【最新】ブラジルレアルの動きのまとめ

ここではブラジルレアルの動きに特化して記述していきます。

このブログでは既にブラジルに関連した記事を多数作成していますが、ここでは為替だけに特化しますので、多角的にご覧いただく場合は他の記事をご参考ください。

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ブラジルレアルのチャート(BRLーJPY、USDーBRL)

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まずはいつも通りチャートからです。


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ブラジルレアルの動き 新興国への投資 | invstem | 金融・投資 | Kindleストア | Amazon

2022年5月

人民元安の一服もありレアルが上昇

5月中旬のブラジル・レアルは円や米ドルに対して大幅に上昇しました。

米国株の不安定な値動きは続いたものの、4月下旬からの人民元安・米ドル高が一服したことが、レアルの追い風となったと思われます。

また、ブラジル中銀のセラ理事が、次回6月に利上げした後の追加利上げの可能性を排除しないと発言したことも、レアルの支えとなったようです。

因みに、米国を中心として世界的に金利低下が進んだため、セラ理事の追加利上げに積極的な発言にもかかわらず、ブラジルの国債金利は幅広い年限で低下しました。

利上げ局面終了との見立てから下落

5月の第1週はブラジル・レアルは円や米ドルに対して下落しました。

FOMC後に米ドル安・レアル高が進行する場面もありましたが、ブラジル中銀の利上げサイクル終了が近いとの観測が強まったほか、FRBの積極的な金融引き締めへの警戒が再燃し、レアルの反発は一時的なものにとどまりました。

2022年4月

中国のロックダウンなどを懸念し大きく下落

4月最終週はブラジル・レアルは円や米ドルに対して大幅下落しました。

中国・北京でロックダウンが実施されるとの懸念や、FRBの急速な金融引き締めへの警戒から売られました。

また、レアルは年初から突出した上昇を見せていた事もあり、その揺り戻しもあったでしょう。

ただ、週初からの急速なレアル安を受けて、ブラジル中銀が26日に米ドル売り・レアル買いの通貨スワップ入札の実施を発表し、レアルは下げ止まりました。

ストライキ終了と原油増産観測で上昇

4月18日の週、ブラジル・レアルは上昇しました。

ブラジル中銀の職員が賃上げを求めて実施していたストライキを中断すると発表したことや、ブラジル政府が原油の増産に向けて⽶政府と協議を進めていることが報じられたことが材料視されました。

原油増産については、短期的な原油輸出の増加だけでなく、中⻑期的な増産のために海外からの直接投資が拡⼤する期待も⾼まっています。

中銀総裁、レアルへの資金流入を予想

ブラジル中央銀行の総裁は4月7日、目先に多くの投資資金が流入するとの見方を示しました。

ブラジルレアルは迅速な金利調整に支えられていると強調し、予想外に好調な財政状況とコモディティー(商品)価格の上昇も追い風になっていると述べました。

レアルは年初から対ドルで約16%上昇し、最も堅調な通貨となっています。

2022年3月

レアル高の要因

ここのところ、レアルは好調ですが、以下がその要因と思われます。

  1. 鉄鉱石の価格の上昇。レアル高が進行した時期に先行して鉄鉱石価格は回復しており、レアルのプラス要因と見られます。鉄鉱石価格変動には中国景気の動向が深く関連しています。昨年終わりごろから中国当局による規制緩和で景気回復期待が高まり、鉄鉱石の価格も回復傾向となりレアルの回復にも寄与したのです。
  2. ブラジル中銀の高金利政策。政策金利は足下でインフレ率の約10.8%を上回っています。
  3. ブラジルの輸出相手国上位にロシアがないこと。ロシアからの輸入は15位前後で多少存在感はありますが欧州などに比べ影響は相対的に少ないと見られます。市場でも通貨の選別をするうえでロシアとの貿易関係を重視しており、この要因もレアルにプラスと言えます。

FOMC前に一時下げるも、利上げ後に上昇

3月14日の週は、ブラジル・レアルは円や米ドルに対して上昇しました。

FOMCを控えて売られる場面もあったものの、無難に通過しました。

その後、ブラジル中銀の積極的な金融引き締め姿勢を受けて反発しました。

原油が急落してもレアルは下落せず

ロシアとウクライナの停戦合意への期待が⾼まり、UAEが原油を増産する意向を⽰したことなどにより原油価格が急落したものの、レアルは下落しませんでした。

これまでウクライナ情勢の緊迫化で相対的に上昇していた南⽶通貨は⼤きく売られることはありませんでした。

むしろ、ブラジル・レアルは円や⽶ドルに対して上昇しました。

ウクライナ危機でも資源高で堅調

ウクライナ情勢が緊迫化する中でも、結果的にはレアルは堅調さを保っています。

資源価格の上昇などが支えとなり、ブラジル・レアルは円や米ドルに対して上昇しました。

ウクライナ情勢の緊迫化は、世界的に市場心理を悪化させた一方、ブラジルはロシアやウクライナとの地理的・経済的な結びつきが薄いことなどから、資源価格高騰による貿易収支改善への期待の方が強く影響し、ブラジル・レアルの堅調な推移につながっているようです。

