トルコの経済データのまとめ

ここでは、トルコのGDPやインフレといったデータに関する記事をまとめていきたいと思います。

トルコアセットへの投資を検討している方や既に保有中の方の現状把握のためのツールとしてご活用ください。

2021年9月

インフレ率が政策金利を超える

先週末に発表された8月消費者物価指数は前年同月比+19.25%でした。

これは政策金利の19.00%を上回っています。

トルコ中銀は政策金利をインフレ率より高位に維持する方針を掲げているため、9月23日の金融政策決定会合では、この方針を変更するか利上げするかを選択しなければならなくなりました。

GDPが前年同期比21.7%増

1日、2021年4~6月期のGDPが前年同期比21.7%増だったと発表しました。

前期比では+0.9%と市場予想の+1.0%を若干下回りましたが、1-3月期が+1.7%から+2.2%に上方修正されており、実質的には上振れたと言えます。

4-6月期の大部分は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い強力な行動制限が課されていたにもかかわらず、個人消費がけん引役となったことはサプライズです。

もっとも、この個人消費の強さがインフレ率を押し上げてきた一因でもあります。

堅調な景気はインフレ圧力に繋がるなか、中銀は大統領に忖度して利下げに動く可能性を示唆しています。

アフガニスタン情勢は地政学リスクを招いてリラ相場を揺さぶる可能性もあり、経済のみならず地域情勢にも注意する必要性が高まっています。

2021年8月

インフレ率、7月も加速

トルコではインフレが7月も前月に続き加速しました。

食料品とエネルギーの値上がりが響きました。

エルドアン大統領が求める利下げが遠のいたと言えるでしょう。

3日発表の統計によると、7月の消費者物価は前年同月比18.95%上昇しました。

前月の17.53%から高くなっています。

今回は特にエネルギー価格の上昇が響きました。

原油高が原因ですが、他の財・サービスのインフレに影響が広がる可能性が一段と高まっています。

2021年7月

インフレ率は一転して加速

トルコのインフレ率は5月の数値から一転、6月は加速しました。

インフレ率は全ての予想を上回りました。

エルドアン大統領が望む夏季の利下げがどうなるのか、注目されます。

5日発表された統計によると、6月のインフレ率は前年同月比17.5%。

5月は16.6%でした。

食品を中心に幅広い品目が値上がりしたようです。

あるメディアによるエコノミストの予想中央値は16.8%でしたので、これを上回っています。

トルコは新型コロナウイルスの新規感染者数が減少したことを受けて、6月に厳格なロックダウンを緩和し、これが消費者信頼感を押し上げたようです。

リラ安の持続と世界的な商品価格上昇は、金融緩和サイクル再開が尚早であることを意味しています。

エルドアン大統領が求める7月か8月の利下げがどうなるのか注目されます。

2021年6月

予想外にインフレが減速

トルコの消費者物価指数(CPI)は8カ月ぶりに減速しました。

利下げを開始するよう圧力を強めるエルドアン大統領に対し、中央銀行総裁が抵抗し続けることは難しくなりそうです。

5月のCPI上昇率は前年同月比16.6%となり、4月の17.1%から低下しました。

アナリストの予想中央値は17.3%でしたので、もちろんそれよりも低い水準です。

中銀はインフレ率が7-9月(第3四半期)の終わりから大きく減速し、年末には12.2%まで低下すると予想しています。

2021年5月

GDPが前年同期比7%増

31日発表された1~3月期のGDPは前年同期比7%増でした。

ロックダウン中も操業を続けた製造業がけん引しました。

ただ、広義の失業者が3割近くに上るなど、一般市民の生活は苦しさを増しています。

夏の観光業などサービス業の復活が本格回復のカギを握る。

セクター別では製造業が12%増でした。

これは、1年前より対ドルで2割安い通貨リラの恩恵を受けた輸出がドル建てで17%増になるなど需要が拡大したためです。

サービス業は5.9%増でした。

新型コロナウイルス禍でもトルコ経済は3四半期連続で5%超の成長を記録しています。

インフレ率、ピークアウトの兆し見れず

4月消費者物価指数は、総合、コアが前年同月比でそれぞれ+17.1%、+17.8%でした。

いずれも3月のインフレ率から加速しました。

依然としてピークアウトの兆しはうかがえません。

エルドアン大統領がいつまで忍耐できるかが懸念されます。

