【最新】米中貿易摩擦の経緯とまとめ

このブログは、

  1. 相場に左右されずに
  2. 気長に忍耐強く

新興国投資をする人たちのための情報提供ブログです。

特に、

  1. これから新興国へ投資をしたい人で基本的な情報を網羅的に学びたい人、
  2. 既に投資をしているが大きな含み損を抱えていて一旦冷静に状況を再確認したい方

を想定しています。

筆者はバリュー平均法なる方法で新興国に投資をしている個人投資家です。既にそうした方法で投資をして5年くらいです。

ずっと投資し続けています。

ここでは、米中貿易摩擦についてこれまでの経緯をまとめてみた記事です。

2019年7月~12月については、

参考 米中貿易摩擦の経緯を追う 2019年7月-12月Amazon.com

2019年1月~6月の経緯については、↓にまとめましたのでご活用ください!

参考 米中貿易摩擦の経緯を追う 2019年1月-6月Amazon.com

2018年からこの問題はヒートアップしてきましたが、2018年については↓をご参考ください!

参考 米中貿易摩擦の経緯を追う 2018年Amazon.com

米中貿易摩擦とサプライチェーンの変化についての記事は↓をご参照ください。

米中貿易戦争とサプライチェーンの激変2019

貿易摩擦とマーケットの動きについてのまとめは↓

貿易摩擦とマーケットの動き2019年5月~

貿易摩擦に絡んで、ZTE問題も2018年発生しましたが、それは↓をご参照ください。

ZTE問題についてのまとめ

また、ZTE問題と関連して大きく話題となっている「中国製造2025」に関するまとめは↓をご参考ください!

中国製造2025についてのまとめと経緯

この問題は習近平の権力問題にも波及するかもしれない問題です。この問題がうまくさばけずに、彼の牽制が失墜するという事もあるかもしれず、要注目なイベントであると言えるでしょう。

中国製造2025の中で特に重要な存在であるHUAWEIについての動向は↓

中国製造業2025 華為(ファーウェイ、HUAWEI)の5G戦略を巡る動き

習近平については↓をご参考!

習近平についてのまとめと研究

いつもの通り、この記事においては、新しく出てきたニュースが一番上になるように更新していきます!

米中貿易摩擦 アメリカ側の主張のおさらい

invstem.com

アメリカ側の主張は3つに分けられるものと思われます。

アメリカの対中貿易赤字

一番わかりやすい論点ですが、主にアメリカ側の貿易赤字を解消するための努力を中国が怠っているという主張です。

非関税障壁や管理通貨制度もこの中に含まれていて、中国が不当に国内産業を保護するので基本的にそれらを無くせと言っています。

中国の政治体制(為替操作、人権、世論操作、サイバー攻撃等の諸問題)

中国共産党による独裁制から来る様々な問題を解決せよと主張します。例えば、

  • 人権抑圧
  • キリスト教・チベット仏教・イスラム教などの宗教弾圧
  • 権威主義的、全体主義的な管理社会、監視社会
  • アメリカをはじめとする他国での世論操作
  • 国家ぐるみのサイバー攻撃

といったものです。

不当な産業政策(中国製造業2025などのハイテク産業育成)

こちらについては上記の通り中国製造業2025を軸とした産業政策がアメリカにとって脅威となるので、色々な理屈で攻撃しています。

特に、

  • 外資の技術移転の強制
  • 知的財産の侵害
  • 国家資本主義的な非市場経済

等が論点となる事が多いようです。

2020年3月

第一段階合意、農産物関連での履行は進展

2020年3月24日、アメリカ政府は2月14日に発効した第1段階の米中通商合意を巡り農業関連での履行進展が確認されたと発表しました。

アメリカの中国向け農産物の輸出拡大措置が複数講じられているとし、アメリカから輸出されている食品および農産物は中国の関税引き下げの恩恵を受けているとしました。

パーデュー農務長官は

「第1段階合意の完全な履行確保に向け中国と引き続き協力していく。二国間協議の継続とともに一段の改善と進展が見られることを期待している」

と述べました。

中国、アメリカの民間3紙の記者を国外退去させる

2020年3月18日、中国政府は中国内で活動するウォール・ストリート・ジャーナルなどアメリカの有力3紙の多くの記者を事実上の国外退去にすることを決めました。

アメリカの中国国営メディアに対する制限の対抗措置だと説明していますが、異例の厳しい措置の背景には、新型コロナウイルスを巡る内外の世論対策という側面もありそうです。

