2018年11月の動き

2018年11月30日更新!

このブログは、

  1. 相場に左右されずに
  2. 気長に忍耐強く

新興国投資をする人たちのための情報提供ブログです。

特に、

  1. これから新興国へ投資をしたい人で基本的な情報を網羅的に学びたい人、
  2. 既に投資をしているが大きな含み損を抱えていて一旦冷静に状況を再確認したい方

を想定しています。

筆者はバリュー平均法なる方法で新興国に投資をしている個人投資家です。既にそうした方法で投資をして5年くらいです。

ずっと投資し続けています。

このブログはこのブログが対象としているトルコ、メキシコ、ブラジル、インドネシア、フィリピン、中国、ベトナム、インド、先進国とその他のトピックについて、2018年11月に更新した箇所をひとまとめにしている記事です。

各抜粋から本ブログを飛ぶことが出来ます。


【この記事は複数ページあります】

2018年11月30日

新しい記事を投稿

イタリアの財政問題に関する記事を投稿しました。

イタリアの問題は直接新興国への投資と関係ありませんが、新興国ではつきものの政治問題をどの様に考えるかの一助としてイタリアの財政問題は良いテキストになるかもしれないと考えました。

ご参考にして頂ければ幸いです。

イタリアの財政問題に関する経緯とまとめ(2018年11月~)

インド、選挙対策で統計の数値を修正??

インド統計局は2018年11月28日、2004~11年度のGDP統計の改定値を公表し、3年連続で9%超の高成長を記録した05~07年度を8%前後に下げるなど、05年度から7年度分の成長率をすべて下方修正しました。

目的はやはり選挙対策なのではないかと思います。

2014年発足のモディ政権下の経済成長はシン前政権に比べ減速したと指摘されてきたわけですが、今回の改定で差が縮まった格好です。

「政府は統計をオモチャにしている」。モディ氏が率いる与党インド人民党(BJP)を2018年4月に離党したヤシュワント・シンハ元財務相はその様に述べ、7年度分を軒並み下方修正するのは不自然だと批判しています。

短期的な下げがあってもインド・インド株への投資!

インドの信用不安問題が実態経済に影響

ノンバンクの信用不安問題が実体経済に影響をきたし始めています。

例えばインドの新車販売です。

同国の自動車販売店協会連合(FADA)が公表した統計によると、1年で最大の商戦である10~11月の販売台数が前年の同じ商戦期に比べ1割減ったようです。

FADAは自動車ローンなどを手がけるノンバンクの信用危機が影響しているとして懸念を表明し、政府や中央銀行に対応を求めています。

このブログでも既述の通りインドの大手ノンバンクが8月以降、相次いで債務不履行を起こしたことでノンバンク全体に信用危機が指摘されています。

これによって一部のノンバンクは自動車ローンや住宅ローンの貸し出しを控えているとされます。

短期的な下げがあってもインド・インド株への投資!

新しい記事を投稿

新しい記事を投稿しました。

新興国投資にとって絶対ウォッチしておかなければならない先進国の金融状況、とりわけアメリカの金融環境についてのまとめと経緯を記しています。

アメリカの金融政策の経緯とまとめ


2018年11月29日

メキシコ・ロペスオブラドール政権、自身の優先プロジェクトは国民調査で9割が賛成

2018年10月26日、ユカタン半島のリゾート地、カンクンを起点とした観光鉄道の敷設などを巡り24~25日に実施した国民への「意見調査」の結果が発表され、観光鉄道をはじめとしたロペスオブラドール政権の掲げる10の優先計画はすべて9割程度の賛成票を得ました。

具体的には、「トレン・マヤ」と呼ばれる観光鉄道の敷設に対しては88.99%、石油精製施設の建設には91.6%、年金拡充には93%が賛成しました。

どれもバラマキ色の強い内容ですが、次期政権は今回の意見調査で優先計画が国民の信任が得られたとして2019年の予算案に盛り込む考えです。

既述の通り、意見調査は法的根拠がなく、調査を担当したのも次期政権が指名した民間団体です。

メキシコシティ空港の代替施設建設を巡って行われた意見調査時と同様に、「複数回の投票が可能だった」とした声もありこんなことを根拠に政策を遂行していって良いのか、といった印象を持ってしまいます。

ロペスオブラドール氏の政策はとにかくポピュリスト色が濃く今後の動向が少し心配です。

メキシコ ロペスオブラドール新大統領の政策についてまとめてみた

アメリカ 利上げ休止が近い??