2021年3月

インフレ率が上振れ

今週発表された消費者物価指数は、上振れしました。

総合が前年同月比+15.6%、コアが同+16.2%となり、いずれも市場予想を上回って前月から加速しました。

⾷料品価格の伸びが⾼⽌まっていることに加え、原油価格上昇の影響が出ることで、4⽉は更なる加速が⾒込まれています。

まだまだ、ピークアウトする感じではないようです。

また、エネルギーなどを除いたコア指数も前年同⽉⽐+16.9%となっており、普通なら利下げに転じる環境ではありません。

2020年GDPはプラスを維持

3月1日、2020年第4・四半期のGDPは前年比5.9%増、2020年は1.8%増加という発表がありました。

これは市場予想を下回った水準です。

政府主導の貸し出し拡大に伴い、製造業や一部の消費がけん引しましたが、高インフレや失業者の増加で市民生活は苦しさを増しており、成長の持続性には疑問の声が上がっています。

産業別では

  • 製造業が2.1%増、
  • 金融・保険業が21.4%増、
  • サービス業はマイナス4.3%、
  • 建設業は同3.5%

となりました。

新型コロナウイルスの影響が直撃した20年にプラス成長を記録した要因の一つは、18年夏の通貨危機「トルコショック」の後遺症で同年の3%から0.9%成長に沈んだ19年の反動があります。

さらに、政府主導の金融緩和策で、国営銀行などを中心に19年から4割増えた銀行の貸し出しも企業活動や一部の消費を後押ししたと思われます。

インフレ率を下回る実質的マイナス金利の優遇ローンなどの結果、新車販売は6割、住宅販売も1割増加しています。

2021年1月

インフレ率は加速

1月4⽇発表の12⽉消費者物価指数は、前年同⽉⽐+14.6%でした。

11⽉の同+14.0%から加速しました。

市場予想の同+14.2%も上回っています。

ただし、12⽉に政策⾦利を17.00%まで引き上げたこともあり、実質政策⾦利は他国と⽐較してもかなりの水準を確保できている事や、11⽉上旬以降のリラ高で輸⼊物価の低下が時間を追って消費者物価指数の伸びを抑制する期待が⾼まっているため、大きな心配はされていません。

2020年12月

インフレ率が加速

2020年12月3日発表の11月消費者物価指数は前年同月比14.0%でした。

10月の11.9%から加速しました。

市場予想の12.7%も上回りました。

発表を受けて一時的にリラが売られる場面もあったようですが、追加利上げへの期待が高まったこともあり、すぐに買い戻されました。

利上げの効果が出るのはもう少し時間も必要なのかもしれません。

2020年11月

2期ぶりのプラス成長

トルコが11月30日発表した7-9月GDPは前年同期比6.7%増でした。

G20の中で最も高成長の数字です。

新型コロナウイルスの感染拡大で4-6月のGDPは9.9%減でしたが、景気浮揚のため当局が銀行に促した融資拡大策などが奏功し、2期ぶりのプラス成長となりました。

内訳としては、

  1. GDPの6割を占める個人消費は前年同期比9.2%増
  2. 製造業が9.3%
  3. 建設業は6.4%
  4. サービス業は0.8%増

となったようです。

インフレ率は前月から加速

2020年11月3日発表の10月消費者物価指数は、総合が前年同月比+11.9%、コアが同+11.5%でした。

いずれも9月から伸びが加速しており、より利上げ圧力が強まるかもしれません。

2020年10月

インフレ率は予想に反して鈍化

2020年10月5日、9月の消費者物価指数が発表され、前年同月比11.75%と、市場予想の12.13%に反して前月の11.77%よりも鈍化しました。

トルコ ・ リラは発表直後に対米ドルで一時的に上昇しましたが、インフレ懸念は拭えず 、リラ買いは長続きしませんでした。

2020年9月

政府、今年の成長率を+0.3%と予想

 2020年9月29日、アルバイラク財務相は新型コロナウイルス危機から回復する中、今年の経済成長率が0.3%になる見通しだと表明しました。

ただ、最悪シナリオでは1.5%のマイナス成長になると警告しています。

同相は政府の新たな中期プログラムを説明する中で、第4・四半期のGDP伸び率は第3・四半期と比べ鈍化するものの、2021年には5.8%に加速すると述べました。

同相は、金輸入と新型コロナに伴うロックダウンを背景とする観光収入の減少で2020年は経常収支の黒字化を望めないものの、経常収支を改善し、持続可能な成長の達成を目指すとしました。

