米中貿易摩擦についての経緯とまとめ2019年7月~12月

このブログは、

  1. 相場に左右されずに
  2. 気長に忍耐強く

新興国投資をする人たちのための情報提供ブログです。

特に、

  1. これから新興国へ投資をしたい人で基本的な情報を網羅的に学びたい人、
  2. 既に投資をしているが大きな含み損を抱えていて一旦冷静に状況を再確認したい方

を想定しています。

筆者はバリュー平均法なる方法で新興国に投資をしている個人投資家です。既にそうした方法で投資をして5年くらいです。

ずっと投資し続けています。

ここでは、米中貿易摩擦についてこれまでの経緯がよく分からなくなってきたので、2019年に同テーマについてまとめてみた記事です。

2019年1月~6月の経緯については、↓にまとめましたのでご活用ください!

参考 米中貿易摩擦の経緯を追う 2019年1月-6月Amazon.com

2018年からこの問題はヒートアップしてきましたが、2018年については↓をご参考ください!

参考 米中貿易摩擦の経緯を追う 2018年Amazon.com

米中貿易摩擦とサプライチェーンの変化についての記事は↓をご参照ください。

米中貿易戦争とサプライチェーンの激変2019

貿易摩擦とマーケットの動きについてのまとめは↓

貿易摩擦とマーケットの動き2019年5月~

貿易摩擦に絡んで、ZTE問題も2018年発生しましたが、それは↓をご参照ください。

ZTE問題についてのまとめ

また、ZTE問題と関連して大きく話題となっている「中国製造2025」に関するまとめは↓をご参考ください!

中国製造2025についてのまとめと経緯

この問題は習近平の権力問題にも波及するかもしれない問題です。この問題がうまくさばけずに、彼の牽制が失墜するという事もあるかもしれず、要注目なイベントであると言えるでしょう。

中国製造2025の中で特に重要な存在であるHUAWEIについての動向は↓

中国製造業2025 華為(ファーウェイ、HUAWEI)の5G戦略を巡る動き

習近平については↓をご参考!

習近平についてのまとめと研究

いつもの通り、この記事においては、新しく出てきたニュースが一番上になるように更新していきます!

米中貿易摩擦 アメリカ側の主張のおさらい

invstem.com

アメリカ側の主張は3つに分けられるものと思われます。

アメリカの対中貿易赤字

一番わかりやすい論点ですが、主にアメリカ側の貿易赤字を解消するための努力を中国が怠っているという主張です。

非関税障壁や管理通貨制度もこの中に含まれていて、中国が不当に国内産業を保護するので基本的にそれらを無くせと言っています。

中国の政治体制(為替操作、人権、世論操作、サイバー攻撃等の諸問題)

中国共産党による独裁制から来る様々な問題を解決せよと主張します。例えば、

  • 人権抑圧
  • キリスト教・チベット仏教・イスラム教などの宗教弾圧
  • 権威主義的、全体主義的な管理社会、監視社会
  • アメリカをはじめとする他国での世論操作
  • 国家ぐるみのサイバー攻撃

といったものです。

不当な産業政策(中国製造業2025などのハイテク産業育成)

こちらについては上記の通り中国製造業2025を軸とした産業政策がアメリカにとって脅威となるので、色々な理屈で攻撃しています。

特に、

  • 外資の技術移転の強制
  • 知的財産の侵害
  • 国家資本主義的な非市場経済

等が論点となる事が多いようです。

2019年12月

中国の米産大豆輸入が増加

2019年12月25日に公表されたデータによると、中国の11月の米国産大豆輸入は256万トンで、前年同期のゼロおよび前月の114万7000トンから増加したようです。

国内業者が関税免除枠で輸入した貨物が税関を通過し、大幅に増加したものです。

トランプ大統領、文書作成に取り組んでいる最中とコメント

2019年12月24日、トランプ大統領は中国との貿易取引は「成立」しており、翻訳と文書作成の作業に取り組んでいるのみだと述べました。

トランプ氏は中国との合意に関して、署名式を行うと述べ、習近平国家主席と自身が会談する前に、米中が合意に署名する可能性を示唆しました。

中国がアメリカ産農産物を年400億ドル購入確約を履行??

2019年12月20日、中国のあるコンサルティング会社は、「第1段階」の合意で交わした年間最低400億ドル相当の米農産物購入の確約を中国側が履行するとの見通しを示しました。

12月13日の第一段階の合意によって、ライトハイザーUSTR代表は、中国のアメリカ産農産物購入が今後2年間に年400億─500億ドルに拡大するという見通しを示していました。

同コンサルティング会社は

「大半の外国メディアは中国が約束を果たすとは信じていないが、農業関連市場に関する中国コンサルティング会社として、自分たちは中国が約束を履行すると確信している」

としました。

トランプ大統領、中国習氏と電話協議

2019年12月20日、トランプ大統領は中国の習近平国家主席と通商面等で協議し、「前進した」と述べました。

一方、中国側は習主席がアメリカは内政干渉していると非難したことを明らかにしています。

トランプ大統領は

「中国の習主席と米中の大きな通商合意に関して非常に素晴らしい協議を行った。中国はすでに農産物などの大規模な購入を開始した。正式な署名が準備されている。さらに米国が中国と共に取り組んでいる北朝鮮のほか、香港についても話し合い、前進した!」

と述べました。

中国、一部製品に対する新たな関税免除のリストを発表

2019年12月19日、中国は関税を免除するアメリカの化学・石油製品6品目のリストを新たに公表しました。

この6品目を選んだ理由等は明らかにされていません。

関税免除は12月26日から実施される予定です。

中国は合意内容を厳しく情報統制

米中第1段階の合意について、中国当局が国内での関連情報を厳しく統制している事が分かりました。

対米強硬派から譲歩しすぎとの批判が強まるのを警戒しているとみられます。

中国政府は会見で具体的な合意内容を公表しませんでした。

主要メディアの報道も政府の公式見解をなぞるだけで、海外の報道を中国語に訳した記事も多くが削除されています。

USTR代表、第二段階の交渉開始は未定

USTR代表ライトハイザー代表は、「第2段階」の貿易交渉の開始時期は未定と述べました。

これは直ちに始まるとしていたトランプ大統領の発言と食い違うものです。

同氏によれば、13日にまとまった合意を実行に移すことが米中両国にとって当面の優先課題であり、当該合意は1月に署名される見通しとの事です。

トランプ氏は12月13日、第2段階の取引を巡る交渉は「2020年の選挙を待たずすぐに始める」とツイートしていたものです。

クドロー長官、アメリカの対中輸出は倍増

2019年12月16日、アメリカのクドロー国家経済会議委員長は米中による「第1段階」の通商合意は完了したと強調した上で、合意を受け米国の対中輸出は倍増するという見通しを示しました。

メディアのインタビュー上で発言したものです。

米中の発表内容の食い違い

米中は第1段階の合意に達しましたが、両国の説明には食い違いがあるようです。

アメリカが公表した資料によると、

  1. 第1段階の合意には、知的財産、技術移転、農産品、金融サービス、為替、貿易拡大、紛争解決制度が含ま
    れる
  2. 貿易拡大に関し、中国は今後2年で対米輸入を2,000億ドル拡大する
  3. 対中制裁関税については、第1弾から第3弾までの2,500億ドル分は税率25%を維持、第4弾の1,100億ド
    ル分は税率15%を7.5%に引き下げ、第4弾の1,600億ドル分は発動見送り

次に中国側の説明です。

  1. 12月13日の説明では、アメリカが第1段階の合意に含まれるとした技術移転について言及はなし
  2. アメリカ農産品の輸入規模について、少なくとも年400億ドル、最大で年500億ドルという数値がアメリカから示されたものの、具体的な規模は後日発表
  3. アメリカは対中制裁関税の段階的な撤廃を約束した

アメリカは来年の大統領選挙を控え、有権者に協議の成果を強くアピールしたい事情があり、中国には、対アメリカに対して対等の立場で交渉している強い中国をアピールしたいという背景があるのでしょう。

そこから考えるに、合意内容の表現にある程度の違いが出てくるのはしょうがないかもしれません。

中国が対米追加関税を見合わせ

2019年12月15日、中国は同日からアメリカ製品を対象にかける予定だった追加関税の発動を当面は見合わせると発表しました。

アメリカとの貿易交渉で第1段階の合意に達したのを受けた措置です。

第一段階の合意内容

第1段階の合意について、次第に具体的な内容が分かってきました。

  • アメリカは15日に予定していた対中制裁関税「第4弾」の発動を見送る
  • 適用済みの追加関税の税率も一部引き下げる
  • 中国は米農産物の輸入拡大を行う
  • 金融市場の開放や知的財産権保護、為替政策の透明化も打ち出す

中国は、第1段階の合意が、米国産の農畜産物の輸入拡大、知的財産権保護、技術移転、金融サービス、為替、紛争解決など9項目に及ぶと明らかにしています。

関税の撤廃

中国が強く求めていた関税の撤廃にアメリカは応じませんでした。

中国製造2025などの構造問題も第2段階以降の協議に先送りする方針で、対立は長期化が避けられないでしょう。

農畜産物の輸入額

中国政府は購入額を後日発表するとしており、どこまで確約したかが焦点の一つとなるでしょう。

トランプ大統領は中国に年400億~500億ドルの農畜産品をアメリカから輸入するよう求めいたとされ、数値目標の設定まで促してきました。

しかし、中国にとってこれまでの輸入額は2012年の260億ドルが過去最高で、トランプ氏が課したハードルはその2倍近い数値となるわけですから、相当ハードルが高いと言えるでしょう。

第一段階、の貿易合意をトランプ氏が承認

2019年12月12日、トランプ大統領は中国との第1段階の貿易合意を承認しました。

これにより、12月15日に中国からの輸入品約1600億ドル(約17兆5100億円)相当に対して発動予定だった関税引き上げは、合意の一環として見送られます。

トランプ大統領に提示した合意案には、中国による米国産農産物購入拡大の約束が盛り込まれ、当局者間では約3600億ドル分の中国製品に対する関税を最大50%引き下げる案も議論したという事です。

トランプ大統領は12日の早朝に、合意は近いとのツイートを発していました。

12月10日時点では、まだ発動延期は決定せず

報道によると、アメリカは15日に予定している関税発動を延期する方向で調整を進めているものの、12月10日時点では、最終決定はまだのようです。

当局者らは協議継続を示唆していますが、トランプ大統領はまだ決断を下していないという事です。

中国側からのもう一声の妥協が必要という事でしょうか。

トランプ氏、中国側に「動き」を求める

2019年12月9日、パーデュー農務長官はトランプ大統領が15日に予定される対中追加関税の発動をやめるには、中国側の前向きな「動き」が必要だと指摘しました。

大豆や豚肉の(関税)引き下げを巡り中国は12月6日にアメリカ産大豆および豚肉の一部について輸入関税を免除すると発表しましたが、免税が適用される大豆・豚肉の具体的な規模は明らかにしませんでした。

これについてアメリカ側の要求水準と合わせるように、という事でしょうか。

15日の関税発動の可能性は小さい?

