【最新】中国の統計・データに関するまとめ

中国経済は世界第二位の経済大国として、その景気動向が世界全体に影響を与える為、注目されています。

もちろん、中国株式に投資をしている人はもちろんのことだと思います。

ここでは、中国に関する本ブログ(人民元と中国株で儲けたい方へ 中国投資情報ひとまとめ)だけでは書ききれないより細かめな数値の所も含めて記述していく事にします。

過去の経緯は網羅的に以下からご覧いただけます。

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2022年5月

不動産販売、16年ぶりの大幅減

4月の中国の不動産販売は金額ベースで前年比46.6%減となり、2006年8月以来の大幅な減少を記録しました。

新型コロナウイルスの流行に伴うロックダウンが響きました。

3月は26.17%減でした。

1-4月の不動産販売は、金額ベースで前年比29.5%減でした。

中国では今年に入り、80都市以上で補助金、住宅ローン金利・頭金の引き下げといった需要喚起策が導入されましたが、上海市など多くの都市では新型コロナの行動制限が長期化しており、見通しは依然芳しくありません。

ゴールドマン、中国の成長率予想を下方修正

ゴールドマン・サックスは5月18日、今年の中国経済について、成長率見通しを4%に引き下げました。

従来予想は4.5%でした。

4月の経済統計が予想より悪かったことを理由に挙げています。

同行のエコノミストらはリポートで、中国のGDPは4-6月に前年同期比1.5%増にとどまると予想しました。

これまでは4%増と見込んでいました。

年間成長率見通しは新型コロナウイルスの感染拡大がほぼ抑えられ、不動産市況が好転し、政府がインフラ支出を増やすという前提に基づいていると説明しました。

ゼロコロナで上海の経済活動は半減

ロックダウンに踏み切った中国・上海市の4月の経済活動は前年に比べほぼ半減しました。

生産が前年同月比6割減、小売りと不動産開発は5割減になりました。

上海市は6月に封鎖を解除する見通しですが相当なダメージです。

新型コロナウイルスを抑え込む「ゼロコロナ」政策で受けた打撃を軽減するため、政府は中小・零細企業向けに1400億元(約2兆7000億円)相当の税の減免を実施する方針です。

4月の主要経済指標はロックダウンにより軒並み悪い

2022年5月16日に4月の主要経済指標が発表されました。

小売売上高は前年同月比マイナス11.1%の減少と、市場予想であったマイナス6.6%減少や、3月のマイナス3.5%減少を大幅に下回りました。

生産活動を反映する鉱工業生産も前年同月比マイナス2.9%の減少と、市場予想、前月を下回っています。

固定資産投資については年初来同期比6.8%増と、前月の9.3%増から減速するも、市場予想の7.0%増を小幅に下回るにとどまりました。
中国の4月の主要経済指標は軒並み市場予想を下回り、景気減速が明確となった形です。
雇用も悪化しています。
失業率は6.1%と6カ月連続で前月を上回りました。
このうち、16~24歳の若年失業率は18.2%と、過去最悪を更新しています。
今夏には1000万人超の大学卒業生らが労働市場に入る予定ですので、若年失業率は一段と高まる公算が大きいと言えます。
減速の背景は上海市のロックダウンなど新型コロナウイルスの封じ込めを狙う「ゼロコロナ政策」で経済活動が抑制されたためと見られます。
このままいくと、4-6月のGDPは一昨年1-3月以来の前期比マイナス成長となる可能性も高く、世界経済にも影響を与える可能性があります。