対象は少なくとも13人の記者になる見通しです

2月、アメリカ国務省は中国国営の新華社通信など習政権がコントロールする中国メディア5社を「宣伝機関」と認定し、従業員や保有資産の届け出を義務付けたことを受けた措置としています。

WSJなど3社は民間の報道機関なので、少々リアクションとしては過剰です。

アメリカ、対中関税引き下げは検討せず

2020年3月3日、ムニューシン財務長官は新型ウイルス流行への対応で、アメリカは中国製品に対する関税引き下げを検討していないと語りました。

ただ、状況に応じ全ての選択肢を見極めていくとも強調しました。

さらに、米財務省に設置された作業部会が新型ウイルス流行の影響を被った中小企業を巡る状況を注視し、支援に向けた提言を提示する可能性があると述べました。

2020年2月

アメリカ、国営メディア五社を大使館と同等に扱う方針

2020年2月18日、アメリカは同国に拠点を置く中国の主要国営メディア5社を大使館と同等に扱う方針を明らかにしました。

これらの国営メディアには、職員名簿や米国内で保有・賃貸する不動産を国務省に登録するよう義務付けます。

背景

中国政府が最近、メディアに対する統制を強化していることや、プロバガンダを流すことに、より積極的になっていることからこうした方針が決定されたようです。

ある国務省高官は習近平体制になってから、コンテンツと編集権限の両方に対する統制が強化されていると指摘しています。

もちろん中国もこれに対して何らかのネガティブな対応をする事でしょう。

中国、696品目で追加関税の免除を発表

2020年2月18日、中国はアメリカ国からの輸入品696品目について、追加関税の免除申請を受け付けると発表しました。

豚肉、牛肉、大豆、液化天然ガス、原油など主要農産品・エネルギーが含まれており、追加関税の免除は過去最大規模となります。

アメリカが新たな対中貿易規制を検討

アメリカ政府は中国に対する新たな貿易規制として、米半導体製造機器の使用に制限を設けることを検討しているようです。

変更案では、例えばファーウェイ向けに半導体を製造する工場は、アメリカ当局にライセンスを申請しなくてはならなくなります。

トランプ大統領はまだ、この案の評価を下しておらず、政権内でコンセンサスが出来ているわけではないという事です。

アメリカ、制裁関税を一部引き下げ

2020年2月14日、アメリカは2019年9月に発動した中国製品に対する制裁関税を従来の15%から7.5%に引き下げます。

中国も同時に報復措置を一部縮小します。

1月に署名した貿易交渉を巡る「第1段階の合意」が発効するのに合わせた措置となります。

貿易戦争がエスカレートしてから初めての制裁緩和となりますが、最終的にどういった結末となるかはまだ分かりません。

中国、対米関税の一部を引き下げ

2020年2月6日、中国は2019年9月にアメリカ製品に発動した最大10%の追加関税を半分に下げると発表しました。

14日から実施する予定で、アメリカが同日から中国製品への追加関税を下げるのに合わせた措置です。

中国では新型肺炎で混乱が広がるが、アメリカとの第1段階の合意を着実に履行する姿勢を訴える狙いがあるとみられます。

中国、第一段階合意の履行について柔軟になる事を希望

中国政府が新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、アメリカに「第1段階」合意での一部確約について柔軟となることを望んでいるようです。

新型肺炎が中国経済に悪影響を及ぼせば、特にアメリカの農産物の貿易に大きな影響が出かねません。

すべての諸外国に対するアメリカの輸出で、農産物の占める割合は通常6%程度ですが、向こう2年間に予想される対中輸出の拡大には、農産物が16%寄与する見通しとなっています。