中銀がインフレ抑制に向けて断固とした金融引き締め姿勢を示していることもレアルの下支え要因になっています。

2022年2月

金融政策の期待あるもののウクライナ危機で下落

インフレ率の高さから、金融政策への期待が更に高まっているもののウクライナ危機でレアルは下落しました。

インフレ率の水準は、直近のピークである昨年11月前半の+10.73%を上回っています。

これによって、ブラジル中銀に対する利上げへの期待が一段と高まっています

しかし、2月24日にロシアがウクライナへの軍事攻撃を開始したことで、リスク回避姿勢が強まり、レアルは対米ドルで2%超下落し、週間の上昇幅を縮小させました。

レアルは年初から米ドルに対して10%超上昇していたことで、利益確定売りも出やすかったと思われます。

想定以上の強気の金融政策見込みで、堅調に推移

鉄鉱石価格や大豆価格の上昇、ブラジル中銀の想定以上の金融引き締め姿勢を受けて、ブラジル・レアルは堅調な推移が続きました。

8日に公表された2月金融政策決定会合の議事要旨では、インフレ見通しの上振れリスクが大きいことを考慮して、基本シナリオよりも引き締め的な金融政策を取るべきとの意見が見られました。

市場の想定よりもより利上げサイクルが長引くとの思惑から堅調に推移しているようです。

利上げで4か月ぶりの高値に

ブラジルの通貨レアルが上昇しています。

2月2日に一時、対ドルで1ドル=5.2レアル台と2021年9月下旬以来、約4カ月ぶりの高水準をつけました。

昨年後半は、ブラジル政府の新型コロナ対策への不信感、財政悪化懸念、水不足による穀物価格や電力料金の上昇によるインフレ率の上昇などからレアル安が進行していましたが、ブラジル中央銀行が政策金利の引き上げを進めており、最近はレアル買いが勢いづいています。

株高や商品価格の上昇も資源国通貨レアルの追い風となっていると言えるでしょう。

外国為替市場では米金融政策の正常化が進むとの観測からドルの強さが目立っています。

それでもレアルは対ドルで21年末から5%程度上昇しました。

ブラジルの主要株価指数ボベスパは2月2日に一時、21年10月後半以来の高値をつけるなど、ブラジルへの資金流入がみられ、割安感に着目したレアル買いが入っています。

ただ、年初から足元まではレアル高ですが、大統領選挙を前に政治動向の予測は困難で、今後レアルの動向が不安定となることも想定されます。

2022年1月

資源高と金融政策で上昇

米国の金融引き締めに対する不透明感から多くの新興国通貨が米ドルに対して下落する中、ブラジル・レアルは上昇しています。

この動きは、株価でも同じで、堅調に推移しており、グローバルな金融市場の流れに逆行する動きとなりました。

要因はは鉄鉱石価格や大豆価格の上昇ですが、ブラジル中銀が昨年3月から行っている強気の金融政策です。

これまで計7.25%ポイントの利上げを実施しており、先んじて金融引き締めを進めていたことが市場で評価されていると思われます。

その他、12月の税収が前年同月比+22%(インフレ調整後でも+11%)と大幅な増加を記録したことも好感された模様です。

大統領選挙関連で上昇

ブラジル・レアルは1月中旬、円や米ドルに対して2%前後上昇しました。

今年10月の大統領選挙における最有力候補となっているルラ元大統領が、副大統領候補にアルキミン氏(前サンパウロ州知事)を指名する意向だと報じられたことがきっかけです。

左派のルラ氏が中道のアルキミン氏と組むことで、支持層が広がるほか、当選後の政策もバランスが取られるとの期待が膨らんだのです。

インフレ率のピークアウトを受けてレアルは上昇

インフレ率のピークアウトや米ドル安、資源価格の上昇などを背景に、ブラジル・レアルは円や米ドルに対して上昇しました。

12月消費者物価指数(前年同月比)が+10.06%と、11月の+10.74%から伸びが鈍化しました。

これによって次回の金融政策決定会合(2月)で前回と同じ1.50%ポイントの利上げ(9.25%→10.75%)が決定されれば、実質政策金利(政策金利-消費者物価上昇率)がプラスに転じることになり、金利面から見たレアルの投資妙味が増すと期待され、上昇しました。

