【最新】原油・資源関連ニュースのまとめ

この記事では、新興国投資に関して知っておくべき資源関連のニュースについて特に時系列でまとめていきます!

そもそも新興国で資源国という国は、ブラジルやメキシコ、インドネシア等沢山ありますし、また、インドの様に原油を殆ど輸入に頼っている国にとって、資源価格の動向は経済動向を占う上でとても重要です。

新興国を深く理解するために知っておくべき資源関連の情報をまとめます。

各年の資源関連ニュースのまとめは↓をご参考ください!

原油・資源関連ニュースのまとめ2019 資源関連ニュースのまとめ2018

基本的に、新しく起きたものが上に来るように記述していきます!

石油・原油関連ニュースで注目するキーワード

OPECの動向

2018年はイランのOPEC脱退やサウジアラビアの記者殺害問題などでかなり動揺があったOPEC。

シェールオイルの影響力が増す中で、どういった動きがあるのか注目です。

シェールオイルの増産

シェールオイルは原油価格の動向でどこまで増産するか結構流動的です。

増産が進めばシェール企業は儲かるけど、原油価格の上値も重いでしょう。

その原油価格は景気や政治的な思惑、OPECの減産状況によってかなり変わりますので、予想がなかなか難しいものです。

ロシアなど非OPEC諸国の動向

OPECがその影響力を維持したいと考えている中で、何とか共同歩調を取りたいと思っているのがロシアなどの非OPEC諸国です。

ただ、そこは外交でしたたかなロシアやその他諸国なのでどういった動きをするかこちらも分かりにくい所があります。

invstem.com

ここでデータを見ておきましょう
2017 2018 2019(予想)
供給量(百万バレル) 96.1 99 99.9
内OPEC 32 31.9 30.5
内非OPEC 64.1 67.1 69.4
MEMO
もはや、非OPECの方がOPECの2倍の量の原油を産出しています。OPECの地位が落ちたと言われる所以です。

アメリカ第一主義の行方

トランプ政権はエネルギー覇権をめざして攻勢を強めています。

ロシアの天然ガスをヨーロッパ向に輸出するパイプライン計画に制裁を科す方針を明らかにしたり、イランへの強硬策も目立っています。

シェール革命で資源大国の地位を回復したアメリカは外交・通商の両面で攻勢を強めています。

この動きが原油市場にどう影響していくか、見ていく必要があります。

ヘッジファンド等、投機家の動向

原油相場が思惑などで動く場合、大体背後には投機筋がいます。

投機筋の動きを知る為には、彼らの買い建玉を売り建玉で割った「ロング・ショート比率」なる数字を見ると分かります。

このブログではその指標は出しませんが、買い建て玉と売り建て玉の数値は、大まかに商品投資を扱っているブローカーのHPなどで確認することが出来ます。

ロング・ショート比率の動きとWTI等の指標が重なっている時は、投機筋がマーケットを動かしていると考えてよいのではないかと思われます。

WTI指数の推移

WTIの推移(出所:TradingView)


2020年4月

サウジアラムコが公式価格の発表を延期

サウジアラビアの国営石油会社であるサウジアラムコは、月次の公式販売価格の発表を今週後半まで延期しました。

背景

OPECプラスの緊急会合開催が延期され、その状況を見極める為のようです。

ロシアとサウジの対立で延期されているわけですが、これが新たな減産合意を難しくする可能性もあり、様子見となったのかもしれません。

6日に予定していた産油国間の緊急会議を延期

OPECプラスは、4月6日に開催を予定していた緊急のテレビ会議を9日ごろに延期するようです。

3月の会合で減産協議が決裂した責任を巡り、サウジアラビアとロシアの対立が表面化して、調整が困難になったからのようです。

ただ、ロシアとサウジ間の雰囲気は前向きのようです。

また、減産の水準などの詳細についてもまだ一致していないという事です。

OPECプラスが過去最大の減産を検討

OPEC関係者によると、OPECプラスが世界供給量の約10%に当たる過去最大の協調減産について協議しているようです。

OPECの関係筋は、1000万バレルを超える減産はOPECプラス以外の協力も必要であるとの認識を示しています。

カナダのトルドー首相は、OPECやアメリカと直接連絡を取り合っていると表明しています。

カナダ・アルバータ州のケニー首相も、同州が協調減産に参加することに前向きな考えを示しています。

ロシアがサウジやアメリカとの協調を表明

2020年4月3日、ロシアのプーチン大統領は閣僚らと開いたビデオ会議で、サウジやアメリカと協調して減産し原油市場を落ち着かせる必要性に言及しました。

同大統領は日量1000万バレルかその前後の削減が必要とされていると述べ、ノワク・エネルギー相に4月6日に予定されるOPECなどとの会合で、協調減産での合意をめざすよう指示しました。

加えてアメリカも協力すべきだとして、新たな協調減産の枠組みを探る考えも明らかにしました。

サウジが緊急産油国協議を呼びかけ

2020年4月2日、サウジアラビアはOPECとロシアなど非加盟の産油国に緊急会合の開催を呼び掛けました。

協調減産の可能性を協議する為です。

サウジは3月上旬以降、大幅増産を表明して原油価格を急落させることで、市場での存在感の大きさを示してきました。

これを背景に価格決定への影響力を取り戻したい考えです。

サウジは今回OPECプラスに加え「ほかの産油国グループ」にも参加を求めました。

シェールオイルの増産で世界最大の産油国に浮上したにもかかわらず、これまでは国際的な生産調整の枠外だったアメリカの存在がサウジ側の念頭にあるようです。

これを契機にシェール企業への影響力強化も図りたいのかもしれません。

トランプ大統領、原油減産に圧力

トランプ米大統領が主要産油国のサウジアラビアとロシアに減産を強く働きかけ始めたようです。

4月2日には両国計の減産量が日量で「1500万バレルにのぼる可能性もある」と指摘し、両国との対話も進めました。

この背景には11月の米大統領選への焦りがあるようです。

現在のような原油安はシェールオイル企業の業績を悪化させ、トランプ氏への支持離れを招く可能性があるからです。

米国のシェール企業の主な操業地はペンシルベニア、オハイオ、テキサス州などでいずれも大統領選の行方を左右する激戦州です。

アメリカ国内石油企業に減産要求しない方針

トランプ大統領はサウジとロシアが産油量を最大1500万バレル削減する予想を示していますが、一方でアメリカ政府が米国内の石油企業に対して同様の要請はしない方針のようです。