中国はこうしたアメリカの中国に対する高い要求について、新型肺炎の事もあり、何とか柔軟になってもらえないかと考えてるようです。

2020年1月

第二段階の交渉、近く開始

2020年1月24日、ムニューシン財務長官は近く「第2段階」の交渉を開始するとの見方を示しました。

スイスで開かれているダボス会議で

「第2段階の合意に向け、近く交渉が開始されると予想している」

と述べました。

第二段階合意に期限はなし

2020年1月22日、ムニューシン財務長官は第2段階の通商合意を結ぶ厳密な期限はないと述べました。

ダボス会議で発言したものです。

第2段階の交渉については細分化することもできるとし、

「大規模な合意にする必要はなく、その過程で関税を撤廃していく。交渉を継続し、さまざまな追加の合意を結ぶ大きなインセンティブが中国側にもあるだろう」

と話しました。

第一段階合意は2月14日に発効

2020年1月21日、USTRは第1段階の合意が2月14日に発効すると正式に明らかにしました。

同日付で約1200億ドル分の中国製品に対する制裁関税を現行の15%から7.5%に引き下げます。

制裁関税を緩和するのは2018年7月に貿易戦争が始まってから初めての取り組みとなります。

第一弾合意では産業政策は一切触れられず妥結

第一弾の合意では、トランプ大統領が景気悪化を恐れた事もあり、中国にとっては産業政策の抜本見直しを免れた形となりました。

2019年5月の交渉決裂によって制裁関税第4弾が発動されてから、アメリカの景気も変調の色合いを見せ、結果的には景気リスクを念頭に、第一弾の合意で妥結に至りました。

実際、2019年10月にはすぐさま中国と暫定合意しましたが、それは5月時点で既に合意していたものばかりでした。

ナバロ氏だけは最後まで中国との「第1段階の合意」に反対し、トランプ氏にも関税第4弾の強行を求めていたようです。

2020年1月15日、トランプ氏は「公約を守った」と誇りましたが、目の敵にしてきた「中国製造2025」には言及しませんでした。

習体制は補助金や国有企業の改革を免れ、トランプ氏が求めた習氏との首脳間の文書署名もなくなりました。

第一段階合意内容、目新しさには欠ける?

今回の第一段階合意について、トランプ政権は「真の構造改革だ」と成果を強調しますが、技術移転の強要禁止など実効性に課題を残した項目もあるようです。

主な内容

  1. 知財侵害を刑事犯罪ととらえて、より厳しい罰則を設定。
  2. 医薬品の知財保護、
  3. ECによる知財侵害の救済
  4. 中国進出のアメリカ企業に、中国企業側が移転要求することを禁止
  5. 証券について外資出資規制の撤廃時期をこれまでの2020年12月から同4月に前倒し
  6. 外為関連では、通貨の競争的切り下げを回避するとの公約の確認が盛り込まれたものの、目新しい内容はなし
  7. 中国が約束を守らなければ、アメリカが一方的に罰則を科せる仕組みを導入
  8. 上記について、違反が疑われる場合は個別に政府間で約90日間協議

基本的に目新しいものはあまりないというのが専門家の見方のようです。

ハイテク企業、国有化が進む

中国の民営上場企業44社が2019年に国有企業になりました。

ここ最近、米中貿易戦争で打撃を受ける恐れがあるハイテク分野の企業を政府の資金によっててこ入れするケースが目立っています。

国有化された44社の合計の時価総額は4兆円規模に達します。

トランプ政権は中国の先端企業への補助金などの政府支援を取りやめるよう求めてきましたが、中国側はむしろ米国との対立長期化に備えて重点産業の保護を強めているようです。

第二段階の交渉は当面行われず?

2020年1月15日、中国共産党系のメディアが、米中の「第2段階」通商交渉がすぐには始まらない可能性があるとの見解を発表しました。

また、アメリカががすでに発動している対中関税が近く撤廃されることはないと伝えています。

共産党の意向を汲んだ記事ですので、少なくとも中国側は第二弾の交渉をすぐに始める気は薄いのかもしれません。

第二段階は特定の技術を巡る交渉に

2020年1月15日、ムニューシン財務長官は「第2段階」通商交渉で、特定の技術やサイバーセキュリティーを巡る問題が解消される見通しであると述べました。

同長官は

「相当量の技術を巡る問題が第1段階の合意に盛り込まれたと考えている」

と語った上で、新たに特定のサイバーセキュリティーを巡る問題などが第2段階で話されていく予定と述べました。。

第一段階の合意が行われる

2020年1月15日、米中両国は「第1段階の合意」で正式に文書に署名しました。

合意内容

  • 中国がアメリカ製品の輸入を1.5倍(購入額は22兆円程度)に増やすこと
  • 中国による知的財産権の保護
  • 中国による金融サービス市場の開放
  • 中国の人民元安誘導の自制
  • アメリカの制裁関税の一部撤回

