新興国各国の通貨で割安なものはどれかを簡易検証!
その通貨は買いなのか買いではないのか。
これを調べるために歴史上様々な手法が考えられてきたわけですが。。。
よく参考にされるものの一つに、購買力平価をベースにした為替レートというものがあります。
購買力平価とは何か
購買力平価というと少し難しい響きがありますが、本質的にはそこまで難しいものではありません。
ウィキペディアによれば、
外国為替レートの決定要因を説明する概念の一つであり、 為替レートは自国通貨と外国通貨の購買力の比率によって決定されるという説
となっています。
よく分からぬ
という事で、ここではビッグマック指数という考え方を基にご説明します。
ビッグマック指数
その国の経済力や通貨の強さを測るために使われる指標です。
イギリスの「エコノミスト」という雑誌が考案したもので、毎年報告されているのです。
このビッグマック指数は、不完全な所はありますが、購買力平価の考え方に基づいた指数です。
なのでビッグマック指数を理解すれば購買力平価の考え方を理解したと言って良いのではないかと思います。
で、ビッグマック指数とは何かという事ですが、その名の通り
ビッグマックの価格を比較するだけ
です。
例えば、
日本でビッグマックが100円だったとして、アメリカで2ドルだったとすると、単純に
100円=2ドル(1ドル=50円)がビッグマック指数によるドル円レートという事になります。
じゃぁ、ビッグマック以外で同じことをやっても良いの?という事になりますが、そうではありません。
ビッグマックは世界の多くの国で、ほぼ同一品質のものが販売されていて、様々なコスト(原材料費、賃料、光熱費、労働賃金など)、さまざまな要因を元にその値段が決まっていると思われるので、総合的な購買力の比較に使いやすかった、という事情があるからです。
なので、この考え方はビッグマックでないとあまり意味がないのです。
ビッグマック指数の注意点
しかし、いくつか注意点もあります。
- 実際のビッグマックは世界各国で異なった重量、やサイズで提供されているという事です。この違いから生まれてくる価格差があるはずなので、それらが誤差として必ずあります。
- エコノミストが発表しているビッグマック指数には、消費税が含まれていること。各国で比較する場合は、その分を除いて計算しないと、意味がないです。消費税率は各国で違うからです。
ただ、この記事で購買力平価を基にした為替レートは、全て各国のサイトに載っているビッグマックの価格をそのまま使うので、消費税とかは関係ないです。
また、当たり前の話ですが、購買力平価を基にした為替レートはあくまで一つの指標に過ぎず、このレートに実勢レートが近づく保証はもちろんありません。
あくまで一つの参考値としてお考え下さい!
トルコリラと円の購買力平価に基づくレートと実際のレート
ビッグマックの値段を基にしたトルコリラの為替レート
2020年1月末現在で日本のビッグマックは390円、トルコでは12.99リラ。
なので、
1リラ=30.02円
が購買力平価説を基にした簡易的なトルコリラ・円の為替レートになります。
実際のトルコリラ・円の為替レート
(出所:ヤフーファイナンス)
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ブラジルレアルの購買力平価
ビッグマックの値段を基にしたブラジルレアルの為替レート
日本のビッグマックは390円、ブラジルでは17.5ブラジルレアル(2020年1月現在)。
1ブラジルレアル=22.28円
が購買力平価説を基にした簡易的なブラジルレアル・円の為替レートになります。
実際のブラジルレアル・円の為替レート
(出所:ヤフーファイナンス)
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メキシコペソの購買力平価
ビッグマックの値段を基にしたメキシコペソの為替レート
日本のビッグマックは390円(2020年1月)、メキシコでは50メキシコペソ(2020年1月)。
なので、
1メキシコペソ=7.8円
が購買力平価説を基にした簡易的なメキシコペソ・円の為替レートになります。
実際のメキシコペソ・円の為替レート
(出所:ヤフーファイナンス)
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フィリピンペソの購買力平価
ビッグマックの値段を基にしたフィリピンペソの為替レート
2020年1月現在で日本のビッグマックは390円、フィリピンでは142フィリピンペソ。
なので、
1フィリピンペソ=2.75円
が購買力平価説を基にした簡易的なフィリピンペソ・円の為替レートになります。
実際のフィリピンペソ・円の為替レート
(出所:ヤフーファイナンス)
フィリピンについて詳しく知りたい場合は↓
ベトナムドンの購買力平価
ビッグマックの値段を基にしたベトナムドンの為替レート
2020年1月現在で日本のビッグマックは390円、ベトナムでは66,000ドン。
なので、
1ベトナムドン=0.0059円
が購買力平価説を基にした簡易的なベトナムドン・円の為替レートになります。
実際のベトナムドン・円の為替レート
ベトナムの状況について詳しく知りたい場合は↓
インドルピーの購買力平価
ビッグマックの値段を基にしたインドルピーの為替レート
2020年1月現在で日本のビッグマックは390円、インドでは188ルピー。
なので、
1インドルピー=2.07円
が購買力平価説を基にした簡易的なインドルピー・円の為替レートになります。
実際のインドルピー・日本円の為替レート
(出所:ヤフーファイナンス)
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インドネシアルピアの購買力平価
2020年1月現在で日本のビッグマックは390円、インドネシアでは33,000ルピア。
なので、
1インドルネシアルピア=0.0118円
が購買力平価説を基にした簡易的なインドネシアルピア・円の為替レートになります。
まとめ
以上が各国の実勢レートとビッグマックの価格を基に考えた為替レート(購買力平価説に基づいた為替レート)です。
今が買いか否かを判断するときの一つの指標にして頂くと良いのではないかと。
また、ここに出したデータは逐次インターネット等で正確性を確認しているつもりですが、場合によっては少し古くなっていたりしている事があるかもしれません。
あくまで一つのご参考までとお考え下さい。
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