トランプ氏は4月3日にホワイトハウスで国内石油企業の幹部と会合を開く予定ですが、トランプ氏が国内業者に協調減産に同意するよう要請はしないようです。

また、政府が中小規模の石油会社に金融支援を実施するかは未定のようです。

ロシアとサウジアラビアが1000万バレル以上の減産か

2020年4月2日、トランプ大統領はサウジアラビアとロシアが原油生産を約1000万バレル削減(その後最大1500万バレル)する見通しだとの見解を示しました。

この前に、サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と電話会談したという事です。

またこの日、ロシアとサウジアラビアは原油市場の安定化に向け協力する姿勢を示唆しており、トランプ氏のこのツイートを受けて、ニューヨークの原油先物は一時35%急伸しました。

トランプ氏の意味するところが日量1000万バレルであれば、ロシアとサウジが生産を45%近く削減するという前例のない規模になります。

ただ、トランプ大統領が掲げた減産目標は単なる希望にすぎず、最終的にはサウジとロシアが合意に達するかどうかにかかっていると言えるでしょう。

サウジは今の所、トランプ大統領の呼び掛けに支持を表明することなく、「公正な合意」を議論するためOPECやOPECプラス、さらに他の国々との会合を開き、そこで他国が減産する場合に限り自国も減産するとの立場を示唆しました。

【当該ニュース報道前後のWTIの推移(出所:TradingView)】

2020年3月

原油の見通し下方修正が続く

アメリカの某金融機関は2020年と21年の原油価格見通しを下方修正し、原油価格は4月に1バレル=20ドルを下回る水準で推移するとの見方を示しました。

3月27日付のレポートで、今年の平均価格は北海ブレント先物LCOc1が1バレル=37ドル、米WTI原油先物CLc1が32ドルになると予想しています。

来年は北海ブレント先物が45ドル、米WTI原油先物が42ドルになるとしました。

世界的な原油消費は第2・四半期は日量1200万バレル減少し、通年では平均日量450万バレル減少すると基調的に予測しているとし、四半期ベースでの世界原油消費の落ち込みは過去最大となるとの見方を示しました。

トランプ大統領、プーチン大統領と会談

トランプ大統領がロシアのプーチン大統領と30日に原油安について電話で協議する考えのようです。

ロシアとサウジアラビアが繰り広げている原油の価格戦争や、新型コロナウイルス感染拡大への世界的な対応について話し合う。

トランプ氏は、ロシアとサウジの対立がもたらした原油安でエネルギーセクターが大きくダメージを受けている状況を憂慮していると述べています。

IEA、原油需要の悪化は底が見えない状況

IEAのビロル事務局長は、世界の石油需要は急速に後退し、悪化に歯止めがかからない状態だと語りました。

新型コロナウイルスのパンデミックに加え、サウジアラビアとロシアの価格戦争がその要因です。

新型コロナ問題で各国政府が経済活動を停止させる結果、原油は大幅な供給過剰が見込まれます。

こうした供給だぶつきの影響は、今後数年にわたって残るだろうとの見方も示されました。

ポンペオ長官、サウジに原油市場安定化を促す

2020年3月25日、アメリカのポンペオ国務長官はサウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談し、原油市場安定化に向けサウジの果たす役割について強調しました。

サウジアラビアとロシアが展開する原油価格戦争に、アメリカはこれまでで最も直接的な介入を行った形です。
サウジに対して、経済の不確実性が強まっているこの時期こそ難局に立ち向かい、エネルギー市場を安心させるよう促したという事です。

エクアドルが原油安で財政難

2020年3月23日、IMFは南米の産油国エクアドルから緊急支援の要請を受けたと発表しました。

エクアドルは原油価格の下落で財政が悪化し、国債の利払いが遅れていたのです。

ここに新型コロナウイルスの拡大が追い打ちをかけています。

同国は低所得国向けの緊急時の金融支援プログラムを利用し、5億ドルを借り入れる予定です。

今後こうした産油国が増えるかもしれません。

コロナウイルス問題で原油需要の崩壊予測が追い付かず

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う封鎖政策で原油需要が急減する中、原油需要の下方修正が追いつかない状況となっています。

年初の時点は原油需要の小幅な増加もしくは横ばいが予想されていましたが、足元では年初の最も弱気な予想でさえ非現実的になっています。

わずか2週間前の予測ですら、現状にそぐわなくなってきている状況です。

封鎖政策が世界的に広がった場合、需要が日量1000万バレル以上減少すると予想するマーケット関係者もいます。

これは世界の1日当たりの原油消費量約1億バレルの10%に相当する水準です。

一方で、新型コロナウイルスの感染拡大がいつまで続くのかや、ウイルス対策が経済にどの程度の影響を及ぼすかは不透明であるため、多くのアナリストは長期の予測に慎重になっているという現実もあります。