香港が成長予想を下方修正

香港政府は5月13日、新型コロナウイルス対策の規制や金利上昇の影響を踏まえ、今年の経済成長率見通しを下方修正しました。

政府は現在、2022年の域内総生産(GDP)成長率を1-2%と想定しています。

これまでは2-3.5%と見込んでいました。

ファイナンス活動が大きく落ち込む

中国経済のファイナンス活動は4月に大きく落ち込んだようです。

新型コロナウイルス対策のロックダウンで経済活動が混乱し、借り入れ需要が弱まったようです。

中国人民銀行が5月13日発表した4月の経済全体のファイナンス規模は9100億元(約17兆3000億円)と、2020年2月以来の低水準です。

これは予想値の2兆2000億元を大きく下回る数値です。

インフレ率が5か月ぶりの大きさ

5月11日発表となった2022年4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.1%上昇しました。

伸び率は3月より0.6ポイント拡大し、5カ月ぶりの大きさとなりました。

新型コロナウイルスの感染を徹底的に抑え込む政府の「ゼロコロナ規制」で物流が混乱し、生鮮野菜など食品やガソリンが物価を押し上げています。

食品全体では前年同月を1.9%上回っており、中国人の日常生活にゼロコロナ政策の副作用が出てきています。

ロックダウンの影響で貿易統計は低迷

5月9日発表された2022年4月の貿易統計(ドル建て)によると、輸出は前年同月比3.9%増で、3月の14.7%増から失速しました。

上海市の都市封鎖(ロックダウン)など新型コロナウイルス対応の厳格な行動制限で物流が混乱し、電化製品の生産や出荷が滞った事が影響しました。

輸入も横ばいにとどまり、内需の低迷も映し出しています。

2022年4月

ロックダウンで景気減速に拍車

4月30日、4月の製造業購買担当者景気指数(PMI)と非製造業のビジネス活動指数が発表されました。

製造業が前月より2.1ポイント低い47.4、非製造業が同6.5ポイント低い41.9でした。

ともに2カ月連続で50を下回り、経済が「縮小」したことを示しました。

いずれも、新型コロナの打撃を初めて受けた20年2月以来の低さです。

主因はモチロン2022年3月末から続く上海市の都市封鎖です。

新規感染者数は減少しつつあるものの、今なお4割超の住民が自宅もしくはマンション敷地からの外出を禁止されている状況です。

最大の経済都市でビジネス活動がほぼ止まり、物流が混乱したのです。

ロックダウン強化でGDP1%押し下げも

 中国北京市で新型コロナウイルスの大規模検査が大半の地区に拡大したことを受け、ロックダウンが導入された場合の経済への影響に懸念が生じています。

当局は住民に対し、4月30日ー5月4日の労働節休暇に北京から離れず、集まりを避けるよう求めています。

北京封鎖による経済的影響は製造業が集積する上海封鎖の影響より小さいと思われ、職種のほとんどで在宅勤務が可能なため、企業への影響は小さいと思うともいわれています。

一方、一部では北京と上海の2都市が封鎖された場合、第2・四半期の中国GDPは1%押し下げられる可能性があると予想されています。

3月の統計データ

コロナ対策の厳格化によって3月の統計数値は悪化しました。

3月の小売売上高は前年同月比▲3.5%とマイナスに転じました。

1~2月の平均値である年初来の前年同期比+6.7%と比べると大きく減速しています。一部都市のロックダウンにより個人消費が落ち込みました。

3月の鉱工業生産は前年同月比+5.0%とプラスでしたが、1~2月の年初来前年同期比の+7.5%から減速しています。ロックダウンに伴う工場稼働率低下等の影響を受けました。

一方、1~3月の固定資産投資は前年同期比+9.3%と、比較的堅調と言えるでしょう。政府の景気対策の下でインフラ投資が+8.5%と、前月から加速した事が背景です。

第1四半期GDP、予想外に加速

4月18日に発表された2022年1-3月期の実質GDP成長率は、前年同期比+4.8%と2021年10-12月期から加速しました。

1ー2月の中国経済が予想外に好調だったため、事前の市場予想である同+4.2%を上回る堅調な結果でしたが、3月以降は新型コロナウイルス感染対策の広範な規制やウクライナ戦争が打撃となり、消費や不動産市場、輸出が落ち込みつつあり、今後数カ月で景気が大幅に減速するリスクを示唆しています。

因みに、1-2月の底堅さを支えたのは投資や生産活動です。過剰投資の温床として抑制されてきた固定資産投資の一部、特にインフラ投資が回復傾向です。

ただ3月以降は、「ゼロコロナ規制」が最大の足かせとなっており、4~6月の経済成長も減速するとの見方が増えています。

足元の感染拡大により、今年の全人代(全国人民代表大会)で設定された5.5%の成長率目標の達成には距離のある状況になりつつあります。

マンション市況、引き続き厳しい

15日発表された2022年3月の主要70都市の新築住宅価格動向によると、前月比で価格が下落したのは全体の54%にあたる38都市でした。

政府の規制緩和で資金繰り難が和らいだ不動産企業が物件の投げ売りを控え、供給面での価格下落圧力は弱まっていますが、過半の都市が値下がりしており、需要は弱いままです。

取引価格が比較的自由で市場の需給を反映しやすい中古物件でも、全体の6割超に相当する45都市で価格が下落しています。

新型コロナウイルスの感染を抑え込む厳格な行動制限などで景気の先行き不安が強まり、住宅購入に関する様子見が広がっているのです。

値上がり期待が弱まったことも需要持ち直しの足かせになっているかもしれません。

社会融資規模が拡大

4月11日発表された3月の経済全体のファイナンス規模(社会融資規模)は4兆6500億元(約91兆6100億円)と、市場予想の3兆5500億元や、前月の1兆1900億元を上回りました。

前年同月は3兆4000億元でした。

春節(旧正月)後の経済活動再開と企業や地方政府による債券発行増加が社会融資規模拡大の背景と見られます。

輸出入が予想外の数値

4月13日公表されたデータによると、3月のドル建て輸出は前年比14.7%増加し、輸入は新型コロナウイルス流行に伴う国内の規制を背景に予想外に0.1%減少しました。

輸入は2020年8月以来の前年比マイナスとなりました。

いずれも予想を裏切る数値となりました。

新車販売が11.7%減少

4月11日発表された3月の新車販売台数は、前年同月比11.7%減の223万台でした。

新型コロナウイルスの感染拡大で工場の休止が相次ぎ、3カ月ぶりのマイナスとなりました。

コロナの感染が拡大して、地元当局からコロナ対策の一環として工場の稼働停止が命じられたりしています。

この結果、3月の新車生産台数は9%減の224万台に落ち込みました。

不景気と物価高の二重苦

中国が景気停滞と物価高の二重苦に陥っています。

4月11日発表された3月の卸売物価指数(PPI)は前年同月比8.3%上昇し、中でも石炭や石油は約5割上昇しました。

新型コロナウイルス対応の厳格な移動制限で中国景気は停滞感を強めています。

ウクライナ情勢緊迫化に伴う資源高が企業収益を一段と悪化させ、家計の節約志向も強めかねません。

中国から資金が流出

中国から投資マネーが逃避し始めました。

2022年1~3月の外国人投資家による株・債券の売越額は、4月1日時点の集計で384億元(約7400億円)となりました。

四半期ベースで過去最大の規模になります。

ウクライナに侵攻したロシアの通貨や証券が暴落した連想から、強権的な政治・外交姿勢の中国への投資を見直す動きが広がりつつあるようです。

中国への投資を見直す傾向は長期に及ぶ可能性があります。

投資家がこれまで軽視していた政治体制や価値観の違いに目を向けつつあるためです。

中国から資金が流出する一方、政治や経済の自由度に応じて投資配分を決める「自由主義100新興市場指数」に連動するETFには2022年3月、過去最大となる5300万ドルが流入しました。

2022年3月

ウクライナ危機で中国景気が悪化

中国企業の景況感が悪化しています。

3月31日発表の2022年3月の製造業PMIは49.5と、前月より0.7ポイント下がりました。

中国景気の「拡大」と「縮小」の境目とされる50を下回るのは、電力不足が生産の足を引っ張った2021年10月以来、5カ月ぶりで、中国景気が一時的に「縮小」に転じたもようです。

