2018年9月12日
新しい記事の投稿
『NAFTA再交渉の経緯 まとめ』と題した記事を投稿しました!
ブラジル ルラ氏 正式に大統領選立候補を取り下げる
元々出馬が困難とされていた元大統領で今年の大統領選出馬に意欲を燃やしていたルラ氏が、大統領選への出馬を2018年9月11日に正式に断念しました。
これによって、フェルナンド・アダジ元サンパウロ市長が労働党(PT)の正式な大統領候補になります。
これを受けて、という事ではないですが、2018年9月10日に公表された世論調査によると、アダジ氏の支持率は前回の4%から9%に上昇し、上昇率でみると全ての候補者の中で一番高いものでした。
ここからは、ルラ氏が正式に出馬を断念した事によって、同氏を支持する票がどこまでルラ氏の後継候補に流れるのかという所が見ものです。
2018年9月11日
2018年9月 インドルピーの軟調さが目立つ
インドルピーは2018年9月現在、アジア通貨の中でも特に下落率が大きいです。
年初来でも対ドルで▲11.0%になっています。
このブログでも書いている通り、ルピーは年初よりかなり軟調でしたが、2018年8月上旬のトルコ・リラ急落直後より下げ足を早めている状況です。
一部には、2013年の新興国通貨下落時(バーナンキ・ショック)と同様に今後も相場が急落するとの懸念もあったほどです。
もちろん、これは悲観的過ぎる観測でしょう。ファンダメンタルズが良好だからです。
ご参考↓
では、なぜルピーがそんなに落ちているのかというと、この記事でも書いた通り、中央銀行の姿勢にあるのだと思われます。
中央銀行が考えるルピーの底値が変わってきているのです。
元々、ルピーの底値は1ドル=69ルピーと考えられていました。
実際に、2018年の5-6月には多額の介入によって69ルピーを超えるルピー安は阻止されていました。しかし、これが2018年8月にどうも変わったようです。
ルピー相場は、トルコ・リラ急落前日の2018年8月9日の1ドル=68.682ルピーから翌週16日に同70.157ルピーへと下落したのです。
マーケットはこの動きに驚きました。これまでなら当局が介入をしてルピー安を食いとめていたからです。
インドの財務大臣は80ルピーを超えても大丈夫だと言ったりしています。これで、ルピー安はこれまでの範囲を超えて下落していたのです。
2018年9月 どこまで続くルピー安
2018年9月現在、当面は軟調な相場が続くと考えるのが無難と考えているマーケット関係者が多いと思われます。
来年の選挙がどうなるかまだ分からない事や、何よりもトルコ・アルゼンチンの通貨危機のあおりをどこまで受けるか分からない事などがその理由です。
しかし、ファンダメンタルズがしっかりしているのは既述の通りなので、こういった一時的要因を買い時と捉えて、少しずつルピーを仕込んでおくのが良いと思っています。
中国 8月の対米貿易黒字は過去最大に
2018年9月8日に8月の中国貿易統計が発表されました。
それに基づいて、ある通信社が計算したところによると同国の対米貿易黒字は過去最大の311億ドルに拡大したとの事です。
関税強化でも全く意味がないとの論調に傾くのか、まだ生ぬるいからこんな事になるのだ、という議論になるのか、要注意ですが、徐々に貿易摩擦云々の小さい話よりも覇権をめぐった争いであるとの見方が最近は大きくなってきているような気もします。
いずれにせよ、まだこのトピックは熱いままの可能性が高いです。
ブラジル ボルソナロ氏、刺されるものの意識は戻す
ルラ氏を除く候補者で一番人気のボルソナロ氏が刺されました。
幸いなことに同氏は2018年9月7日未明までに意識を取り戻しました。容体は安定しているようですが、当面は入院を続けるようです。
選挙戦の継続については明言していませんが、ボルソナロ氏の息子は選挙戦の継続を主張しています。
一番人気のルラ氏がいない中で、二番人気のボルソナロ氏も大統領選挙に出ないとなった場合、誰が勝っても国を一つにまとめられるのか、少し懸念材料になります。
トルコ 2018年4-6月のGDPは減速
2018年9月10日、2018年4-6月期のGDPが発表されました。
前年同期比の実質ベースで+5.2%です。政府は景気刺激策で支えましたが、1-3月期の7.3%増からは減速しました。
まぁ、悪くなるのはここからでしょう。通貨安と物価高の悪循環に陥っていて、2019年にはマイナス成長に転じる可能性だってあります。
2018年9月10日
インドネシア ルピア安を受け、インドネシア株も下落
2018年9月現在、インドネシア株式市場はルピア安を受けて資金流出気味になっています。
ジャカルタ総合指数が2018年9月5日、前日比221.8(3.75%)安の5683.501まで急落しました。下げ幅では2013年8月以来、約5年ぶりの大きさです。昨年末と比べると8%ほど安い水準。
ただ、これはインドネシア特有の要因というよりは新興国株全体の値動きを反映したものでしょう。マーケット関係者の間では、今後も軟調な展開が続く可能性が高いとの見方が広がっているようです。
インドネシア ルピアはアジア通貨危機以降の安値に
インドネシアルピアは、2018年9月現在、一時、1ドル=1万5000ルピア台と98年のアジア通貨危機時以来のルピア安水準にまで下落しています。
経常赤字国という基盤の弱さはトルコなどと共通するわけではありますが、貿易戦争やトルコショックといったイベントが、アジア通貨の売り圧力となってうごめいています。
中国 米の貿易赤字は2018年2月以来の大きさ
2018年9月5日に発表された7月の米貿易収支の赤字額は500億8,200万米ドルと、2月以来の高水準となりました。
民間航空機や、大豆が大幅に減少した一方、コンピューターや自動車などの輸入が幅広く増加したためです。
因みに、大幅に輸出減となった大豆は、2018年7月6日に中国が報復措置として25%の追加関税を課したことも大きな理由の一つでしょう。
更に、各国・地域別による「モノ(財)」のみの貿易でみると、中国や欧州連合(EU)に対する赤字額が過去最高を記録ています。
貿易戦争を仕掛けて、逆に貿易赤字が拡大している状況でアメリカの国内でどういった反応が出てくるのかは注目するに値しますよね。
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