2018年11月の動き

2018年11月22日

アメリカの住宅市場が、減速

アメリカの住宅市場に減速の兆しが出てきているようです。

アメリカ商務省が2018年11月20日発表した先行指標となる10月の住宅着工許可件数は前月比0.6%減少しています。

住宅ローン金利や物件価格の上昇を理由に購入を見合わせる消費者が増え始めており、消費との関連が強い住宅市況が悪化に向かえば、拡大し続けてきた米景気を冷やすおそれがあります。

住宅業界では統計の弱含みは一時的なものとの見方がある一方で、住建など19銘柄で構成するPHLX住宅株指数は2018年1月の高値から30%も下落しており、投資家はネガティブな印象で今のマーケットを見ているようです。

先進国・その他の状況2018

OECD、成長率予想を下げる

OECDは2018年11月21日に発表した世界経済見通しで、2019年のGDPの実質成長率を3.5%とし、9月時点から0.2ポイント引き下げました。

2018年に比べ0.2ポイント下がっていて、2020年の予測では米中の成長が大幅に鈍化すると分析しています。

貿易摩擦などのリスクが高まる中、世界経済が頭打ちになるとし、海外減速の影響で日本の成長も緩やかになるとみています。

OECDが強調したのは「先行きには陰りが見え始めている」ということ。その背景の一つはもちろん貿易摩擦です。

先進国・その他の状況2018

資源・原油関連 シェール企業は好調

独立系の米シェール生産企業の業績はかなり良いようです。

シェール企業の生産効率は上がり、より多くのキャッシュフローを生み出すとともに、業界再編も進んでいる状態です。

あるメディアの調査によると32社の業績を調べ、その約3分の1は、掘削活動や株主配当の支出以上の現金を稼ぎ出しているそうです。1年前は、そうしたことが可能な企業はたった3社だけでした。

原油価格が1バレル=70ドルに達し、生産量が増えている中で、全体のキャッシュフロー赤字額は9億5400万ドルに縮小しています。

2018年6月までの赤字はその3倍近くあって、今から1年前は49億ドルにも上っていました。

この変化は、株主から支出圧縮と増配を迫られてきたシェール企業が、これまで続けてきた努力の成果を摘み取る時期になったという表れと解釈されそうです。

OPECは2014年からおよそ2年にわたり、米シェール企業を市場から駆逐することを狙って原油を大量に供給し、価格を27ドル割れの水準まで押し下げました。

これによってシェール企業が打撃を受けたのは確かなようですが、同時に彼らを世界有数の低コスト生産者にしてしまった面もあったのです。

これを見ていると、今アメリカが対中国で色々制裁をしていますが、中長期的にはその制裁によって中国がより筋肉質な企業や組織を作り、対米競争力をもっとつけてしまう事を促進してしまうような感じもしてしまいます。

資源関連ニュースのまとめ2018

インド 反転の兆しを見せるインド株式とインドルピー

上のチャートではそこまでインド株式が不調だという認識は感じませんが、今年だけで見ると、ここ最近のインド株は軟調でした。

SENSEX指数は2018年8月28日の史上最高値をピークに、新興国経済の先行き不安等を要因に調整局面
入りし、一時4月以来の安値水準まで下落していたのです。

インドルピー(対米ドル)も10月初旬頃にかけて連日のように史上最安値を更新し、一時は1米ドル=75インドルピー近辺まで売られていました。

そのSENSEX指数やインドルピーが2018年11月中旬以降、回復傾向となっています。

背景には、インフレ懸念の後退等、外部環境の変化があるでしょう。特に原油価格が落ち着いたことは大きいのではないでしょうか。

高成長が予想されるインド経済や企業業績が再び正当に見られ始めたのです。

IMFによれば、インドの経済成長率(前年比)は2019年が+7.3%、20年が+7.4%と、世界全体の約2倍の成長を続けると予想し、SENSEX指数ベースの2020年の予想EPSも2017年実績の約1.5倍に拡大する見通しとなっています。

こうしたインド経済の正当な評価を経て、海外投資家は、2018年11月に入り買い越しに転じそうな勢いになっています。

しかし、このブログでも書いている通り、政治的な問題、ここ最近では中央銀行と政府の対立が一番ホットなものだと思いますが、それ以外にもモディ首相が来年以降も首相であり続けられるのかといった事もあって、楽観視だけしていて良いものでもなさそうです。

しかし、中長期的にコミットして良い国である認識は変わらないと思っています。

短期的な下げがあってもインド・インド株への投資! 