ウクライナ危機に伴う資源高で採算が悪化し、生産を見合わせる動きも出ています。

ここに新型コロナウイルスの影響が加わり、世界経済の回復に水を差す可能性があります。

新型コロナの感染者数が高止まりで景気回復後ずれ

3月下旬において、新型コロナウイルスの新規感染者数は、足元4,000人台と高止まりしています。

特に上海市の市中感染が増加傾向にあり、政府は対策強化を実施しています。

期待されていた3月からの景気回復が5月以降に後ろ倒しになる可能性が高まっています。

景気回復の傾向も、持続力が不透明

中国経済が年明けから持ち直しの動きを見せ始めています。

生産や小売売上高の前年同期と比べた増加率は、1~2月期が2021年12月を上回りました。

半導体の不足感が薄れた自動車が押し上げたようです。

ただ、中国では3月に入り、新型コロナウイルスの感染が急拡大しています。

事実上のロックダウンなど強力な規制が重荷になることと、ウクライナ情勢が重荷となり、景気回復が持続するかどうか不透明です。

内訳は以下の通り。

  • 2022年1~2月期の工業生産は+7.5%と21年12月の+4.3%から拡大し、21年6月以来の大きさ
  • 小売売上高は+6.7%と21年12月の+1.7%から拡大し、21年7月以来の高い伸び
  • 全体の約1割を占めるレストラン等飲食店売上が+8.9%と21年12月の-2.2%から復調
  • 家電製品や自動車販売も回復。
  • 2022年1~2月の固定資産投資は+12.2%。このうち、全体の約6割を占める民間投資は+11.4%、また、地方政府の公共投資が動き出したことからインフラ投資は+8.1%

マンション価格の回復は遅れ

中国のマンション市場の回復が遅れています。

主要都市の新築物件は2月まで6カ月連続で値下がりし、1~2月の住宅販売面積も前年同期より1割超減りました。

雇用の回復が遅れるなかで、住宅ローンを組むのをためらう消費者も増えています。

地方政府はマンション売買の促進策を打ち出しましたが、効果が表れるまで時間がかかりそうです。

主要経済指標は良好な結果

3月15日に発表となった主要経済指標はまずまずの結果でした。

1~2月の鉱工業生産は前年同期比7.5%増と、市場予想の4.0%増を上回り生産活動の回復が示されました。

投資の動向を示す固定資産投資は前年同期比12.2%増と、市場予想の5.0%増を大幅に上回っています。

消費の動向を示す小売り売上高は1~2月が前年同期比6.7%増と、市場予想の3.0%増です。
北京五輪開催中の生産活動の制限や新型コロナウイルスに対するゼロコロナ政策の影響で減速すると見られていた中国の1~2月の経済活動は力強さを見せたと言えます。

輸出が16%増加

3月7日発表となった2022年1~2月の貿易統計(ドル建て)によると、輸出は前年同期比16.3%増の5447億ドルでした。

2桁の増加が続いていますが、伸び率は20年10月(11.4%)以来の低さとなりました。

ウクライナに侵攻したロシアとの貿易は輸出入ともに、全体の伸びを上回りました。

輸出の伸びが鈍化したのは、世界のサプライチェーン(供給網)が復旧してきた影響もあります。

新型コロナウイルスの感染は収まっていませんが、各国でも生産活動が正常化に向かっています。

新型コロナ後に中国の輸出を押し上げた代替受注が減ってきた可能性があります。

製造業が持ち直し

中国製造業の新規受注が持ち直してきたようです。

3月1日発表となった2月の製造業購買担当者景気指数(PMI)によると、新規受注を示す指数が7カ月ぶりに好不調の境目である50を上回りました。

アナリストは49.9への低下を予想していたので、想定よりも強いものだったと言えます。

地方のインフラ建設などが動き出したことが今回の数値の背景にはありそうです。

ただ、恩恵は大手や中堅に偏っています。

コスト高も加わり、中小企業の景況感は悪化が続いています。

2022年2月

高所得国の基準まで少し

2月28日に発表した2021年の国民経済・社会発展統計によると、1人あたり名目国民総所得(GNI)はドルベースで、1万2438ドル(約143万円)となりました。

GNIは1年間に個人や企業が国内外で得た所得の総額を指していて、国内で生み出した付加価値の総額を表すGDPに、海外とやり取りした利子や配当の純受取額を加えて算出したものです。

この数値が世界銀行が定める高所得国の基準(1万2695ドル超)に迫っています。

新型コロナウイルスの打撃から経済が急回復したうえ、人民元高も進み、前年比20%の大幅増となった事が背景です。

マンション価格、5か月連続で下落

中国のマンション市場が、大都市と中小都市で二極化しています。

1月の大都市の新築物件価格は前月比で上昇に転じましたが、中小都市は下落が続きました。

家を買う人に直接補助金を配るなど需要喚起策が広がっていますが、人口流出や景気回復の遅れが目立つ中小都市の市場が回復するには時間がかかりそうです。

2月21日発表となった主要70都市の新築住宅価格によると、前月より値下がりした都市は39で、2021年12月より11減りました。

各都市の価格変動率を単純平均すると、0.04%の下落です。

これは5カ月連続のマイナスですが、12月の0.28%より水準としては和らぎましだ。

節約志向でインフレ率0.9%の上昇に鈍化

2月16日発表された2022年1月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.9%上昇と伸びが鈍化しました。