ジェット燃料、ガソリン、船舶燃料、石油化学、発電用の石油が同時に値崩れを起こしており、この様な状況はここ最近誰も経験していません。

シェール開発の中止が急増

サウジアラビアによる石油の大幅増産と価格競争で、アメリカのシェールオイル開発の中止が増加しています。

原油価格が18年ぶりの安値となり、資金繰りが悪化している企業もあって、金融市場への影響を懸念する声もあります。

エネルギー産業はトランプ政権の支持基盤なので、アメリカは中東産油国などと、減産を含めた協調を模索し始めています。

シェール企業の新規事業は3月10日ごろから開発中止の申し入れが急増したようです。

あるデータによると、アメリカにおけるシェール油井の開発ペースを示す石油採掘装置(リグ)の稼働数は20日に664基で、前週から19基減りました。

企業の開発方針が実際のリグの稼働数に反映されるまで2カ月ほどかかるため、サウジによる増産がリグの稼働数に与える影響は今後明確になります。

協調減産の終わりで産油国の財政が悪化

原油安が産油国の財政悪化を加速化させ懸念が強まっています。

北海ブレント先物は足元で1バレル25ドル程度で、これは1月のピークの半値以下となっています。

IMFによれば2020年の損益分岐価格はサウジアラビア83.6ドル、アラブ首長国連邦が70ドル、オマーンが87.6ドルなどとなっているようです。

協調減産の崩壊の引き金を引いたサウジ自身も増産量(27%)より、40%以上下落した価格のインパクトのほうが大きく、ダメージを受けています。

財政赤字は20年にGDPの10%程度にふくらみ、原油安が続けばさらに悪化するでしょう。

通貨についても米ドルにペッグする産油国の通貨に売り圧力が増しています。

財政健全化が進まなかった国は、ペッグ制を支えるための十分な外貨準備が足りず、通貨切り下げがあれば、物価上昇などを通じて経済の混乱が起きるかもしれません。

ロシア、シェールへの対抗を示唆

2020年3月20日、ロシア国営石油ロスネフチのセチン社長が、協調減産の協議不調の背景にシェール企業への対抗心があった事を示唆しました。

同社長は一度、失った市場シェアは取り戻せないとして、シェールオイルへの対抗意識が強い事を伺わせました。

セチン社長はプーチン大統領の側近でもあり、今回の追加の協調減産に最も強く反対していた一人とされています。

同社長はOPECプラスの枠組みについてすでに意義を失ったと強調し、政治情勢や経済制裁、新型コロナの世界的な流行などが石油市場に影響を与える要因になっているとしました。

また、アメリカによる一部の産油国への制裁についても言及し、アメリカのイランやベネズエラへの制裁によって日量約300万バレルもの原油が無くなってしまい、それが原油価格の上昇要因となったとしました。

こうしたセチン氏のアメリカへの不満がプーチン政権内でも浸透して、今回の減産協議の決裂となって表れた可能性もあります。

また、一部では、今回の協議不調はロシアとサウジアラビアとの関係強化が期待したほど進まなかったこともあるとされています。

いくらアメリカが中東への関与を弱めたと言っても、すぐにサウジがロシアになびくという事にはならなかったのです。

こうした中、アルメディアはトランプ政権内でロシアのエネルギー企業などに経済制裁を科して市場への供給量を削減させる案を検討していると伝えています。

まだまだ原油を巡る戦いは終わりそうにありません。

アメリカ、サウジとロシアの仲介用意

2020年3月20日、トランプ大統領は原油生産量をめぐるロシアとサウジアラビアの対立について仲介する用意がある旨の発言をしました。

急激な原油安が国内のシェールオイル業者の収益に打撃となることを踏まえ、仲裁に意欲を示したわけです。

トランプ氏は原油価格の下落に関して偉大な産業を傷つけると語り、シェールオイル業者の収益を圧迫することに懸念を表明し、極端な価格競争に歯止めをかけるべきだとの見方を示しました。

サウジアラビア、最高水準の原油供給を数か月継続

2020年3月18日、サウジアラビアは国営石油会社サウジアラムコに対し今後数カ月にわたり原油供給を過去最高水準の日量1230万バレルに維持するよう指示したと述べました。

サウジは今月、、月の原油供給を同水準に引き上げると発表したほか、原油輸出量もモ月から日量1000万バレル以上に増やす計画を明らかにしていました。

サウジ、過去最大規模の輸出量を見込む

サウジアラビアは4月から5月にかけて石油輸出を日量約25万バレル引き上げる計画で、輸出量は日量1000万バレルを超え、過去最大規模に達する見込みです。

2020年3月17日、サウジのエネルギー省は

「ファディリのガスプラントで生産されるガスを日量約25万バレル相当の国内石油消費に回していたが、それを輸出向けに活用する事で原油輸出を今後数カ月間は日量1000万バレル超に引き上げることが可能になる」

と説明しています。

原油先物価格が30ドル割れ

原油価格の下落が続いています。

1バレル=30ドルを下回る場面も出ています。

新型コロナウイルス懸念と、それに伴う世界的なリセッション懸念が膨らんだ結果です。

北海ブレント先物LCOc1の清算値は3.80ドル(11.2%)安の1バレル=30.05ドルで、一時29.52ドルまで下落し、2016年1月以来の安値を付けました。

WTI原油先物CLc1は3.03ドル(9.6%)安の1バレル=28.70ドルと、16年2月以来の安値となりました。

【WTIの推移2020年2月17日~3月16日(出所:TradingView)】

サウジアラムコが設備投資計画を下方修正

サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコが、2020年の支出計画を下方修正しています。

自らが仕掛けた原油価格戦争が響いていることを示すサインかもしれません。

アラムコは2020年の設備投資額が250億-300億ドルとなり、来年以降の支出計画については検証中だと発表しました。

同社は新規株式公開の目論見書で20年の設備投資は350億-400億ドルを計画していると公表していました。

シェール企業標的の増産が市場の不安定要素に

ロシアとサウジが狙いを定めるのアメリカのシェールオイル落としですが、実際にそうなるとグローバルな景気低迷が長引く可能性もあります。

採掘技術が向上したとはいえ、シェールはサウジの大規模油田に比べ生産コストが高く、1バレル30ドル台前半では多くの油井が採算割れで、新規開発の減速は避けられません。