2019年12月9日、アメリカのパーデュー米農務長官は15日に予定している中国からの輸入品1600億ドル相当の追加関税引き上げについて、発動する可能性は低いとの見解を示しました。

同長官は

「追加関税が発動されるとは思わない。何らかの取り下げもあるかもしれない」

と、語りました。

中国、米国産大豆への関税免除手続きを開始

2019年12月6日、中国同国企業が輸入するアメリカ産豚肉・大豆への報復関税を免除する手続きを開始したと発表しました。

中国が民間の買い付け業者に少なくとも大豆100万トン分の免税措置を認めたことで、アメリカ産大豆市場に民間大豆圧搾業者が戻っているとの事です。

15日の期限を控えたパフォーマンスの一つでしょう。

24時間体制で協議

2019年12月6日、クドロー大統領国家経済会議委員長は重大な問題についてほぼ24時間態勢で交渉を詰めているとコメントしました。

同委員長は、

「まだ仕上げには至っておらず、少し調整が必要という段階」

と付け加えました。

ムニューシン財務長官、協議は軌道に乗っている

2019年12月5日、ムニューシン財務長官は通商協議が軌道からは外れていないとし、合意に向けた交渉が活発に行われていると話しました。

両国は最近も次官級の電話協議を実施していることを明らかにしまし。

ただ協議に期限を設けていないとも述べました。

つまり、どうなるか分からないという事でしょう。

米中、困難な状況下でも妥結に向け協議中

香港やウイグル自治区の問題を巡り緊張が一段と高まる中でも、米中は第1段階の貿易合意に盛り込む関税の巻き戻し幅で妥結に近づいているとの報道がありました。

当局者は、トランプ大統領の12月3日の発言について、その場の思い付きのコメントだとして、交渉の行き詰まりを意味すると受け取られるべきではないと語っています。

何となく、メディア対策的なニュースとも取れますが、いつもと同じで政治的な話題は大体交錯するものです。

トランプ大統領、長期戦を示唆し第一段階合意も黄信号?

2019年12月3日、トランプ大統領は、米中貿易交渉に期限はないとし、来年11月の大統領選挙後まで待った方が良いかもしれないと述べました。

米中通商問題の早期解決に向けた期待が後退し、オフショア市場で人民元相場が10月以来の安値を付けました。

ロス商務長官は、15日の追加関税発動期限について協議が著しく進展するなど発動を見送る実質的な理由がない限り予定通り発動されると語り、米中交渉は実務者レベルでは継続する見通しだが高官協議の開催は全くめどが立っていないことも明らかにしました。

中国、アメリカの「信頼できないリスト」を公表へ

中国は近くアメリカの企業・団体を含む「信頼できない組織のリスト」を公表する予定です。

中国共産党系のメディアが報じました。

それによると新疆ウイグル自治区の人権関連法案が米国で成立し、中国企業の利益が損なわれるようになれば、中国は更なる行動に出るとしました。

トランプ氏、「様子を見る」

2019年12月2日、トランプ大統領は香港人権法の成立で通商協議は容易ではなくなったものの、中国は依然としてアメリカとの取引を望んでいると述べ、様子見の姿勢を見せました。

トランプ氏は

「中国は常に交渉している。中国はディールを望んでおり、今後の様子を見守る」

と述べました。

中国、報復措置を発表

2019年12月2日、中国は香港人権法成立への対抗措置として、米軍機・艦艇の香港立ち寄りを禁止するなどの報復を発表しました。

また、香港での暴力的な活動を支援したとして、アメリカに本部を置く複数のNGOに制裁を科すとしました。

中国外務省によれば、さらなる措置も検討中との事です。

中国、第一段階の合意には全ての追加関税撤廃が必要と主張

2019年12月1日、中国系メディアが、中国政府は「第1段階」の貿易合意の一環として、関税引き下げを求めているとの報道がありました。

アメリカが12月15日に予定する追加関税の発動を取りやめると約束することは、既に発動済みの関税の引き下げに取って代わることはできないという事です。

アメリカからしたら、中国にばかり良い内容、という事になるでしょう。
なかなか先が見通せなさそうです。

2019年11月 香港問題が新たな火種に

中国、香港問題の報復は難しい??

香港問題について、中国はあらためて報復措置を警告していますが、具体策を提示するのはなかなか難しいようです。

中国が具体策を打ち出せないでいるのは、自国経済に跳ね返ることなく対米制裁を行うのが難しいためです。

米中貿易交渉で香港問題が話し合われることは確実と考えられますが、中国がアメリカ側に立場の明確化を要求したり、香港人権法の活用を控えるという言質を求めるといった事も考えられるという事です。

そうなると、それはもう法治国家ではありません。

中国が取りうる策

協議の進展を遅らせる事が最も分かりやすい報復の手法ですが、第1段階の合意に至らなければ、中国は12月半ばにアメリカによる新たな関税引き上げにも直面するので、実際はなかなかいい手立てが見つかりません。

報復措置は理屈上沢山ありますが、そのほとんどが中国経済への悪影響を伴う恐れがあり、国内の経済問題が山積し、香港情勢に収束の兆しが見られない中にあって、そうした政策は中国側として避けたいのが本音でしょう。

トランプ大統領、香港人権法案に署名

2019年11月27日、トランプ大統領は香港の反政府デモを支援する「香港人権・民主主義法案」に署名しました。

具体的な内容

香港の「一国二制度」が守られ、アメリカが香港に通商上の優遇措置を与えるのが妥当かどうか、少なくとも1年に1回検証することを国務省に義務付ける内容です。

香港で起きた人権侵害の責任者には制裁が科せられます。

トランプ氏は声明で

「習近平中国国家主席と香港の市民に対する尊敬から、これらの法案に署名した。中国と香港の指導者と代表者が対立を友好的に解消し、長期的な平和と繁栄をもたらすことを願う」

としています。

来年の大統領選に向けて中国との通商合意を最優先とするトランプ氏は、これまで法案に署名するか拒否権を発動するか明確にしていませんでした。

中国の反応

中国はこれに「内政干渉」と反発し、報復措置をとる構えを見せています。

特に影響力のある条項

香港の自由や自治を侵した中国・香港政府の責任者を特定し、アメリカ国内の資産凍結やアメリカへの入国禁止など制裁を科す条項だと言われています。

アメリカに資産や家族を持つ中国・香港政府高官は多く、直接的な打撃をこうむる人の数がかなり多そうです。

アメリカ、中国製の通信機器排除を目的とした規制を発表

2019年11月26日、アメリカ商務省はアメリカの通信網に危険を及ぼす可能性がある製品の調達を禁じる規制案を発表しました。

具体的内容

リスクが大きいと判断すれば米企業に取引を止めるよう求めることが出来るものです。

トランプ大統領が5月に大統領令に署名し、商務省に規制づくりに着手するよう指示しており、当然中国製品が念頭にあります。

貿易問題で部分合意を探るなか、アメリカはけん制する事も忘れません。

産業界などから30日間意見を募り、規制の詳細を詰めて施行する予定です。

規制案は商務長官が他省庁と協力し、通信網にリスクを及ぼしたり、安全保障を脅かすような取引を個別に特定していくスタイルです。

米企業にまず取引をやめるよう通達し、従わない場合は罰金を科す形になりそうです。

電話協議で、進展あり?

2019年11月26日、米中の大臣級が貿易問題を巡って電話で協議しました。

米中閣僚が電話で協議するのは10日ぶりです。

前回の協議後に新華社が公表した声明は

「建設的な協議をした」

だけで具体的な進展に触れなませんでしたが、回の声明では

「共通認識に至った」

という表現になっていて前よりも進展したと受け取る事も出来ます。

トランプ大統領、「五分五分の取引はしない」

2019年11月26日、トランプ大統領は五分五分の合意はできないと述べ、これを中国の習近平国家主席に伝えたことを明らかにしました。

従来通りの主張を改めて行った形です。

トランプ氏は「

われわれはこれまでの差を埋めるため、自分たちに有利な取引を行わねばならない」

と語っています。

共産党系メディア、「第一段階の合意近い」

2019年11月25日、中国共産党機関紙・人民日報系メディアで米中通商交渉について「第1段階」の合意が非常に近いとの報道がありました。

中国は「第2段階」「第3段階」の合意に向けた協議継続にも引き続きコミットしているという事です。

共産党系のメディアからこうした報道があるという事は何らかの進展あっての事、という事でしょうか。

中国知的財産権侵害への罰則強化

2019年11月24日、中国が知的財産権の侵害に対する罰則を強化すると発表しました。

もちろんアメリカを意識しての措置でしょう。

2019年11月24日に中国政府が発表した指針によれば、知的財産権侵害で刑罰を科すボーダーラインの引き下げも検討します。

中国は2022年までに知的財産権の侵害を減らすことを目指すとして、侵害を受けた被害者が賠償を得やすい環境にする計画です。

香港人権法案への署名に迷い

2019年11月22日、トランプ大統領はTEのインタビューで、香港での人権尊重などを支援する「香港人権・民主主義法案」に署名すべきか苦悩する胸の内を打ち明けました。

香港の人権尊重は重要なものの、署名すれば米中貿易交渉が頓挫しかねない為です。

トランプ氏は香港の人権尊重と習氏との個人的関係を「両立させたい」と語っていますが、なかなか難しい所です。

なお、トランプ米大統領が署名に応じず、拒否権を行使した場合でも、上下両院においてそれぞれ3分の2の賛成多数で再び可決されれば、法案は成立します。

また、署名もせず、拒否権も行使しない場合は、大統領に法案が提出されて10日たてば(日曜日は除く)法案は自動的に成立する事になっています。

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法案提出は11月21日ですので、この日から日曜日を除いた10日後は12月2日です。

これらを踏まえると、香港人権・民主主義法案が成立する可能性は、高いと考えられます。

ただ、成立すれば米中貿易協議に悪影響が及ぶとの懸念もみられ、どの様に事態が収束していくかは予断を許しません。

第一段階の合意は2020年にずれ込む可能性も

「第1段階」の合意が2020年にずれ込む可能性が出て来ました。お互いの要求水準が高いためです。

中国が関税撤廃拡大を求めているほか、アメリカもそれに対応して要求を強めているという事です。

トランプ大統領とムニューシン財務長官は暫定合意を発表した10月11日、合意の文書化には最長5週間の時間を要すると述べていましたが、その期間が経過した現在でも合意の見通しはまだ立たず、交渉がさらに複雑化する可能性があるようです。

アメリカ、ファーウェイ制裁を一部緩和

2019年11月20日、アメリカがファーウェイに対しアメリカ製品の輸出を限定的に認める手続きを始めたことが分かりました。

トランプ大統領が6月末に制裁を一部緩和する方針を表明していましたが、貿易交渉の長期化や政権内の意見対立でこれまで実施が持ち越されていました。

トランプ政権による今回の決断が中国の譲歩につながるかは分かりません。

どのような製品を認めるかの判断基準は明確にされておらず、輸出許可を申請した企業のみが個別に分かる仕組みのようです。

下院、香港人権法案を可決

2019年11月20日、アメリカ米議会下院は「香港人権・民主主義法案」を賛成417、反対1で可決しました。

下院は10月15日に類似の法案を可決していましたが、上院が11月19日に全会一致で可決した同法案をそのまま受け入れ、両院協議会での法案一本化作業を回避しました。

次はいよいよトランプ大統領がこの法案に署名するかです。

アメリカ下院、中国の脅しに屈さず

2019年11月20日、アメリカ下院は中国の脅しに屈せず香港人権法案を採決する計画のようです。

香港のデモ参加者らを支援するこの法案は、貿易交渉が正念場を迎える時期に米中の対立を深めるでしょう。

トランプ大統領は中国からの報復予告を承知で抗議活動を支持すべきかどうか、決断を迫られます。

既報の通り、上院本会議は19日、全回一致でこの法案を可決しました。

第一段階の合意、成否を分ける難しい問題を協議中

米中協議は現在、成否を分ける難しい段階にあり、場合によっては決裂しかねない状況にあるとの事です。

協議を難しくしている背景

香港情勢の緊迫化と、香港人権法案への大統領の署名を目指す米議会の動きです。

同法案が成立すれば報復すると中国は表明しています。

トランプ大統領は2020年大統領選の投票日まで1年を切る中で、米中貿易交渉で部分合意という初の成果を得るか、それとも決裂に至るかの分かれ目に立っていて、どの様に判断するか注目されます。

