ブラジルのボルソナロ大統領就任100日、これまでの実績と今後の課題

ボルソナロ大統領就任100日、実績と課題

ボルソナロ大統領が就任してから100日程度が経ちました。

ボルソナロ氏の政策評価の経緯については↓に記述している通りですが、

ブラジル大統領ボルソナロ氏の経済政策に関するまとめ

ここではスポット記事として、短いですが、これまでの実績と今後の課題をここでまとめます。

また、ブラジルに関する概要をまとめた記事は↓です。

ブラジルレアルは上がるのか?現状から今後の行方まで色々なポイントで考えるブログ

ボルソナロ大統領の実績

実績としては、以下の様なものが挙げられるのではないでしょうか。

  • 行政の効率化

省庁の数を29から22にし、2万人の任期付き職員を削減して行政コストの削減と人件費を削減。

  • インフラの民営化

12カ所の空港や港湾、鉄道路線などで民営化の入札を実施し、スペインの空港運営大手アエナなど、新たな企業を呼び込んで競争原理を導入

  • スーパー大臣などの新しいポストで縦割り行政の円滑化

これはまだどこまで機能するか分かりませんが、肥大化して縦割り意識の強かった行政機構に一石を投じる役割を演じたのではないでしょうか。

今後の課題

こちらもまだ100日程度なので、実行中のものもありますが、以下の様な事項でしょうか。

  • 年金改革の完遂

外国人投資家に不評の、つまりブラジル人特に年配に大人気の現行年金制度をどこまで改革できるか、かなり注目されています。

これが上手くいけばブラジルレアルも上昇トレンドに入れる可能性が高まると思うのですが。。。

  • 議会対策

独断専行的なボルソナロ大統領と議会との関係は常にマーケットも注視しています。

上記の年金改革も議会との連携は不可欠なわけですから、どの様にコミュニケーションを取っていくかをしっかりと考える必要性があります。

ただ、↓の記事にも書いている通り、ボルソナロ氏の独断専行手法にも少しずつ変化が見え始めており、現実的な対応も期待できそうです。

  • 支持率

ボルソナロ氏はポピュリストと思われがちな所がありますが反感を多く買っているというのも事実です。

軍事独裁政権を礼賛し、過去の左派政権をこき下ろす姿勢は国民の反感も買っていて、2019年3月時点の支持率は32%と、民主化以来、就任3カ月目の大統領としては過去最低となってしまいました。

彼の独断専行がブラジルの改革を促すという点では歓迎な所もありますが、一方で低い支持率、つまり国民からの支持率もまばらで、しかも議会ともいい関係が築けていないと、何もできなくなってしまいます。

ただ、だからと言って国民の人気取りだけの近視眼的な、メキシコのロペスオブラドール氏のようにはなって欲しくない所でして、難しいです。

マーケットからの評価(2019年4月時点)

2019年4月時点においては、市場の評価は良好のようです。

トルコやアルゼンチンが下落する中で株価指数も通貨レアルも底堅く推移しています。

ボルソナロ氏がどこまでこの数値を気にしているかは分かりませんが、少なくとも出だし100日時点においてはマーケットはボルソナロ氏に期待をし、サポートしているものと考えられます。

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