ムーディーズ、トルコを格下げ

2020年9月11日、ムーディーズはトルコの格付けを従来の「B1」から「B2」に引き下げました。

見通しは引き続き「ネガティブ」です。

対外的な脆弱性が国際収支の危機をもたらす可能性が高いとし、

「信用状況へのリスクが高まっているにもかかわらず、トルコの機関は課題への有効的な対処ができていないほか、対処する姿勢もうかがえない」

としました。

エルドアン大統領、年末にはプラス成長

2020年9月7日、エルドアン大統領はトルコ経済が年末時点でプラス成長になっていると予想しました。

第2四半期の同国経済は、新型コロナウイルス感染拡大のため9.9%のマイナス成長でした。

もちろん、多くのエコノミストは今年通年の同国経済はマイナス成長になると予想しています。

高インフレ率収まらず、リラは最安値

トルコのインフレ率の高止まりが続いています。

2020年9月3日発表の8月消費者物価指数は前年同月比+11.77%と7月からほぼ横ばいでしたが、コア指数は+11.03%と7月の10.25%から加速しました。

インフレ率が鎮静化する兆しはみられません。

同指標の発表後に通貨安圧力が強まり、トルコ・リラ(対米ドル)は過去数週間にわたってサポートされていた7.4リラの節目を突破し、過去最安値を更新しました。

2020年8月

トルコの第2四半期はマイナス9.9%

2020年8月31日発表となった4~6月期の実質GDPは前年同期比マイナス9.9%でした。

新型コロナウイルスの影響でほとんどの主要セクターが落ち込みました。

ただ、エコノミスト予想中央値では10.7%減だったので、予想は上回りました。

足元で製造業などには景気回復の兆しがみえますが、外貨収入源の観光業は不振が続いており、経常収支の悪化が懸念されています。

内訳は、
  1. 製造業はマイナス18%、
  2. サービス業は同25%
  3. 輸出は同35%
  4. 金融・保険サービスは28%増

新型コロナの拡大後も政府は2020年通期のプラス成長に自信を示していましたが、8月に入り「マイナス2~プラス1%成長」と予想を修正し始めました。

2020年7月

経常収支の赤字が常態化

発表された5月経常収支は37.6億ドルの赤字であったことが発表されました。

これはおおむね市場予想通りの結果です。

観光収入の激減などによりサービス収支は2カ月連続の小幅な赤字となっています。

貿易収支と所得収支は赤字が常態化しているため、外国人観光客が戻って来ない限り、大幅な経常赤字は継続すると思われます。

製造業PMIは大きく上昇

2020年7月1日発表の6月マークイット製造業PMIは53.9と5月の40.9から大きく上昇し、節目の50も上回りました。

新規受注指数、生産指数、雇用指数も50を上回る水準まで上昇しており、景気の「方向感」としては改善していることが示されました。

2020年6月

コロナウイルスで経常赤字は拡大

2020年6月12日に発表されたトルコの4月経常収支は▲50.6億米ドルとなり 、市場予想の▲44億米ドルを上回る赤字幅を記録しました 。

トルコの経常収支の特徴は貿易赤字をサービス黒字が補う点です。

しかし 、コロナウイルスによって外国人観光客数が激減しサービス黒字が消失し 、貿易赤字を補えていません 。

トルコ政府は6月12 日に新型コロナウイルス対策として続けてきた国境の封鎖措置について 、ほぼすべてを解除しましたが、これですぐに外国人観光客が例年の水準に回復する事はなく、従って経常収支の赤字もそれまでは解消しないかもしれません。