交渉決裂なら、さらなる関税合戦が行われる可能性が高まります。

中国、アメリカの香港問題採り上げをけん制

2019年11月20日、中国外務省は香港人権法案が成立すれば報復するとウェブサイトであらためて警告し、アメリカをけん制しました。

第一段階の合意について微妙な時期に来ているだけに、タイミングとしてはある意味絶妙です。

人権問題を取り上げる事で、トランプ政権に米中との合意を達成したという功績を与えず、選挙戦を有利にしたいという民主党の作戦もあるでしょう。

香港問題が大きなテーマになりつつある状況

2019年11月19日、アメリカ議会上院が香港人権・民主主義法案を全会一致で可決したことで、トランプ大統領が法案成立に必要な署名に応じるかが次の焦点となっています。

ディール外交で貿易交渉を優先するトランプ氏が人権問題でどう対応するか注目です。

これまでは中国への非難を手控えてきましたが、香港情勢の深刻化でそうした手法も限界を迎えています。

5月にとん挫した協議を基準に関税の撤廃レベルを検討

米中両国は第1段階の合意で関税をどこまで撤回するかについて、5月に成立直前で頓挫した合意内容を基準に話し合いをしているようです。

米中は現在、第1段階の合意に向け最も難しい詰めの交渉を行っています。

中国側の要求

中国側は5月より後に発動した関税全ての即時撤回、5月より前に導入された関税についても徐々に撤廃するよう求めているという事です。

現在は、トランプ大統領が2018年に導入した中国産品およそ2500億ドル相当への当初の関税などの撤回について協議されているようです。

トランプ大統領の顧問の一部は中国に確実に公約を実行させるため関税をより長く維持するよう求めていたが、現在は第1段階の合意のために部分的な関税撤廃も検討の遡上に乗っているようです。

ペンス副大統領、香港デモを注視

2019年11月19日、ペンス副大統領は香港のデモに暴力が行使されればアメリカが対中貿易協定に署名するのは難しいとの見解を示しました。

ペンス副大統領はメディアのインタビューで、

「何らかの暴力が行われたり、この問題が適切かつ人道的に対処されなかったりした場合、われわれが中国と取引するのは極めて難しくなるとトランプ大統領は明確にしている」

と発言しました。

トランプ大統領はディール外交と言っていますが、こうした「価値」に基づく外交も行うという事でしょうか。

それとも、ただの交渉材料に使うだけでしょうか。

トランプ大統領、合意なければ一段の関税

2019年11月19日、トランプ大統領は中国と通商問題で合意できなければ、対中関税を一段と引き上げると述べました。

いつもと同じコメントですが、もしかしたら何か大きな交渉のポイントが目下話し合わせているのかもしれません。

中国は第一段階の合意について消極的??

2019年11月18日、中国政府がアメリカとの通商合意を巡り悲観的なムードになっているとの報道がありました。

米中当局は当初、「第1段階」の通商合意の一環として貿易戦争の過程で発動した追加関税を段階的に撤廃することで合意したと発表していたものの、トランプ大統領が今月初旬に対中関税の撤回で合意していないと発言したことが引き金になっているという事です。

さらに、中国側は大統領弾劾調査に絡む証言や大統領選などのアメリカの政情を注視していて、状況が収束するまで合意を待つことが理にかなっているかどうか見極めているという事です。

香港人権法案可決の可能性、米中交渉に影響??

アメリカで香港での人権や民主主義を支援する「香港人権法案」を可決する可能性が出てきました。米中貿易交渉への影響があるかもしれません。

この法案は香港で人権侵害があれば、関税やビザ発給などアメリカが香港に認める特権を剥奪できるというものです。

下院では通過済みで上院でも早ければ11月18日に採決する予定です。

同法案が成立すれば中国の反発は必至で、貿易協議がこじれる可能性があります。

知的財産権の侵害などでは議会の強硬姿勢も目立っています。

法案提出者である共和党のルビオ上院議員は

「アメリカは中国に対して、香港市民の奮闘を自由世界が支持しているとのメッセージを発する必要がある」

と早期採決を要求し、民主党の上院トップ、シューマー院内総務もトランプ大統領に中国に妥協しないよう求めています。

閣僚級で電話会合

2019年11月16日、米中両国は閣僚級電話会談を行い、第1段階の合意に向け双方の中核的な懸案事項について「建設的な議論」を行ったとの事です。

この内容は中国側が明らかにしたものです。

この会議はアメリカ側の要請により行われた電話会談に中国側から劉鶴副首相、アメリカ側からはライトハイザー氏とムニューシン財務長官が参加したもののようです。

中国らしく、常に相手側から中国にアプローチしてきた、という体にしています。

農産物輸入目標の達成方法が争点?

中国が年間で最大500億ドル相当のアメリカ産農産物を購入する目標を達成する方法が、「第1段階」の合意に向けた争点になっているようです。

鶏肉の輸入解禁も交渉の中の一つの話題だったのでしょう。

アメリカは中国に対し月間および四半期、年間の購入目標を示すよう求めているようですが、中国の交渉担当者らは抵抗を示しているようです。

中国の抵抗は強く、数日内の妥結は難しいのではとの感触があるようです。

中国側は、

関税の撤廃対象が大きければ、アメリカ産農産物の購入など中国側の譲歩も大きくなる

と示唆した発言をしています。

農産物購入巡り交渉が暗礁? 大統領選意識?

アメリカのメディアが、米中通商交渉が農産物購入を巡り難航しているようだと報道しました。

2019年11月13日の報道によれば、中国側はアメリカが一方的に優位な合意は望んでいないとの立場を明示したようです。

中国高官は

「状況が悪化すれば、中国はいつでも(米農産品の)購入を停止できる」

と述べたとの事です。

トランプ大統領が、米中合意第一弾を選挙戦に利用して、自身の再選の可能性を高める事を少しでも妨げようとしているのでしょうか。。。

トランプ大統領、第一段階の近い合意を示唆

2019年11月12日、トランプ大統領は講演で米中貿易協議の第1弾について近く合意する可能性があるとと述べました。

貿易協議の合意について

「アメリカにとっていい取引であることが条件で、25%の関税を全て受け取るのも悪くはない」

と中国側をけん制する事も忘れませんでした。

ただ、一部にはより詳細な内容を聞けるのではと期待する所もあっただけに、拍子抜けに終わっていた人も多かったようです。

中国の対米輸出、7か月連続で輸出入とも前年同月比で減少

2019年10月の対米輸出は前年同月比16%減の357億ドル、輸入も同14%減の93億ドルでした。

これで7カ月連続で輸出と輸入がそろって前年同月の水準を下回っており、米国の追加関税による打撃が鮮明になっています。

例えば、

  • 9月に15%の追加関税がかかったテレビの9月の輸出は6億6千万ドルで、前年同月と比べて▲43%
  • 家具の輸出も9月は前年同月比▲37%の5億9千万ドル

10月も同様の傾向が続いており、中国が発動済みの追加関税の撤廃にこだわるのはこうした背景があると思われます。

トランプ大統領、制裁関税撤廃について合意はないと言明

2019年11月8日、トランプ大統領は中国製品に対する発動済みの制裁関税を撤廃することに合意していないと記者団に述べ、中国との認識の相違が浮き彫りとなりました。

中国が取り下げを求めていると指摘しつつもアメリカ側は同意していないという事です。

意見の食い違いが表面化した形です。

大統領は更に関税を全面撤回することはないとも強調しました。

アメリカ国内での合意文書署名に中国は慎重

第一段階の合意文書署名に、中国は慎重になっているようです。

習氏がアメリカにまで出向き、合意できなければダメージは計り知れないためです。

ここには、2019年2月にトランプ氏が北朝鮮の金正恩委員長とベトナムで会談しながら、合意文書に署名せずに席を立った件も想起されているのでしょう。

APECなどの国際会議ならば、交渉が失敗しても「国際会議に出席するついでに会談した」と国内外に説明できますが、署名のためにアメリカに行ったとなると、メンツを重視する中国人には耐えられないでしょう。

実際に、貿易戦争が起きた18年7月以降、両者の会談はいずれも20カ国・地域(G20)首脳会議の場でした。

中国はアメリカ、とうよりはトランプ大統領を信用していないという事でしょうか。。。

農産物や知財分野で引き続き大きな溝

追加関税を段階的に撤廃する方針で一致したものの、両国間では農産物の購入額や知的財産権の取り扱いなどを巡って大きな溝も残っているようです。

トランプ米大統領は過去にも合意寸前の交渉を白紙に戻してきた経緯があり、大詰めにさしかかった貿易協議はなお予断を許しません。

段階的な関税撤廃、アメリカの政権内で反対意見

 第1段階合意の一つとして追加関税を段階的に撤廃する合意について、ホワイトハウス内や外部の顧問から激しい反対論が出ているようです。

それによると、追加関税撤廃はトランプ米大統領と劉鶴・中国副首相が10月に交わした当初の合意案には含まれていなかったという事で、追加関税を撤廃すれば、アメリカが交渉で切り札を失うことになるとの意見が政権内で出ているという事です。

アメリカ、追加関税を段階的に撤廃?

2019年11月7日、中国は貿易協議で、アメリカが発動済みの追加関税を段階的に撤廃する方針で一致したと発表しました。

中国はこれまで部分合意に応じる条件として、アメリカが発動した約3600億ドル分相当の中国製品への制裁関税の全廃を求めてきましたが、トランプ大統領は「合意の内容次第」と保留しています。

中国は最終的な全廃を目指す方針は変えませんが、第1段階では部分取り消しで応じる方向に態度を軟化させた格好です。

第一段階の合意は12月にずれ込む可能性

米中の「第1段階」の通商合意の署名が12月にずれ込む可能性がありそうです。

アメリカの政府高官が2019年11月6日に明らかにしました。

条件や開催地を巡る協議がなお続いているという事です。

現時点では、達成する可能性の方が、達成しない方よりも高い、とコメントしているようです。

連邦公務員の年金運用先から中国株を外す法案を提出

2019年11月6日、マルコ・ルビオ米上院議員を中心とする超党派議員団が公務員年金の中国株投資を禁止する法案を議会に提出しました。

連邦職員の退職金が中国株投資に利用されることに反対するものです。

連邦職員の退職金を運用する政府機関は2017年11月、外国株式投資ファンドの運用をMSCI全世界市場(米国除く)株式指数に連動させる方針を決定しています。

これは2020年夏の実施を目指していますが、指数における中国株のウエートは7.5%となっています。

一方、足元連動している指数に中国株は含まれていないという事です。

第一段階合意へ攻防激しくなる

米中両政府が、部分合意を巡って激しく交渉しているようです。

双方の主張

アメリカはは11月中に目指す「部分合意」で中国の大幅な輸入拡大や、合意文書に署名する首脳会談の米国開催を要求しており、中国は追加関税の全面撤回を前提条件に突きつけています。

歩み寄りは簡単ではなく、貿易戦争の「休戦」まで依然として曲折がありそうです。

中国の対米輸出、25%減少

2019年11月5日、国連貿易開発会議(UNCTAD)が発表した資料によると、2019年上半期に中国からの対米輸出が前年同期比25%減少したようです。

背景はもちろん制裁関税です。

通信機器や家具など幅広い製品が影響を受けたようです。

データ
  • 金額ベース、中国からの対米輸出は350億ドル減少。
  • このうち約6割はメキシコや台湾、EUなどが中国に代わる輸出国に。

ただ、報告書では中国企業は関税の影響があっても競争力を維持していると分析し、最近は輸出価格を引き下げることで、関税の影響を吸収し始めたと指摘しています。

第一段階の合意に近づいている事を示唆

中国は、第一段階の合意に近づいている事を示唆し、米中首脳会談の開催地についてアメリカ側と協議していると明らかにしました。

2019年11月4日、中国の李克強首相は訪問先のバンコクでロス商務長官ら米代表団と会談しました。

そこでも貿易問題は協議されたものと思われます。

WTOが中国の対米報復関税を認める方向

2019年11月1日、WTOは中国が米国に対し年間最大で36億ドルの報復関税を課すことを認めました。

今回の判断を受けて中国が報復関税を発動すれば、米中貿易戦争が一段と激化するのは必至です。

中国は年70億ドルの報復関税を求めていましたが、WTOはその半額程度が妥当と判断したようです。

第一段階における閣僚級交渉で進展

2019年11月1日、米中両国は閣僚級の高官が貿易・投資問題の部分合意に向けて電話で追加協議し、「農業、金融サービスなどで大筋合意した」としました。

残る問題

知的財産権の保護を巡ってはなお隔たりが残っているようです。

米中は11月中に首脳会談を開いて部分合意の署名を交わすとしていますから、詰めの協議を急ぎます。

ただ、中国は米中が「原則コンセンサス」に達したと説明し、アメリカはこれより若干慎重な評価を下しながらも、交渉で進展があるとしています。

2019年10月

APECの開催中止で新たな合意場所を模索

2019年10月31日、トランプ大統領はAPEC中止を受けて米中通商協議の「第1段階」合意に署名するための新たな場所を探す作業に両国が取り組んでいると明らかにしました。

トランプ氏によると、合意文書は「取引全体の60%」をカバーすることになるようです。

中国はアメリカと包括的で長期的な貿易合意を諦めている?