2021年12月

予算案可決でレアルは上昇

ブラジル連邦議会が2022年度予算案を承認し、⽬先の不確実性が後退したことでレアルが買われました。

政治的な不透明さがどうしてもレアル安に拍車をかけるところがありましたが、一つ不安材料がなくなり、買いを誘ったとみられます。

利上げでレアルは下支え

12月9日の利上げを受けて、レアルは上昇しました。

10月27日の前回会合以降のレアル(対ドル)相場を振り返ると、11月上旬は中銀の利上げ継続姿勢を受けて上昇したものの、11月下旬は新型コロナウイルスの変異株への警戒によりレアルは下落しました。

足元では利上げの発表を受けて一段と上昇しており、中銀の利上げ継続姿勢は、今後もレアルの下支え材料になると考えられます。

中銀は次回の会合でも同規模の利上げを示唆しています。

来年2月の次回会合で今回と同じく1.50%ポイントの利上げが決定されれば、政策金利は10.75%になり、この時点で実質政策金利がプラスに転換する可能性があります。

市場参加者はその後に関し、インフレ率が低下する一方、政策金利は来年末時点で11.25%になると予想していることから、実質政策金利はプラス幅が拡大していくと見込まれ、金利面からみたブラジル・レアルの魅力は次第に高まると期待されます。

2021年11月

利上げ期待から逆行高

11月下旬は多くの新興国通貨が米ドルに対して下落する中でも、インフレ上振れが利上げ期待を高めたため、ブラジル・レアルは上昇しました。

対円では前週末比2%超の上昇となり、利上げ期待が通貨を下支えしています。。

政治的ノイズでレアル安に

ブラジルのゲジス経済相は18日、通貨レアルの対ドル相場の下落について、政治的不透明感および論争によるノイズが原因との見方を示しました。

ただ、レアル安はブラジルに投資している海外勢の「差益拡大」につながっていると述べました。

ファンダメンタルズは良いものの、ひどいノイズがあるためレアルが安くなっていると述べたのです。

ブラジル経済の基礎的条件は引き続き堅調で、財政赤字も改善し、今年の基礎的財政収支の赤字幅は1000億レアル(180億ドル)未満にとどまる見込みだと説明しました。

来年は基礎的財政収支が均衡化する見通しですが、新型コロナウイルス緊急経済対策が原因で、赤字が再びGDPの約1%に達する可能性があると語りました。

これは社会的に受け入れ可能な水準だとの認識を示しました。

社会保障制度の歳出増加懸念でレアルが売られる

4日に新たな社会保障制度「アウシリオ・ブラジル」の財源確保のために歳出上限ルールを緩和させる法案が議会下院で採決され、これを嫌気してレアルは下落しました。

財政悪化への懸念から4日のレアルは下落し、週初からの上昇幅を縮小させました。

また、同日発表された9月鉱工業生産が前月比▲0.4%と4カ月連続のマイナスを記録したことも市場心理を冷やしたようです。

さらなる利上げの検討もあり、レアルが買われる

10月26・27日に開催された金融政策決定会合の議事要旨が3日に公表されました。この内容を受けてレアルは買われました。

同会合では1.50%ポイントの利上げが決定されたわけですが、更に大幅な利上げも検討していたことが明らかになったのです。

投資家はそこからレアルを買ったようです。

2021年10月

利上げ期待で上昇し、実際の大幅利上げ後に下落

10月最終中のブラジルレアルは、最終的に横ばいの動きとなりました。

ブラジル中銀が利上げ幅を拡大させるとの期待で上昇していましたが、実際に大幅な利上げが発表されると反落しました。

財政問題でレアルが下落

財政問題がブラジルの⾦融市場を揺らしています。

新たな社会保障制度「アウシリオ・ブラジル」の資⾦を賄うためには歳出上限ルールを破る可能性が⾼いとの報道を受け、財政悪化への懸念から19⽇は⼤幅な⾦利上昇・株安・通貨安の反応となりました。

20⽇は当局者が歳出上限ルールを順守すると発⾔したことで、少し落ち着きを取り戻しましたが、21⽇には歳出上限ルールの算出⽅法が⾒直されるとの観測報道が出たほか、ボルソナロ⼤統領がトラック運転⼿への現⾦給付を実施すると発表したことで財政悪化懸念が再燃し、⾦融市場は再び動揺しました。

