実体経済への悪影響が明らかになるにつれ、中国政府は減税策等の景気対策を打ち出す可能性が高いと思われます。
さらに、中国当局は春節明けの人民元相場の基準値を実勢より高めに設定し、人民元安に歯止めをかける姿勢を見せました。
今後も人民元の先安観が強まる局面では、追加の人民元の安定化策が打ち出されるのではないかと思われます。
政策がどの様に人民元相場に影響を与えるか注視していきましょう。
中国人民元の動きの経緯とまとめ2019年5月~2020年2月8日 上値が重いインド株
インド株式、高値圏で振れ幅の大きい展開も、上値は限定的?
2020年2月上旬現在、インド株式市場は、最高値圏で振れの大きい展開になっています。
SENSEX指数は、米中通商交渉の第1段階での合意を受けて、1月14日に引け値ベースで史上最高値を更新しましたが、新型コロナウイルスへの警戒が広がったことから下落に転じました。
その後2月1日に発表された新しい政府予算案については、市場の期待に届かなかったことから急落したものの、中国当局の資金供給などで中国株が下げ止まると、インド株も買戻しが入り、急反発しました。
新型コロナウイルス懸念と引き続き厳しい景気見通し、芳しくない企業業績見通し、引き続き割高感の残る株価バリュエーションによって、すぐに大きな上昇に結び付く事は難しいかもしれません。
【最新】インド株式の動きとまとめ2020年2月7日 アメリカの雇用統計は強い内容
アメリカの雇用統計、1月の雇用統計は強い内容
2020年2月7日に発表された1月の雇用統計は、景気動向を敏感に映す非農業部門の就業者数が前月比22万5千人増えました。
市場予測(約16万人増)や前月(14万7千人増)を上回り、雇用情勢は好調です。
雇用市場の耐久力をあらためて示す結果となり、金融当局の利下げ休止決定を後押しする内容と言えるかもしれません。
FRBが巡航速度とみているのは月10万人の増加です。
再選を目指すトランプ大統領にとっても一定の弾みとなりそうです。
ただ、新型肺炎のリスクから、利下げ観測が再浮上している事も指摘されています。
労働市場の底堅さとは反対に、催促相場が再来する可能性もある。
アメリカの金融政策の経緯とまとめブラジルレアル、過去最安値を再び更新
2020年2月7日、レアルは前日比0.9%安の1ドル=4.32レアルで取引を終え、対ドルで過去最安値を更新しました。
理由
新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、中国への輸出が減速するとの懸念が広がっている為です。
ブラジル中央銀行は利下げサイクルの終了を示唆しましたが、通貨安に歯止めがかからない状況です。
2020年2月6日 インド、インフレ警戒し金利据え置き
日経平均、554円高で今年最大の上げ
2020年2月6日の日経平均株価が続伸し、上げ幅は554円(2.4%)と今年最大となりました。
理由
新型肺炎が広がって景気が落ち込めば、各国の低金利政策が長引くとの見方から、世界で株式が買われています。
中国が米国への対抗関税を一部引き下げると発表するとさらに一段高となりました。
終値は2万3873円で今年の高値(2万4083円)まで200円強に迫りました。
前日の米国株高や為替の円安基調も安心材料となり、朝方から幅広い銘柄で買いが先行していました。
マーケットの急落・急騰についてのまとめインド、政策金利を据え置き インフレを警戒
2020年2月6日、インド準備銀行は金融政策決定会合を開き、政策金利を5.15%で据え置きました。
2019年12月のインフレ率は7.35%にまで高まり、中銀が中期目標とする「4%前後」を大きく超えていました。
景気下支えのために2019年10月まで利下げを続け、今もなお不景気の心配がぬぐえず利下げしたい所ですが、インフレ懸念の強まりを受けて2会合連続で据え置きを決めた格好です。
今回の金利据え置きは予想通りではありました。
中銀は声明で
「今後の利下げ余地はあるが、インフレ動向が読みにくい」
と述べて、物価上昇への警戒感を示しました。
CPI上昇率は19年10月に4%を上回り、同年12月は5年5カ月ぶりの伸び率となっています。
特に天候不順を背景に野菜の値上がりが大きく、庶民の生活を直撃しました。
中銀は20年度前半のCPI上昇率を5.0~5.4%と予測し、前回12月の会合の予測(3.8~4.0%)から大きく上方修正しています。
フィリピン、0.25%利下げして3.75%に
2020年2月6日、フィリピン中央銀行は政策金利である翌日物借入金利を年4.0%から3.75%に引き下げました。
利下げは3会合ぶりです。
新型コロナウイルスによる肺炎の感染が中国を中心に拡大しており、経済成長を押し下げる可能性があるとして、金融緩和で景気を下支えする意図でしょう。
経済成長を下支えするため、さらに金融政策を緩和する用意があるとも表明しています。
ジョクノ総裁は