中国はアメリカと包括的かつ長期的な貿易合意に達することについて、疑念を抱いているようです。

現在、米中両国は「第1段階」の貿易協定調印に近づいているとされますが、ここでも中国は最重要問題で譲歩する意向はないという事でしょう。

中国は10月31日まで、北京で4中全会を開いていましたが、ここでもアメリカがさらに関税を撤廃する意向でない限り、今後の米中交渉が意味のある結果を生むことは期待できないとの考えが出ていたようです。

原油・天然ガス増産に積極的

中国が原油と天然ガスの増産を進めているようです。もちろん背景は米中貿易摩擦です。

原油生産について、ペトロチャイナは1~9月期に前年同期比で5%増やし、シノペックは2%増やしました。

米中対立を受けて石油資源の海外依存率の抑制をめざしているわけです。

2018年の中国の石油の海外依存率は7割近くになっている状況です。

これは環境対策の一環で輸入が急増した事が要因ですが、エネルギー安全保障上の懸念から国内生産の拡大や海外権益の獲得が必要だとの声が根強いようです。

第一段階の合意、APECに間に合わない可能性

 米中通商協議を巡る「第1段階」の合意文書署名が、2019年11月のAPECに間に合わない可能性が出てきたようです。

アメリカの政府当局者が2019年10月29日に明らかにしました。

ただ、双方の合意が崩れたわけではないとも強調しました。

トランプ大統領、米中協議は予定より早く進んでいる

トランプ大統領は、米中貿易協議について大きな部分の署名に向けて、予定より早く進んでいると述べました。

その上で11月のAPECで署名することが可能との考えをあらためて示しました。

第一段階の交渉が進展との報道

2019年10月25日、アメリカは米中が閣僚級の電話協議を経て、「第1段階」通商合意の部分成立に近づいていると発表し、引き続き次官級協議を進めていく方針としました。

 どの分野で進展があったのか

具体的な内容は明かされていません。

ただ、ライトハイザー氏とムニューシン財務長官が中国の劉鶴副首相と電話で協議した結果、第1段階について進展があったとの事です。

中国、部分合意なら200億ドル以上の農産物を購入

中国は、部分合意がなった場合、1年目で少なくとも200億ドル相当のアメリカ産農産物を購入することを目指しており、将来の交渉ではさらに購入を増やすことを検討しているようです。

200億ドルという数値の規模感

200億ドルの購入なら、中国のアメリカ産農産品輸入は制裁関税が始まる前の2017年並みとなります。

全ての制裁関税が撤廃される最終合意が成立すれば、2年目には購入額が400億〜500億ドルにまで増える可能性あるようです。

ペンス副大統領のスピーチ、米中対立の深さを示唆

2019年10月24日、アメリカのペンス副大統領が中国を厳しく批判するスピーチを行い、注目されています。

「中国はより攻撃的になっています」。

ペンス氏はアメリカの対中政策について講演し、中国の知的財産権侵害や軍事的拡張を厳しい言葉で批判しました。

マーケットはこれに反応し、ダウ平均は一時120ドル近くまで下げ幅を広げました。

ペンス氏が中国を批判するのは初めてではありません。

一年前にもペンス副大統領は手厳しく中国を批判しており、その後米中は激しい関税の応酬を繰り広げている状況です。

1年前と異なるのは、アメリカの企業や団体に対しても批判している事です。

ペンス氏はバスケットのNBAやナイキについて手厳しく批判したりしています。

アメリカ政府が中国に対し強気を崩さないのは好調な経済が背景にあると思われます。

アメリカの超党派議員団、年金基金に対中国投資の投資方針を変えるよう要求

2019年10月22日、超党派のアメリカ上院議員団が米連邦政府職員の年金基金を運用する連邦退職貯蓄投資理事会に、中国企業を含む株価指数に連動する運用方針を転換するよう改めて要求しました。

運用方針を変えなければ、中国政府に支配されている企業に米連邦政府の年金基金が資金を提供することになるとしています。

中国、アメリカ産大豆の無関税枠を割り当てるも購入はせず

2019年10月22日、中国はアメリカ産大豆の輸入に対し、1000万トンの無関税枠を主要企業に割り当てました。

しかし、実際問題として中国がアメリカ産の大豆を大量に購入している証跡は今のところないという事です。

中国、エンティティリストを注視するとコメント

2019年10月22日、中国工業情報省は複数の中国IT系企業への制裁につながったアメリカの「エンティティー・リスト」を注視し、中国の権利と利益を守るために適切な措置を講じると表明しました。

部分合意を行う上で、同エンティティー・リストの掲載内容にこだわるというメッセージでしょうか。。。

部分合意、まだ課題ある

2019年10月21日、アメリカのライトハイザーUSTR代表はまだ解決すべき課題がいくつかあると指摘し、詰めの協議を行っていく意向を改めて示しました。

また、同代表は中国と閣僚級の電話協議を10月25日に開くと明らかにしました。

米中首脳は11月中旬にチリで開かれるAPEC首脳会議での署名を目指していますが、ロス商務長官は10月21日のテレビインタビューで

「(中国との合意内容が)正しい取引でなければいけない。11月である必要はない」

と強調しています。

拙速な交渉は避けるべきだとして、必ずしもチリでの署名にこだわらない考えを示した格好です。

中国、WTOに報復関税を申請

2019年10月21日、中国がアメリカに対する年24億ドル分の報復関税をWTOに申請したことが判明しました。

アメリカが中国製の太陽光パネルなどに課した相殺関税は不当とWTOが判断したことを受けた措置で、10月28日のWTOの会合で議論される予定です。

invstem.com

これが再び対立の火種になる恐れがありますね。

再び注視が必要です。

中国の金融開放、まずは運用会社から

中国が金融市場の開放を急いでいます。もちろん視線の先にあるのはアメリカです。

主な内容は

  • 外資が中国で事業を営む際の出資規制を資産運用会社は2020年4月、証券会社は同12月にそれぞれ廃止
  • 保険会社は業歴の長さなど進出の制限を廃止。
  • 銀行も店舗展開や人民元業務が行いやすくする

これまでの状況

中国では証券、資産運用、商品先物、生命保険などを営む場合、いずれも中国企業と合弁会社をつくる必要がありました。

以前は外資出資比率は最大でも50%で過半数をとれませんでしたが、2018年から過半出資を認め、21年に全額出資を解禁する方針を発表しました。

12月の関税引き上げ見送りの可能性は?

アメリカのクドロー米国家経済会議委員長は、貿易協議が順調に進めば、中国の要請通り12月予定の関税引き上げが見送られる可能性があると述べました。

その上で12月発動予定の対中関税引き上げを取り消すかどうかはトランプ大統領が決めると語りました。

問題は、その順調さ加減というのがどのレベルか、という事でしょう。

トランプ氏、中国との最終合意に引き続き楽観

2019年10月21日、トランプ大統領は中国との通商合意は成功裏に実現すると述べ、合意の可能性について引き続き楽観的な考えを示しました。

トランプ氏は、中国との第2段階の合意も第1段階より解決が簡単だと語りました。

ただ、第1段階についても認識の不一致が報道されており、どうなるか分かりません。

米中の認識の不一致が露呈、アメリカ産農産物購入をめぐって

2019年10月17日、中国は、アメリカ産の農産物を購入する条件として、アメリカが発動済みの追加関税を取り消すよう求めました。

トランプ米大統領の説明によると、10~11日の閣僚級の米中貿易協議では中国側が400億~500億ドル分のアメリカ産農産物を購入することに合意し、アメリカは10月15日に予定した追加関税の発動を先送りしました。

しかし、今回、追加関税のさらなる発動延期や取り消しが、農産物購入の条件になるという事で、両国の認識の不一致が露になっています。

米中は11月中旬のAPEC首脳会議で、合意文に署名することをめざしていますが、まだ詳しい内容は詰まっていないとみられます。

最終的に合意できるかどうかはまだ分かりません。

中国、報復関税撤廃しないと農産物を大量購入できない

中国側は、アメリカが報復関税を維持する限り年間500億ドル相当のアメリカ産農産物の購入は難しいとみているようです。

中国が報復関税を撤廃する条件は、アメリカが同様に関税を撤廃することだと考えているという事です。

中国は「第1段階」の貿易合意の一環として米国産農産物を購入すると報道されています。

しかし、現在の状況下では購入額がトランプ大統領が主張している400億-500億ドルに達する可能性は低いという事でしょう。

中国側の条件は米中両国の間でまだ認識のギャップがある事を示唆しています。

マーケットも部分合意を好感してあげましたが、場合によってはまた失望売りが出てしまうかもしれません。

部分合意、まだやることある

2019年10月16日、ムニューシン財務長官は米中の「部分合意」について、双方の交渉団が文書化に取り組んでいると明らかにし、必要ならさらなる協議を行う用意があると述べました。

まだコンセプトだけで細かい取り決めがこれからであることを示唆しました。

合意ないなら12月に予定通り第四弾の関税

2019年10月14日、アメリカのムニューシン財務長官は12月15日に発動が予定されている対中追加関税について、その時までに中国と通商合意に達しなければ、課される可能性があると述べました。

一方で、合意成立を期待しているとも付け加えています。

対中関税第四弾

アメリカは2019年9月1日、第4弾のうち家電など1100億ドル分の中国製品に15%の関税を上乗せしましたが、スマホやノートパソコン、玩具など1600億ドル分は身近な製品が多いため年末商戦に配慮し、12月15日に先送りした経緯があります。

中国がもう一段の協議望む?

報道によると、 中国が米国との「第1段階」の通商合意に署名する前に、10月末ごろにもう一段の協議を持つことを望んでいるとの事です。

具体的にどういった内容かについては分かりません。

部分合意後、引き続き厳しい交渉継続??