大統領選がある中でバラマキ傾向になり、レアルは売られやすい地合いが続くかもしれません。

資源高にもかかわらず軟調なレアル

ブラジルレアルが資源高にもかかわらず軟調です。

ニュージーランドや、豪ドルといった資源国通貨が上昇しているのに対し、レアルはマイナスになっています。

要因は様々でしょうが、一番大きなのは政治の不安定さでしょう。

もちろん新型コロナウイルスや中国経済の減速もレアル安要因ですが、こちらは大きなものではありません。

最近のレアル安要因には政治の不安定さと、これに伴って財政拡大または財政規律喪失が起こることへの懸念があります。

この点、現在ブラジル議会で進行している22年予算は注目されます。

ブラジルの財政規律は、歳出に上限(予算での歳出額の増加率)を過去の消費者物価上昇率よりも低い比率とすることが17年から定められています。
一方でブラジルのインフレ率は上昇傾向で歳出のやり繰りを難しくしています。
こうした中、ボルソナロ大統領は支持率向上のために、低所得者向け補助金支払いのボルサファミリア(平均支給額は月額190レアル程度)を拡充することを画策しています。
報道では支給を300レアルもしくは400レアル(約8200円)に引き上げようとしているとのことです。
追加財源は200から300億レアルになると言われています。
その場合、ブラジルの歳出上限は守られない可能性もあり市場は議論の動向を見守っています。

ドル高によるレアル安は他国よりも大きい

米金利上昇に伴うドル高がブラジルレアルを襲っています。

景気に不安を抱える国の通貨ほど売られており、主要国ではトルコとブラジルが最も売られています。

ドル高・自国通貨安は投資資金の流出やドル建て債務の膨張につながります。

実際に、ブラジルは政府債務のGDP比率が高い(90.6%)国の一つです。

中銀が為替介入を実施

13日にブラジル中銀が為替介入を実施しました。

月初に大幅に下落していたことや、11日から12日にかけても下落していましたが、これによって落ち着きを取り戻しました。

前週に発表された8月小売売上高(前月比▲3.1%)とは対照的に、14日発表の8月サービス業売上高が前月比+0.5%となり、個人消費に対する懸念が和らいだこともレアルの支えとなったようです。

10月初頭は大きく下落

10月初頭のレアルは統計の数値が弱かったこともあり、下落しました。

経済指標の下振れなどが嫌気され、ブラジル・レアルは円や米ドルに対して2%を超える下落となりました。

株式市場も軟調に推移しましたが、金利は小動きにとどまりました。

2021年9月

金融政策に失望しレアルは下落

23日の金融政策決定会合を受けて、マーケットは若干失望し、レアルは下落しました。

一部ではより大幅な利上げを予想する向きもあったことが失望を招いた要因です。

元々、インフレの急上昇により、政策金利のさらなる引き上げ期待から上昇していたレアルだったのですが、中国不動産大手の恒大集団の資金繰り不安に伴い、リスク回避の売りが入った事も重なり、どうしてもレアルは弱い方に引っ張られてしまいます。

一方で、10月以降の利上げ期待はブラジル・レアルの下支え要因になっています。

9月は、上記のような状態であったにもかかわらず、そうは言っても対米ドルでは依然として昨年春以降のレンジ内で推移しています。

来年10月に大統領選を控える中で、今後も折に触れて政治リスクが意識されることは想定されますが、高金利政策がレアルの下支え要因として作用することに一定程度の期待は持てます。

政治に翻弄されるレアル

9月第2週はレアルが政治に翻弄される一週間でした。

7日、ボルソナロ大統領支持派による最高裁への抗議デモが実施され、大統領自身も最高裁判事を名指しで批判する演説を行いました。

これに対して最高裁長官や下院副議長などは大統領の言動を痛烈に批判。

こうした大統領と最高裁や議会の対立激化など政治の混乱が投資家心理を悪化させ、8日の為替市場でレアルは円や米ドルに対して2%超下落しました。

しかし、その後9日にボルソナロ大統領が一転して融和的な姿勢を示したことで、レアルは反発し、前日の下落分をほぼ取り戻しました。

2021年8月

アメリカのパウエル議長の発言で上昇

8月下旬、パウエルFRB議長が利上げを急がない姿勢を示したことによる米ドル安の進行、鉄鉱石価格の上昇などを支えに、ブラジル・レアルは円や米ドルに対して上昇しました。

ただ、経済指標の下振れが嫌気されて、他の新興国通貨に比べれば上昇率は小さくなっています。

2.5%の上昇

ブラジルレアルは2021年8月24日、対ドルで前日から約2.5%上昇しました。

上昇の背景にはブラジル下院議長が財政規律の遵守を明確にしたことも背景と見られます。

ただ、足下のボルソナロ大統領の支持率は低くなっており、来年の大統領選挙を前に財政規律の維持が危うくなる懸念は引き続きあるでしょう。

なお、ブラジルの新型コロナは引き続き吉備良い状況が続いていますが、ワクチン接種率は足元で6割を超えたと見られており、足元においてはレアルの極端な悪材料とはならなくなっている状況です。

