2019年1月の動き

2019年1月10日

ブレクジット イギリス、政府案否決なら3日以内に代替案の提示

2019年1月9日、EU残留派のイギリス保守党議員らが「政府案が否決された場合、政府は議会の3営業日以内に代替案を出す」との動議を提出し、政権の意に反して可決されました。

これまで、政府案が議会で否決された場合、政府は21日以内に代替案を出すことになっていましたが、3日に短縮された形です。

メイ首相にとってはかなり厳しいものではないでしょうか。

BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2018年11月~)

米中貿易戦争 次官級協議は終了、主要課題は引き続き持ち越し

1月9日、米中は一日延長しての3日間の直接協議を終えました。

既述の通り、今回のょうぎで一定の進展は見られたようですが、多くの争点を高官級協議に委ねることになったようです。

成果という意味では、中国による米国製品・サービスの購入拡大や一段の市場開放のほか、知的財産権の保護や技術移転の強制でも中国から新たな譲歩案があったもようです。

国有企業への補助金の問題では引き続き溝が深かったと考えられます。

これは経済構造の根本にかかわるもので、中国も譲りにくい所があるでしょう。

マーケットや景況感の問題もあり、米中首脳は早期妥結を呼びかけるものの、なかなかそれが実現するにはまだハードルがありそうな気配です。

米中貿易摩擦についての経緯とまとめ2019

ベトナム 2018年の海外からの投資は過去最高

ベトナム政府は2018年に同国で実行された海外直接投資(FDI)が前年比9.1%増の191億ドル(約2兆600億円)に達したと発表しました。

これで6年連続で過去最高を更新しました。

ベトナムが東南アジア主要国で最高水準の実質成長率を続けていること、中国からの生産拠点の移転、等複数の要因から海外からの投資は引き続き堅調に増えそうです。

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BREXIT EU、イギリスの離脱延期に応じる用意

EUがイギリスの離脱延期に応じる用意があり、その方法について協議しているとの報道がありました。

延期の期間については数週間から1年まで様々なシナリオが考えられているようですが、延期によって無秩序な離脱を回避できるか疑問視する声もあるようです。

EUは、イギリス政府の離脱案が議会の支持獲得に苦慮する中、3月29日の離脱日が延期される可能性が高まっていて、それがメインシナリオになるかもしれないとの認識を持っているようです。

3月29日に離脱案が議会によって否決されると、離脱手続きは未知の領域に入るわけですが、そうした事態への対応を巡るイギリスとEUの協議は非常に限られた範囲でしかまだ行われておらず、各国首脳の最側近しか関与していない状況と考えられます。

EUの専門家は様々なシナリオを用意していて、イギリス政府は離脱延期の仕組みについて探っている状況だと思われます。

BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2018年11月~)


2019年1月9日

英国EU離脱 イギリス政府、合意なき離脱に向けた準備も加速

英政府は2019年3月末に迫るEU離脱に向け、「合意なし離脱」の準備も加速しています。

離脱に伴う通関手続きや、関税ルール変更の周知徹底などがそれにあたります。

1月9日から再開する英議会での離脱案の審議で与野党の反対派が翻意する可能性は低く、最悪の事態への備えが必要と判断したようです。

最も重大なのは物流分野で、フランスへ渡る玄関口のドーバー海峡付近では積み荷の検査などのために数十キロメートル規模のトラックの大渋滞ができると予想されています。

商品や原材料の輸送の遅れなどを通じて、サプライチェーンに影響を及ぼす可能性が高く、それをどの様に解決するかが課題となっています。

政府は南部のポーツマスなどを発着するトラックを搭載できるフェリーを増便し、ドーバー以外への物流の分散を図る予定で、これに1億ポンド(約138億円)を充てる方針です。

陸続きの英領北アイルランドとアイルランドとの国境でも何らかの手続きが設けられる可能性もあるようです。

BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2018年11月~)

トルコ アメリカのシリア撤退問題

アメリカがシリアからの撤退を行うにあたって、撤退条件をトルコと話し合っていますが、交渉はなかなか難しいようです。

2019年1月8日、エルドアン大統領はシリアのクルド人勢力をトルコが攻撃しないことを米軍撤退の条件に挙げた6日のボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)の発言を「受け入れは不可能だ」と批判しました。

エルドアン大統領は「シリアでの軍事作戦の準備がおおむね完了した」とも述べていて、単独の軍事行動も辞さない姿勢でアメリカをけん制しました。

アメリカがイスラム国掃討を巡り支援してきたシリアのクルド人勢力を、トルコはテロリストとみています。

この問題はずっとアメリカ・トルコ間の最大の要因となってきました。2018年のトルコショックの要因の一つもシリアでしたので、予断を許しません。

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BREXIT 「合意なき離脱」を難しくする法案を検討

「合意なき離脱」を難しくする財政法案の修正を超党派の議員らが提案し、メイ英首相が修正を受け入れるかどうか検討しているとの報道がありました。

この修正案とは、

  • EU離脱合意案を議会が承認する
  • 離脱手続きを定めるリスボン条約50条の適用延長で離脱が延期される
  • 下院議員の過半数が合意なき離脱を支持する

以上の3つのケースを除き、行政命令を通じて税の施行細則を変更する財務省の権限を制限する内容です。

BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2018年11月~)

米中貿易摩擦 1月7-8日の米中協議は一定の進展

2019年1月7-8日の予定で開催されていた米中次官級の通商協議は、合意にはまだ程遠い状況にあるものの、中国による米国製品・サービスの購入拡大や一段の市場開放などで進展が見られたようです。

当初は2日間の予定でしたが、9日も続行する見通しとなり、より細かい具体的な事項について話をしているようです。

米中貿易摩擦についての経緯とまとめ2019


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