ここではインドネシアの記事について、特に古くなってしまった記述についてたタイムラン形式で保存していきます。
2021年1月
2021年1月 金利据え置き
インドネシア銀行は1月21日、2カ月連続で政策金利を据え置きました。
昨年は新型コロナウイルス禍を乗り切るため、計5回利下げしていました。
中銀は7日物リバースレポ金利を3.75%に維持しました。
マーケットの予想も据え置きが大半でした。
また、中銀総裁はこの日、インフレ率が目標の2-4%のレンジ内にとどまり、今年の経済成長率は4.8-5.8%になるとの見通しを示しています。
2020年12月
2020年12月 政策金利は据え置き
12月17日、インドネシアの金融政策決定会合が行われ、政策金利が据え置かれました。
これは市場予想通りの結果です。
政策金利は3.75%に据え置かれた一方で、中銀は景気回復をサポートするために、政策総動員の方針を継続すると改めてコメントしました。
今後も追加利下げや中銀による国債買い入れが続くと予想されます。
2020年11月
0.25%利下げで、政策金利は3.75%
インドネシア中央銀行は11月18、19両日の政策決定会合で、政策金利を4%から3.75%に引き下げると決定しました。
インドネシアの新型コロナウイルスの感染者数は50万人に迫り東南アジアで最も多い国です。
これもあり、インドネシアは1998年のアジア通貨危機後、初の景気後退局面に入っていて、利下げする事で経済を下支えします。
インドネシアの利下げは今年5回目となります。
中銀は7月に政策金利を4%に引き下げてから3カ月連続で据え置いてきました。
9月から続いていたルピア安が一服した事で、通貨の下落圧力を伴う利下げに踏み切る余地が生まれたと判断したようです。
7-9月期GDPは前年同期比マイナス3.49%
2020年11月5日、7~9月の実質GDPが前年同期比3.49%減だった事が発表されました。
新型コロナウイルス対策で経済活動が停滞しました。
これで、2四半期連続のマイナス成長となりました。
一般的な定義では、1998年のアジア通貨危機以来の景気後退局面に入ったと解釈できます。
インドネシアは98年1~3月期から5四半期連続で前年同期比の実質マイナス成長を記録しました。
4~6月期の実質成長率は前年同期比マイナス5.32%だったため、ここからは改善しています。
内訳は、
- GDPの約6割を占める家計消費が前年同期に比べ、4.04%減
- 投資も同マイナス6.48%。
- 政府支出は9.76%増
インドネシア政府は10~12月期の成長率をゼロかプラス転換と見込んでいます。
2020年を通じてはマイナス1.7%~マイナス0.6%になると予測しています。
2020年のGDP見通しを下方修正
2020年9月22日、ムルヤニ財務相は2020年のGDPの実質成長率が、新型コロナウイルス感染症の影響で、マイナス1.7%からマイナス0.6%の間になるとの見通しを明らかにしました。
8月に示したマイナス1.1%からプラス0.2%の間との予測を下方修正しました。
ムルヤニ氏は、第3四半期と第4四半期の成長率がマイナスになる可能性があると指摘し、インドネシア経済が景気後退局面にあるとの認識を示しました。
一方で、2021年の成長率はプラス4.5%から5.5%の間を目指すと表明しました。
2020年10月
2020年10月、政策金利4%を据え置き
2020年10月13日、インドネシア銀行は政策金利を据え置きました。
7日物のリバースレポ金利を4%に維持しました。
通貨ルピアを支える一方で、景気は国債購入などで支援します。
この据え置きはほぼ予想通りの結果です。
ルピアは今年、対ドルで6%近く値下がりしており、いかにルピア安を止めるかが課題となっています。
中銀はルピア相場の安定を重視する一方、市場への流動性供給を通じて景気下支えを図る姿勢を強調し、先行きの政策運
営について、量的緩和が効果的との認識を示し、財政ファイナンスを今後も続ける可能性を示唆しました。
足下は「非常事態」を理由に金融市場は静観していますが、引き続き慎重な政策運営が求められます。
2020年9月
中銀の独立性を脅かす法案(2020年9月)
インドネシア銀行(中央銀行)の独立性を脅かす法案が提案されており、懸念が広がっています。
金融政策における政府の権限を高めようとする法案を国会議員が提案しているのです。
専門家から成る委員会が用意した法律の試案は1999年の中銀法を抜本的に変更するよう求めていて、国会内のさまざまな委員会で審議されようとしています。
中銀の責務を経済成長・雇用支援に広げるとともに、政府との政策協調を図るため財務相が率いる新たな金融審議会を設置して、中銀の政策決定委員会に複数の閣僚を加えることが柱です。
この動きを受けて、インドネシアルピアは1.6%安と5月以来最大の下落となりました。
2020年第3四半期は想定以上のマイナスになる可能性も
2020年9月15日、スリ・ムルヤニ・インドラワティ財務相は首都ジャカルタに新型コロナウイルス感染防止のための規制が再導入されたことから第3・四半期は予想以上のマイナス成長になる可能性があると述べました。