下旬は落ち着きを戻す

8月下旬のレアルはそれまでの下落から幾分落ち着いた形に戻りました。

対外情勢、特にアフガニスタン情勢の緊迫化が相場の重荷になる場面も見られたようですが、新型コロナウイルスのデルタ株に対する懸念が和らいだことなどが支えとなり、戻しました。

国外の影響でレアル下落

8月中旬から下旬にかけては、主に国外の影響によってレアルは下落しました。

アフガニスタン問題やFOMC議事録を受けたリスク回避姿勢の⾼まり、中国が鉄鋼⽣産を抑制するとの懸念を受けた鉄鉱⽯価格の下落など、海外の影響から、レアルのみならず株安・⾦利上昇となりました。

8月第1週は上昇後下落

8月第1週のレアルは、硬軟混じる展開となりました。

景気回復期待やブラジル中銀の利上げに積極的な姿勢を受けて、ブラジル・レアルは円や米ドルに対して上昇する場面もありました。

しかし、その後すぐに政治問題などが意識されて下落に転じてしまいました。

やはり、来年の大統領選挙はじめ、政治の問題が通貨の重しとなっています。

100bpsの利上げで今後のレアルはどうなる

引き続き中銀のタカ派的な政策運営は、レアルの支援材料になるとみられます。一方、財政の悪化懸念がレアル安要因としてあります。

ブラジルでは来年大統領選が予定されていますが、再選を目指すボルソナロ大統領の支持率は、ワクチン調達を巡る不正疑惑などを背景に足元で低迷しています。

これを何とか挽回しようと、ボルソナロ大統領は貧困層向けの支援金給付制度を拡充する方針を示しました。

これは過去の成功体験があるからです。

拡充にあたっての財源確保に際し、法定の歳出上限を迂回する措置が講じられた場合、財政規律の緩みを市場が嫌気しレアル安に繋がる恐れがあります。

またそれに加えて、原油相場がレアルの下支え要因となる一方で、FRBの政策運営にも注意が引き続き重要です。

2021年7月

利上げ期待等から上昇

7月最終週のレアルは、翌週に控えた金融政策決定会合でブラジル中銀が利上げペースを加速させるとの思惑などから上昇しました。

また、これに加えてFOMC後の米ドル安も加わって、ブラジル・レアルは円や米ドルに対して上昇しました。

来週の金融政策決定会合は、前会合同様に同じ利上げ幅(0.75%ポイント)を決定することが示唆されていましたが、この間にインフレ懸念が一段と高まったこともあり、利上げ幅を1.00%ポイントに拡大させる可能性が高まっています。

デルタ株や原油価格下落で下落

複数要因から、レアルは7月中旬以降は下落しました。

新型コロナウイルスの変異株への警戒や原油価格の下落、インフレ懸念の高まりなどを背景に、ブラジル・レアルは円や米ドルに対して先週末比で2%超下落しました。

ブラジルでも、他の国と同様に新型コロナウイルス新規感染者数の中でデルタ株の割合が徐々に増え始めており、今後の感染拡大を警戒する声が高まっています。

再び経済が停滞する事への懸念があります。

利上げ期待と景気回復期待で若干持ち直し

7月中旬のレアルは利上げ期待や景気回復期待の高まりなどを背景に、先週までの下落に歯止めがかかりました。

一時、円や米ドルに対して先週末比で3%弱上昇しています。

利上げ期待では、ブラジル中銀が実施している週次のエコノミスト調査で政策金利の市場予想が切り上がった事が、利上げ期待を一段と高める背景となりました。

コロナウイルス問題と大統領選関連で下落

ブラジルレアルは対ドル・対円で下落しています。

新型コロナウイルスのワクチン調達における汚職問題が嫌気されています。

また、これに伴って、ボルソナロ大統領の支持率も一段と低下していて、来年の大統領選で左派のルラ元大統領が勝利する可能性が高まっていることもレアル投資家には警戒されているようです。

因みに、大統領選挙は来年秋と、まだ先のことながら、ルラ元大統領が50%近い支持を集めています。

ボルソナロ大統領への支持はその半分程度です。

選挙まで時間があることから大統領の弾劾裁判も考えられます。

弾劾裁判への支持を見ると54%となっています。

国民からの支持はある程度あるようですが、弾劾裁判の開始となると下院議員3分の2の賛成が必要となるため、その可能性は低いと言えます。

このまま、ブラジルの政治、もしくは大統領選挙に関心が高まるとレアルには逆風となり続けるかもしれません。

海外投資家のブラジル証券投資は回復傾向

2021年の海外投資家によるブラジルへの証券投資は、3月にコロナウイルスの感染拡大が深刻化し、一時的に資金流出となったものの、4月以降は再び資金流入が回復しています。

