2019年4月4日
米中協議の未解決問題
2019年4月3日から再開している米中協議。
焦点は制裁関税の撤廃時期と規模です。
アメリカ側は「一定期間は関税が残る」と述べ、制裁関税の即時全廃に慎重な考え。
EUはイギリスの離脱が長期的に延期されると予想か
2019年4月3日現在、EUはイギリスの長期的な離脱延期が最も可能性の高いシナリオであると見ているようです。ただ、EUもイギリスも長期延期は望んでいません。
メイ首相は野党・労働党のコービン党首に協力を呼び掛け、イギリス政府は欧州議会選挙に参加する事態に備え準備を始めると示唆しました。
続きはこちら BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2019年4月~)
直近の米中通商協議の内容
既報の通り、ワシントンで米中が協議を再開しました。
米国と中国がまとめつつある通商合意案は、
- 中国は2025年までに大豆やエネルギーを含む米国の一次産品の輸入を拡大する
- 中国に進出したアメリカ企業に100%出資会社設立を認めると公約する
- 上記公約には拘束力があり、もし履行しなければ米国は報復措置を講じることが可能。
- 中国の他の公約の期限は29年で、拘束力を持たないため履行しなくてもアメリkの報復措置を招かない
といった内容だそうです。
ISM非製造業景況指数は予想下回る
亜米利加ISMが発表した2019年3月の非製造業総合景況指数は、市場が予想していた以上に低下し、2017年半ば以来の低水準となりました。
景況指数や新規受注が特に落ち込み、経済成長が今年に入って勢いを失いつつある兆候が増えてしまいました。
EUはイギリスの離脱延期を何度も認めない
あるEU高官が、イギリスのEU離脱の2週間延期をEUが何度も認める事はないと述べました。
同氏はEUがイギリス政府に対して既に十分に譲歩したとの認識をにじませ、現在の難局を打開するため、メイ首相と野党・労働党のコービン党首との合意に期待をしていると述べました。
BREXIT(ブレグジット)の交渉経緯と影響のまとめ(2019年4月~)
2019年の5.7%成長に下振れ、ADB予測
2019年4月3日、ADBは2019年のアジア新興国(アジア大洋州の45カ国・地域)のGDP伸び率が5.7%になるという見通しを発表しました。
前回発表の2018年12月時点から0.1ポイント引き下げました。この伸び率は2001年(4.9%)以来の低さとなります。
米中貿易戦争や世界経済の減速見込みがアジア新興国の成長を下押しするとみています。
4月3日、米中協議を再開
米中両国は2019年4月3日、ワシントンで閣僚級での貿易協議を再開しました。
4月中に首脳会談を開いて最終決着する方向で交渉していますが、残る課題での妥協が極めて難しそうです。
例えば、中国が合意に違反した時の制裁関税再発動条項などを巡って溝が残っています。
EU離脱延期を法的に義務付け
イギリス議会下院は4月3日、離脱延期についてEUに申請する法案を可決しました。
上院の可決を経て成立すればメイ首相は申請を法的に義務付けられます。
これは関税の復活などで経済的に混乱を招く「合意なき離脱」の回避に向けた策の一つですが、EUがこれを承認するかどうかは不透明です。
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