2カ月連続で伸びは鈍化しています。

食品やエネルギーなど必需品のコスト負担が和らいだことが背景にありそうです。

ただ生活用品やサービスの価格も伸びが緩やかで、家計の節約志向を物語っていると言えるでしょう。

CPI上昇率は21年11月の2.3%から1.4ポイント下がりました。

生鮮野菜が下落に転じたほか、中国人の食卓に欠かせない豚肉の値下がり幅が広がっています。

ガソリンなど交通燃料も価格上昇が落ち着いてきています。

2022年1月

PMI、景気の弱さを浮き彫りに

30日発表の1月国家統計局PMIは、総じて景気モメンタムの弱さを浮き彫りにしました。

製造業においては、新規輸出受注の低下が懸念材料として浮上し、50.1と市場予想の50.0は上回ったものの、前月の50.3を下回りました。

非製造業も先月の52.7から51.1へ低下しました。

1月に新型コロナウイルスの感染が拡大する中、サービス業が再び打撃を受けたことが示された形です。

財新製造業PMIは1月が49.1と50を下回りました。財新製造業PMIには民間企業、特に中小企業が多くカバーされており、その分指数が下がったと見られます。

GDP、前年同期比で+4.0%

17日発表された2021年10~12月のGDPの伸びは前年同期比4.0%と7~9月の4.9%から鈍りました。

新型コロナウイルスの感染を徹底して抑え込む「ゼロコロナ」政策が経済活動の足かせとなっており、22年1~3月も景気の停滞が続きそうです。

昨年通年の経済成長率は+8.1%と10年ぶりの高成長となりましたが、+6.3%ものプラスのゲタが試算されるなどその実力は乏しいものと思われます。

共産党大会を前に当局は「経済の安定」を重視している事から、政策の総動員を図って経済政策運営をしていくと見込まれます。

GDPと同時に発表された主要経済指標でも景気の減速が示されました。

  • 2021年の工業生産は前年比+9.6%と、1~9月の前年同期比+11.8%から減速。
  • 小売売上高は前年比+12.5%と、1~9月の前年同期比+16.4%から縮小
  • 工場やマンションの建設等を示す固定資産投資は前年比+4.9%と、1~9月の前年同期比+7.3%から鈍化。

貿易黒字が最大に

14日発表された2021年通年の貿易統計(ドル建て)によると、輸出から輸入を引いた貿易黒字は6764億ドル(約77兆円)となりました。

前年から3割増え、過去最大となりました。

新型コロナウイルス禍からの出口へ向かう米欧景気の回復を背景に、パソコンや玩具の輸出が伸びた事が背景です。

貿易黒字が最大を更新するのは15年以来6年ぶりとなります。

輸出は29.9%増の3兆3639億ドルと、5年連続の増加で、伸び率はリーマン・ショック後の10年以来の大きさです。

パソコンが21%伸びたほか、労働集約的な玩具も前年を38%上回りました。

消費者物価が12年ぶりの低い水準

1月12日発表の2021年の消費者物価指数(CPI)上昇率は0.9%と、09年以来12年ぶりの低水準となりました。

CPI上昇率は政府目標の「3%前後」を大きく下回っています。

新型コロナウイルス対策の厳しい行動制限で消費の回復が鈍いからです。

節約志向も強く、消費現場に近いサービス業を中心に資源高のしわ寄せが行っています。

インフレ率の低さは卸売物価指数の上昇率が資源高で8.1%と、1995年以来26年ぶりの高水準だったのと対照的です。

値上がりが川下まで広がらない主因は、雇用や所得の改善の遅れにあると思われます。

一方で、21年12月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比10.3%上昇と、市場予想の11.3%、11月の12.9%上昇を下回りました。

原材料価格の上昇によるコスト高は景気回復の要因と見られるだけに、改善に持続性があるかが注目されます。

中国製造業が活動拡大に転じる

中国の製造業が先月、活動拡大に転じたことが財新伝媒とIHSマークイットが4日発表した最新のPMIで分かりました。

ただ、雇用は引き続き弱いようです。

2021年12月の中国製造業PMIは50.9に上昇しました。

11月は49.9で、エコノミストらは活動拡大・縮小の分かれ目である50と見込んでいました。

2021年12月

不動産業の社債発行が3倍に

中国の不動産会社による人民元建て社債の発行が回復に転じつつあるようです。

11月の新規発行額は前月と比べて3倍超に増えました。

背景には中国恒大集団の経営危機など不動産業界の信用収縮が社会不安に発展することを危惧する当局の指導があります。

一方、米ドル債市場は事実上のシャットダウンが続いています。

各社の住宅販売も不振が鮮明で、信用収縮は依然として深刻です。

雇用の回復がもたつく

中国の雇用回復がもたついています。

都市部の新規雇用は11月、前年同月比18%減り3カ月連続のマイナスとなりました。

新型コロナウイルスの感染再拡大でサービス業が打撃を受けたほか、中小零細企業は資源高で収益が悪化している事が背景です。

所得は伸びにくく、必需品も値上がりしており消費の停滞に拍車をかけているようです。

生産の伸びは加速

12月15日、11月の主要な経済指標を発表しました。

鉱工業生産は前年同月比+3.8%と市場予想をやや上回り、前月の+3.5%から伸び率が小幅に拡大しました。

政府の環境規制による電力の供給制限が和らいだことなどから、全体として底堅く推移しました。

新エネルギー車や産業ロボットなどのハイテクセクターの生産が引き続きけん引したようです。

小売売上高は前年同月比+3.9%と市場予想を下回り、前月の+4.9%から伸び率が鈍化しました。新型コロナの感染再拡大の影響で飲食業などが減速しました。

インフレ率が2年ぶりの高水準

9日発表となった2021年11月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.3%上昇しました。

2020年8月以来の大きさとなりました。

野菜など食品が値上がりしたためです。

卸売物価指数は12.9%の上昇で、約26年ぶりの伸びとなった10月の13.5%と比べてやや縮小しました。

2021年11月

中国経済は総じて10月よりも回復

中国の経済活動は10月に予想を上回って推移しました。

小売売上高の伸びが加速したほか、エネルギー不足も和らぎ、不動産の低迷を一部相殺しました。

10月の小売売上高は前年同月比4.9%増と、市場予想中央値(3.7%増)に比べて高い伸びとなっています。

9月は4.4%増でした。

工業生産は前年同月比3.5%増で、予想の3%増を超えました。因みに、9月は3.1%増加でした。

10月の生産者物価は前年同月比13.5%上昇し、1996年10月の統計開始以来最も高い伸びとなりました。資源価格の高騰や石炭火力使用制限による電力不足等が主な要因と見られます。