GDPの約20%を生み出すジャカルタは14日、コロナ対策の規制を導入しました。
規制は2週間の予定ですが、延長される可能性もあります。
財務相はオンライン会見で、今回の規制は3月から6月初めにかけて実施された規制ほど厳しくないものの、経済は自身の予想(0~▲2.1%)よりも大きく縮小する可能性があると指摘しています。
ただ、引き続き第4・四半期は回復するとみており、0.4ー3.1%の成長を予想しました。
「2020年通年の成長率については、引き続き▲1.1%~+0.2%とみている。しかし、ジャカルタの状況を踏まえ、予想の下限になることも想定する必要がある」
としています。
2020年9月、4%で据え置き
2020年9月17日、インドネシア銀行は、2カ月連続の政策金利据え置きを発表しました。
成長減速で圧力を受けている通貨ルピアを支える事が狙いです。
中銀は7日物リバースレポ金利を4%で据え置きましたが、これはおおよそ予想通りの結果です。
ルピアは今年既に、ドルに対して6.6%余り下落しており、追加の景気刺激とルピア防衛でバランスを取るかじ取りが今後も必要となります。
2020年8月
2020年4-6月期GDP、マイナス5%
2020年8月5日、インドネシア中央統計局は2020年4~6月期のGDPが前年同期に比べ5.32%減少したと発表しました。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の停滞が響き、1999年以降、四半期ベースで初めてのマイナス成長を記録しました。
新型コロナ感染拡大は外需の低迷やコモディティー価格の低下による輸出の落ち込みや、消費の抑制、企業の投資先延ばしなど、経済に幅広い影響が見られました。
- GDPの約6割を占める家計消費は5.51%減少
- 約3割を構成する投資は8.61%減少だった。
- 内・外需双方で景気に急ブレーキが掛かり、農林漁業やIT サービスなど一部を除いて多くの分野で生産に大幅な下押し圧力
インドネシアに限らずですが、今後も正念場が続きそうです。
2020年8月は政策金利を4%に維持
2020年8月19日、インドネシア銀行は政策金利の据え置きを発表しました。
通貨ルピアを支えるとともに、これまでの緩和の効果を見極めるまでは利下げ余力を温存します。
中銀は7日物リバースレポ金利を4%で据え置きました。
この据え置きはほぼ予想通りでした。
インドネシアは今年既に計1%の利下げを実施しており、ルピアは年初来でドルに対して6%余り下落しています。
2020年7月
2020年7月、2か月連続の利下げ
2020年7月15日と16日にインドネシア中央銀行が開いた政策決定会合で、政策金利を4.25%から4%に引き下げることを決めました。
これで利下げは2カ月連続となります。
新型コロナウイルスの影響で景気の後退観測が強まっており、継続的な金融緩和が必要と判断しました。
今年に入り利下げは4回目となりますが、ペリー総裁は記者会見で、追加の利下げについて「金融政策で必要な手段をとる」と含みを持たせています。
今現時点では、ルピア支援よりも景気を優先しているようです。
国債の金利受け取りの辞退と国債の直接引き受けを拡充
インドネシア中銀は政府から直接引き受ける国債の金利受け取りを辞退し、国債の直接引き受けの拡充で政府と合意しました。
- 国が発行する約400兆ルピア(約3兆円)の国債を中銀が直接購入した上で、中銀は利息の受け取りを事実上、辞退する
- また、政府は177兆ルピアの国債を政策金利(年4.25%)を1%下回る利率で発行
- 中銀は国債の円滑な消化のため、金利差の部分を負担
一連の対応を通じて、新型コロナウイルス対策で膨らむ政府の財政負担の一部を中銀が肩代わりする仕組みです。
インドネシア中銀は既に6月までに、30兆ルピアを超える国債を直接購入しています。
中銀が国債を直接引き受けるこうした手法は「財政ファイナンス」と呼ばれる。通貨の信認を損なうリスクがあり、放漫な財政運営につながりやすいものです。
2020年6月
2020年6月現在、安定した動きを期待
2020年6月下旬現在から考えた今後のルピア相場ですが、堅調にいく可能性が高いと思われます。
支援材料として挙げられるのが、国債への資本流入、相対的に高い金利、慎重な金融政策、といった所です。
特に国債への資本流入については、2月下旬から3月末にかけて国債市場から約140兆ルピアの資本が流出した後、一旦買い戻されたものの、その買い越し額は6月下旬現在で10兆ルピア強にとどまっており、まだ流入余地がかなりあります。
もちろん、ここ数か月短期間に急反発し相場の割高感も目不立ち始めたルピアが短期的に軟調になる可能性は十分あります。
ただ、上記の通り、相対的に高い実質金利、慎重な金融政策、国債投資資本の流入余地など支援材料がある事に加えて、米中対立激化に関するリスクもルピアは比較的感応度が低く、中長期的には保有し続けても問題なく、多少の下落相場は想定されるものの、基本は底堅く推移する可能性が高いと考えられます。
