2019年5月14日
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貿易摩擦とマーケットの動きという切り口で新しい記事を投稿しました。随時追記していきます。
アメリカが対中関税第四弾を発表
2019年5月13日、アメリカは中国への制裁関税の第4弾として、携帯電話など約3000億ドル分の同国製品に最大25%の関税を課す計画を正式表明しました。
6月下旬まで産業界の意見を聴取する予定で、発動するとしても6月末以降になる予定です。
金額で見るとアップルのスマートフォン「iPhone」など携帯電話が432億ドルで最も多く、次にノートパソコンが375億ドルとなっています。衣類などの消費財が多いのも特徴ですが、生活や産業への影響が大きい医薬品の一部やレアアースは除外されます。
国内企業のドル買いと政府の中銀からの借入報道でリラは大幅安
2019年5月13日、またトルコ・リラが大幅安となりました。
先週末のリラ上昇を受けてトルコ企業がドル買いに走ったほか、政府が中央銀行のリザーブ・ファンドからリラの借り入れを検討しているとの報道が下げを加速させたようです。
トルコリラは約2.2%安の1ドル=6.1116リラ周辺で動いています。5月10日には一時5.9571リラとなっていた所から一気にまた下げを強めました。
貿易摩擦の激化で人民元が昨年12月以来の安値
2019年5月13日、ニューヨーク外為市場では、中国人民元が対ドルで下落し、昨年12月以来の安値となりました。もちろん背景は米中貿易摩擦の激化です。
人民元は6.92元と2018年12月24日以来の安値を付けました。
ただ、1ドル=7元への急落を防ぐため中国当局が介入するとみられています。
こちらに加えて米中間の緊張感の高まりを受け、中国によるアメリカ国債売却の懸念が浮上しました。
これによってドルは円やスイスフランなど安全通貨に対して下落しましたが、すぐに値を戻したようです。
日本の景気動向指数、6年ぶりに「悪化」
2019年5月13日に発表された3月の景気動向指数のいて、国内景気の基調判断が6年2カ月ぶりに「悪化」となりました。
ポイントとしては、
- 現状をあらわす一致指数の速報値は99.6となり、前月より0.9ポイント下落
- 3カ月単位の推移などから基調判断は機械的に「悪化」に
- 算出で使用した3月分の7指標のうち、5指標が指数を押し下げ
- 特に投資財出荷指数が前月比2.3%低下し、最大の押し下げ要因
- このほか耐久消費財出荷指数や鉱工業生産指数も落ち込み
背景は外需の低迷で、生産や輸出が落ち込んだことにあります。
政府として景気後退を認定しているわけではありませんが、景気動向指数の定義上は後退局面にある可能性が高いことを示しているわけです。
米中貿易摩擦が激化すれば国内景気もただではすみません。選挙も近づき、政府として経済対策を真剣に考えなければいけなくなっているかもしれません。
中国の報復関税でNYダウは617ドル安
2019年5月13日のアメリカ株式市場は急落して終了しました。
主要3株価指数は大幅下落し、ナスダック総合(▲3.41%)は今年最大の下落率、S&P総合500(▲2.41%)とダウ30種(▲2.38%)は1月3日以来最大の下落率となりました。
中国が対米報復関税措置を発表したことで、株式市場から安全資産に資金が流出した事が背景です。
マーケットの急落・急騰についてのまとめ(2018ー2019年)
ブラジル下院特別委員会での年金法案通過は楽観的??
2019年5月7日から始まっている、年金改革法案に関する下院特別委員会についてですが、2019年5月時点においてはその議案通通過について楽観的に見ている人が多いようです。
また、最新の世論調査でも国民のおよそ6割が年金改革法案に理解を示したこともあり、追い風が吹いている状況といえるでしょう
加えて、これは直接的な事ではありませんが、ボルソナロ大統領が中道政党が要望していた地域開発省の分割に合意したことが、政府と政党間対話が上手くいっている証拠の一つとして捉えられ、法案審議進展への期待につながっているようです。
米中貿易摩擦の影響で円が買われる
2019年5月初旬から円高圧力が高まっています。2019年5月14日時点で1ドル=109円台半ばと、10連休に入る前の4月26日と比べて、2円近い円高・ドル安が進んでいる状況です。
米中通商摩擦の悪化懸念を背景に、「安全通貨」とされる円は買い戻されたのです。
先行き不透明感が強まり、投機筋も12週間ぶりに円の売り持ち高を縮小したようです。
2019年5月時点の市場では、米中貿易摩擦、日米貿易交渉など政治リスクと実需の両面で円高基調が続くとみる関係者が多いようです。2018年までのドル高要因だったアメリカの利上げシナリオもなくなりましたし。。。
ブレクジット党の支持率が伸び、メイ首相への圧力強まる
最新の世論調査でナイジェル・ファラージュ氏率いる「ブレグジット党」の支持率が上昇しており、先の地方選挙での大敗もあり、与党内からもメイ首相に戦略を変更するよう求める声が出ています。
メイ政権を取り巻く環境としては
- 労働党との協議は不調
- 離脱期限が10月まで延期されたことで、保守党の支持率は急落
- 5月23日の欧州議会選を控えブレグジット党の支持率は34%。労働党は21%、保守党は11%
- 地方選挙での大敗を受けてソフトブレグジットという戦略の変更を求める声が相次ぐ
メイ首相への圧力は強まっていくばかりです。
BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2019年4月~)
合意なき離脱のリスクまだ残るも、企業は少し油断?