トランプ大統領は有権者が嫌うガソリン高を避けるため、今回の原油相場の下落も消費者にとっていいことだと発言していますが、シェール増産によって世界のエネルギー市場での覇権をめざすトランプ政権のもくろみも狂う可能性があり、それがどういった影響をマーケットに及ぼすか分からない状況です。

産油国が一斉増産

産油国による市場シェアの争奪戦が本格化しています。

協調減産をやめたサウジアラビアとロシアに続き、アラブ首長国連邦やイラクが生産を増やしたり、売値を下げたりしています。

OPECプラスの協調減産が決裂したことで、OPEC自体の協調もくずれてしまいました。

新型コロナウイルスの感染拡大で需要が減るなか、原油価格には下押し圧力が増しています。

産油国の信用リスク懸念が浮上

原油価格の急落などを背景に、産油国の信用リスク悪化を懸念する声が上がっています。

実際に主な産油国の債券価格は急落しています。

原油価格下落と原油需要鈍化によって産油国の財政状況悪化と通貨安が起き産油国のクレジットが危ぶまれています。

外貨獲得手段が主に原油輸出であるアンゴラ、イラク、スリナム、ガボンなど10数ヵ国は特に懸念されています。

因みに減産反対を表明したロシアの債券価格自体も下落していて、自らも苦しめる状態となっています。

サウジアラビアについては債務残高が低水準で、外貨準備高に加え巨額のソブリンウェルスファンドがショックをある程度吸収することが期待されており一定程度は大丈夫でしょう。

しかし、ファンドの投資先には注意も必要です。

アメリカ当局も原油価格予想を大幅引き下げ

2020年3月11日、アメリカのエネルギー情報局は2020年の原油の平均価格の予想をこれまでより31%引き下げました。

背景

新型コロナウイルスの感染拡大による需要の減少に加え、サウジアラビアなど主要産油国が増産競争を始める方針を示した事情を反映しました。

アメリカの2020年の原油生産量の見通しは1.6%下方修正しました。

WTIの先物価格は、2020年の平均価格の予想を1バレル38.19ドルに引き下げました
因みに2月時点では同55.71ドルを見込んでいました。

シェール企業は生産削減を加速

原油価格の急落を受け、シェールオイル生産企業が設備投資の抑制を加速させているようです。

将来の生産削減の可能性もあるでしょう。

過去3年にわたり、OPECプラスは価格維持のため減産を実施してきました。

これにより米シェール企業は生産を拡大しシェアを拡大し、アメリカは日量1300万バレルで世界最大の産油国となりました。

ただ、いくつかのシェール企業は、投資家の要求を満たすほどの利益をあげていないのが現状です。

シェール企業が直接的なコストをカバーするには少なくとも1バレル=40ドル前半の価格が必要とされており、もし原油価格が30ドル台前半になってしまうと多くのシェール企業が倒産する可能性があるとの報告もあります。

他のOPEC諸国は価格競争に警鐘

ロシアとサウジアラビアがシェアを優先して原油の価格競争を行う事について、他国が懸念を表明しています。

OPEC加盟国で産油量が2番目に多いイラクは、原油安を受け、供給過剰は生産国のためにはならないとのコメントを発表しています。

アルジェリアは他の産油国との協議後市場のバランスを取るための迅速な決断が必要とコメント。

ナイジェリアも、減産について再び協議を行う必要があるかもしれないと指摘しています。

サウジ、1バレル25ドルで供給

サウジアラビアが欧州市場に安い原油を大量に供給し始めています。

サウジはロシア産原油の石油精製大手に対抗し、原油を最低1バレル25ドルで販売しています。

もちろんロシアが追加減産に反対したことを受け、サウジは対抗措置として生産を増やし過去最高水準の原油を供給することで対抗しようとしています。

ロシアも増産で対抗

2020年3月10日、ロシアも原油増産を警告する一方でOPECとの一段の協力は可能との見解も示しました。

ロシアのノバク ・エネルギー相近い将来に最大で日量50万バレルを増産することは可能だと述べました。

ノバク氏の発言直前には、サウジアラムコが4月に過去最大規模の原油を供給すると発表し、価格戦争をエスカレートさせていました。

ノバク氏はその上で

「必要に応じて、取り得る手段はいろいろあり、減産や増産はそれに含まれる。新たな合意を結ぶこともあり得る」

と述べました。

ロシア内ではOPECとの協調体制に、国内最大の石油会社のロスネフチが強く反対し、これに対し第2位のルクオイルなど他の石油会社は協調に前向きとされています。これらの間での調整も必要かもしれません。

次回のOPECプラス会合は5月か6月に予定されており、市場の動向をあらためて評価する機会になり得るとも述べました。

サウジ、原油を2割増産

2020年3月10日、サウジアラムコは現在およそ日量970万バレルの石油生産を2割強引き上げて、4月に日量1230万バレルを市場に供給すると発表しました。

OPECプラスでの減産協調の話し合いが決裂したことを受けて、高コストの生産者からシェアを奪う方針を鮮明にしました。

能力の限界近くまで生産を増やすとともに、国内外に備蓄する石油も放出する方針とみられます。

原油価格は1バレル:20ドル以下もあり得る?