アメリカは10月15日に予定していた関税引き上げを見送ったものの、12月に計画する「第4弾」の撤回やファーウェイの禁輸撤回は明言しませんでした。今後の交渉内容は構造問題を含むため、難しい交渉となるでしょう。

トランプ氏は

「今回の第1段階が終われば、すぐに第2、第3段階に取りかかる」

とコメントしていて、構造問題に切り込む考えを強調しています。

対中強硬派も部分合意に不満を抱いているようです。

一方で中国は

「(国家の)原則にかかわる問題は決して取引しない」

としていて、産業補助金や国有企業での譲歩には慎重です。

米中が合意しやすい分野で部分合意

2019年10月11日、米中両政府は農産品や為替など特定分野で部分的に合意しました。

どの様な成果があったでしょうか。

中国が米農産品の購入を増やしたり意図的な人民元安誘導を控えたりする一方で、アメリカは10月15日に予定していた制裁関税の引き上げを先送りします。

部分合意となった背景は何でしょうか。

貿易戦争が長引き景気減速への懸念が広がるなか、対立の激化を当面避けたかったのでしょう。

主な合意内容
  1. 中国が大豆や豚肉など400億ドルから500億ドルの農産品を購入する。
  2. 通貨政策の透明性を高める
  3. アメリカは中国の「為替操作国」への指定解除を検討する。
  4. 中国は規制を緩和して金融サービス市場を開放する。

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合意内容の詳細は今後詰めるという事で上記で決定したというわけではないようです。

アメリカと中国で温度差がある?

トランプ大統領は「中国は400億ドルから500億ドルの米国産農産品を購入する」と発言するなど成果をアピールした一方、中国側は、部分合意という表現は⽤いず、農業や知的財産権の保護などで実質的な進展を得たとする程度の表現に留めて、アメリカ産農産品の購入拡大額などについては一切言及しませんでした。

トランプ米大統領によれば、合意文書の作成には3~5週間を要する見通しとの事で、習近平国家主席と11月に署名できる可能性があるという事です。

注目される米中閣僚級会合が始まる

米中両国が10月10日、ワシントンで2カ月半ぶりの閣僚級協議を開始しました。10月15日に2500億ドル分の中国製品の関税率を25%から30%に上げると主張しており、動向が注目されています。

中国は大豆などの輸入拡大を提案して関税上げの回避を求めていますが、どうなるかは分かりません。

トランプ大統領は

「協議は非常にうまく行っていると思う。彼らはこの後も少し話すが、基本的にはきょうの議論を終え、われわれはここであす彼らと会うだろう。極めて順調だ」

と語っています。

中国側の今回の目標は何でしょうか。

農産物と通貨分野に限った「部分合意」でアメリカの関税引き上げを回避する事でしょう。

今回の協議が不調に終わったらどうなるでしょうか。

景気減速の加速を意識して、マーケットが荒れるかもしれません。

アメリカは10月15日に中国からの輸入品の一部への関税率を引き上げる見込みで、これ以外にもアメリカは18日にEUに対しても報復関税の発動を予定しています。EUはこれに対して報復措置を取る姿勢ですし、更に、米中両国は12月にさらなる関税賦課を予定しています。

保護主義的な姿勢で景気が悪化する事を嫌気して、マーケットが軟調になるかもしれません。

中国側は部分合意案をまだ破棄せず

中国は、アメリカとの部分合意をまだ諦めていないようです。

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中国政府が自国経済へのダメージを抑えようとしているためだと言う人もいます。

協議に向けた準備について説明を受けた中国当局者は、今週の閣僚級協議で大きな合意に至る可能性はあまりないとの見方を示したようです。

一方で、トランプ大統領は

「中国は取引従っている。合意できると考えている。」

と引き続き述べています。

アメリカ、中国当局者にビザ規制

2019年10月8日、アメリカは新疆ウイグル自治区のイスラム教徒への弾圧や虐待などを理由に中国政府や共産党の当局者に対するビザ発給を制限すると発表しました。

もちろん中国は反発しており、今週予定される通商協議の開催ももしかしたら危うくなるかもしれません。

ただ、アメリカ当局者は、10-11日の閣僚級協議は予定通りに行われるとコメントしています。

香港デモが米中合意の確率を高める?

香港でのデモが米中貿易合意の確率を高めるという意見があるようです。

これはアメリカの投資会社、ブラックストーン・グループのスティーブ・シュワルツマンCEOの見方です。

シュワルツマン氏は

「中国が抱える重大な問題が増えていることから、合意の可能性は高まった」

と述べたという事です。

つまり、内憂によって外交にあまり力がかけられなくなる、という事でしょうか。

アメリカ、政府年金の中国株保有の制限を目指す

トランプ政権は政府年金基金の投資で中国にアメリカから資金が流れないようにする枠組みを検討しているようです。具体的には中国株の保有制限するとかになるでしょうか。

政府はアメリカの投資家にとって重大なリスクと考えられる中国企業が年金投資家が参照する指数に入れないような方法を考えているようです。

ただ、いかなる法的権限に基づいて主要指数が特定の中国企業を含めないようにするのかは、現時点で分かりません。

アメリカ、ハイクビジョン等を禁輸リストに追加

2019年10月7日、アメリカは中国の監視カメラ大手であるハイクビジョンや公安機関など28団体・企業を事実上の禁輸リストである「エンティティー・リスト」に追加しました。閣僚級会議を直前に控える中、アメリカから中国へのメッセージがあるのかもしれません。

中国政府によるウイグル族などイスラム系少数民族への弾圧に関与しているとしています。

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この決定は緊張の高まりにつながる決定ですから、中国が反発するのは必至です。

ハイクビジョンのほかには、新疆ウイグル自治区政府公安局とその傘下にある19の政府機関、ダーファやアイフライテック、センスタイムグループ、フェイス++等が含まれているようです。

中国、通商合意の対象を狭めたい意向?

中国が、アメリカが求める幅広い通商合意に一段と消極的な姿勢を示しているようです。

過去数週間に北京を訪問したアメリカ側担当者との会合で、中国が議論の対象範囲をかなり狭めていることを示唆しました。

劉鶴副首相は、中国の産業政策や政府補助金の改革に関する言及はしないという提案を行うと予定との事です。

10月10日から閣僚級貿易協議が始まりますが、アメリカ側へのけん制かもしれません。

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大統領選挙を前に、トランプ氏の支持率がもっと低迷してくると、更に足下を見た対応をとるかもしれません。

2019年9月

中国、アメリカ産大豆を60万トン購入、週内にはもっと

あるトレーダーの話によれば、2019年9月30日、中国企業が最大60万トンの米国産大豆を購入したとの事です。

中国の輸入業者に割り当てられた無関税枠内での購入で、今週は最大200万トンが購入される見通しとの事です。

米国産大豆を購入した中国企業には民間、国有の両方が含まれているという事です。

アメリカ、証券投資規制の報道を一部否定

2019年9月30日、アメリカのナバロ米大統領補佐官が、アメリカが中国企業への証券投資制限を検討しているとの報道について「不正確な部分が多い」と述べ、報道を一部否定しました。

アメリカのマーケットにおける中国企業の上場廃止を含む複数の規制案が議論されていると伝えられていましたが、具体的な指摘は避けました。

ナバロ氏は

「報道の半分以上が極めて不正確か単なる捏造だ」

と主張し、中国企業を上場廃止にする計画はないとするアメリカ財務省の説明を肯定しました。

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同氏は政権内で対中強硬派の代表格として知られます。

中国の反応は・・・・

この報道について、中国の報道官は

中国と米国のデカップリング(分断)が進行すれば国際金融市場は不安定に陥る

として、対中投資制限の動きをけん制していました。

10月の第二週に閣僚級会合

2019年9月29日、米中の閣僚級貿易協議が10月の第2週に開かれることが明らかになりました。

劉副首相が10月7日まで1週間の国慶節の連休後に交渉チームと共に訪米するという事です。

アメリカ、中国への証券投資の制限を検討

アメリカが同国から中国への証券投資の制限を検討していることが分かりました。

これに加えて、アメリカの市場に上場する中国企業の上場廃止や、アメリカ企業が算定する株価指数に中国株を組み入れないよう求めることも検討しているという事です。

政権内の議論はまだ初期段階とされますが、実際に発動されると中国を含む世界の金融市場にとても大きな影響を及ぼす可能性があります。

注意

中国は、海外からの投資に関する規制緩和を進めており、このタイミングで上記の様な新たな規制を設けると、両国の新たな対立点を作る事となり、米中対立は一段と激しさを増すでしょう。

このアイデアは対中投資や新規上場で収益を稼ぐアメリカの金融機関や投資家にも悪影響が及ぶため、慎重に検討するとみられます。

少し詳しく
  • アメリカで上場する企業は150社超
  • その中にはアリババやバイドゥ、ペトロチャイナも含まれ、全体の時価総額は5000億ドルを超える。
  • アメリカで上場廃止となれば、香港取引所やロンドン証券取引所、中国でハイテク新興企業向けに稼働を始めたばかりの科創板などが恩恵を受ける可能性。
  • 地政学的な理由で上場廃止となる事はこれまでに例がなく、具体的にどうやって進めていくかは不明。

中国、アメリカからの輸入を拡大する用意がある

2019年9月26日、中国の王毅外相は中国はアメリカからの輸入を拡大する用意があると発言しました。

同外相は

「中国側は、国内市場で必要とされる産品の購入を拡大する用意があり、双方がより熱意ある措置を取り、悲観的な言動を減らすことを望む。

とコメントしました。

トランプ大統領、妥協した合意は望まない

2019年9月24日、トランプ大統領は国連総会で行った演説で中国の通商を巡る慣行を改めて非難し、米中貿易協議で妥協した合意は容認しないとの考えを示しました。

また、トランプ氏は、香港の反政府デモに対する中国当局の対応と米中通商協議を関連付ける姿勢も示しました。

中国をかなりけん制した形です。

中国が追加で米国産大豆に対する制裁関税を免除

2019年9月24日、中国はアメリカ産大豆に対する制裁関税の適用を新たに免除したとの報道がありました。

10月の閣僚級通商協議を前に誠意を示したようです。

今回の免除措置は2段階で実施され、合わせて約600万トン程度が対象になっている模様。

ただ、今回の大豆の追加購入が、通商協議の打開につながる可能性は低いと見ている人が多いようです。

次官級協議終了、農家視察も中止で合意期待薄れる

2019年9月20日、次官級通商協議を終えました。

また、中国による農家視察も中止になったとの事です。

今回の通商協議が始まる前は、中国による米農産品購入や中国の市場アクセス改善などに関連した「暫定合意」が検討されているとの報道が伝わり、淡い期待が持たれていましたが、マーケットが期待していたような感じにはならなかったという事でしょうか。

トランプ大統領、部分合意は望まない

2019年9月20日、現在、米中で次官級協議が行われている米中貿易問題ですが、トランプ大統領「部分的な合意」を結びたいとは考えていないと述べ、貿易戦争が2020年大統領選挙での得票に響くことはないとの見方を示しました。

同大統領はモリソン・オーストラリア首相との共同記者会見で、

「部分合意は求めていない。求めているのは完全な合意だ」

とコメントしました。

柔軟に対応するといった事をほのめかしていましたが、改めて中国をけん制した発言、といった所でしょうか。

次官級会議開始

2019年9月19日、米中はワシントンで次官級協議を始めました。

対面での交渉は7月末以来、約2カ月ぶりとなります。

中国側は来週、アメリカの農家も視察する予定です。

今回の会合の目的は10月の閣僚級協議に向けて具体策を詰められるかです

足元では中国が農産品への関税を取り下げるなど態度軟化のニュースが出ていますが、協議が進展しなければ対立が再び激しくなる可能性があります。

大統領のアドバイザー、関税率100%もありうる

2019年9月19日、トランプ大統領のアドバイザーを務めるハドソン研究所の中国戦略センター長、マイケル・ピルズベリー氏は米中両国が近く貿易合意に至らない場合、アメリカは対中圧力を強化する構えだと述べました。