イギリス経営者協会の暫定会長を務めるエドウィン・モーガン氏がメディアに対して、合意なき離脱の発生はまだリスクとしてあるものの、企業は幾分楽観視しすぎていて準備ができていない旨の意見を述べました。
今の離脱期限は10月31日ですが、
- 合意なき離脱を支持する保守党メンバーがメイ首相に取って代わる可能性
- 10月31日からの更なる延期が、仏マクロン大統領によって拒否される可能性
- 第二回の国民投票の余波で離脱に至る可能性
- 総選挙でブレクジット党が躍進し、やみくもに離脱に突っ走る可能性
中国が報復関税の実施を発表
2019年5月13日、中国はアメリカからの600億ドル相当の輸入品に対する追加関税を最大25%に引き上げる方針を発表しました。
最近アメリカが発表した対中関税引き上げに対する報復措置で、6月1日から実施する予定です。
対象は5140品目です。中国は2018年9月にアメリカの追加関税への報復措置として600億ドル分の米国製品に対し5%から10%の関税を上乗せしていますが、今回はこの税率を5─25%としました。
25%となるのは、
- 液化天然ガス
- 大豆
- 落花生油
- 石油化学製品
- 冷凍野菜
- 化粧品
などの約2500品目。
これ以外の1000品目は20%とします。
今回、原油や大型航空機などは、追加関税の対象には含まれていないようです。
パキスタンがIMFの融資を利用し、過度な中国依存から脱却か?
パキスタンがIMFから約60億ドルの財政支援を受けることが決まりました。
パキスタンは一帯一路など中国主導のインフラ事業で国際収支が悪化し、外貨不足の危機に直面しています。
財政赤字も膨らんでいて、IMF支援と引き換えに構造改革に乗り出すと共に中国への過度な依存から脱却したい思惑です。
ただ、IMF支援が、パキスタンの中国との関係にどう響くかはまだ分かりません。
結局経済の中国依存が続けば、貿易赤字の膨張に歯止めがきかず、IMF支援があまり意味のないものとなってしまう可能性もあります。
2019年5月13日
アメリカがベトナムを為替操作国に認定??
アメリカ財務省が半期に一度発表する為替報告書の中で、ベトナムを為替操作国に指定する可能性があるとの報道がありました。
アメリカが為替介入の有無を判断するには3つの基準があるとされていますが、全てに合致したという事です。
ただ、この件については議論が続いており、アメリカは報告書公表前に追加情報を開示するようベトナムに求めているようです。
アメリカが2019年5月に公表する最新の報告書では、カバー対象の国・地域の数が20程度に増加する方向だと言われています。これは、為替操作の有無を判断する3つの基準のうち、経常黒字を巡る基準をGDP比3%から2%に引き下げたことが大きな要因です。
借りに指定された場合、ベトナムドンがどういう動きをするか見ておいた方が良いでしょう。
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ジョコ大統領再選、これまでの実績と今後の課題を簡単にまとめてみました。
【2019年5月】ジョコ大統領再選、これまでの実績とこれからの課題
イギリスが政治宣言案の修正をEUと協議?