2020年6月、0.25%の利下げ
2020年6月18日、インドネシア中央銀行は政策金利を4.5%から4.25%に引き下げました。
利下げは3月以来、3カ月ぶりとなります。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け停滞する経済を下支えする目的です。
同中銀は2月と3月に連続で金利を0.25%ずつ引き下げたものの、通貨ルピアが外資引き上げもあって急落したことなどから、4月と5月は金利を4.5%に据え置いていました。
ペリー氏は18日の記者会見で利下げに関し
「金融緩和を続け、経済を安定させる」
と強調しました。
2020年4月と5月は4.5%に予想外の据え置き
新型コロナウイルス感染拡大に伴う深刻な経済成長鈍化を受けて、多くのエコノミストが2020年4月や5月も追加利下げを予想していましたが、行われませんでした。
5月には対GDP比での財政赤字目標が大幅に超過する事から、利下げをすると更なるルピア下落となるかもしれないからでしょうか。
実際に、利下げをした時期(2~3月)に大幅なルピア安が進行しています。
また、経済対策についてインドネシア政府は当面、財政政策を重視する方針と見られており、為替市場が安定するまで、景気対策として金融より、財政政策の比重を高める意向があると思われます。
2020年5月
2020年第1四半期のGDPは+2.97%
2020年5月5日発表のインドネシアの2020年1~3月期GDPは、前年同期比+2.97%でした。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の停滞で、2019年10~12月期の4.97%から急速に鈍化しました。
これは統計が残る2001年以降、最低の記録です。
GDPの約58%を占める家計消費は2.84%増と、5.02%だった2019年1~3月期に比べて小幅にとどまったほか、GDPの約32%を構成する投資も+1.7%と、19年1~3月期(5.03%増)に比べ伸びが鈍化しました。
ロックダウンの措置はしばらく継続すると予想され、第2・四半期は大幅なマイナス成長になるとの予想が多いようです。
ロックダウンの出口戦略を模索
インドネシア政府は、コロナウイルスで停止している経済活動の段階的な再開を計画しているようです。
一定の条件を満たせば6月から規制緩和が始まるようです。
インドネシアの新型コロナ感染症による死者は東アジアでは中国を除き最も多く、医療の専門家からは対応の遅れが指摘されています。
しかし、経済的な損失がかなり大きく、経済活動を早く再開させたいというインセンティブが強いようです。
過去6週間で少なくとも200万人が失業するなど、経済が打撃を受けています。
マスクの着用や社会的距離の確保といった厳格な感染防止指針のもと、一部都市の経済活動を5段階で再開することを想定しているようです。
2020年4月
2020年の成長予想は2.3%
2020年4月14日、インドネシア中央銀行は2020年の経済成長見通しを2.3%に下方修正すると発表しました。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景気の悪化観測で、先月も見通しを従来の5%~5.4%から4.2%~4.6%に引き下げていましたが、そこからさらに大きく引き下げています。
ただ、その割に4月は利下げをしませんでした。
もっと大きな下げがあるかもしれないので、その時の為に取っておいた、という事でしょうか?
預金準備率を下げ、流動性準備率を上げる
2020年4月14日、中央銀行は現金準備率を引下げると同時に流動性準備率を引上げました。
目的は銀行による国債投資を促ることがあると思われます。
新型コロナ・ウイルスの感染拡大の封じ込めに取り組むインドネシアは、大規模な財政刺激策を導入しています。
その際、多額の国債増発は避けられず、国債の買い手が必要でした。
中銀は、銀行が預金残高に応じて積む現金準備率を5.5%から3.5%に引下げて市中に102兆ルピアの流動性を供給すると同時に流動性準備率を2%引上げて、放出された資金で国債を購入することを促したのです。
中央銀行が国債の消化を助けるべく銀行による国債投資を促すというかなり異例の措置は、インドネシアの厳しい状況を反映したと言えるかもしれません。
改めて利下げの余地あると発言
2020年4月2日、インドネシア中銀のペリー・ワルジヨ総裁は追加利下げの余地があるとの認識を示しました。
インドネシアも他国同様、新型コロナウイルスの感染拡大で景気が低迷していて、インフレ率も低い状況です。
総裁は
「インフレ率の維持、景気支援、ルピアの安定維持の間でバランスをとらなければならない、というのがインドネシアの問題だ」
と述べました。
2020年3月
2020年3月以降は反発の展開も長続きはしない可能性
ルピア(対米ドル)相場は、3月下旬の安値から反発していますが、今後はもみ合いとなる可能性がありそうです。