同氏は、メディアとのインタビューで、

「トランプ大統領には貿易戦争をエスカレートさせる選択肢があるだろうか。答えはイエスだ。関税は引き上げることができる。低水準にある関税率は、50%ないし100%への引き上げが可能だ」

と発言しました。

19日から始まる次官級会合を見据えた牽制という事でしょうか。

トランプ大統領、選挙前に合意できるとの見通しを披露

2019年9月17日、トランプ大統領は、米中貿易摩擦が来年の米大統領選挙前、もしくは選挙の翌日に合意が得られるとの見通しを示しました。

トランプ大統領は

中国は来年の大統領選で別の人物が勝利することを望んでいるが、自分は再選されるという自信を持っている。そして、合意が選挙後になれば、現時点で得られる合意よりも条件は極めて悪くなると中国に伝えた

と述べました。

9月20日に次官級会合

2019年9月16日、次官級の米中通商交渉が9月20日に行われる見通しであるとの報道がありました。

もちろん、それは10月に行われる予定の閣僚級会合の地ならしと思われます。

景気後退で両国は歩み寄りを模索も、予断許さない

ここ最近の両国の歩み寄りは、経済への悪影響が広がっている事がありそうです。

ただ、米中とも安易な合意には慎重な強硬派を内部に抱えているためどうなるか分かりません。

中国の低姿勢も建国70周年が迫っている中での仮の姿かもしれません。

トランプ大統領、暫定合意の可能性を示唆

2019年9月12日、トランプ大統領は中国との暫定的な貿易合意の可能性を示唆しました。

トランプ大統領は暫定合意を検討する事柄の一つであると語っています。

限定的な合意案とは

知的財産や農産物購入に関する中国の約束を取り付ける代わりに、一部関税の発動を延期、あるいは撤回する内容との報道がなされていますが、詳細は分かりません。

米中、歩み寄りの姿勢??

ここにきて、米中がお互い歩み寄りを見せているようです。

まず中国です。

  • 9月10日に海外投資家投資規制をなくし、
  • 翌11日にはアメリカへの報復関税から16品目の除外を発表
  • トランプ大統領は「大きな動きだ」と歓迎

これに対して、アメリカが

  • 9月11日に2500億ドル分の中国製品に対する制裁関税の引き上げを10月1日から同15日に延期すると発表

すると中国は、

  • 12日に米国産農産品の輸入手続きを再開したと表明

引き続き米中間には深い溝がありますが、10月の閣僚級会合を前に一旦歩み寄りを見せたという事でしょうか。

中国がアメリカ産の農産品の輸入手続きを再開

2019年9月12日、中国政府がアメリカ産の農産品の輸入手続きを再開したと表明しました。

中国にとって農産品は譲りやすい分野です。

今回の手続きには、アメリカが重視する大豆や豚肉も対象だという事です。

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中国は2018~19年にかけて米国産の大豆に計30%、豚肉には計60%の追加関税を課していました。

国内では豚肉など食品の値上がりに庶民の不満が強く、安価なアメリカ産農産品の輸入は国内の物価対策にもなります。

大統領選を控えて農家の支持を取り付けたいトランプ氏に対する「貸し」という事でしょうか。。。

IMF、米中貿易摩擦の世界経済に及ぼす影響は▲0.8%

2019年9月12日、IMFは米中貿易戦争の世界のGDPに及ぼす影響が▲0.8ポイントであるとの最新の試算を示しました。

2019年6月時点では0.5ポイント減を見込んでいましたが、足元の対立激化を反映させて再計算しました。

試算は、9月1日発動の対中関税「第4弾」など実施済みの措置と、第1~3弾の25%から30%への引き上げなど発表済みの措置を含めていますた。

貿易摩擦でアメリカ企業の収益圧迫

米中貿易摩擦の影響で、中国で事業を展開するアメリカ企業の収益が悪化しているようです。

商工会議所の発表によると、

(中国に展開するアメリカ企業の)収益の伸びの見通しは引き下げられ、将来に対する楽観度は低下した。そして多くの企業が中国向けに計画していた投資を他へ回している

とあります。

米中合意がこのままないと、2019年の決算はなかなか厳しいものとなるでしょうし、2020年は更なる悪い結果になる可能性があるかもしれません。

中国が海外資金の取り込みに躍起

中国政府がアメリカとの貿易摩擦の長期化をにらみ、海外資金の取り込みに躍起になっているようです。

輸出減少や資本流出、人民元の持続的な下落を巡る懸念を強め、外国からの投資を呼び込む必要性を痛感しているためと思われます。

2019年9月10日には、中国本土の株式や債券を外国人が売買できる限度枠を撤廃すると発表したり、世界的な企業の幹部を中国に招待しようという熱心な取り組み、フォーチュン誌が選出する大企業5000社を対象とした会議を開催する計画など、あの手この手で海外資金を取り込もうとしています。

中国、一部関税を除外も、農産物の高関税はそのまま

2019年9月11日、中国政府は追加関税をかけるアメリカ製品の対象から、潤滑油や医療用のレーザー加速器など16品目を除外すると発表しました。

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除外した背景は何でしょうか

2019年5月に新設した追加関税の除外制度を適用したわけですが、中国国内企業からの申請に基づいて、上記品目がアメリカ以外からの調達が難しいと判断した為です。

加えて、10月初めにワシントンで開かれる閣僚級協議に向けて、柔軟な姿勢を印象づける狙いがありそうです。

しかし、アメリカが気にしている大豆や豚肉などの主要な農産物は除外リストに含めておらず、アメリカ側の理解がどこまで得られるかは未知数です。

因みに、トランプ大統領は、これを大きな動きであるとした上で、

「中国は正しいことをした。中国にとってよい事だ」

と語り、中国政府が中国企業のために取った措置だとの見方を示しています。

まずは米中ミニ合意を目指す??

あるレポートで、トランプ米大統領は経済や市場への圧力を和らげるため、秋頃に中国との間で何かしらのミニ合意または休戦を目指す可能性が高いと指摘されました。

やはり、経済に対するネガティブインパクトがニュースになるにつれて、トランプ大統領の選挙戦略に影響を与えかねず、その様な戦略になる、というのです。

ここ最近の中国は、もはや安易な妥協はしないといった方向に傾いているようにも見受けられ、アメリカ側が望むような有意義な合意は2019年または20年中に結べないと考えている人が多くなっているのでしょうか。

クドロー長官、解決に時間かかるとの認識

2019年9月6日、アメリカ国家経済会議のクドロー委員長は、中国との貿易戦争が解決するまでには長い時間を要する可能性があると述べました。

同委員長は

リスクは非常に高。われわれは決着をつける必要がある。10年間かかる可能性もあり、合意に至るまでの期間の予想はしたくない。

大きな歴史の流れの中でこうした問題での18カ月というのは非常に長い時間だとは全く思わない。

という趣旨の内容を述べました。

中国で公的信用機関の役割が拡大

米中貿易摩擦の激化に伴って、中国の公的輸出信用機関である輸出信用保険公社(シノシュア)が活躍しているようです。輸出企業支援を行っているのです。

具体的には、安い料金の保険を提供したり、輸入関税を支払わないアメリカ業者への督促を行ったりしているようです。

閣僚級会合を10月初旬に開催か

2019年9月5日、米中両国は閣僚級協議を10月初めにワシントンで開くことで合意しました。

当初予定の9月初めから1カ月先送りした形です。

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なぜ1か月も先送りになったのでしょうか??

10月1日は中国にとって建国70周年の大切な日で、軍事パレードなど多くの記念行事を予定すると共に、お祝いムードを壊すようなリスク要因は徹底的に排除しようとしています。

9月に貿易協議を開いて不調に終われば、トランプ氏がさらに追加関税をかける口実を与えかねず、そうしたトランプ大統領リスクを避けるため、協議を先延ばしにしたのでしょう。

この発表を受けて、9月5日の上海総合指数は一時、2カ月ぶりに3000台を回復し、人民元相場も上昇しました。

ただ、懸念点もあります。

協議直前の10月1日、発動済みの第1~3弾の追加関税を25%から30%に上げる方針です。

これに中国が反発し、閣僚協議がさらに延期される可能性があります。

アメリカ、ファーウェイ関連の取引望まず

2019年9月4日、トランプ米大統領は中国とファーウェイについて協議することは望んでいないと語りました。

トランプ大統領は記者団に対し、

ファーウェイは国家安全保障、特に軍や情報機関に対する大きな懸念があり、米国はファーウェイと取引しない

とコメントしました。

その上で

中国がどう対応するか見守ろう。ただ、ファーウェイについては現時点で中国と協議したくない

とコメントしました。

トランプ大統領は過去にファーウェイについての議論に前向きでしたが、この考えに変化が起きたのかもしれません。

中国、アメリカをWTOに提訴

2019年9月2日、中国はアメリカを第四弾関税に絡めてWTOに提訴すると発表しました。

これで9月初めの閣僚級の貿易協議の実現はさらに不透明になりました。

今回の提訴にはアメリカがWTOを軸とする多角的貿易体制を軽視する一方で、中国は既存のWTO体制を重視するという印象を国際社会に与える狙いがありそうです。

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今のアメリカはWTOをそこまで重視していませんからね。。。

第四弾関税が発動、中国も即報復関税

2019年9月1日、アメリカは1100億ドル(約12兆円)分の中国製品を対象に制裁関税「第4弾」を発動しました。

家電や衣料品など消費財を中心に15%を上乗せする内容です。

中国も同時にアメリカの農産品や大豆などに報復関税を課しました。

米中貿易摩擦も来るところまで来た感じです。

2019年8月 米中、関税かけ合いの応酬

中国、新たな制裁関税を取り消すことが協議再開の条件

2019年8月29日、中国はアメリカとの貿易協議について、アメリカによる新たな制裁関税を取り消すことが、9月上旬にアメリカで予定する貿易協議を開催する条件になるとの考えを示しました。

7月末の米中協議は結局何も成果を出せませんでした。

その後は米中の関税の応酬が始まり、事態は膠着しています。

中国、トランプ氏との合意に期待せず??

中国内でトランプ氏との交渉に真剣に向き合う人が数えるほどしかいなくなったと、当局者が語ったようです。

8月26日、トランプ氏は中国側から交渉の席に戻ろうと電話で伝えてきたと主張し、合意成立に中国が必死になっていると語りました。

しかし、中国はすぐにこれを否定。

コロコロ変わるトランプ氏の発言で、中国のトランプ氏への不信はいっそう広がったようです。

現在、中国は合意できない場合に備えた緊急計画を準備していて、国内経済の刺激策を打ち出す事で難局を乗り切ろうとしているという事です。

米中協議、迷走??

2019年8月26日にトランプ氏が明らかにした米中の電話協議について、中国がそれを否定するなど、少し迷走が続いているようです。

トランプ大統領は26日の記者団とのやりとりで「昨日夜に中国側が電話してきて、協議再開を要請してきた」と明らかにしましたが、中国は27日にその電話協議について「聞いたことがない」と否定しました。

最近、トランプ大統領の米中貿易摩擦に関する発言はどこか場当たり的で、真意や事実が把握しにくくなっているようです。

トランプ大統領、「中国は取引を望んでいる」

2019年8月26日、トランプ大統領は中国の貿易担当である劉副首相の「われわれは冷静な態度で協議や協力を推し進め、問題を解決する用意がある」という趣旨のコメントを引き合いに出し、中国が取引を望んでいると述べました。

両国間の緊張はこのところ高まっていましたが、それもあってか、同大統領はいつもより融和的な姿勢を示しました。

8月の関税応酬の影響は?