2019年5月12日、イギリス政府は将来の関税取り決めに関する「政治宣言案」修正について、そもそもその実現可能性があるのかを含めてEUと協議する表明しました。
政治宣言は離脱合意案の中の一部分です。
政治宣言案についてはEU側は修正の余地があるとしていますが、イギリスの労働党幹部は、そもそも2回目の国民投票に応じない限り、この案に同党の議員が賛成する事はないと警告しました。
BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2019年4月~)
アメリカ、中国が報復関税の場合は農家支援策を実施
アメリカは、中国が追加関税などの報復措置をとった場合、政府が自国農産物を買い増す計画です。
対中輸出の減少に直面するアメリカの農家への打撃を和らげ、中国をけん制する姿勢を示しました。
アメリカ、対中関税引き上げでもアメリカ経済への影響少ないと主張
アメリカの国家経済会議クドロー委員長が、今次対中関税引き上げがアメリカ経済に及ぼす悪影響に関して「非常に小さい」と主張しました。
金融市場の懸念を払拭する狙いがあるのでしょう。
ただ、政府高官がこのような発言をするという事はそれだけ負の影響が出ているからという風に受け取る事も出来るわけで、より一層我慢比べの様相が出てきているのかもしれません。
2019年5月11日
次回の会合は再び北京で開催
5月9日と10日の協議において米中は決裂せず、両国はこの先、北京で会合を再開することで合意しました。具体的な日程はまだ報道されていないように見受けられます。
米中両政府、決裂は回避
2019年5月10日、米中両政府は二日間の閣僚級協議を終えました。それと同じタイミングでトランプ大統領は、今後も交渉を続ける方針を表明しました。決裂は回避した、という事だと思われます。
今後、中国の報復次第で対立は一段と激しくなる恐れがありますが、一応対話は続く見通しです。
アメリカ、日本に交渉加速を要求
2019年5月10日、ライトハイザー氏と茂木大臣は非公式に電話で協議し、その中でアメリカ米側が貿易協定の早期妥結を要求して来たという事です。
日米の貿易交渉が早期に妥結するには自動車と農業の関税下げで方向性を共有していく必要がある為、5月下旬と6月下旬の二回にわたって行われる日米首脳会談を前に、事務方で調整を続ける事になりそうです。
ライトハイザー氏が中国と交渉のさなかにかかわらず、茂木氏と非公式ながらでも電話協議したのはトランプ大統領の意向がありそうです。
アメリカ側は日米の貿易交渉で早期に成果を上げ、中国や欧州にプレッシャーをかけたいのだと思われます。
インド株式は総選挙が終わるまでは比較的激しい動きか??
2019年4月から5月にかけて実施されている総選挙の行方が不透明な中、モディ首相率いる与党インド人民党の支持率回復を受けて、株式市場を下支えしているものの、まだ何が起きるか分からずボラティリティの高い相場になる可能性があります。
しかし、モディ氏が予定通り首相続投となり、政策の内容が徐々に明らかになるにつれて株式市場は従来のインドの成長率に合わせた伸長を見せてくると期待されます。
フィリピン、中間選挙終盤戦でも大統領派が優勢
2019年5月13日、フィリピンで統一国政・地方選挙(中間選挙)が行われますが、発言力の大きい上院では、ドゥテルテ大統領を支持する候補者が優勢を保ち、少数の反対派は苦戦を強いられているようです。
支持派が議席を伸ばせば、ドゥテルテ氏の議会に対する影響力は増すでしょう。
強権体制がより強まるとなると海外投資家は不安に陥りますが、トルコのエルドアン氏などを見ている事もあり、ドュテルテ大統領についてはそこまでまだ懸念が強くなっていない事がまずい所です。
2019年5月、アメリカの金融政策と貿易摩擦の影響
2019年5月の関税引き上げを受け、FRBが政策金利引き下げへの傾斜を強める可能性はもしかしたらあるかもしれません。
ただ、すぐに利下げ云々という事はなさそうというのが一定程度のコンセンサスのようです。
関税引き上げ⇒輸入物価を押し上げ⇒インフレ率上昇となりますが、FRBの関心は景気全体への悪影響の方でしょう。
このため、物価が上がってもそれはいい意味での物価上昇ではないのでFRBがすぐに利上げという事にはならない、という事です。
因みに、2019年5月10日のフェデラルファンド金利先物市場は、2020年の年初から数カ月内の利下げ確率を100%として織り込んでいます。
ただ、トランプ氏が関税引き上げを表明するまでは、利下げはさらにその数カ月先と予想されていました。
ロペスオブラドール大統領、2022年に石油を自給自足すると宣言
2019年5月10日、ロペスオブラドール大統領は2022年5月に国内でガソリンの自給自足体制が整うと宣言しました。
80億ドルを投じて新たな精製施設を建設するほか、既存施設へも増産投資をする予定です。
ただ実際問題、現在は需要の7割程度を輸入に頼っており、この宣言がどこまで実効性のあるものか分かりません。
メキシコ ロペスオブラドール新大統領の政策についてまとめてみた
中国、原則では譲らないと言明
中国の劉副首相は米中協議について引き続き一致していない部分があるものの、中国が原則にかかわる問題で譲る事はないと述べました。
何が原則なのかという定義は置くとして、アメリカの追加関税については必ず報復すると述べました。
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