これと同時に発表した10月の消費者物価の上昇率は同1.5%と9月の同0.7%から拡大し、2020年9月以来の大きさとなりました。

10月の主要経済指標は、固定資産投資が減速したものの、新型コロナ関連の規制や電力供給不足のなかで、生産と消費が予想を上回る伸びとなったことから、過度な景気悲観論は後退する可能性があります。

中国新車販売、下落幅は縮小

11月10日、10月の新車販売台数が前年同月比9.4%減の233万3000台だったと発表されました。

6カ月連続で前年実績を下回りましたが、マイナス幅は5カ月ぶりに1ケタ台に縮小しました。

販売台数は2019年10月よりも増えたことから、半導体不足はある程度改善してきたと見られています。

乗用車の販売台数は5.0%減の200万台です。

半導体不足が続いていますが、ピークは越えたとの認識です。

海外旅行に行けない富裕層や中間層の消費意欲が旺盛で高級車の販売が2ケタの増加幅となり、乗用車全体のマイナス幅の縮小につながったようです。

卸売物価は高止まり、低水準の消費者物価に反転の兆し

2021年11月10日に発表された10月の中国の卸売物価指数(PPI)は、前年同月比13.5%増と、市場予想の12.3%増、先月の10.7%増を上回りました。

10月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.5%増と、市場予想の1.4%増、先月の0.7%増を上回りました。

11月7日に発表された10月の貿易統計によると、ドルベースの輸出が前年同月比27.1%増え、市場予想の22.8%を上回りました。
輸入は前年同月比20.6%増と市場予想の26.2%増は下回りましたが、前月の17.6%増を上回り依然高水準となっています。

中国のGDP、アメリカの7割に

習指導部が発足して9年の間に名目GDPはドルベースで1.7倍となり、米国の7割に達しました。

ただ、格差問題が深刻となり、習氏は成長と分配の両立に苦慮しています。

この10年弱で、米国と比べたGDPの割合は5割から7割に高まりました。

目立つのは消費拡大です。1人当たり可処分所得が倍増し購買力が高まったのです。

例えばスーパーやインターネットでの販売を合計した1~9月の社会消費品小売総額は約32兆元(約565兆円)で、12年の同時期の2.1倍です。

2021年10月

景況感は悪化が続く

31日発表された2021年10月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.2と、前月より0.4ポイント低下しました。

好不調の境目である50を2カ月連続で下回っています。

資源高による企業収益の悪化で受注が伸び悩んだほか、電力制限も生産の足かせになったようです。

前月を下回るのは7カ月連続です。

PMIは製造業3000社を対象に調べます。新規受注や生産、従業員数など項目ごとに調査して50を上回れば前月より拡大、下回れば縮小を示しています。

中国の不動産GDPは1年半ぶりのマイナス

19日、2021年7~9月の業種別GDPが発表されました。

物価の変動を調整した実質ベースで、不動産業は前年同期比1.6%減少しました。

新型コロナウイルスが直撃した20年1~3月以来、1年半ぶりのマイナスとなります。

加えて当局の金融規制などで開発が滞ってもおり、建築業も1.8%落ち込みました。

GDP経済成長に踊り場感

中国経済の停滞感が強まっています。

18日発表された7~9月のGDPは、季節要因をならした前期比で0.2%増にとどまりました。

6期連続のプラス成長ながら、4-6月期の+7.9%から伸び率が縮小し、景気の減速傾向が明らかになりました。

月次の経済統計を踏まえると、生産活動が大幅に鈍化したことが7-9月期の低成長につながった可能性が示唆されます。

その他、散発的な行動制限措置の導入により消費の回復が遅れたことや不動産投資の鈍化も低成長の要因と考えられます。

資源高で企業収益も悪化し、雇用回復の遅れが消費に悪影響を及ぼす可能性もあります。

政府の規制強化も影を落としているでしょう。

GDPの前年同期比伸び率は4.9%増と、4~6月の7.9%から縮小しました。

市場予想の5.0%もわずかに下回っています。

特定業種でいうと、中国政府による不動産市場の規制強化で建設活動が抑制されるとともに、業界向けの資金供給が圧迫されました。

不動産開発大手、中国恒大集団の債務危機が一段と深刻になり他のデベロッパーにも波及し、不動産販売の不振を招いています。

9月には電力が不足し、製造業は生産抑制や操業停止を余儀なくされました。

新型コロナウイルス感染の散発的な流行を封じ込める厳格な措置も引き続き個人消費の重しとなったようです。

需要関連の投資はかなり弱く、電力不足による供給サイドへの影響も非常に深刻と考えられ、10-12月の成長率も3-4%に低下するかもしれません。

もっとも、当局は経済及び雇用面などでの構造的問題を認識する一方、政策対応余力に自信をみせています。

中国はエネルギー価格上昇などで生産者物価が上昇する一方でインフレ率は低いことから中小企業などが価格転嫁に苦しんでいると見られます。

中国は来年が政治的に重要な時期で、新型コロナ禍を経て財政状況が急速に悪化し、折からの企業部門を中心とする過剰債務問題に注目が集まる動きもみられるなか、今後の中国当局の対応がこれまで以上に注目されます。