3月以降の安値から、4月上旬に中銀がFRBとの間で600 億ドルのレポ取引枠を確保したことなどから反発しました。
その後も中銀が4月、5月の会合で利下げを見送った事でルピアは上昇しました。
6月に行われた利下げについても事前に予想されていたため、為替市場での反応は限定的だったといえるでしょう。
今後のルピア相場については、為替介入の実施を含め中銀の為替安定への姿勢は、通貨の下支えポイントになると思われます。
ただ、新型コロナウイルスの感染動向によっては、ルピアも大きな影響を受けるかもしれません。
そうするとルピアは結果的に当面もみ合いとなる可能性が高いかもしれません。
2020年3月に0.25%の利下げ
2020年3月19日、インドネシア中央銀行は主要政策金利の7日物リバースレポ金利を25bp引き下げ4.50%としました。
また、中銀は追加利下げの可能性を示唆すると共に2020年の経済成長率予想を5.0ー5.4%から4.2ー4.6%に引き下げました。
新型コロナウイルスの感染拡大で通貨ルピアにも圧力がかかっています。
これで政策金利は2018年4月以来の低水準となりましたが、利下げ自体は想定通りです。
中銀総裁はインフレは低水準であり、FRBが100bpの利下げを実施したものの、インドネシア資産の魅力を維持するため、利下げ幅を25bpにしたということです。
2020年3月、財政赤字3%ルールを緩和し更なるルピア安への懸念も
2020年3月31日、インドネシアのジョコ大統領は財政赤字をGDP比で3%以内に抑える財政規律ルールを緩和する方針を示しました。
但し、2020年から3年間に限定した措置です。
新型コロナウイルスで冷え込んだ経済を浮揚させるための財政出動を行う為ですが、国家財政への懸念から史上最安値に接近する通貨ルピア相場が一層下落する恐れもあります。
今回、財政を拡大して、一部業種での所得税免除や若年失業者向けの職業訓練制度の導入などにあてる予定との事です。
2020年の成長予想は4%程度?
インドネシア中銀は2020年3月19日に利下げをしましたが、その際の声明で2020年の経済成長率予想を5.0ー5.4%から4.2ー4.6%に引き下げました。
2月にも下げていましたが、また下げたという事で影響がどんどん大きくなっているという事でしょう。
引き続き予想は上下するでしょう。
2020年3月には預金準備率も引き下げ
2020年3月2日、インドネシア銀行は市中銀行の預金準備率を引き下げる事を決定しました。
新型コロナウイルスの経済への影響を巡る懸念で同国の株式と債券、通貨が売られていることから、流動性の強化を図る目的です。
今回、市中銀行の外貨に関する預金準備率を4%と、これまでの8%から引き下げます
実施は16日で、これにより流動性は32億ドル拡充される見込みだという事です。
同中銀はまた、通貨と債券相場の安定を守るため「市場介入」を継続し、経済の安定性維持と成長支援、改革加速に向け政府および関連当局と協力するとも説明しました。
2020年3月、コロナウイルスの影響で軟調に
新型コロナウイルス感染拡大を巡る懸念が強まる中で、インドネイアルピアは2018年の新興国市場混乱時以来となる1ドル=15000ルピア台となりました。
これは2018年11月以来の安値です。
投資家はドル資産に避難していて、海外ファンドはインドネシア債を今年これまでに41億ドル相当売り越している状況です。
2020年2月
2019年のGDPは5.02%
2020年2月5日、2019年のGDPの伸び率が18年に比べ5.02%であったとの発表がありました。
背景
米中貿易摩擦による世界経済の減速で資源価格が下落し、国内景気に悪影響を与えました。
足元では海外からの投資も伸び悩んでいます。
ジョコ政権は税制優遇などの制度を充実させ海外からの投資呼び込みに力を入れています。
具体的数値
- 2019年通年の伸び率は2018年の5.17%と比べ鈍化。政府目標の5.3%にも届かず。
- 2019年10~12月期の伸び率は4.97%。
- 四半期ベースでは16年10~12月期以来、3年ぶりに5%の大台を割り込む。
- 2019年の自動車販売台数が18年比で1割減少
- 耐久消費財の消費も陰り
2020年2月、4か月ぶりの利下げで政策金利は4.75%
2020年2月20日、インドネシア銀行は4カ月ぶりの利下げを行いました。
新型コロナウイルス感染拡大で国内景気見通しも下方修正しており、危機感があるのでしょう。
インドネシア中銀は政策金利の7日物リバースレポ金利を0.25ポイント引き下げて4.75%としました。
この結果は半数以上のエコノミストが予想していたと思われますが、据え置きと考えていた人もいたようです。
まだインドネシアでは現時点で新型コロナウイルス感染者が1人も出ていませんが、インドネシア経済に対する影響は懸念しています。
中銀はこの日、2020年の成長率見通しを5-5.4%とし、従来の5.1-5.5%から引き下げました。
早ければ2020年2月の金融政策決定会合で利下げ?
