インド経済とインドネシア経済が、トルコと違うところ

2018年8月6日更新。随時修正加筆、更新します。

2018年2月以降の新興国投資 投資タイミングとしてどうか

2018年の初頭から、新興国投資は結構受難ですね。

新興国という枠組みだけで一括で売られちゃうという感じ。これはまだ変わらない傾向、というか、もっと激しくなってしまうのかもしれないと思っちゃいます。

でも、こういう時が投資タイミングとして良いのではないかなと思っています。

もちろん、その国のファンダメンタルズをしっかり見ないとダメです。

僕がずっと投資し続けてきて(悪い意味で)ハマり続けているトルコとかはダメなわけです。

それで、しっかりした新興国という事でインドとインドネシアに注目したいなと。



個人投資家は細かい情報を基にして投資をするのはやめた方が良いと思っているので、あくまで中長期的に、堅い所を攻めるべきです。

そして何よりマーケットがエモーショナルになっている時こそ勇気を出して投資する。

そうすれば、サラリーマン投資家でも少しくらい資産運用として成功できるのではないかと思います。

インドの経済、インドネシアの経済

これはインドやインドネシアに限った事ではありませんが、今まで先進国から新興国に流れていた資金が金利上昇の結果先進国に戻ってしまうと、新興国の資産は売られるという事になります。

みんな安全な所で稼ぎたいので、先進国で一定程度稼げるなら、そっちに行ってしまう。

新興国の通貨などはそれを受けて当然下落圧力にさらされます。

少し古い例になりますが、2014年1月には米金利上昇を受けてアルゼンチン通貨ペソが急落していたりします。当時のアルゼンチンと今のインドやインドネシアを比較する事は出来ません。あくまで例です。



でも、上記みたいな事で、結構2018年2月以降の動きは説明できるのではないかと思います。

2018年5月以降、インドルピーもインドネシアルピアもいずれも対米ドルで軟調になりました。詳細は以下のブログをご参考頂きたいですが、いずれにせよ下落した要因は大体一過性というか、この両国の将来的な成長やファンダメンタルズを考えればそこまで問題視する必要はないレベルのものばかり。

短期的な下げがあってもインド・インド株への投資!

インドネシアルピア 失敗しないためのポイント!

例えば、インドルピーは原油価格の上昇や内需増加による経常赤字拡大観測から、下落圧力を受け続けました。

原油価格の上昇や内需増加による経常赤字の増大は、確かに通貨下落の要因として当然にあるわけですが、同じようなものは過去にもあったし、それでもずっと成長してきたのがインドなわけですから、今回も同じようにドンと構えているべきというのが自分の考えです。

それに、購買力平価の観点でも結構割安っぽいですしね。

インドやインドネシアは経済の構造改革に取り組んできた




インドやインドネシアは補助金削減などの構造改革に取り組み、経常赤字を抑制してきたことも市場に評価されています。

インドもモディ首相が色々な政治改革をやりました。短期的に経済が落ち込むことを覚悟の上で。

政治が安定している事はかなり重要

インドやインドネシアは選挙で指導者が選ばれますが、比較的政治的に安定していると言えるのではないでしょうか。

トルコは政治に翻弄されてますよね。

まずあまり経済について詳しいとは思われないエルドアン大統領の思惑が金融政策に影響を与えすぎている。

経済政策も選挙を優先しすぎて実体経済にとって本当に必要なことをずっと先送りしてきた感じになってます。

対欧米との関係

元々欧米との関係はうまくいってなかったわけですが、2018年7月からアメリカ人牧師の開放問題も重なってアメリカとの関係が悪化しかねない状況になっています。

この問題が出て、アメリカとの応酬が始まってからトルコリラは急落。これまでにもずいぶんと急落しているのに。

嫌なのは、これによってアメリカがトルコ企業をアメリカ市場から締め出し、更にアメリカドルが基軸の国際決済市場へのアクセスを遮断してくるシナリオ。これらをやられたら、相当まずい気がします。

政治にはしっかりと安定した国内政策のの遂行と対外関係構築をしてもらわねいと投資家は安心できません。

トルコは政策的に失敗した?

一方でトルコや南アフリカは対外債務に占める短期債務の比率が2割を超えています。

もう悪循環で、対外債務が多いと危険だと思われて通貨が売られ、その結果通貨安になって更に自国通貨建てで見た場合の対外債務が増大して民間部門がやばくなり、、、という感じになっています。

詳細は以下のブログに記述していますのでご参考にどうぞ。

下がり続けるトルコリラ!基礎から学ぶ4つのポイント

資本が流れ出すことに対し、十分な準備ができていないと考えるマーケット関係者も多いと思われます。

トルコはG20の一国でもあり、地政学的にも重要な所に位置する大国なので、その潜在力はかなり大きいものがあります。

そう言われながらずっと裏切り続けてきたトルコ。



エルドアン大統領は、「金利を下げればインフレが収まる」という経済学の「常識」を覆す独創的な理論でこの難局を乗り越えようとしているのか、本当の所は分かりませんが、2018年6月の選挙を受けて独裁制を強化する事に邁進しています。

自分は、長期的な実験をすべくあえて投資し続けますが、他の人には今の所トルコは到底勧められません。

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