国有と民間の利益が逆転

中国で国有企業と民間企業の収益が逆転しました。

1~8月期の利益総額は、国有企業が民間企業を8%上回りました。

13年ぶりに通年で国有が民間をしのぐ可能性もあります。

民間は、当局の規制強化で資金調達が滞り、「川下」の消費財関連に多いため原材料価格の高騰で打撃を受けるのです。

政府の国有企業強化のひずみが表面化してきています。

ここ最近に発表された統計の見方

10月前半までに発表された中国統計からは、中国の物価動向への注意が必要です。

輸出は市場予想を大幅に上回り、当面の中国経済の下支え要因と言えるでしょう。

しかし、資金調達の動きは中国当局の規制強化の動きもあり全般に鈍くやや不安材料となっています。

物価動向は消費者物価が9月に低下する一方、生産者物価は歴史的水準にまで上昇しました。

これで今後の中国の物価動向には注意が必要です。

卸売物価指数が過去最大の伸び

中国の電力不足が素材高に拍車をかけています。

9月の卸売物価指数は過去最大の伸びを記録しました。

政府は電力生産を増やすため、値上げを容認しました。

資源高と重なり企業のコストは一段と膨らみ、価格転嫁の圧力は強まっています。

政府は価格統制で小売価格の上昇を抑え込んできましたが、政府が市場に介入する手法が揺らいでいると言えます。

中国国家統計局が14日発表した9月の卸売物価指数は前年同月比10.7%上昇しています。

これは統計が遡れる1996年10月以来、最大です。

輸出額が前年同月比28%増

13日発表した9月のドル建て輸出額は前年同月より28.1%増えました。

市場の事前予想では国内の電力制限が輸出を下押しするとの見方が多かったのですが、結果は8月の25.6%増より加速しました。

資源や半導体など原材料高を製品価格に転嫁する動きが輸出額を押し上げています。

7~9月期の貿易収支(輸出額-輸入額)は同19%増の1,815億ドル(約21兆円)の黒字となりました。

黒字額は同期間としては過去(1992年以降)最大、四半期ベースでは2020年10~12月期の2,074億ドル(約24兆円)に次ぐ大きさとなりました。対米黒字額は、バイデン米政権の経済対策やワクチン接種の普及による経済活動再開の動き等を背景に同国向け輸出額が好調だったこと等から、同18%増の1,151億ドル(約13兆円)に拡大しました。

対米黒字額は四半期ベースで過去(1993年以降)最大を記録しました。

生産者物価の伸びが過去最高の水準

9月生産者物価指数の前年同月比は統計開始以来最高の10.7%を記録しました。

但し、前月比で詳細をみると、石炭価格が12.1%と急騰したものの、それに続くのは非鉄金属の3%弱となっていて、石炭以外の品目の極端な価格上昇はみられませんでした。

消費者物価指数の伸び率が抑制されているものの、不確実性もありインフレ懸念は当面続くもしれません。

経済成長、5%に減速予想

中国エコノミスト調査によると、中国の2021年7~9月期のGDP伸び率の予測平均値は5%でした。

厳格な新型コロナウイルス対策や不動産大手、中国恒大集団の経営問題に電力不足が重なり、4~6月期の7.9%と比べて減速が鮮明になっています。

7~9月期の前年同期比伸び率は有効回答22人のうち14人が5%台、6人が4%台を予想しました。

季節調整済みの前期比は平均0.2%増と、4~6月の1.3%増から大幅に鈍化する見通しです。

ゴールドマン・サックスはゼロ、バークレイズやモルガン・スタンレーはマイナスを予想しています。

先進国のように前期比を年率換算した成長率は、一時的にゼロかマイナスになったとの見立てです。

2021年9月

PMI、製造業が一年半ぶりに50を割り込む

9⽉の国家統計局PMIは、⾮製造業が53.2へ持ち直した⼀⽅、製造業が約1年半ぶりに50を割り込みました。

需要減に加えて、サプライチェーンの滞り、電⼒不⾜等による供給不⾜も影響しました。

電⼒不⾜問題は、あらゆる⼿段での冬季の電⼒供給を確保するよう指⽰されており、改善に向かう可能性が⾼く、そうすると、製造業PMIも下げ⽌まると思われます。

因みに、この電力不足の背景は石炭不足、もしくは石炭生産の低下です。

中国の国内発電の7割程度が石炭由来と言われ、電力需要と石炭生産は足並みを揃えてきました。

しかし20年9月に習近平国家主席が30年にCO2排出ピークアウト、60年にカーボンニュートラルとの目標(3060目標)を示し石炭発電に逆風が吹いているのです。

石炭や石炭のクリーン利用プロジェクトの新規案件に融資を渋る動きが一部金融機関に見られ始めたようです。

他方、民間統計の財新製造業PMIは50.0と辛うじて50を回復しましたが、こちらも内・外需ともに弱含む動きが確認されました。

電力不足の顕在化により操業が困難になるなか、製造業では幅広く雇用調整圧力が強まる動きがみられるなど、家計消費など内需への悪影響も懸念されます。

主要統計は軒並み鈍化

8月の主要経済指標は、7月の大幅減速に続き、前年同月比の伸び率が一段と低下しました。

小売売上高や不動産投資等において伸び率の低下が顕著です。

  • 工業生産は前年同月比5.3%増加したものの、伸び率は7月の同6.4%増から鈍化し、2020年7月以来の低い伸び
  • 小売売上高は同2.5%増と、自動車販売の減少等を受けて7月の同8.5%増から減速し、2020年8月以来の低い伸び
  • 工場やマンションの建設等を示す固定資産投資は前年同期比8.9%増と、投資全体の約6割を占める民間投資の減少等により、7月の同10.3%増から鈍化

