2018年ブラジル大統領選挙 政策比較
ボルソナロ氏の経済政策 ルラ氏に比べるとかなり市場寄り
2018年8月末現在、ルラ氏が引き続き支持率では一位ですが、彼の大統領選挙出馬は難しいと考えられることから、まずは次席のボルソナロ氏について。
もちろん、彼は経済政策の公約をいくつか掲げています。
- ブラジル中央銀行の政策運営上の独立性の維持
- 財政改革の推進(財政健全化、税制簡素化、税負担軽減)
- 国営企業の民営化の積極推進
- 省庁数削減による政府部門の運営効率化
- 緩やかな年金改革の推進
という感じです。
ルラ氏に比べるとかなり市場寄りであることは確かでしょう。経済ブレーンも有名な経済学者です。
中央銀行の独立維持について付言するなら、現在のゴールドファイン総裁の職務継続も謳っています。
しかし、経済政策以外では物議を醸しそうなものもあります。
例えば、
- 男女間の給与格差の擁護(男女差別の許容?)
- 元軍人の閣僚への積極的な登用(軍の影響力増大を懸念)
- 治安対策での全国民への武器所有の認可(武器を持つことで逆に治安悪化しないかという恐れ)
等です。
アルキミン氏の経済政策 テメル現大統領の政策を継承
中道右派候補のアルキミン氏(PSDB)は、前サンパウロ市長でテメル現大統領の経済改革の流れを引き継ぐものです。なので、一番マーケット(外国人投資家)からは支持されていますね。
彼の経済政策は、
- 財政赤字削減
- 歳出上限法の維持
- 税制簡素化
- 年金改革
- 法人税の減税
- 選択的な国営企業の民営化
等でしょうか。
シルバ氏の経済政策 左派陣営の中では中道寄り
シルバ氏は元環境大臣で、左派に属する人と言われています。
これまで何度も大統領選挙に出馬し、落選してきました。とにかく環境保護に力を入れた人です。
同氏の政策としては、
- 国営企業の民営化には反対
- 基礎的財政収支の黒字化
- 中央銀行の現行政策を基本的に支持(インフレ・ターゲット政策の維持)
- 変動相場制の維持
- 年金改革も漸進的に進める
ここで、変動相場制の維持というものを敢えて書いたのは、左派陣営の中には固定相場制を志向する人もいるからです。
ゴメス氏の経済政策 シルバ氏よりも左寄り
ゴメス氏は大衆迎合的な政策を強く推進すると見受けられます。ルラ氏に近いと言えるかもしれません。
主な政策としては、
- 固定相場制の志向(レアル安誘導による輸出産業の競争力改善)
- 積極的な財政出動(バラマキ)
- 年金改革は行わない
- 国営企業の民営化は行わない
といった感じです。とにかくテメル大統領が行ってきた改革を全て白紙に戻すという感じですね。
海外の投資家又はブラジルの財界からは相当嫌われてます。
2018年8月以降のスケジュール
これからどうやってブラジルの大統領は決まっていくのかをまとめました。
2018年8月31日~:政見放送開始
これによって大統領候補はテレビ・ラジオで支持を訴えることが出来ます。
2018年9月11日:労働者党がルラ氏の代替候補を決定する期限
ルラ氏は大統領選挙に出る事はかなり難しく、労働者党はルラ氏の代替候補をたてる必要があります。今の所、代替候補となる人は副大統領候補のハダジ元サンパウロ市長です。
ただ、彼の認知度はかなり低く、ルラ氏の後継者だというだけで当選する可能性はかなり低いと思われています。
2018年10月7日:第一回投票
大統領選挙の第一回投票が行われます。しかし、過半数の票を得る者がない場合、決選投票で最終当選者が決まる事になっています。
2018年9月時点では決選投票に行く可能性が高いと言われています。
2018年10月12日~:第二回投票に向けた政見放送開始
まさに、一騎打ちの政見放送が行われる予定です。
2018年10月28日:第二回投票
これでブラジルの次期大統領が決定します。
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