「新型肺炎の影響で経済活動や市場心理が冷え込む可能性があり、観光業や出稼ぎ労働者からの海外送金が影響を受けて2020年のGDPが0.3%押し下げられるだろう」
との趣旨のコメントをしています。
フィリピンの金融政策の経緯とまとめ追加減産、ロシアの承認待ち
OPECプラスが協調減産規模を暫定的に日量60万バレル拡大することを検討しているようです。
新型コロナウイルスの感染拡大による原油需要への影響に対応するため。現在、この提案に対するロシアの承認を待っているという事です。
【最新】原油・資源関連ニュースのまとめ2020年2月5日 ブラジルの政策金利が過去最低を更新
ブラジル、政策金利を0.25%引き下げて4.25%に
2020年2月5日、ブラジル中央銀行は政策金利を0.25%引き下げ、過去最低の4.25%としました。
これで5会合連続での利下げだが、今回の利下げ局面では最も小幅なものとなりました。
インフレ率も高いのでドラスティックに下げるわけにもいきません。
決定は全会一致でした。
通貨レアルが過去最低水準にあり、経済成長が今年加速すると見込まれる中、アナリストは追加利下げの余地は少ないとみています。
その意味では仕込んでいいのかもしれません。
【最新】ブラジルの政策金利と金融政策の推移とまとめ2018~2020年2月4日
EU、紛争解決メカニズムの推進を棚上げ
EUは、イランをけん制するねらいで英独仏が発動した「紛争解決メカニズム(DRM)」の手続きを棚上げする方針のようです。
2020年2月3日、4日にイランを訪問したボレル外交安全保障上級代表がロウハニ大統領らに伝えました。
理由
国連の対イラン制裁につながる動きがイランの暴走を招きかねないためです。
一方で、米イランの対立をめぐる危機打開の具体策はみえず、手詰まりに陥っているのも事実です。
ボレル氏は
「国連の安全保障理事会に制裁再開の判断をすぐにしてもらう事は避ける」
と述べました。
DRMの発動はイラン核合意を崩壊に導くのではなく、あくまでもこれを守ることが主眼であるとの考えを強調しました。
【2019年6月~】イラン問題と原油価格の動向2020年2月3日 新型コロナウイルスでマーケット急落
中国株、春節休暇明けで急落
2020年2月3日に取引を再開した上海市場では株価指数が一時、9%安と急落しました。
新型肺炎問題によって世界の株式時価総額はこの10日間ほどで約4兆ドル減った計算になります。
1週間半ぶりに取引を再開した3日の上海総合指数は大幅に続落し、春節前の1月23日終値比8%安の2746.6056で取引を終えました。
これは約1年ぶりの安値水準です。
中国株は一部を除いて値幅制限が上下10%と小さく、値幅制限いっぱいまで下げた銘柄は3000超と上海、深圳上場企業の8割に達し、まだまだ下げ圧力は続きかねません。
【2020年1月3日~2月3日の上海総合指数の推移(出所:TradingView)】
資金流出の速度は速く、1月21日からの1週間で約284億ドルが中国株から流出したようです。
これは2019年4月の米中貿易摩擦時を超えるペースです。
2月3日は元の対ドル相場も急落し、1ドル=7.02元と2019年12月以来の安値をつけました。
マーケットの急落・急騰についてのまとめアルゼンチン、債務2.5億ドルを償還
アルゼンチン最大の州であるブエノスアイレス州は、債務不履行を回避するため2億5000万ドルの債券の元本支払いに応じると発表しました。
この数日前、支払い遅延に投資家の十分な支持を取り付けることができず、必要な資金がないと表明したばかりだったため、投資家にとって今回の発表はサプライズとなりました。
ブエノスアイレス州のキシロフ知事によればこの支払い完了後、アルゼンチン中央政府と歩調を合わせ、外貨建て債務の再編手続きを開始するという事です。
注目されていたブエノスアイレス州の州債償還がデフォルトにならなさそうという事で、アルゼンチン国債は急騰しました。
アルゼンチンの通貨危機、財政危機の経緯とまとめ(2018年~)トルコのインフレ、予想以上に加速
トルコのインフレ率は、2カ月連続で予想以上に加速したようです。
トルコ中央銀行が5会合連続で積極的に金融緩和を進めたため実質金利のマイナスはさらに拡大し、日本と同程度になりました。
2020年2月3日に発表された統計によると、1月のインフレ率は12.2%と、12月の11.8%から上昇しました。
トルコ中銀は、これまでエルドアン大統領に忖度して1桁台の金利という目標に向けて利下げを進めてきたわけですが、この動きが拙速だったのではないかとの疑問が生じています。
同総裁はデータに基づいて次の動きをとるとコメントしており、今月後半の中銀政策会合でどうなるか注目されます。
トルコの経済データのまとめ原油先物、1年ぶりの安値
2020年2月3日の取引で原油先物が下落し、昨年1月以来の安値を付けました。
新型コロナウイルス感染拡大が中国の原油需要に影響するとの見方や、OPECプラスが協調減産の拡大を検討しているとのニュースが売りにつながったようです。