景気低迷を受けて、中央銀行は早ければ2月20日、遅くとも年央までに0.25%の追加利下げを行うと予想されています。
インドネシア銀行は、昨年7月から10月にかけて政策金利を6%から5%に引下げ、その後は今年1月まで3回連続で金利を据置いています。
1月の政策声明では、投資の回復を促す見込みとして、2020年のGDP成長率を+5.1~5.5%と予想しましたが、2019年10-12月期のGDPは期待を下回ったとみられています。
また、新型コロナウイルス問題で中国景気が懸念されており、中央銀行として景気を下支えするために金融緩和を検討せざるを得ない状況と考えられています。
2020年1月
2019年10-12月期GDP、若干加速
2020年1月28日、スリ・ムルヤニ・インドラワティ財務相は2019年第4・四半期のGDP成長率について、前年比で+5.06%に加速したとの見方を示しました。
因みに第3・四半期の成長率は同5.02%でした。
同財務相によれば、2019年の成長率は5.05%と、政府目標の5.3%を下回るとの見通しを示しました。
因みに2020年の成長率目標も5.3%です。
2019年のGDP成長率目標
インドネシア政府は2019年のGDP伸び率の目標を5.3%程度に定めています。
2019年4月には公務員給与を5%増額して下支えを狙いますが、慢性的な財源不足なので、この様な放漫な財政支出がいつまで続けられるかは不透明です。
細る対インドネシア海外投資が不安の種
また、細っている海外からの直接投資額も心配です。
2018年の海外からの投資はジョコ政権発足後初めてマイナスに転じました。
大統領選挙を控えて外国企業が選挙結果を見極めたいという心理が働き、投資に急ブレーキがかかっているのですが、上記の様な放漫な支出でファンダメンタルズ悪化を招くと、政治が安定しても投資が控えられてしまう可能性があります。
2019年11月
2019年7-9月期GDP、減速が鮮明に
2019年11月5日、2019年7~9月期のGDP伸び率が前年同期比で5.02%だった事が分かりました。
伸び率は4~6月期から小幅に減速し、3四半期連続での減速となりました。
インドネシアでも経済の減速が鮮明になってきている状況です。
ジョコ政権は2019年通年の成長目標を5.3%としていますが、9月までの累計ベースの経済成長率は前年比+5.04%に留まっており、目標達成は難しくなったと言えます。
invstem.com
減速の背景
インドネシアは中国を中心とするアジアの製造業のサプライチェーンに十分に組み込まれていないため、米中貿易戦争の影響は小さいと思われていましたが、世界景気の悪化懸念から資源価格が下落した事がインドネシア経済に悪影響を与えたのです。
2019年6月
2019年のインドネシア大統領選挙
ジョコ大統領の再選がかかった選挙が2019年にあり、政治的な不透明感が増しやすい状況です。
特に人気取りのためにばらまき型の財政政策などを安易に発表しだすと、それを嫌気して資本流出を加速させかねません。
政治的な要因もしっかりと注視しておきたいところです。
↓をご参考ください。
インドネシアルピア 失敗しないためのポイント!2019年4月
2019年1-3月期のGDPは5.1%に鈍化
インドネシア政府は1-3月期の実質GDPが前年比+5.1%と前期の+5.2%より鈍化したと発表しました。
家計消費がけん引役となる一方、設備投資や外需の弱さが足かせとなったようです。
ジョコ大統領の再選が決まり、どの様な経済政策をこれから行っていくか注目されます。
2019年2月
2019年2月 インドネシア中央銀行、政策金利を6%で据え置き
2019年2月21日、中央銀行は政策金利を6%に据え置くことを決めました。
2018年は一時、10%強下落した通貨ルピア相場が足元では回復傾向で、インフレ率も中銀の目標の範囲内で安定しているため、この判断となったようです。
中央銀行は「今後も経済の安定と外的要因への抵抗力を高めるため、複数の政策を組み合わせて実行していく」としています。
2018年通年のGDP成長率
2019年2月6日、2018年のGDP成長率が発表されました。
2017年に比べ5.17%の成長で、伸び率は14年10月に誕生したジョコ政権下で最高になりました。公務員賞与の増額など財政支出が個人消費を下支えした形です。
しかし、外国からの投資は落ち込んでいて、4月の大統領選挙では成長戦略が重要な争点となるでしょう。
2019年1月
2019年1月 インドネシアルピア、半年ぶりの高値水準
2019年1月時点で、インドネシアルピアの調子が良いです。
アメリカの利上げ観測後退で、新興国からの資金流出圧力が和らいでいることに加え、中国の景気対策期待を背景とした株価の復調など、外部環境の好転が追い風となっているようです。
インドネシア政府・中銀による双子の赤字の削減姿勢も市場に好感されていて、外国人投資家が投資しやすい環境になっています。
2019年1月に入ってから、インドネシアルピアが対ドルで一時1ドル=1万3900ルピア台と2018年6月以来半年ぶりのルピア高・ドル安水準を付けました。