中国が第四弾への報復措置を発表したことで、アメリカの産業界からは影響を懸念する声が相次いでいるようです。

中国の報復関税の対象にはアメリカ産の農産物や海産品のほか、自動車や原油、小型航空機も含まれてて、アメリカ経済に幅広く影響が及ぶ為です。

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例えば自動車だと、、、

ドイツのダイムラーやBMWはアメリカで生産した車を中国に輸出しており、追加関税による値上げで打撃を受ける可能性が高いです。

もちろんそれ以外の農業界などにも困惑が広がっています。

米中対立の激化で関税の応酬が続けば、米経済の拡大を支えてきた雇用や消費への悪影響は避けられない。

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中国側への影響についてはどうでしょう??

ある調査によると、アメリカの対中制裁関税第4弾が実施されれば、中国の経済成長率は6%未満と、1990年以来の低い伸びに鈍化する見通しです。

ある調査によると・・・

10%の制裁関税が上乗せされた場合、中国のGDPの前年比成長率が最大0.5ポイント押し下げられると見込まれています。

中国の2020年のGDP伸び率は既に6%への鈍化が予想されています。

マーケットは一定程度貿易戦争を所与のものとして受け入れていますが、それでも逐一こういったニュースが出るとショックが出ますね。。。

アメリカが中国の報復関税に対抗措置

2019年8月23日、トランプ米大統領は2500億ドル分の中国製品に課している制裁関税を10月1日に現在の25%から30%に引き上げると発表しました。

さらにほぼすべての中国製品に制裁対象を広げる「第4弾」については9月1日に15%を課すと表明しました。

従来は10%の予定でしたが、中国の報復関税への対抗措置です。

MEMO

第4弾の発動時期は一部品目が9月1日からだが、全体の半分近くの品目は9月1日から12月15日に延期されている。

中国が対米報復関税を発表

2019年8月23日、中国はアメリカの第四弾関税に対する報復措置を発表しました。

合計750億ドル(約8兆円)相当の米国製品に追加関税を課すという内容です。

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もうちょっと詳細に言いますと、、、

中国政府によれば、報復関税の一部は9月1日に発動され、残りは12月15日に導入される予定です。

これはアメリカの第四弾関税を導入するスケジュールに呼応しています。

9月に追加関税をかけるのは、

  • 原油、
  • 大豆、
  • 鋼板、
  • 化学製品
  • その他計1717品目

12月に発動するのは、

  • 木材、
  • 自動車、
  • 織物
  • その他計3361品目

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税率はいずれも5%か10%です。

加えて、2018年12月の米中首脳会談での合意を受けて、中国はアメリカ製の車や車部品にかける最大25%の追加関税を2019年1月から停止していましたが、12月15日にその関税を復活させます。

中国はアメリカからの輸入の7割にあたる1100億ドル分に追加関税を発動済みなため、残りは400億ドル分しかありませんでした。

このため、今回はすでに追加関税を発動した商品にさらに上乗せするものも多く見受けられます。

中国は合意に至らないシナリオの準備も

中国共産党機関紙である人民日報系の環球時報の編集長が、中国はアメリカとの間で通商合意に至らないシナリオについて準備を進めているとコメントしました。

もちろん、これは中国政府の公的見解ではありませんが、厳しい言論統制と管理がされている中国でこの様な発言をする事は、事実上政府のお墨付きをもらっているという事です。

中国のアメリカに対するけん制と見ることが出来るでしょう。

華為への禁輸措置を強化、例外措置は3か月間延長

2019年8月19日、アメリカはファーウェイへの米国製品の禁輸措置を強化すると発表しました。

保守に関わる一部取引のみ認める例外措置を3カ月延長しますが、トランプ大統領が6月の米中首脳会談で表明した制裁の緩和には踏み込まないようです。

ただ、マーケットでは例外措置の90日間延長という所が通商対立を緩和させる最新の兆候として好感され、半導体銘柄を中心に上昇しました。

両首脳の電話会談を予定

2019年8月15日、トランプ大統領は習近平国家主席と貿易門ぢに関して近く電話協議を行う予定だと述べました。

トランプ大統領は中国側と非常に良い話し合いをしており、生産的に話し合いが行われていて、短期間で協議が終わる可能性があり、中国は合意したがっている、と述べました。

中国、第四弾関税への報復を示唆

中国は第4弾関税について、このままいくと中国側としても対抗措置を取らざるを得ないと警告しました。

その上で、アメリカが中国に歩み寄ってG20での合意に基づいて関税の撤廃と協議再開を望む、としました。

中国、アメリカに双方の関税撤廃を要請

2019年8月14日、共産党系のメディア関係者が中国がアメリカに対し、先般のG20の話し合いに基づき双方がすべての追加関税を撤廃すべきと伝えたと明らかにしました。

また、現状において、中国が米農産品の大量購入を再開することには懐疑的である趣旨もあわせて述べました。

第四弾関税の一部を発動延期

2019年8月13日、アメリカは第4弾制裁関税について、その対象のスマートフォンやノートパソコン、玩具など特定品目の発動を12月15日に先送りすると発表しました。

先送りとなったモノは、スマートフォンや玩具など輸入全体の9割を中国に依存する消費財です。

中国への圧力を強めつつも、個人消費への影響を抑えたいトランプ大統領の思惑が強く表れているでしょう。

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第4弾の関税自体は予定通り9月1日に発動します。

代表的な消費財を当面除外することで米消費者への影響を抑えると共に、米中両政府には協議の余地を生む意図が見えます。

参考データ:対中依存度
  • スマホ:中国からの輸入が82%
  • ノートパソコン:同94%
  • 玩具:同85%
  • ゲーム機:同98%

トランプ大統領、9月の閣僚級会議中止に言及

2019年8月9日、トランプ大統領は中国と合意する準備ができていないと述べ、9月上旬にワシントンで開く予定の閣僚級協議を中止する可能性にも言及しました。

制裁関税拡大や為替操作国の指定など圧力を強めれば中国側が折れるとの期待もあったが、中国は人民元安を容認するなど対決姿勢を強めている為です。

足下では、

  • 第四弾制裁関税、
  • 為替操作国認定、
  • ファーウェイへの制裁解除、
  • 農産物購入

等がトピックですが、どれも膠着状態で大きな動きは出ていません。

米中貿易摩擦の激化の長期化は意識されていた状態ですが、越年はもはや当たり前といった感じになっているでしょうか。。。

為替操作国に認定した後のステップは??

アメリカが中国を為替操作国に認定したのは既報の通りですが、この後はどういったステップを踏むのでしょうか??

STEP.1
為替操作国に認定
 2019年8月5日に起こったのがこれです。
STEP.2
当事国との協議又はIMFとの協議

中国と直接協議するか、IMFを介して問題を解決するといった所でしょうか。 

STEP.3
大統領の権限で制裁を発動
 協議が不調の場合は大統領が制裁を発動させます。 
STEP.4
引き続き交渉
 

ある専門家は、今回の為替操作国認定が、貿易や通貨の戦争を激化させるだけで、状況改善を見込めるようなものではないと指摘しています。

引き続き注視が必要でしょう。

アメリカが中国を為替操作国に認定、25年ぶり

2019年8月5日、アメリカが中国を為替操作国に認定しました。

アメリカが中国を為替操作国に認定するのは1994年以来となります。

為替操作国とは

アメリカが経常収支や貿易で自国の優位性を得るために為替を操作していると判断した国を指定するものです。

該当条件としては、

  1. アメリカに対する貿易黒字が年200億ドル以上
  2. 為替介入による外貨購入が1年で6カ月以上かつGDPの2%以上
  3. 経常黒字がGDP比で2%以上

上記のうち、原則として2つに該当すれば「監視リスト」に、3つすべてに当てはまると為替操作国への指定を検討します。

指定された国には2国間協議を求め、問題が解決しない場合は制裁として輸入品への関税引き上げなどの措置が検討されたりします。

人民元相場は11年ぶりに1ドル=7元の壁を突破して人民元安となっていますが、これが中国の意図的な行為であるとして、アメリカは通貨切り下げを自制するとしたG20諸国の約束にも違反すると批判しました。

一部のマーケット関係者は、米当局が外為市場に直接介入する可能性が高まったと受け止めているようです。

しかし、アメリカ政府が人民元それ自体をどのように押し上げるかは、はっきりしません。

人民元が先進諸国の通貨ほど簡単に取引できるものではないからです。

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世界2位の中国債券市場ですが、外国人投資家の割合はたった2%であることが、外国人にとって人民元を取引する事の難しさを象徴しています。

人民元の動きに特化した記事は↓

中国人民元の動きの経緯とまとめ2019年5月~

その上で、中国が約束を守り、競争的な目的で為替相場をターゲットにしないことを期待すると表明しました。

米国産農作物の輸入を停止

第四弾制裁関税への手始めの反撃として、中国は、中国企業が米農産品の輸入を停止したことを明らかにするとともに、8月3日以降に購入手続きが行われた米国の農産品に対し輸入関税をかける可能性を示しました。

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これらの報道は少し錯綜しています。

例えば、中国の経済政策の司令塔である国家発展改革委員会の幹部は、上記発表があった人同じ日に米国産の大豆やコーリャン(もろこし)、小麦などについて「中国の関連企業は買い付けを続けている」と説明しています。

少し混乱が起きているのかもしれません。

アメリカの対中貿易は13.7%減

2019年8月2日に発表された6月の貿易統計によれば、2019年上期(1~6月期)の対中国のモノの貿易赤字は1670億4400万ドルで前年同期比10.1%減りました。

米中貿易戦争の影響で輸出と輸入を合わせた対中貿易額は13.7%縮小し、アメリカにとって最大の貿易相手国は中国からメキシコに代わりました。

対中貿易については第四弾制裁関税もあるので、更に縮小していく可能性があります。

9月開催の次回閣僚級会議の進展の見込みは??

報道によれば、次回の閣僚級協議は9月初旬にワシントンで予定されています。

このままいくと、その直前に第4弾制裁関税が発動されるわけです。

現在、中国は建国70周年を目前にして国威発揚を進めている真っ最中でもあり、追加関税に屈する形で譲歩すると、どう暴発するか分かりません。

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少なくとも「弱腰批判」が起きるのはほぼ間違いないでしょう。

となると、9月の協議でも今の状況が前提となると大きな進展は見込みづらいと思われます。

これまでの対中関税による各産業への影響

制裁関税について、各産業への影響を簡単にまとめてみました。

農業

直近のデータによれば、2018年7月から2019年5月にかけて、米国産大豆の輸出は世界全体で約150億ドルと、前年同期比で▲27%となり、対中輸出だけをみると▲77%の25億ドルとなっています。

ハイテク関連

業界団体によると、関税によりアメリカのハイテク産業は毎月13億ドルのコストが付加されているようです。

5G関連製品は2018年10月だけで1億2200万ドルの関税が課されました

携帯電話の小売価格は平均70ドル、ラップトップ型パソコンは120ドル、ビデオゲーム機は56ドル、それぞれ上昇する見込みです。

自動車・機械

対中関税もそうですが、鉄鋼・アルミ関税で、アメリカの自動車産業は打撃を受けました。

アメリカでの車両組み立てコストは数十億ドル増え、中国製部品への関税もコストを増加させています。

GMは関税および素材の追加コストが10億ドルに上ると予想し、クライスラーは、関税の影響で8億3250万ドル)に達するとの見通しを示しています。

農業機器メーカーも関税によるコスト上昇で価格をあげざるを得ない状況に陥っています。

中国は対米向け対抗措置を示唆

2019年8月2日、中国高官はアメリカの第四弾制裁関税に絡んで、対抗措置を取る用意があると述べました。

具体的な内容は分かりません。ただ、北朝鮮との対話についてこのまま貿易戦争が激化する場合適切な協力は出来ないと示唆しています。

第四弾発表後のマーケット

トランプ大統領が対中関税第四弾を発表してから、マーケットは大きく揺れました。

2019年8月1日の米株式相場は続落した一方で米国債は大幅高となり、10年債利回りは一時1.87%まで下げました。

S&P500種株価指数の日中高値と安値の差は約2%にのぼっています。

【第4弾関税発表前後のS&P500株価指数の動き(出所:TradingView)】

各指数の下落率
  • S&P500種株価指数:前日比▲0.9%安
  • ダウ工業株30種平均:同▲1.1%
  • ナスダック総合指数:同▲0.8%

第四弾制裁関税を決定

2019年8月1日、トランプ大統領はほぼすべての中国製品に関税を課す「対中制裁第4弾」を9月に発動すると表明しました。

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米中は貿易戦争の「休戦」で合意していましたが、これでこの休戦合意は破られたわけです。
第四弾制裁関税