直近2021年5月の証券投資は、債券に25億米ドル、株式に24億米ドル、合計で49億米ドルの資金流入となりました。

今後も、米国との金利差拡大がブラジル債券への資金流入を後押しする要因になると期待されます。

4-6月の主要国の通貨上昇率で、ブラジルが首位

外国為替市場で主要25通貨のうち4~6月に最も上昇したのはブラジルの通貨レアルだったようです。

資源高が天然資源を豊富に抱える同国に追い風になったほか、中央銀行が利上げを進めたことも買い材料になりました。

6月下旬にはレアルの対米ドル相場は節目となる1米ドル=5レアルに達したほか、足元では対円相場も1レアル=22円台の水準まで戻しています。

今後は通貨を選別する軸が新型コロナウイルスのワクチン接種動向から金融政策の先行きにシフトしつつあ、ブラジルはこの点では少し厳しい所があるかもしれません。

2021年6月

コロナ汚職でレアル下落

新型コロナウイルスのワクチン調達における汚職問題が浮上し、政権が対応に追われています。

ボルソナロ大統領は、契約交渉で賄賂を要求したことが疑われている保健省の高官を解任しました。

また、大統領の弾劾を求める声も上がっており、政治問題が市場センチメントを悪化させています。

現時点のレアル相場や株式相場は商品市況の動きを反映してまだ、大きな下落にはつながっていませんが、景気の自律回復の道筋も描けないなかで一変するリスクを孕んでいます。

新興国通貨安でもレアルは買われる

FOMCを受けて米長期金利が上昇し、全般に米ドル高・新興国通貨安の流れになったものの、レアルは逆行高となっています。

ブラジル中銀に対する利上げ期待などを背景に、ブラジル・レアルは買われています。

実際に17日の金融政策決定会合でも利上げが実行され、次回においても同じ程度の利上げが示唆されており、投資家が買っているようです。

過去2回の利上げ時は、金融政策の「部分的な」正常化の一環である旨を謳っていましたが、今回の声明文では「部分的な」との文言はなく、中立金利(6~6.5%)に向けて利上げを進めることが基本シナリオとなりました。

すでに市場は中立金利水準までの利上げを織り込んでいるようですが、声明文を受けて、中立金利を上回る利上げを予想する市場参加者も増加し、それもレアル高を促進しました。

貿易黒字もレアルを支え

昨年からの商品市況の上昇があった一方で、ブラジル・レアルが米ドルに対してそれを反映するほど大きく上昇していない事で、レアルが割安な状態にあると見ることができます。

ブラジル中銀商品価格指数とレアルの過去の連動性はそれなりにあるため、一つの参考となります。

輸出額が4月・5月と過去最高を記録し、貿易黒字も4月に過去最高、5月もそれに近い水準となっています。

これのけん引役はブラジルの主要輸出品目である大豆と鉄鉱石・精鉱です。

鉄鉱石・精鉱は、数量こそ伸びていませんが、価格上昇の恩恵を受け、輸出額はおよそ10年ぶりの大きさとなっています。

大豆についても、外需の回復や商品価格の上昇の恩恵を受け、貿易収支は黒字基調を維持することが想定されています。

こうして、実需の資金フローが引き続きレアルの下支え要因として機能することが期待されているようです。

1年ぶりの高値

ブラジルレアルが上昇しています。

6月3日には一時、1レアル=21円台後半と2020年6月中旬以来となる約1年ぶりの高値圏で推移しています。

新型コロナウイルス禍からの経済回復や、資源価格の上昇で原油や鉄鉱石を産出する同国は恩恵を受けるとしてレアル高が続いているようです。

6月1日発表の2021年1~3月期のGDPは前期比1.2%増加し、市場予想を上回りました。

ゲジス経済相は同日、ワクチン普及もあり今年の経済成長について強気の見通しを示しました。

資源高に加え、ブラジル中央銀行が6月に3会合連続で利上げすることを織り込みレアルの上昇圧力が続いています。

2021年5月

景気に対する楽観論からレアルが買われる

5月下旬、レアルは円や⽶ドルに対して⼤幅上昇しました。

新型コロナウイルスの新規感染者数は増加傾向ですが、経済指標や各要⼈の発⾔を受け、景気の先⾏きに対する楽観論が勝りました。

ブラジル中銀のネト総裁が今年の成⻑率⾒通しを3.5%から4%に引き上げる予定だと発⾔した事や、ゲジス経済相も今年の成⻑率が4.5〜5%になるとの予想を⽰し、早ければ2023年にはプライマリーバランスが⿊字化する可能性もあると語った事が好感されています。