中国 債務削減政策の副作用で、資金難の民間企業が急増

政府が進めてきた企業や地方政府の債務削減を巡り、中央銀行の易綱総裁が謝罪しました。

民間企業の資金繰り悪化を招いた責任を認めたわけです。

中国は将来の金融危機発生の芽を摘もうと、2018年初めから国有企業や地方政府が抱えた過剰債務の圧縮に乗りだしました。

目玉はシャドーバンキングの締めつけです。

「理財商品」と呼ばれる高利回りの投資商品の販売を規制したのです。その背景は金の流れが複雑すぎて当局ですらどこにリスクがあるか把握しきれなかった為です。

しかし、これが本当に必要な中小零細な民間企業の資金繰りを圧迫したのです。

元々普通の銀行が融資するのは殆ど国営企業で、民間企業はあまり相手にされません。リスクが低い国有企業に融資しても厚い利ざやを確保できるからです。

これまで民間企業の資金需要を満足させていたのがシャドーバンキングだったわけですが、これが断たれたことで一気に債務不履行の民間企業が増えたのです。

もちろん、これは当局の意図とは違いました。一気にまた政策の軌道修正が行われるはずですが、おそらく重要な債務削減とゾンビ企業の退場はまだ先になりそうです。

人民元と中国株で儲けたい方へ 中国投資情報ひとまとめ

アメリカ トランプ大統領はサウジ皇太子を擁護

2018年11月20日、アメリカのトランプ大統領はサウジアラビア人記者殺害に関して、ムハンマド皇太子を擁護する姿勢を鮮明にしました。

関与を示す明確な証拠が明らかにならなければ「推定無罪」と判断し、経済や安全保障分野での協力を進めます。

しかし、このままでは終わらないでしょう。特に人権を重視する欧州は黙っていないし、アメリカの議会では問題の幕引きを急ぐトランプ政権への与野党の批判が強まっているようです。

トランプ大統領がサウジとの関係を壊したくないのは、対イラン制裁でサウジの協力が不可欠であることと、武器輸出といった経済的な所もあるでしょう。

また、トランプ大統領がサウジ擁護に明確になった事で、原油生産の件もどうなるか注目かもしれません。

先進国・その他の状況2018

原油・資源関連 11月上旬、サウジの産油量過去最高

サウジアラビアの原油生産は、2018年11月上旬に日量1100万バレル付近に増加し過去最高を記録したようです。

報道によればサウジは日量約1080万-1090万バレルを生産し、日によっては1100万バレルを上回る原油が市場に供給されたこともあったという事です。

イランの供給途絶に備えてサウジ産原油への需要が通常より増えたことが背景にあると思われます。

資源関連ニュースのまとめ2018

BREXIT イギリスとEU、将来についての協議で溝埋められず

2018年11月21日、イギリスのメイ首相は、EU本部を訪れ、EU離脱を巡ってユンケル欧州委員長と会談しました。

イギリスとEUはまだ将来についての認識で溝を埋められず、24日に改めて会談する事になりそうです。

25日の緊急EU首脳会議で離脱協定案などを正式決定するため、双方で最終調整を急ぎます。

自由貿易協定よりも密接な通商関係を求めるイギリス側と、自由貿易を軸とする関係を目指すEU側でなかなか調整がつかないようです。

先進国・その他の状況2018


2018年11月21日

資源関連 原油先物が6%安

2018年11月20日、原油先物はニューヨークの取引時間で約6%下落しました。

世界的な経済成長が鈍化するとの懸念から株価が下落していることが重しとなった模様です。

これでアメリカの原油先物は1年1カ月ぶりの安値を更新した事になります。

資源関連ニュースのまとめ2018

トルコ サウジ記者殺害で息を吹き返すエルドアン

エルドアンは10月に起きたサウジアラビア人記者殺害問題で、事件の捜査情報を小出しにしながらメディアにリークし、対立するサウジを揺さぶる手法を使っています。

年初以来、トルコリラマーケットが荒れる中で自身の権力強化に注力し、マーケットからの批判を浴びていた時とは別人の様な表情になっているようです。

投資家として、現在のトルコリラのマーケットの状況と、それに対する政府と当局の誠実な対応を希望するわけですが、この政治的な問題にマーケットの問題が置いてきぼりを食らって、不透明でよく分からない状態になってしまわないか少し不安です。

特に日本の様に離れている国では入ってくる情報が元々限られてしまいますので。

下がり続けるトルコリラ!基礎から学ぶ4つのポイント

アメリカ株は続落、年初来マイナス圏へ

2018年11月20日のアメリカ株式市場は大幅続落しました。

ハイテク主導で始まった売りが、この日は広範な銘柄に及び、特にエネルギーや小売りなどで影響が顕著に出ました。

成長を巡る懸念が再燃していて、ダウ工業株30種平均とS&P500種指数は数カ月ぶりの安値をつけたほか、年初来でマイナス圏に沈んでしまいました。

これまでずっと言われてきた弱気相場入りですが、しっかりと対策をしておいた方が良いかもしれません。

先進国・その他の状況2018


1 COMMENT

Luci Wosher

I just want to mention I am just very new to blogging and actually loved your blog site. Most likely I’m planning to bookmark your site . You really have tremendous writings. Thanks for sharing your web-site.

返信する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です