2020年3月9日、あるアメリカの金融機関が原油価格が将来的に1バレル=20ドルを下回るとの見方を示しました。

OPECプラスの協調減産を巡る交渉が決裂し、サウジアラビアが価格競争を開始したことを受け、大手銀行の間で原油価格見通しの下方修正が相次いでいます。

IEA、コロナウイルスの影響で石油需要11年ぶりに減少と予測

2020年3月9日、IEAは新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2020年の世界の石油需要予測を大幅に引き下げました。

前年比で日量9万バレル減と米金融危機後の09年以来、11年ぶりに通年でマイナスとなる見通しです。

IEAは前回2月13日時点では、20年の石油需要が前年比で日量82万5000バレル伸びると見ていました。

下方修正の幅は日量91万バレルあまりと、世界需要の1%弱にあたり、新型コロナが世界に拡散して世界景気への打撃が強まる見通しとなったことを反映したものです。

IEAは、

「過去数週間で新型コロナウイルスは中国の医療・保健問題から世界的な緊急事態へと発展しており、新型コロナの封じ込め対策は、国内外を問わず世界各地の輸送量を大幅に減少させた」

と説明しています。

悲観的なシナリオでは、今年の世界需要は日量73万バレルの減少が見込まれるとの事です。

このシナリオは新型コロナの影響を受けている国の回復が良くなく、同時に欧州やアジアでさらに拡大することを想定しています。

一方で中国で迅速に収束する楽観的シナリオでは、今年の世界燃料消費が日量48万バレル増加すると推計しています。

ロシアの協調減産拒否は打倒シェールが狙い?

OPECとの協調減産強化を拒否したロシアの狙いはシェール企業つぶしにあると見られます。

原油価格が下がり、シェール企業の損益分岐点に近づいた現状をみて、ロシアはサウジアラビアが率いるOPECとの決別を決めたというわけです。

シェール企業の経営は60ドル前後なら多くが安定しますが、30ドル台まで下がると大手の一部しか採算にあわないと言われています。

北海ブレント先物は3月9日に一時1バレル30ドル台に急落しましたが、予算上の原油価格はロシアが同42.40ドル、サウジが同60ドル前後だとみられています。

ロシアは高コストのサウジに付き合うより、「強敵」に育ったシェール企業を攻撃する方が得策だと判断したのでしょう。

実際、OPECとOPECプラスによる生産抑制はアメリカのシェールオイル企業に何度も命綱を投げる格好になり、これらのシェール企業は苦境を生き延び、後に再び生産を拡大してきました。

ロシアが減産拡大に反対したことは、原油価格を市場が調整する事を許すという決断ですが、これは長期的には、ロシアだけでなくサウジとOPECを助ける判断となるかもしれません。

原油市場は25%近く下落

2020年3月9日のニューヨーク原油先物相場は前営業日に続いて急落しました。

29年ぶりの大幅安です。

新型コロナの影響で需要減少が見込まれるところに加え、OPECプラスでの減産協議が決裂し、サウジとロシアがそれぞれ増産の方針を表明した事で価格戦争への懸念が広がりました。

WTI先物4月限は10.15ドル(25%)安の1バレル=31.13ドルで終了し、北海ブレント5月限は24%安の34.36ドルで終わりました。

【WTIの推移(3月4日~9日)(出所:TradingView)】

減産合意できず、サウジ一転大幅増産の計画

OPECプラスでの減産協調が不調に終わり、サウジアラビアは自主的な減産を取りやめ、石油増産に転じる見込みです。

2016年ごろから実施する価格下支えの取り組みをやめてシェア重視の戦略に転換したもようです。

これが石油価格下落に拍車をかける可能性があり、アメリカのシェール業者にも影響を与える可能性があります。

サウジは現在日量970万バレルの生産量を4月に日量1000万バレルを超す水準まで引き上げる方針のようです。

今後、生産能力いっぱいの日量1200万バレルまでの増産の可能性も非公式に示唆しています。

サウジは石油価格の引き下げも決めました。

国営石油会社サウジアラムコは4月の日本を含むアジア向け軽質油の公式販売価格(OSP)を1バレルあたり6ドル引き下げます。

米国向けを7ドル、欧州向けを8ドル引き下げる方針でそれぞれ10%を超える大幅な値下げとなるもようです。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、原油需要が損なわれる状況で、サウジが供給拡大に動けば国際原油市場が混乱する恐れがあります。

ロシア、追加減産を拒否 原油先物は9%下落

2020年3月6日、OPECプラスは減産量を追加する案や、3月末に期限を迎える現行の枠組みの延長についても協議したものの合意できませんでした。

新型コロナウイルスが石油需要に影を落とすなか、主サウジアラビアが減産強化を主張したものの、石油市場でシェア低下を恐れるロシアが反対し溝が埋まりませんでした。

協議が不調に終わったと伝わると、北海ブレント原油先物は6日に一時、前日比9%安の1バレル45ドル台まで下落しました。

【ブレント原油価格の2020年3月3日~6日の推移(出所:TradingView)】

OPEC、150万バレルの減産で合意

2020年3月5日、OPECは臨時総会で4~6月に日量150万バレルの大幅な追加減産を実施する案で合意したようです。

ただ、ロシアの協調が条件とされており、6日の非加盟国を含めたOPECプラスでの協議で最終決定する予定です。

事前の実務者会合が提案した日量60万~100万バレル程度の減産案にさらに上積みした形となり、大幅な追加減産に消極的な姿勢を示してきたロシアの出方が焦点となります。