消費者物価指数は上昇が加速

2020年6月3日に発表された5月の消費者物価指数は前年同月比11.39%でした。

市場予想は10.87%でしたので予想を上回り、また前月(4 月)の10.94%からも伸びが加速しました 。

元々、利下げが難しい通貨ではありますが、更なる通貨安を伴わない追加利下げはより困難な状況かもしれません。

2020年5月

1-3月の経済成長はプラスを維持

トルコ経済は1-3月(第1四半期)はプラス成長を維持したようです。

新型コロナウイルス感染拡大の厳しい影響はありましたがマイナス成長は免れました。

1ー3月GDPは前年同期比4.5%増となりました。

予想中央値は4.9%増でした。

昨年10-12月(第4四半期)は6%、1-3月GDPは前期比0.6%増でした。

4月のインフレ率は前月から伸びが鈍化

2020年5月4日発表の4月消費者物価指数は前年同月比+10.94%と前月から伸びが鈍化しました。

コア指数も同+9.93%と市場予想に反して伸びが鈍化しており、追加利下げを後押しする結果となりました。

ただこれ以上の利下げは更なるリラ安を招く恐れもあり注意が必要です。

2020年4月

年末のインフレ率見通しを下方修正

2020年4月30日にトルコ中央銀行が四半期に1度のインフレ報告書を発表しました。

2020年末のインフレ見通しが前回の前年比+8.2%から+7.4%に下方修正されました。

これでさらなる利下げを正当化することになりますが、もちろんトルコリラの更なる下落が懸念されます。

3月の製造業PMIは大幅に低下

3月マークイット製造業PMIは48.1 と前月の52.4から大幅に低下しました 。

生産指数や新規受注指数の悪化が目立ったものの 、 雇用指数が好調を維持しており、今後も引き続き注視が必要です。

2020年2月

GDP急回復も、マーケットは反応薄

2020年2月28日、トルコ統計局が発表した2019年10~12月期のGDP成長率は前年同期比6%と急回復しました。

しかし、その前日に起きたシリアとの抗争激化によって、当面の景気はシリア情勢が大きなリスクになりそうです。

なかなか、トルコは投資家を安心させてくれません。

鉱工業生産は4か月連続で上昇

2020年2月13日に発表された12月の鉱工業生産指数は、前年比8.6%上昇となり、景気回復を背景に4カ月連続で上昇しました。

これはエコノミスト予想(7.0%上昇)を上回っています。

トルコ経済は3四半期連続で前年比マイナス成長となった後、第3四半期は0.9%のプラス成長となりました。

トルコ政府は、第4・四半期には5%の成長を予想しています。

鉱工業生産指数は、1年にわたり低下していたましが9月に上昇に転じました。

政府の経済予測では、2019年の成長率は0.5%、2020年は5%となっています

インフレ、予想以上に加速

トルコのインフレ率は、2カ月連続で予想以上に加速したようです。

トルコ中央銀行が5会合連続で積極的に金融緩和を進めたため実質金利のマイナスはさらに拡大し、日本と同程度になりました。

2020年2月3日に発表された統計によると、1月のインフレ率は12.2%と、12月の11.8%から上昇しました。

トルコ中銀は、これまでエルドアン大統領に忖度して1桁台の金利という目標に向けて利下げを進めてきたわけですが、この動きが拙速だったのではないかとの疑問が生じています。

同総裁はデータに基づいて次の動きをとるとコメントしており、今月後半の中銀政策会合でどうなるか注目されます。

2020年1月

2020年は5%成長?

トルコ経済が回復の兆しを示しているかもしれません。

2019年後半には通貨危機に伴うマイナス成長から脱却し、GDPの6割を占める個人消費も徐々に回復しているように見受けられます。

なんとアルバイラク財務相は2020年の実質成長率が5%になるとの強気の見通しも示しています。

ただ、外貨準備不足や外交問題などで引き続き通貨クラッシュに見舞われる可能性が十分にあります。

アルバイラク氏は、

  1. 2019年通年の成長率は0.5%程度
  2. 経常収支の黒字とプラス成長を両立した
  3. 2020年について政府目標である5%の達成は十分可能と主張

といった趣旨のコメントを行っています。

経常収支、2019年は年間で黒字も懸念は引き続き

2019年1~11月の経常収支は42億ドルの黒字となったようです。

ただ、11月単月では5億ドルの赤字を記録しており、景気が回復する事でエネルギーなどの輸入が増え、再び経常赤字に転落するとの見方が優勢です。

その結果、リラへの売り圧力が高まれば、資金流出を招きかねません。

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