ルピアの対ドル相場は2018年9月から10月にかけて、1998年のアジア通貨危機以来の安値を記録しましたが、そこから大きく戻した格好です。
大統領選を意識し、国営企業肥大化か
ジョコ政権が目先の国民受けする政策、票取りをするための政策、に走り始めているような感じになっています。
プルタミナ
プルタミナは国営の石油会社です。
この会社は原油や石油製品の多くを外部からの調達に頼っているので、原油価格の上昇を最終製品に転嫁しないと収益は悪化します。
これまでのジョコ政権なら、プルタミナがそうした行動を取っても、特に何も言いませんでした。
しかし、最近は国民の反発を恐れるジョコ政権の意向を受け、プルタミナ主力のレギュラーガソリン価格の引き上げに踏み切ることはしません。その分、プルタミナの収益は悪化するはずです。
元々プルタミナは石油・ガス採掘の許認可権限を持っていて、その巨大な官僚機構には原油採掘や石油取引で生んだ富が転がり込み、それが政界を動かし、汚職の温床にもなっていました。
2014年に大統領に就任をしたジョコ氏も当初はこの組織の改革に前向きでしたが、ここ最近はそうではないとも取れる行動をしています。
ガルーダ・インドネシア航空
銀行出身の経営者がリストラを進め、赤字垂れ流しだった企業を少しずつ回復させてきました。
2017年4月に就任したパハラ・マンスリ社長がリストラを進めています。共同運航便の活用や不採算路線の廃止など、積極的に赤字体質を改善させつつありました。例えば2018年4~6月期の最終赤字額は、1~3月期に比べて縮小しました。
ただ、パハラ氏の改革には暗雲が漂っています。
経営陣が従業員の手厚い福利厚生に切り込もうとしたことで、労働組合が猛反発しているのです。労組は繁忙期であるイスラム教大巡礼の時期などにストライキをちらつかせ、撤回を迫っています。
ジョコ政権はこれにビビってしまい、今リストラを進めた経営陣の刷新を模索しています。
そして、2018年9月12日、臨時株主総会でパハラ・マンスリ社長の解任が決まりました。後任には、国営港湾会社ペリンド3のアスカラ・ダナディプトラ社長が就く予定です。
就任からわずか1年半での交代で、経営改革が停滞する懸念されますし、ジョコ大統領のこれまでやってきた改革に逆行しかねないものであるため、海外投資家中心に落胆している人も多いでしょう。
労組がわめけば非効率な事でも取ってしまうのがインドネシア経済、という色眼鏡で見られないようにしていかなければなりません。
PLN
PLNは国営の電力会社です。
PLN単独で考えると割に合わないインフラ投資を最近しています。これもジョコ政権の意向を受けての事と言われています。
PLNの収益悪化が懸念されている事は言うまでもありません。
2018年11月
2018年7-9月のGDP
統計局は2018年11月5日、7~9月期のGDPが前年同期比で5.17%増えたと発表しました。
4~6月期の5.27%よりも小幅ながら鈍化した結果です。
個人消費の伸び悩みに加え、2019年4月の大統領選挙を控え、企業が投資を控えている事が影響しているようです。
このままでは、ジョコ政権の通年目標である5.2%成長を達成できるか、微妙な情勢になってきています。
2018年11月15日 インドネシア中央銀行、今年6回目の利上げ
中央銀行2018年11月15日、政策金利を0.25%引き上げて6%にしました。
5月の利上げサイクル開始以降、6回目、累計で1.75%の金利引き上げとなります。
中央銀行は、「経常赤字を管理可能な範囲内に減少させる」とともに「今後数カ月以内に予想される世界的な金利上昇に対し国内金融市場の魅力を強化するため」と説明しています。
12月にアメリカの利上げが行われると見込まれる中、資金流出を通貨防衛という側面が一番強いと思われます。
2018年11月5日 通貨スワップ協定を締結
2018年11月5日、インドネシア中銀とシンガポールの中銀にあたる通貨庁は、100億ドルの通貨協定に最終合意しました。
インドネシアは経常赤字国で通貨売りの圧力がここ最近強く、当局は為替介入に追われている状況です。
インドネシアとしても金融クラッシュが起きた時のセーフティーネットを少しでも拡充する必要性を痛感しているのでしょう。
2018年9月
2018年9月27日 今年5月以降、5回目の利上げ
インドネシア中央銀行は、2018年9月27日、政策金利を0.25%引き上げ5.75%にしました。
2018年5月の利上げサイクル開始以降、これで5回目です。累計で1.5%の金利引き上げです。
やはり背景はアメリカの利上げ。通貨防衛ですね。
インドネシアでは、2018年8月に政府が輸入抑制策を打ち出すなど、政府と金融当局が一体となって経常赤字削減に取り組む姿勢を示し、何とかインドネシアルピアの防衛をしようとしています。
特にジョコ大統領は来年の妥当両選挙再選を目指していますので、ここら辺は抜かりなくやらなければなりません。
インドネシア大統領選挙については、↓に詳細を記しています。
2018年9月 通貨防衛を目的に輸入関税を引き上げ??