OPECは、原油生産の追加削減に抵抗するロシアの同意を待たずに大幅な減産を勧告するという賭けに出たわけです。

OPECプラスは現在、2018年10月を基準に日量170万バレルの減産を実行しています。

これに加えてサウジが自主的な対応として日量40万バレルを減産しています。

ここに150万バレルを上積みすると、合計の減産量は日量360万バレルで、これは世界の供給の3.6%に相当します。

内訳はOPECが日量100万バレル減産し、OPEC非加盟の主要産油国が50万バレル減産する、と言うもののようです。

マーケット関係者は、OPECプラスが今回の合意を実行できたとしても、規模が小さ過ぎ、タイミングも遅過ぎるとして、効果は限定的との見方を示しています。

コロナウイルスでによる原油価格急落でシェール業者は苦境

新型コロナウイルスの感染拡大による原油価格急落を受け、アメリカのシェールオイル採掘各社は存続に必死のようです。

ムーディーズは今後4年間で償還期限を迎えるシェール業界の社債860億ドル相当のうち、ジャンク級のそれが6割以上を占めていることを明らかにしました。

つまり、シェール業界でデフォルトが起きるリスクが高まりつつあるという事です。

OPECは今回こそ、米社撃退計画をやり遂げなくてはならない。ライスタッドのアブラモフ氏はWTIが40ドルに下がっても「供給に影響が及ぶには数カ月かかるだろう」との見通しを示している。

実際に、1バレル50ドルでは、アメリカのシェール業者の多くは採算が取れないと言われています。

シェール業界としては今がまさに正念場になりつつあるといった所でしょうか。

OPEC、100万バレルの減産を検討

OPECはウィーンで5日に開く臨時総会と、6日のOPECプラスの会合で、低迷する原油価格を下支えするため、協調減産の幅を100万バレル程度追加する案を検討するようです。

新型コロナウイルスの感染拡大による世界の生産活動への打撃が深刻なためです。

OPECを率いるサウジアラビアは減産幅を日量100万バレル程度、追加して広げたい立場とみられます。

輸出市場でのシェア低下を懸念するロシアなどがどう反応するかが注目されます。

OPECプラス、一段の減産を検討

OPECプラスは、今月の会合で一段と大幅な減産を検討するように勧告しました。

新型コロナウイルスが世界経済に与える影響は大きくなっている為です。

2020年3月3日の会合後に日量60万-100万バレルの供給削減を提案したと、産油国代表が明らかにしたものです。

減産規模は先月の勧告を上回るが、ウイルス感染拡大で損なわれた需要には届かないとの推計もある。

ウイルスがパンデミックになるとの脅威が広がる中、前例のない課題を突きつけられた形です。

燃料消費の伸びが今年はゼロになる可能性もあり、原油価格は先週に週間ベースで世界金融危機以来の大幅安を記録しています。

原油相場、大きく下落

2020年3月2日、WTI先物が一段安となり、一時3.2%安の1バレル=43.32まで下げました。

WTI先物4月限は、一時1.16ドル安の43.60ドルで取引され、ブレント先物5月限は69セント安の48.98ドルとなっています。

ただ、その後は戻りを試す展開になっています。

2020年2月

原油先物、週間ベースで4年ぶりの下げ幅

2020年2月下旬、原油先物は6日続落し、1年超ぶりの安値を付け、週間では2016年以降で最大の下げとなりました。

新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済を鈍化させ、原油需要が打撃を受けるとの懸念からです。

北海ブレント先物は5月限LCOc1の清算値が2.06ドル(4.0%)安の1バレル=49.67ドと、2017年7月以来の安値を付けました。

WTI原油先物CLc1は2.33ドル(5.0%)安の44.76ドルと、終値ベースで2018年12月以来の安値となりました。

週間では北海ブレントが約14%安で2016年1月以来の大幅な下げ、WTIは16%超下落し、2008年12月以来の大きさとなりました。

ロシア、協調減産へ傾く

ロシアはOPECプラスが提起する協調減産に協力する方針に傾きつつあるようです。

理由

原油供給の過剰が拡大している事や、ルーブル高が予想されること等が理由と思われます。

OPECプラスは、石油市場を下支えるため、日量210万バレルの減産を1年以上続けており、その減産合意は3月末に期限を迎えます。

OPECは、新型コロナウイルスの影響から、生産抑制の延長と減産幅拡大を提言しています。

スイスの資源商社、コロナウイルスの影響で日量30万バレル減少を予想

 スイス資源商社トラフィグラは、2020年の世界石油需要の伸びが新型コロナウイルスによる肺炎拡大の影響で日量30万バレル減少し、同100万バレル程度になるとの見通しを示しました。

ただ、その需要減は主に前半に集中し今年下半期に需要が大きく増加するとも予想しています。

加えて、今年下半期に中国での景気対策が同国の産業需要拡大をもたらすと見込みました。

IEA、コロナウイルス問題を理由に世界の石油需要を下方修正

2020年2月13日、IEAはコロナウイルス問題に関する中国経済への打撃を理由に、世界の石油需要が1ー3月期に約10年ぶりに減少するとの見通しを示しました。

IEAは新型ウイルス感染の影響は今年いっぱい続くと予想していますが、危機は進行中であり、現段階で影響を正確に予測するのは困難だともレポートで記しています。

原油先物、3%上昇

2020年2月12日、原油先物が約3%上昇しました。

理由

新型コロナウイルスの発生源の中国で感染者数の増加が鈍化したことで、世界第2位の原油消費国である中国の原油需要が回復するとの期待が高まったことが背景のようです。

北海ブレント先物LCOc1は 1.78ドル(3.3%)高の1バレル=55.79ドル、米WTI原油先物CLc1は1.23ドル(2.5%)高の51.17ドルとなりました。

清算値としては1月以来の高値です。

OPEC、世界の原油需要見通しを引き下げ

2020年2月12日、OPECは新型コロナウイルスによって中国の原油消費が落ち込むと見て、世界の石油需要見通しを引き下げました。

OPECプラスが最近、減産を勧告したものの、供給超過の懸念が再び強まっている状況です。

OPECは今年1-3月の石油需要見通しを日量44万バレル、3割余り引き下げました。

OPECプラスは2019年12月、日量170万バレルの協調減産を今年3月末まで実施することで合意していますが、今回のコロナウイルス問題で原油需要の減退が予想される中、OPECプラスは協調減産規模を暫定的に日量60万バレル拡大することを検討していました。