4か月ぶりの高値

ブラジルの通貨レアルが上昇しています。

政策金利の引き上げにより、対ドルで約4カ月ぶりの高値を記録しました。

穀物や資源価格の上昇も好感され、久々にブラジルに資金が流入している状況です。

10日の外国為替市場でブラジルレアルは一時1ドル=5.19レアルと、約4カ月ぶりの水準となりました。

3月に記録した過去最安値から約12%の上昇です。

ブラジル中央銀行は5日に政策金利を0.75%引き上げて年3.5%にしましたが、6月の次回会合でも追加利上げが予想されており、ゼロ金利政策を続ける米国との金利差から、レアルを買い戻す動きが続いているのです。

2021年4月

レアルの今後のプラス要因とは

ここ最近のレアル安の背景はブラジル国内の感染再拡大、財政不安、金融緩和などですが、今後前向きになれる材料はあるのでしょうか。

まず、新型コロナが少しずつですが収束に向かい始めている兆しがある事です。
新規感染者数は、依然水準は高いものの7日移動平均で足元5万人台と、3月中旬の7万人台から減少しています。
新型コロナの動向によってはレアルのサポート要因となる可能性も考えられます。

2つ目はブラジルの財政問題に改善の兆しが見られたことです。

既述の通り、2021年度予算は歳出を抑えた形で成立しました。

ブラジルレアルの財政規律が失われるとの懸念が昨年からレアルの下押し要因となっていました。新型コロナへの対応の失敗を、ばらまきとも言える財政政策でやり過ごし財政規律が揺らいだことに市場は失望していたわけですが、そこはある程度食い止められました。

もっとも新型コロナ対策は別枠とするなど判断に迷う点もありますが、それでも財政政策の姿勢に違いが見られます。

なお、先日の米国主催の気候変動サミットに参加したボルソナロ大統領はアマゾン熱帯雨林地域での違法伐採に対応する意向を述べています。どこまで本気か知る由もありませんが、何かしらの変化があります。

最後に、利上げに舵を切った金融政策です。

現在インフレ率は6%台と急上昇しています。もちろん景気はあまり良くないので判断が難しい所ですが、ブラジル中央銀行は前回の会合で利上げに舵を切りインフレへ抑制を重視する対応を選択しました。

更に次回の会合でも大幅な利上げを中銀は示唆しています。

マーケットでは、インフレ抑制には現在の政策金利2.75%を倍以上に引き上げる必要があると見ているようです。

予算案が通過する見込みでレアル上昇

4月19日の週、ブラジル・レアル円は前週末比2%近い上昇となりました。

背景には、ボルソナロ大統領と議会がもめていた2021年予算案について、大統領が署名する見通しだと伝わった事があります。

ブラジルの議員らが推すプロジェクトや行政機関の裁量的経費への支出198億レアル(約3900億円)について拒否権を行使したほか、裁量的経費90億レアルを追加で凍結する方針を示しました。

これは財政規律を重んじるゲジス経済相の意向があります。

これで数週間にも及んだ経済相チームと議会との対立は、財政規律の維持という格好で終止符が打たれたことになります。

また、新型コロナウイルス問題に対応するための支出は予算枠から外されるようで、これは財政悪化が懸念されましたが、ひとまず金利低下・通貨高の反応となりました。

政治情勢を注視

政治の不安定さから、レアルを注視する必要がありそうです。

ルラ元大統領の大統領選出馬の可能性のほか、閣僚大幅刷新など政治的な不安定さが露になっています。

政治的な観点から言うと、今後は特に米国との関係が改善し、新型コロナウイルスのワクチン確保につながるか、そしてボルソナロ政権が求心力を取り戻すことができるかが注目点になりそうです。

2021年3月

コロナウイルス感染増でレアルは下落

市場が想定していたよりも積極的に利上げを進める意向が示された一方で、コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからず、レアルは下げています。

多くの新興国通貨が円や米ドルに対して弱含む中でも週前半のブラジル・レアルの下落は小幅にとどまっているのは、積極的な利上げ姿勢が評価されての事です。

しかし、24日以降は新型コロナウイルスの感染状況が悪化していることが改めて意識され、レアルの下げ幅は拡大しました。

政策金利引き上げでレアルは下げ止まる?