インドネシア財務省は2018年9月5日、消費財など1147品目の輸入に課す税金を最大で10%に上げると発表しました。
アルゼンチンやトルコと同じく、インドネシアは経常赤字の国です。ジョコ政権は輸入を制限することで経常赤字の主因である貿易赤字の改善を目指そうとしているのです。
もちろんその先には通貨防衛の意図と、自国通貨安によるインフレで、国民が政権の経済運営に不満を持たないようにするというのがあるでしょう。
選挙が近いですからね。
しかし、これは一方的な通商政策だとして反発を受ける可能性が結構あります。
特に、以前からインドネシアの対米貿易黒字を問題視していた米国などが強硬姿勢をとることも考えられます。
インドネシアが内向きばかりになって、世界との摩擦を増やさない事を祈るばかりですね。
因みに2018年以降で大きく下落したのはフィリピンとインドです。暴落した後こそ良い投資タイミングとなる可能性があります!以下のブログもご参考にどうぞ。
2018年9月中旬 今後の外貨準備高の減少も気になる
以下に記した通り、進行するルピア安に対して、色々な施策を行っている政府と中央銀行ですが、完全に食い止める事は不可能です。
中央銀行は、度重なる介入で、何とかルピア安の速度を遅くしているようですが、完全に食い止める事は不可能です。
そこで懸念されるのが外貨準備高の減少です。介入をしているという事は自分たちの外貨準備高を売ってルピアを買っているわけですからね。
今後も資本流出と介入が続いた場合、外貨準備が更に減少し、同準備の水準が不十分なのではないかという懸念も出始めるかもしれません。
2018年9月 インドネシアルピアはアジア通貨危機以降の安値に
インドネシアルピアは、2018年9月現在、一時、1ドル=1万5000ルピア台と98年のアジア通貨危機時以来のルピア安水準にまで下落しています。
経常赤字国という基盤の弱さはトルコなどと共通するわけではありますが、貿易戦争やトルコショックといったイベントが、アジア通貨の売り圧力となってうごめいています。
2018年9月 ルピア安を受け、インドネシア株も下落
2018年9月現在、インドネシア株式市場はルピア安を受けて資金流出気味になっています。
ジャカルタ総合指数が2018年9月5日、前日比221.8(3.75%)安の5683.501まで急落しました。下げ幅では2013年8月以来、約5年ぶりの大きさです。昨年末と比べると8%ほど安い水準。
ただ、これはインドネシア特有の要因というよりは新興国株全体の値動きを反映したものでしょう。マーケット関係者の間では、今後も軟調な展開が続く可能性が高いとの見方が広がっているようです。
ご参考に他の新興国のブログもご覧ください。
直近はずっと上り調子一辺倒で、2018年に⼊ってもその流れが続いていました。特に、アメリカの雇用統計発表に端を発する長期金利の上昇を背景に、世界的な株安が起こりましたがインドネシアも同じ形となりました。ただ、2019年のインドネシア大統領選挙の前哨戦とみられる州知事選挙に向けた政策期待の高まりなどもあり、史上最高値を更新しています。
政権は経済成長の加速を目指して、インフラ整備や規制緩和などの政策を進めてきましたが、2019年の大統領選挙を前に、より景気重視の姿勢を鮮明にしてくるのではないかと思われます。その間、世界経済の影響で下落する局面もあるかもしれませんが、中長期的には上昇を期待した投資を行って良いと考えます。
他の新興国の株に投資をしたい場合は以下をご参考ください。
先進国の動向にも注意
これはインドネシアに限った事ではありませんが、今まで先進国から新興国に流れていた資金が金利上昇の結果先進国に戻ってしまうと、新興国の資産は売られるという事になります。新興国の通貨などはそれを受けて当然下落圧力にさらされます。
インドネシアは、特に債券市場において海外投資家の比率が高いのでグローバルなマネーフローを意識しておく必要があります。
しかし、インドやインドネシアは補助金削減などの構造改革に取り組み、経常赤字を抑制してきたことが市場に評価されている所もあるようです。一方でトルコや南アフリカは対外債務に占める短期債務の比率が2割を超えており、資本が流れ出すことに対し、十分な準備ができていないと考えるマーケット関係者お多いと思われます。
2018年8月
2018年8月15日 利上げして5.5%に
中央銀行は2018年8月15日、政策金利を5.25%から5.5%に引き上げると発表しました。利上げは2018年6月以来ですね。
ルピア相場はやはりトルコのあおりを受け、下げています。実はアジア通貨危機後の最安値にも肉薄しつつあります。
インドネシアでは、5月以降頻繁に金利の引き上げをしています。
気になる方は以下をご参考ください!