新たな制裁対象は約3000億ドル分で、関税率は10%です。携帯電話やノートパソコンなどのIT製品が含まれ、日本企業も含め、世界的なサプライチェーンへの影響が懸念されます。発動日は9月1日としています。

米中の7月末の閣僚級協議が不調に終わった事を受け今回の措置に踏み切りました。

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発動日が9月1日なのでまだ1カ月程度時間があります。この間、農産物問題やファーウェイ問題について進展があれば、第4弾の発動は延期される公算が大きくなるでしょう。

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フィッチによれば、今回の追加関税により世界のGDPが0.4%ポイント押し下げられると推計されるそうです。
MEMO

米国は中国から年5500億ドル分の製品を輸入していますが、制裁関税の第4弾を発動すれば、レアアースなど一部を除いてほぼ全製品が対象となります。

加えて、トランプ大統領は対中通商交渉が滞ったままなら、追加関税率を25%超に引き上げる可能性があるとも述べています。

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中国は今回の措置を予想していたのでしょうか。。。

真相はもちろん分かりませんが、関税第4弾は米国内の反対が強く、発動の可能性はかなり低い、または、習近平が重視する10月の中国建国70周年行事がある事に気を遣って、発動するとしても10月以降との楽観論が多かったようなので、意表を突かれたのかもしれません。

中国のリアクションはどうなるでしょうか。

閣僚級協議、進展乏しく

米中の閣僚級貿易協議が2019年7月31日、2日間の日程を終えました。

中国による米国産農産物の輸入拡大やファーウェイの制裁緩和を話しあったようですが、成果の乏しいものになったようです。

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次回は9月にアメリカで開催するようです。

米中協議は5月の決裂以降出口が見えない状況です。

2019年7月 中国は国内事情も加味し対応を検討

中国の目線は国内行事

中国共産党指導部は重要な会議や行事を控え、国内の批判に敏感になっているようです。

中国国内の事情

米中貿易協議では譲歩しても決裂しても批判されやすく、難しいかじ取りを迫られています。

中国は毎年8月、共産党OBの長老らと重要案件を話し合う「北戴河会議」を開いています。

2018年の北戴河会議

2018年夏の北戴河会議では直前に米中が追加関税を発動し合い、一部の長老が米中関係の悪化を批判したとされています。

今回は米中問題と香港デモという難題も抱えていて、長老らの不満が出やすいと推測されます。

米中協議が始まる直前に米国産農産物の輸入拡大を発表したのも、この会議を前にして、一定の成果があるのだという事を演出しただけという可能性があります。

今年の10月1日には建国70周年を控えていて、アメリカに対して弱腰だったりすると対米強硬派から批判を受ける可能性もあります。このため、重要な行事が続く10月までは譲歩が難しく、交渉もまとまらないとの見方が強いようです。

久しぶりの閣僚級協議でも妥結の意気込み薄く

閣僚級の米中協議が久しぶりに中国で行われますが、打開策が見つかるとの期待はあまり高まっていないようです。

米中間の緊張は根強く、両国とも妥結への強い意欲は示していません。

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例えば、中国は米農産品を購入する用意を示唆しますが、香港デモをアメリカが密かに先導していると非難したり、フェデックス関連問題で厳しい対応を取ったりしています。

一般的な報道ではなかなか表に出てこないような水面下の動きもあると思いますので一概には言えませんが、今は高い緊張の下での小康といった所なのでしょうか。

トランプ氏、来年の大統領選まで交渉妥結難しいとの認識

2019年7月26日、トランプ大統領は米中貿易協議について、中国政府が来年11月の米大統領選までに通商協議で合意しない可能性があるとして、交渉妥結に悲観的な見方を示しました。

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トランプ氏は、中国は民主党候補が大統領選で勝つ事をを望んでいて、わざと交渉を遅らせているのかもしれないと述べました。

トランプ大統領、アップルに関税免除認めず

トランプ大統領はアップルが中国で生産するコンピューター部品について、輸入関税の適用免除やその他減免を認めないと明言しました。

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アップルはMac Proの次期モデル用部品を関税対象から除外するよう、トランプ政権に申請していました。

トランプ大統領は「アップルが関税の免除や減免は受ける事はない。アメリカで生産せよ。それなら関税はない」と述べました。

中国、金融の対外開放をアピール

既報の通り、米中は閣僚級の貿易協議を7月30~31日に上海で開きます。

実は上海での協議は初めてです。

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金融センターとして発展する上海に舞台を移すことで、金融の対外開放を進める方針を内外に訴える中国の思惑が取りざたされています。

実際に、ここ最近金融関連の政策が相次いで出ています。

ここ最近の金融関連の政策
  • 2019年7月20日、証券や保険の外資出資規制の撤廃前倒しを柱とする金融市場開放策を決定。
  • ハイテク新興市場「科創板」の取引開始。
  • 7月23日、李克強首相が外資100%で設立された金融人材の育成会社を視察。

5月以来のハイレベル協議

USTRのライトハイザー代表と複数の米政府高官が、中国に向けて29日に出発する予定のようです。

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米中の通商交渉担当者による協議が5月に無くなって以降、ハイレベルでの対面交渉は初めてです。

ライトハイザー代表が率いる少人数のチームは7月31日まで上海に滞在する予定との事です。

中国、米国産農産物の購入を検討

中国政府が米国債大豆の買い付けについて協議しているようです。

この計画は通商協議の進展次第で変更し得るものであり、購入量など計画の詳細についてもまだ最終的にまとまっていないとの事です。

MEMO

トランプ大統領は7月11日、中国が農産物を購入するという約束を果たしていないと批判していました。

トランプ大統領、「自分が望めば第四弾発動可能」

2019年7月16日、トランプ米大統領は第4弾関税をめぐり、自分が望めば発動することは可能と警告しました。

6月末の首脳会談後、一旦第4弾を棚上げしましたが、再開した貿易協議はあまり進展していない為、制裁拡大をちらつかせて中国に譲歩するよう圧力を強めた形です。

アメリカ、2-4週間以内にファーウェイへの販売許可も

アメリカが早ければ今後2週間のうちに国内企業にファーウェイへの販売再開を認める可能性があるとの報道がありました。

ライセンス付与の基準については明らかになっていませんが、少なくとも最初はケースバイケースになるとの見方があります。

いずれにせよ、ファーウェイへの販売許可となれば、米中貿易協議が動き出す可能性があります。

トランプ大統領、中国に不満を表明、農産物購入で

2019年7月11日、トランプ米大統領は中国側が約束した米農産品の購入拡大について、中国が実行していないと不満を表明しました。

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中国からすると、「それなら早くファーウェイへの制裁を解除せよ」と言うかもしれませんね。。。

貿易交渉、合意への期待盛り上がらず

米中両政府が貿易協議を再開しましたが、両国の合意に向けた機運は盛り上がらずといった感じのようです。

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発動済みの追加関税の扱いなど、溝は深いままです。

ファーウェイの制裁緩和も詳細が不透明で、やはりこのままだと交渉が長期化しそうな感じです。

アメリカ、制裁関税第一弾の一部を制裁解除

2019年7月9日、アメリカは2018年7月に発動した中国製品に対する関税について、一部の医療機器やコンデンサーなど110の製品を適用除外とすることを明らかにしました。

これらの製品はアメリカで代替品が生産されていないほか、中国製造2025の対象にもなっていないため、制裁対象製品からの除外が求められていたものです。

電話協議再開、今後のスケジュールは未定

米中が電話協議を通じて貿易交渉を再開したようです。

中国は、交渉合意にはこれまでの関税措置をアメリカが撤回しなければならないとの立場を崩していません。

アメリカ側はスケジュール感はなく、質が大切として、これまでの様に中国の尻を叩くような感じではなくなりました。

中国、アメリカの農産物輸入再開の前にファーウェイ対応の明確化を要求

中国がアメリカの大豆購入を再開する前にファーウェイの禁輸措置をどのように緩和するか明確にするよう求めているようです。

アメリカはファーウェイとの取引禁止を90日間猶予する措置を取っていますが、それが切れる8月13日以降も猶予期間を延長するか、あるいは特別な承認プロセスを設けるかなお検討中との事です。

中国、通商合意には既存の関税を撤廃する必要性を指摘

2019年7月4日、中国商務省は米中貿易摩擦を解消するためには、アメリカが既存の関税を撤廃する必要があるとの認識を示しました。

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米中の交渉チームは連絡を取り合っているという事でそうした中での相手へのけん制といった所でしょうか。

中国、前向き姿勢をアピールするためにアメリカ産農作物の購入を検討

中国がアメリカの農産物の購入を検討しているようです。

米中通商交渉の再開にあたり前向きな姿勢をアピールする事が目的のようで、従来よりも小規模にとどまる可能性が高いとの事です。

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品目は大豆やトウモロコシ、豚肉などのようです。

トランプ大統領、交渉はアメリカが「幾分」有利でなければならない

トランプ大統領は、米中貿易協議について、「合意する可能性は十分あると思う」と語った上で、中国が長年にわたりアメリカに対し貿易で大きなメリットを得てきたとして、「このため当然ながら五分五分の取引ではだめだ。アメリカに幾分有利な取引でなければならないと述べました。

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この「幾分」という表現が少し気になります。これまでは求める水準感を下げた、という印象が出て来ますよね。。。

アメリカ国内で対中強硬論とトランプ氏への批判が増加

G20における米中首脳会談で貿易協議の再開とファーウェイへの制裁緩和が決まりましたが、これにアメリカの与野党の有力者が反発し、根強い対中強硬論が改めて意識されています。

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トランプ大統領というよりは、米議会がより強硬な措置を求めているようですね

これを受けて、2019年6月30日、米国家経済会議は事実上の禁輸リストとされる商務省の「エンティティー・リスト(EL)」にファーウェイを残し続けると釈明しました。

そのうえで幅広く入手できる汎用品の取引に限り、米商務省が個別に判断して輸出許可を出すと説明したのです。

MEMO
今回の規制緩和は、2020年の大統領選をにらみ、中国との貿易問題で成果を急いだトランプ氏の姿勢があったとの指摘が少なくないようです。

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そうなると、選挙戦略上も、民主党としてはファーウェイの制裁を復活させるべきだと主張する理屈も立ちます。。。

ファーウェイ問題は「安全保障上のリスク」と位置付けてきたのに、貿易論争の一カードとしてや選挙での成果を急いで今回の決定をしたトランプ氏の外交姿勢に対し、米議会から厳しい批判が相次いでいるようです。

注意
上記によってトランプ大統領とアメリカ議会の対立が深刻化すると他の問題、例えば新NAFTAの批准といった問題にも影響が出てくる可能性があります。

2019年1-6月の経緯については、

参考 米中貿易摩擦の経緯を追う 2019年1月-6月Amazon.com

又は、

米中貿易摩擦の経緯とまとめ(2019年1-6月)

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