これについてはロシアがどう対応するかにかかっています。

原油、一年ぶりの安値

2020年2月10日の取引で原油先物が下落し、約1年ぶりの安値を付けました。

新型コロナウイルス感染拡大による中国の需要減退への警戒感が圧迫しました。

ロシアがOPECなどとの協調減産の拡大に参画するかが注目されています。

清算値は北海ブレント先物LCOc1は1.20ドル(2.2%)安の1バレル=53.27ドル。

これは2018年12月28日以来の安値となります。

【北海ブレントの原油価格の推移(2019年2月10日~2020年2月10日)(出所:TradingView)】

米WTI原油先物CLc1も0.75ドル(1.5%)安の49.57ドルと、昨年1月7日以来の安値を付けました。

ロシア、協調減産に関する立場の明確化を回避

2020年2月7日、ロシアのノバク・エネルギー相はOPECプラスの協調減産の拡大にロシアが参画するか決定するために時間が必要と述べました。

まだ政府内でも意見の統一が取れていないのでしょう。

新型コロナウイルスの感染拡大による原油需要への影響に対応するため会合を開いていたOPECプラスは、協調減産規模を暫定的に日量60万バレル拡大することを提案し、ロシアのラブロフ外相もこれに支持を表明したと伝わっていました。

ただノバク・エネルギー相は、

「市場動向の分析に数日必要になる。ロシアの立場を現時点で示すことはできない。来週には表明できる可能性がある」

と述べ、この時点での立場の明確化を避けました。

追加減産、ロシアの承認待ち

OPECプラスが協調減産規模を暫定的に日量60万バレル拡大することを検討しているようです。

新型コロナウイルスの感染拡大による原油需要への影響に対応するため。現在、この提案に対するロシアの承認を待っているという事です。

原油価格、新型コロナウイルスのワクチン報道で上昇

2020年2月5日、原油先物は約2%上昇しました。

新型コロナウイルスのワクチン開発が大きく進展したとの一部報道を受けて上昇しました。

OPECプラスが新型コロナウイルスの対応策を引き続き協議したことも原油価格を支援した模様です。

北海ブレント先物LCOc1の清算値は1.32ドル(2.5%)高の1バレル=56.46ドル、WTI原油先物は1.14ドル(2.3%)高の50.75ドルとなり、両先物とも取引時間中には4%超上昇する場面がありました。

新型コロナウイルスの影響で石油需要は▲0.5%?

2020年2月4日、石油大手のBPは新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により2020年の世界原油需要は最大0.5%押し下げられるとの見方を示しました。

中国における影響はさらに大きく、需要はこれまでに日量100万バレル程度落ち込んだとの見方を示しました。

別のメディアによれば、中国では消費量の2割にあたる日量300万バレルの需要が減っているという情報も伝わっています。

これが本当ならば世界需要の3%に相当する規模です。

OPECプラス、新型コロナウイルスの影響について中国と協議

OPECプラスは、新型コロナウイルスが原油需要にどのような悪影響を及ぼし得るか緊急調査を行っており、この問題に関して中国と話し合ったようです。

2020年2月3日のニューヨークの原油相場は約1年ぶりに1バレル=50ドルを下回りました。

世界最大の原油輸入国である中国の燃料消費が最大20%程度落ち込むと見られたためです。

OPECは今回のウイルスが石油消費にどう影響するのかに関して2つのシナリオを準備しているようですが、詳細は明らかになっていません。

原油先物、1年ぶりの安値

2020年2月3日の取引で原油先物が下落し、昨年1月以来の安値を付けました。

新型コロナウイルス感染拡大が中国の原油需要に影響するとの見方や、OPECプラスが協調減産の拡大を検討しているとのニュースが売りにつながったようです。

【WTIの推移(2019年2月3日~2020年2月3日)出所:TradingView】

OPECプラス、更なる減産を検討

OPECプラスが、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大で原油需要に影響が及ぶ可能性があるとして、協調減産の規模の日量50万バレルに拡大する事を検討しているようです。

2020年2月4日-5日に、OPECプラスは新型コロナウイルスの感染拡大の影響について協議するためにウィーンで会合を開催します。

これを受けOPECプラスは、3月5ー6日に予定されている閣僚会議を今月14─15日に前倒しして実施することを検討しているようです。

2020年1月

コロナウイルス懸念で3か月ぶりの安値

2020年1月30日の原油先物相場は下落し、3カ月ぶりの安値を付けました。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い経済の落ち込みが懸念される中、売りが優勢になった事が背景です。

新興国債券ファンド、石油生産会社への投資を減らす方針

ある運用会社は、新型コロナウイルスで世界経済成長が失速しする懸念が高まっており、新興国市場債券ファンドでの石油生産会社への投資額縮小を検討していると述べました。

石油市場では、中国の新型肺炎発生によって、供給が潤沢な時期に原油需要が減退するとの懸念に見舞われていましたが、1月28日に原油価格が6日ぶりに反発したことで、懸念は若干後退していました。

1月の産油量は10年ぶり低水準

OPECの2020年1月産油量は平均で日量2835万バレルと昨年12月改訂値から64万バレル減少し、約10年ぶりの低水準となったようです。

サウジアラビアなど湾岸諸国が新たな減産協定の下で想定以上の減産を実施したほか、港湾や油田の封鎖によってリビアの産油量が減少した事が要因です。

OPECの新たな減産量は日量約117万バレルで、イラン、リビア、ベネズエラを除く加盟10カ国で実施されます。

コロナウイルスで需要減との見込みから大きく下げる

2020年1月27日、原油先物は2%程度下落し、数カ月ぶりの安値となりました。コロナウイルスの拡大で住民の移動が制限されており、原油需要が減少するとの観測からです。