国際物流の停滞や半導体不足に直面するグローバル経済の変調を映しています。

7月下旬から新型コロナウイルスも再び広がる中、大規模な行動制限を繰り返す対応手法が消費の頭を押さえています。

中国では新型コロナの再拡大を背景に港湾の検査を厳しくしており、生産や輸出入の重荷となっているのです。

中国政府は、8月下旬には防疫措置を大幅に緩和しています。足元で感染者が再拡大しているものの、そのほとんどが福建省で、同省のアモイ市などでは9月13日からロックダウンが始まっています。

9月下旬から始まる中秋節と、10月1日の建国記念日に始まる大型連休の国慶節では、例年帰省や旅行で移動が活発化しますが、今年は感染拡大抑制に伴う規制強化により、これらに関する消費は落ち込むと見られます。

このため2021年の後半は従来よりも成長見通しが低下すると考えられ、9月の経済指標も軟化する可能性が高いだけでなく、通年でも8%台前半の成長率に落ち着くと見られます。

追加金融緩和の期待の高まりに繋がるかもしれません。

社会全体の資金調達状況

中国人民銀行が2021年9月10日に発表した8月の経済全体の資金調達規模は2兆9600億元(約50兆5000億円)でした。

市場予想で見込まれていた2兆8000億元や、前月(1兆1000億元)を上回りました。

人民銀は8月23日に発表した声明で、適切な政策運営により金融の安定を維持すると共に、「適度なマネーの伸び」による質の高い景気拡大を支援する方針を示しました。

卸売物価が13年ぶりの高水準

9日発表となった2021年8月の卸売物価指数は前年同月比9.5%上昇しました。

7月の9.0%より拡大し、08年8月以来13年ぶりの高い伸びとなりました。

資源高が素材や中間財の価格を押し上げ、川下企業のコスト負担を重くしています。

業種別でみると、石炭は57%、石油・天然ガスは41%それぞれ上がりました。

川上の価格上昇は素材や中間財など川中の業種にも広がっています。

石油・石炭加工、鉄鋼、非鉄金属加工、肥料など化学原料、化学繊維は2~4割高まっています。

輸出が前年同月比25%増

7日発表された8月の輸出はドル建てで前年同月を25.6%上回りました。

増加率は市場予想を上回っており、7月の19.3%からも拡大しました。

石油製品や家電、液晶パネルの単価上昇が全体の金額を押し上げています。

原材料や人件費などコスト上昇分を製品価格に転嫁する動きが出ています。

2021年8月

PMIが1年半ぶりに50を下回る

31日発表された8月のPMIによると、製造業と非製造業を合わせた総合産出指数は前月より3.5ポイント低い48.9となりました。

好不調の境目である50を下回るのは、新型コロナウイルスが直撃した2020年2月以来です。

感染再拡大に伴う移動制限で旅行業などが打撃を受けました。

主要経済指標は景気リスクを示す

2021年8月16日に7月の主要な経済統計が発表となりました。

工業生産は前年同月比6.4%増と、市場予想の7.9%、6月の8.3%を下回りました。

7月の小売売上高も8.5%増と、市場予想の10.9%、前月の12.1%を下回りました。
年初来の固定資産投資についても年初来前年比10.3%増と、市場予想や前月を下回りました。
投資の減速がある程度想定される一方、この減速分を個人消費が穴埋めできるほど小売売上高が伸びていない事が課題の一つとして挙げられます。

不動産投資は伸びが鈍化

6日発表された1ー7月の不動産投資は、前年同期比12.7%増加しました。

1ー6月の15%増から伸びが鈍化しました。

1ー7月の不動産販売は前年比21.5%増でした。

ちなみに1-6月は27.7%増でした。

価格転嫁に遅れ

9日発表された2021年7月の卸売物価指数は前年同月を9.0%上回り、6月の8.8%より上昇率が拡大しました。

資源高の影響が加工業にも広がっているわけですが、最終製品への転嫁は遅れています。

中国でも新型コロナウイルスの感染再拡大で移動制限が強まっており、消費の下振れは販売価格引き上げを難しくし、収益を圧迫するかもしれません。

2021年7月

貿易額が四半期で最高

中国の貿易(ドル建て)が、2021年4~6月期の輸出入額はともに、4~6月期及び四半期ベースで過去(統計が遡れる1992年以降)最高を記録しました。

4~6月期の輸出額は前年同期比30%増の8,093億ドルとなりました。

増加率は4~6月期としては11年ぶりの大きさです。

主要地域・国別ではアジア(豪州を含む、以下同じ)向けが同34%増の3,870億ドル、米国向けが同23%増の1,339億ドル、EU向けが同21%増の1,229億ドルです。

品目別では、携帯端末を含む機械・電気製品が同30%増となる一方、先進国でのワクチン接種普及による特需の後退で、マスクを含む織物は同28%減少しました。

4-6月期のGDP成長率は前年同期比7.9%

15日発表した4~6月の実質経済成長率は、前年同期との比較で7.9%でした。

不動産開発や輸出が堅調でしたが、過去最大の伸びを記録した1ー3月期の18.3%増からは大きく鈍化しました。

原材料価格の高騰が工業生産に打撃となったほか、新型コロナウイルス感染拡大で消費が伸び悩んだと思われます。

ただ、足元の中国経済の成長スピードをより反映すると言われ、日米欧が重視する指標である実質GDP成長率の対前期比の伸び率は1.3%増と、新型コロナウイルス感染が拡大し、春節休暇中に移動制限が行われていた1~3月期の0.4%増からは伸びが加速しています。