2018年7月
2018年4-6月GDP
2018年4月ー6月のGDPが、2018年8月6日に発表されました。
前年同期比5.3%のプラス。因みに1-3月は5.06%のプラスでしたから、それよりも高くなっています。
これはマーケットの予想よりは良かったようです。しかし、ジョコ大統領は7%を目指すとしていましたから、彼としては少し期待はずれだったでしょう。
GDPの50%強を占める個人消費が伸びたようです。ただ、他の新興国同様に通貨安が進んでいます。これによって輸入価格が上昇していたり、金利が上昇していたりなど、先行きは少し不透明感がありますね。ジョコ大統領は次の選挙のために良い結果を期待していたでしょうが、この数値がどの様に今後の清家運営に影響するのか見ていかなければなりませんね。
2018年6月
2018年6月ブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合債券指数への組入れ
2018年6月には、インドネシアルピア建債券の「ブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合債券指数」への組入れが行われました。
機関投資家がこの指数を見てポートフォリオを組んでいたりするので、これに入る事はとても良い事です。
実際にこれによってインドネシアに6000億円~7000億円ほど資金流入があると考えられています。
高金利で稼いでいきたい方は以下のブログをご参考ください。
2018年6月 金利引き上げ
中央銀行は2018年6月29日、定例の金融政策決定会合を開き、政策金利を4.75%から5.25%に引き上げることを決定しました。
先月にも2回利上げしていましたが、通貨防衛のために再度の利上げに動いたようです。
2018年5月のインフレ率
インドネシア中央統計局は2018年6月4日、5月の消費者物価指数が前年同月比で3.23%上昇したと発表しました。インフレ率は中央銀行のターゲット範囲内におさまっていますが、インドネシアルピアの下落による輸入物価の上昇等で物価上昇の懸念がまだ残っています。政府は選挙を控え、インフレ対策に躍起になっています。
2018年5月
緊急金利引き上げ
中央銀行は、5月30日、ペリー新総裁就任後初の金融政策決定会合を臨時で開催し、政策金利を4.50%から4.75%に引き上げました。
会合後に公表された声明文では、アメリカの利上げやグローバルな金融リスクの高まりに備え、通貨の安定のために予防的利上げを行ったという意思が示されました。
従来予定されていた金融政策決定会合は6月28日でしたが、次回のFOMCが6月12,13日に予定されている事もあり、米国が終わってから受身で開催するよりも、事前に会合を開催して方針を決定すれば、市場に断固とした姿勢を見せる機会になると考えたのかもしれません。
2018年5月の利上げ
中央銀行は2018年5月17日、政策金利を0.25%引き上げ4.50%とすることを決定しました。利上げは2014年11月以来、3年半ぶりとなります。久しぶりの利上げについて、グローバル金融市場においてリスクが高まっており、マクロ経済の安定を確保するためと、ルピア相場の安定化を図るためだと中央銀行は言っています。
今回利上げをしましたが恐らく通貨防衛的な性格が強く、利上げサイクルの開始という見方はあまりされていないようです。
軟調なルピア 早期利上げも辞さないという中央銀行のメッセージ
2018年はルピアは軟調です。危機感を募らせた中央銀行の総裁は緊急記者会見を開催。必要があれば利上げも辞さないと異例の声明を公表しました。中央銀行によれば、インドネシア経済は引き続き安定しているが、相場の変動を抑えるために為替市場と国債市場に介入しているとの事です。
この声明で、中央銀行が資本の流出加速に対して冷静に対処していることを知らしめ、市場参加者の動揺はいくばくか抑制されたものと思われます。特に、市場介入によって流動性を供給するとしたことが安心感を高めたのでしょう。
ただ、今後も市場を安定化させられるかは先進国の金融状況、とりわけアメリカの金利とアメリカドル相場の動向に左右されます。インフレ率等を見る限り現段階で利上げの必要はないものの、更なる資本流出とルピア安が輸入物価を通じてインフレ率を上げ始めた場合、早期の利上げもあるかもしれません。
しかし、インドネシアの高水準の外貨準備高および経常赤字の縮小傾向を考えれば長期的な投資という意味では積極的になって良いと考えています。
2018年4月
国家財政などは安定
大手格付会社ムーディーズは2018年4月、インドネシア国債の格付けを投資適格級では最低の「Baa3」から1段階引き上げ、「Baa2」とすることを発表しました。今回の格上げはインドネシア債券市場及びルピア相場にとり前向きな話です。2017年にはS&P及びフィッチによる格上げ、2018年にはインドネシアルピア建債券のブルームバーグ・バークレイズのグローバル総合債券指数への組入れが発表されており、引き続き海外からの資金流入が期待できるでしょう。
2018年1-3月のGDP
2018年5月7日、統計局が1~3月期のGDP成長率が5.06%だったと発表しました。2017年10~12月期の5.19%から減速し、政府が18年通年の目標とする5.4%にも届きませんでした。
個人消費が伸び悩んでいることが要因と考えられ、東南アジア主要国に比べて、景気回復が遅れています。
インドネシアの金利
4月現在のインドネシアの金利は4.25%。新興国の中ではそこまで高くありません。インフレ圧力が限定的な中、中央銀行は政策金利を据置いていいます。2017年8月と9月の連続利下げ(4.75%→4.5%→4.25%)以降、ずっと同じ水準です。
2018年1月
インドネシア株2018年初頭の状況
チャート的にはずっと上り調子ですね。ベトナムほどの急上昇ではないものの、同じ類のチャートになるのではないでしょうか。
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