【WTIの推移(2019年2月3日~2020年2月3日)出所:TradingView】
【最新】原油・資源関連ニュースのまとめ春節休暇明けで人民元は1%下落
2020年2月3日、春節の休場が明けた中国人民元相場は大きく下落し、節目の1ドル=7元を超える元安水準となりました。
人民元は対ドルで1%余り下落し1ドル=7元台。
国債は買われ、最も活発に取引されている中国10年国債の利回りは14年以来の大幅低下となりました。
中国人民元の動きの経緯とまとめ2019年5月~イギリス、FTAなしも辞さない方針を発表
2020年2月3日、イギリスとEUは新たなFTA交渉の方針を発表しました。
英国は関税ゼロの維持は求めつつも規制やルール面でEUから決別する意向を強調した。
交渉が不調に終われば、関税復活にもつながる「FTAなし」も辞さない構えを見せるなど強硬姿勢です。
そのうえでEU・カナダのFTAと同じ協定を希望すると訴えました。
【最新】BREXIT(ブレグジット)の影響の経緯とまとめ2020年2月2日 IMFも新型コロナウイルスに懸念表明
IMF、新型コロナウイルス拡大で世界景気への懸念を表明
IMFのゲオルギエバ専務理事は中国発の新型コロナウイルスによる肺炎について、それが世界景気に冷や水を指し短期的に減速をもたらす可能性があると指摘しました。
同理事は
「世界景気に短期的な減速をもたらす可能性がある。既に生産や供給網の混乱をもたらしている」
とコメントし、日本など周辺国経済の下押しリスクへの警戒感も示しました。
主要中央銀行に対しては2020年中は金融緩和を維持すべきとの見解も表明しました。
2003年に深刻化したSARSの際は世界経済の減速幅は0.1%にとどまったものの、当時の中国経済が世界に占める割合は4%。
現在は18%まで拡大しており、世界景気の下押し圧力が当時よりも強まる懸念をにじませました。
IMF、OECD経済・景気関連レポートに関するまとめ中国人民銀行、コロナウイルスによる景気下振れ対策で18兆円程度供給
2020年2月2日、中国人民銀行は2月3日に公開市場操作で金融市場に1兆2千億元(約18兆7千億円)を供給すると発表しました。
1日のオペとしては異例の規模で、れは一時しのぎといえるレベルをはるかに上回っているといえます。
もしこれでもリスクオフの動きを抑えられなければ、激しい売りが待ち受けることになります。
また人民銀は為替市場に介入する可能性が高いと見られており、新型肺炎の拡大による金融市場や経済への悪影響を少しでも緩和しようと躍起です。
【最新】中国の金融政策のまとめ2020年2月1日 インドが新予算案を発表
インド、2020年度予算案を発表
2020年2月1日、インド政府は2020年度予算案を発表し、景気浮揚に向けて農業振興とインフラ投資を重視する路線を鮮明にしました。
2020年度(20年4月~21年3月)予算案は、歳出総額が前年度比13%増の30兆4千億ルピー(約45兆円)となりました。
ただ、インド政府は財政赤字の拡大には慎重で、金融市場では財政支出が景気刺激に物足りないとの声も聞こえています。
個人向けに所得減税も実施しますが、インフレも気になり、どこまで消費の喚起につながるかは分かりません。
最重要分野
農業のテコ入れ、インフラ投資です。
農業向け歳出は1兆5千億ルピー(2兆2千億円)と前年度比で28%増やしました。
インドの20超の歳出項目の中で、伸び率が大きい分野の一つです。
農業を底上げするための16プランも同時に披露されています。
また、インフラ投資にも力を入れます。
モディ首相は19年5月に再選を果たすと、今後5年で100兆ルピーのインフラ投資を実行すると宣言しました。
今回の予算案でも交通関連投資を前年度比7%増の1兆6千億ルピーに増やしています。
2024年までに100の空港を新設し、道路や鉄道のネットワークも拡充する予定です。
シタラマン氏は6500超のプロジェクトがあると語り、中間層の所得減税にも踏み切る予定です。
課税対象となる所得が50万~75万ルピーの場合は税率を現行の20%から10%、75万~100万ルピーは20%から15%にそれぞれ引き下げる予定です。
GDPに対する財政赤字額は3.5%と見込み、3%台を堅持する方向です。
インドの経済・財政政策のまとめ日経平均は5か月ぶりに月間ベースで下落
2020年1月の日経平均株価は月間で451円44銭(1.9%)安で終えました。
月間ベースで下落するのは5カ月ぶりです。
新型肺炎の感染拡大が世界景気に及ぼす影響が懸念され、市場心理が悪化したのが要因です。
月初は中東情勢悪化を受け、乱高下で始まり、その後は米中関係の改善で上昇基調に転じました。
しかし、月末に近づくにつれコロナウイルス懸念で売りに押された形となりました。
先進国・その他の状況
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