先行きは資源高が収益を圧迫し投資を抑えかねない状況で、当局が景気回復を後押しするため、追加策の実施を余儀なくされる可能性があるとの見方が広がっています。

このままだと、アジア新興国などの生産復調で、他国分も受注していた新型コロナウイルス特需が弱まり、年後半の景気減速リスクが高まっています。

これまで中国の成長を支えてきた輸出の鈍化が想定される一方で、個人消費などがどこまで埋め合わせることが出来るかに注目が集まります。

この点、中国でもワクチン接種が進んでおり、サービス消費を中心に、今後は消費の回復を期待して良いかもしれません。

当局も、経済の回復をより確実なものとするため預金準備率を0.5%引き下げるなど、金融政策の正常化ペースを若干遅らせるなどの微修正で下支えしています。

主要経済指標は、伸びが鈍化

15日発表された主要経済指標は伸びが鈍化しました。

  • 工業生産は前年同月比8.3%増加したものの、伸び率は5月の同8.8%増から鈍化しました。これは半導体不足の影響等があると思われます。
  • 一方、省力化投資の拡大等を背景にロボットは60%を超える伸びとなりました。
  • 小売売上高は同12.1%増と、伸び率はレストラン売上や自動車販売の減少等を受けて5月の同12.4%増から低下しています。
  • 固定資産投資は前年同期比12.6%増と、投資全体の約6割を占める民間投資の鈍化等により、5月の同15.4%増から減速しました。

中国成長予想7.7%予想

中国エコノミスト調査によると、中国の2021年4~6月期のGDP前年同期比伸び率の予測平均値は7.7%だったようです。

新型コロナウイルスを抑え込み、回復基調を保つと見込みますが、インド型(デルタ株)の流行や消費の弱さといった懸念材料もあり、下期は勢いが鈍るとの見方が多くなっています。

新規銀行貸し出しが過去最高に

7月9日発表された2021年上半期の新規の銀行貸出額は、前年同期比5.6%増加し、上半期としては統計が遡れる2004年12月以降で最高の12兆7,600億人民元(約215兆円)となりました。

景気回復を背景に住宅ローンが好調で、同28.8%増の4兆5,800億人民元(約75兆円)に拡大し、過去最高を記録しました。

一方、企業(除く金融)向けは、中国政府の資金繰り支援策により同40.0%増加した20年上半期の反動もあり、同4.6%減の8兆3,700億人民元(約140兆円)となっています。

2021年6月

6月景況感は3か月連続で悪化

30日発表された2021年6月の製造業PMIは50.9と、前月より0.1ポイント低下しました。

3カ月連続の悪化です。

好不調の境目である50は上回ったものの、半導体や電力の供給不足が生産回復の重荷となりました。

非製造業PMIも53.5と高水準を維持するも、改善が期待されたサービス業を中心に内・外需双方で下押し圧力が掛かるなど頭打ちしました。

これは市場予想の55.3、前月の55.2を大幅に下回りました。

建設業は底堅いものの、規制強化の動きが重石となる可能性があるなど不透明感が高まりつつあるようです。

PMIは新規受注や生産、従業員数など項目ごとに調査するものです。

50を上回れば前月より拡大、下回れば縮小を示します。

新型コロナウイルスの打撃をうけたサプライチェーンが復旧に動き出した20年3月以来、50を上回っています。

中国統計、6月の成長は拡大の兆候?

中国経済の6月の基調的な成長モメンタムは引き続き堅調で、よりバランスの取れた景気拡大の兆候が示されたようです。

8つの先行指標を束ねた総合指数は、6月も前月から変わらず。景気拡大・縮小の7段階の上から3番目の拡大領域にあることが示唆されました。

5月の経済データは足踏み

中国経済は1-3月(第1四半期)に記録的な成長を遂げたものの、回復は5月も足踏みとなりました。

小売売上高など主要経済指標が軒並み予想を下回っています。

5月の工業生産は前年同月比8.8%増、小売売上高は前年同月比12.4%増、失業率は5%でした。

その他は、

  • 工業生産は前年同月比8.8%増加。伸び率は4月の同9.8%増から鈍化。
  • 巣ごもり消費効果の一巡等で、パソコンが同10.8%増と4月から減速
  • 半導体不足の影響等で自動車が同4.0%減と、2020年3月以来のマイナスを記録
  • 工場やマンションの建設等を示す固定資産投資は前年同期比15.4%増と、投資全体の約6割を占める民間投資の鈍化等により、4月の同19.9%増から減速

統制で価格がゆがむ

中国で生産コストが高騰するなか、最終製品への価格転嫁が遅れ、最終価格がゆがんでいます。

5月の卸売物価指数は前年同月比9.0%上昇しましたが、消費者物価指数(CPI)の伸びは1.3%にとどまっています。

生活品の値上がりが庶民の不満を高めると懸念する政府が価格統制を強めているのが一因で、企業の採算悪化につながっています。

中国国家統計局が9日発表した卸売物価指数の上昇率はリーマン・ショックが起きた2008年9月以来、12年8カ月ぶりの大きさとなりました。

21年1月にプラスに転じた後、4カ月で8.7ポイントも拡大しています。

原燃料価格が上昇しているためです。

中国は就業者の8割が中小零細企業で働いており、収益の回復がもたつけば、雇用に響きかねません。

都市部の新規雇用は1~4月時点で新型コロナ前の水準に戻っていません。

中長期的にみれば、価格統制など政府が市場に介入するツケは大きく、経済正常化の足かせになると思われます。

不良債権問題と同じく、先送りをずっとし続けている状況です。

貿易収支、輸入の増加幅が10年4か月ぶりの高さ

7日発表された2021年5月の貿易統計(ドル建て)によると、輸出は前年同月比27.9%増の2639億ドル、輸入は51.1%増の2183億ドルでした。

輸入は資源高が全体を押し上げ、11年1月以来10年4カ月ぶりの高い伸びとなりました。

輸出から輸入を差し引いた貿易収支は455億ドルの黒字となり、増加額で輸入が輸出を上回ったため、貿易黒字は28%減少しました。

新型コロナウイルス流行前の19年5月と比較すると、輸出は23%、輸入は27%それぞれ増加しています。

2021年5月以前

2020年9月以前は以下からご確認ください。

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