2月下旬から意識されてきた⽶⻑期⾦利の上昇が続いていますが、利上げによって多少はレアルへの下落圧力が弱まりました。

⾦融政策決定会合の内容を好感して、ブラジル・レアルは円や⽶ドルに対して⼩幅な下落にとどまっています。

3月16・17⽇に開催された⾦融政策決定会合では、政策⾦利を0.75%ポイント引き上げ、2.75%としました。

これは市場予想の0.50%ポイント上昇を上回っています。

加えて、次回会合でも同じく0.75%ポイントの利上げを実施することが⽰唆され、金融市場は好感しました。

ブラジル中銀の予想の前提を為替レートについてみると、3月の金融政策決定会合でレアル(対ドル)レートを5.70と前回よりレアル安方向に修正し、現実を反映した水準としました。

因みに、予想の前提としている政策金利は2021年末で4.50%となっています。

今回の利上げ前の水準が2.00%であったことから、ブラジル中銀は、実際の引き上げ幅は今後の状況次第ですが、年内合計2.50%を想定していることになります。

今後のレアル相場

今回の決定で示された中銀のタカ派的な政策スタンスは、今後のレアル相場の押し上げ要因となるとみられますが、くすぶる政治的不透明感がレアルの下落要因になるとみられます。

2022年に次期大統領選を控える中、今後、政権が有権者の支持を得やすい政策に一段と傾く場合は、政治的不透明感から、レアルの上値が抑えられる可能性があり、通り一辺倒でレアルに強気になれるわけではありません。

ルラ氏が最高裁で無罪、レアル急落

3月8日に最高裁判所は、ルラ元大統領の汚職容疑に対して下級審が下した有罪判決を無効とする判決を下しました。

ブラジルの通貨レアルの下落が加速しています。

対ドルで年初来11%安と、主要国では突出して売られている状況です。

新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないことに加え、今回のルラ元大統領の復権の可能性やボルソナロ大統領(65)の強権的な姿勢が通貨売りを誘っています。

ルラ氏の無罪で、同氏が来年の大統領選に出馬する可能性が浮上し、レアルマーケットは更に下げました。

ルラ氏のポピュリスティックな拡張的財政政策が復活することに対する警戒が強まり、また、ボルソナロ現政権がそれに対抗して経済改革が進まなくなるとの懸念が急浮上しているのです。

レアルは一時対米ドルで昨年5月以来の安値まで下落しました。

その後、米長期金利の上昇が一服したことや、2月消費者物価指数の結果などを受けて来週の金融政策決定会合で利上げが決定されるとの期待が一層高まり、レアルは週初の下落を補って余りある上昇を見せました。

財政不安からレアル安の地合い

3月2日にブラジル政府が発表したインフレ抑制のための軽油・ガスの税金を引き下げる法案で、レアルは下がりました。

財政悪化への懸念から通貨安となりました。金利も上昇しています。

ただ、その後ブラジル中銀の為替介入により、レアルは対米ドルで下げ幅を縮小させ、また円安により対円では前週末比ほぼ横ばいとなりました。

また、3月 4日には上院が低所得者向けの現金給付を実施するための法案を承認しましたが、追加の歳出は最大440億レアルにとどまり、来週は下院も同額で承認するとの見方から、財政悪化への過度な懸念が後退し、レアルが下がる事はありませんでした。

米長期金利上昇を警戒

ブラジルレアルを含めた新興国通貨は2月の最終週に昨年9月後半以来で最大の下げに見舞われました。

トルコリラやブラジルレアルは1週間のインプライド・ ボラティリティーが各国・地域通貨で最も高く、一部のアナリストは更なる下落も警告しており、注意が必要です。

2021年2月

ペトロブラス問題とアメリカの金利上昇で大きく下げる

政府が国営石油会社ペトロブラスの最高経営責任者を更迭したことで、マーケットは大きく崩れました。

まずペトロブラスの株価は20%超急落し、ボベスパ指数も5%近い下落となりました。

株式市場からの資金流出が通貨安にもつながりました。

その直後、アメリカの長期金利上昇による米国株の下落を受けて、レアルやボベスパも再び下落しました。

2020年11月

地方選挙でボルソナロ氏の人気低迷で、気になる財政悪化

2020年11月15日の地方選挙では、ボルソナロ大統領が支援した候補者が苦戦を強いられ、今後の政権運営によってはレアルがまた低迷する可能性があります。

ボルソナロ氏は13都市で推薦する候補者を示しましたが、当選したのは2人だけでした。

主要都市であるサンパウロ市では敗北し、リオデジャネイロ市では2位で決選投票に進んだものの劣勢が予想されています。

ボルソナロ大統領が2期目をめざす2年後の選挙に向けて、支持率を高めるために、財政悪化を伴う経済支援を強化する姿勢を示すと、財政悪化懸念でレアルが中長期的に軟調となる可能性があります。

ゲジス大臣の発言でレアルが上昇

2020年11月、ゲジス経済相が来年の成長率は4%を超えるとの見通しを示したことを受け、レアルは上昇しました。

景気回復への期待の高まりと財政悪化への懸念の後退などが背景です。

2020年10月以前

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