などです。

未解決項目

  • 中国産業政策の抜本見直し
  • アメリカの中国製品へ制裁関税が7割弱残っていること

まだまだ表面上の合意に過ぎません。

対中関税の更なる引き下げは大統領選以降

アメリカによる制裁関税のうち、2019年9月発動分は第1段階の貿易合意で引き下げられる見通しですが、それ以外は11月3日のアメリカ大統領選挙が終わるまで維持される可能性が高いようです。

更なる引き下げの有無は中国による第1段階合意の順守状況次第だという事です。

この結果、大統領選終了後まで温存されるのは、第1段階合意の発効を受けて15%から7.5%に半減される中国製品約1200億ドル相当に対する追加関税と、約2500億ドル相当に対する25%の追加関税となります。

アメリカは署名から10カ月経過した時点で進展状況を検証し、その結果次第で中国製品に課している制裁関税がさらに引き下げられる可能性があるということで、両国は理解しているという事です。

ただ、この検証期間は合意文書に盛り込まれない見込みとの事です。

貿易戦争のダメージ、相応にあり

2020年1月14日に発表された2019年の中国の対米輸出は前年比13%減、輸入も同21%減り、減少幅は統計をさかのぼれる1984年以降で最大となりました。

とくに輸出は昨夏から減少幅が拡大し、家具や産業ロボットなどが急減しました。

2018年7月から続く米中関税合戦に伴うダメージは大きく、中国もアメリカとの貿易摩擦の緩和に向けて少なくとも「第1段階の合意」くらいは受け入れなければと考えるきっかけになったと思われます。

第一段階合意でも不満根深い

第一段階合意が1月15日に行われる予定ですが、両国とも不満が残る結果となっているようです。

今回の合意では、中国がアメリカ産の農産品やエネルギーを購入し、アメリカが中国製品への追加関税を下げるのが合意の柱となっています。

中国側は追加関税を完全に取り消せなかった事に不満を持ち、アメリカも最重視する中国の構造問題をほぼ手つかずとしたことに不満を残しています。

アメリカは、トランプ氏が対中輸出の拡大にこだわり、構造改革を先送りして「第1段階の合意」をのみ込んだ形となっていて、対中強硬派はかなり不満を持っているようです。

双方とも第2段階の協議へお互いの要望を持ち越した形ですが、米中の相互不信は根深いままです。

アメリカ、中国の為替操作国指定解除を検討

2020年1月13日の報道によれば、アメリカが近く発表する半期為替報告書で、中国の「為替操作国」への指定を5カ月ぶりに解除する方針のようです。

米中は貿易交渉の「第1段階の合意」で、人民元政策を透明にする為替条項を盛り込みます。

アメリカはこれによって中国の通貨安誘導の懸念が和らいだと判断し、強硬措置を撤回します。

米中両国の通貨摩擦の懸念が和らげば、目先の外国為替市場の安定材料になると思われます。

この決定に民主上院トップのシューマー院内総務は

「中国はれっきとした為替操作国で、今回の解除はトランプ大統領は習近平国家主席に屈したことになる」

と述べ、懸念を表明しました。

第二弾合意は妥協ありき?

2020年1月9日、トランプ大統領は米中の「第2段階」の通商合意に向けた交渉は間もなく始まるが、今年11月の大統領選が終わるまで妥結を見送ることもあり得るという考えを示しました。

トランプ氏は

「第2段階の交渉はすぐに始まるが、やや時間がかかるだろう。大統領選の後まで妥結を見送るべきかもしれない。その方がもっと良い取引に持ち込めると思うからだ」

と語りました。

ただ、これは大統領選前だと妥協する事が難しい事と言っているようなものです。

第二段階は中国側に配慮して妥協しなければならないものの、それを選挙前にすると結果に響くので後回しにしたいといった所でしょうか。

1月13日に中国側が訪米し署名

劉鶴副首相が1月13日に訪米し合意に署名するとの事です。

香港紙の報道です。

中国の劉鶴副首相率いる代表団が1月13日からアメリカを訪問し、米中通商交渉の「第1段階」の合意に署名する予定との事です。

代表団の訪米は当初1月初旬に計画されていたようですが、トランプ米大統領が第1段階の合意に1月15日に署名するとツイッターに投稿したことから、予定を変更したという事です。

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