2018年11月28日のパウエルFRB議長の発言で、予想以上に利上げ休止が近いとの思惑が強まっています。

パウエル議長は講演の中で、政策金利について「景気を加速も減速もさせない中立水準の想定値よりわずかに低い」と述べました。

実は2018年10月3日の講演では中立金利は「まだ遠い」と言っていて、利上げ局面が長引くとの思惑から金利上昇と株安を招きました。

10月の講演に比べ、利上げに関するトーンが弱まったので、株価もかなり上昇したのです。

先進国・その他の状況2018

欧州委員会はイタリアの妥協案を一蹴

2018年11月28日、EUの執行機関である欧州委員会はイタリアの2019年予算案について「大幅な財政赤字の削減が必要だ」との考えを示し、イタリアの妥協案を一蹴しました。

報道によると、伊政府はEUの制裁手続き入りを回避するため、財政赤字目標を最終的にGDP比で2.2%程度に下げる妥協案を検討中でしたが、欧州委員会はEU本部で開いた記者会見で「不十分だ」と一蹴したとの事です。

イタリアの政権内でも不協和音が出つつあるようですし、どういった状況になるか要注視です。

先進国・その他の状況2018

NZもファーウェイの5G技術を却下

ニュージーランド政府が次世代通信規格「5G」について、ファーウェイの技術を使う計画を却下したことが分かりました。

アメリカが安全保障上の懸念から同盟国に中国企業の5G技術をプラットフォームとして使わないように要請しているとの事ですが、これもその結果でしょう。

オーストラリアも既に8月、同様の決定を行っています。

中国製造2025についてのまとめと経緯

BREXIT 無秩序離脱のリスク高まる??

離脱案に対する英議会での異論が一段と広がっているようです。

与党・保守党関係者によると党内の反対派は増え続けていて、閣外協力する民主統一党(DUP、10議席)も反対の姿勢を鮮明にしました。

メイ氏の議会工作は行き詰まりを見せています。

メディアの報道によると可決に必要な過半数320のうち、メイ氏率いる保守党内の造反もあって現状では250~280程度しか確保できていないのが実情です。

一方で無秩序離脱となると、その経済的損失もかなり大きくなりそうだとの試算も沢山出ています。これらは合意案を推し進めたいイギリス政府の意向も入っているかもしれませんが、無秩序離脱となると現状のまま推移したケースに比べてイギリスのGDPを15年間で9.3%分押し下げるという数値や10%を超えるといったものも出て来ています。

いずれにせよ、無秩序離脱は新興国も含めて世界経済とマーケットに大きな影響を及ぼす可能性があります。

先進国・その他の状況2018

2018年11月28日、米株は大幅上昇

2018年11月28日のアメリカ株式相場は大幅に3日続伸しました。

ダウ平均は前日末比617ドル70セント高の2万5366ドル43セントで終えています。

この上げ幅は3月下旬以来、ほぼ8カ月ぶりの大きさです。

FRBのパウエル議長の発言で、利上げ打ち止めが近いとの思惑が広がった事や、12月1日の米中首脳会談への期待も相場を押し上げたと思われます。

最近あまり良いニュースもなかったので、反応しすぎな感じもしますが。。。

先進国・その他の状況2018


2018年11月28日

新興国通貨・株に持ち直しの動きか

足下で、新興国関連のパフォーマンスが徐々に持ち直しつつあります。

新興国関連ETFは2018年4月から9月にかけて資金流出が続いていましたが、その後は持ち直しの動きがみられます。

背景としては、①選挙や政治基盤の盤石化に伴う財政面などで構造改革が進展する期待があること、②米中貿易摩擦に対する過度の懸念の後退、③アメリカの来年の利上げペースが弱まる可能性が出てきたことを受けて、アメリカの金利上昇が一服していること等があります。

元々、新興国は世界経済全体がネガティブな雰囲気になると真っ先い売られますので、それの揺り戻しもあるでしょう。

先進国・その他の状況2018

米中貿易摩擦 米中首脳会談は12月1日に。不調なら追加関税発動

米中首脳はG20が終わった後の2018年12月1日夜に夕食をともにしながら会談に臨むようです。

クドロー国家経済会議委員長は、米中首脳会談が不調に終われば制裁関税の対象を中国からのすべての輸入品に広げる可能性に重ねて言及しました。

貿易赤字の是正に向けて中国に圧力をかけて、譲歩を促そうとしています。

どの様な状況になるか注視する必要があります。

米中貿易摩擦問題について整理してみた2018

新NAFTAの批准、遅れる可能性

アメリカの議会で新NAFTAの批准手続きが長引く可能性が出てきたようです。

先の中間選挙で下院の過半数を奪還した民主党から修正を求める声が出始めた為です。民主の支持基盤である労働組合や環境団体は新協定の内容が不十分として修正を求めているのです。

共和党には年内に現行の議会で早期決着を探る動きもあるようですが、ハードルは高そうです。

アメリカ、カナダ、メキシコの政府はG20首脳会議にあわせて、新協定「USMCA」に署名する予定で、その後、各国議会の批准手続きを経て新協定は発効する予定です。

NAFTA再交渉の経緯 まとめ


1 COMMENT

Luci Wosher

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