北海ブレント原油1バレル=59.57ドルで、一時2019年10月以来の安値となる58.68ドルまで下げました。

サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は

「(市場は)主に心理的な要因で動いている。世界の石油需要への影響は非常に限られるものの、一部の市場参加者が極めて悲観的予想をしている」

と述べました。

シェールの開発が鈍化

アメリカのシェールオイルの開発が鈍化しているようです。

足元の掘削装置(リグ)の稼働数は最近のピークより2割以上減っています

原油を採掘するリグの稼働数は油井の開発ペースを示し、将来の生産量を測る目安になります。

環境を重視する投資家の化石燃料離れも開発資金の調達も難しくしているようです。

シェール勢はOPECが協調減産しても生産を拡大してきましたが、油価の長期低迷で結果的に生産抑制で同調し始めています。

全米の石油リグの稼働数は1月25日時点で676基。

2019年6月に800基を割り込んでから下げ足を速め、最近のピークだった2018年11月より24%減った数値となっています。

協調減産、OPEC非加盟国とも協力

OPECが非加盟国との協調減産を強化する姿勢を見せ始めています。

サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は、3月上旬に非加盟のロシアなどと開く会合で「追加減産も選択肢になる」と発言したり、新たにブラジルが協調減産に参加する可能性も出てきています。

ただ、新型肺炎が新たな世界経済のリスクとなるなど、原油価格にどこまで影響を与えられるかは分かりません。

今後の見通し

新型コロナウイルスの感染拡大を受け中国の原油需要が大きく落ち込んだ場合は、現在の協調減産の期限を少なくとも6月まで3カ月間延長する意向のようです。

これに加えて減産規模拡大の可能性もあるとしています。

ロシアとOPECの協調減産は長期継続?

2020年1月17日、ロシア3位の石油生産会社ガスプロムネフチのヤコブレフ第1副社長は、ロシアとOPECとの協調減産が長期的に続くとの認識を示しました。

同氏は、OPECプラスが、ロシア産ガスコンデンセートについて協調減産の対象から除外したことを歓迎しました。

ガスプロムネフチはガスコンデンセートの生産を拡大できるわけです。

ロシアとしては、自分たちに害が起きなければ協調減産をしてもらって構わないというスタンスは変わりません。

米中合意で原油取引のフローが変わる可能性

 米中の第一段階の合意により、中国がアメリカのエネルギー製品の輸入を大幅に拡大する事で世界的に原油を取り巻く取引フローが変わるかもしれません。

1月15日に署名した米中合意では、今後2年で524億ドルのアメリカエネルギー製品を追加購入することになっています。

この水準は、中国による原油輸入が大幅に増えなければ達成できないという事です。

加えてアメリカ産原油の輸入急増に対応するために、中国の輸入業者はブラジルやノルウェー、西アフリカなどから原油輸入を減らす必要があると考えられ、これが原油市場に変化を引き起こし、世界中に広がる可能性があるという事です。

原油市場が中国一国に振り回されてしまう可能性が少し高まりつつあるという事でしょうか。。。

中国の原油輸入及び石油精製品輸出の向上が新しいリスクに

中国の原油輸入と精製された燃料輸出は昨年急増しましたが、これが原油市場の新たなリスクと考えられ始めているようです。

国際エネルギー機関は2019年の世界の原油需要の伸びを日量120万バレル程度と見積もっており、中国がこの大半を占めるとの試算も出ています。

要因

精製能力拡大は中国の原油輸入が高止まりする構造的要因となっています。
中国は原油輸入を増やすかたわら、石油製品の輸出を増やしています。
2019年1-11月の石油製品輸出は日量140万バレル前後と、前年同期比14%も増加しました。
中国の精製燃料の輸出が増えると、日本を含む他の国の原油精製ビジネスに影響を与える可能性があり、更にそうした国々の原油需要を奪う可能性も出てきます。

2020年の原油供給は潤沢で需要の伸びは弱い

2020年1月10日、国際エネルギー機関のビロル事務局長は2020年の世界石油市場は供給が潤沢になる見込みで、需要の伸びは引き続き弱くなり、価格を抑える可能性があるとの見方を示しました。

局長は

「需要の伸びは日量100万バレル強になると見込んでいて、これまでの水準と比較すると弱い伸びにとどまる可能性がある」

としました。

一方、予想される供給の余剰分は同100万バレルと、世界市場で潤沢な供給が確保される見通しだと語っています。

中東の緊張の高まりで引き続き原油高い

2020年1月6日、原油相場が一段高となり、北海原油代表油種ブレント先物は1バレル=70ドル台に乗せました。

イランのソレイマニ司令官をアメリカ軍が空爆で殺害したことを受け、イランがサウジアラビアを再び攻撃する恐れがあると米当局が警告し、中東情勢の緊張が高まった事が直接の要因とされています。

【2020年1月2日~6日までのWTI推移(出所:TradingView)】

原油が3か月ぶりの高値水準

2020年1月3日、原油価格が3カ月超ぶりの高値水準に上昇しました。

背景

アメリカによるイラン革命防衛隊の司令官を殺害を受け、中東地域での紛争激化により世界的な原油供給が混乱するとの懸念が強まった為です。

北海ブレント先物LCOc1の清算値は3.6%高の1バレル=68.6ドル。

一時69.5ドルまで上昇し、2019年9月中旬以来の高値となりました。

【2020年1月3日前後の北海ブレント油推移(出所:TradingView)】

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