2018年ブラジルの大統領選挙のまとめ

2018年9月

2018年9月22日 ボルソナロ氏とアダジ氏の一騎打ちか

以下にも記した通り、ルラ氏の立候補が100%無くなった事でアダジ氏に対する支持が急激に伸び、ボルソナロ氏とアダジ氏の2人の決選投票の可能性が高くなっています。

マーケットはこの二人の財政再建策に対するスタンスの違いに注目しています。

ボルソナロ氏ならまだ現大統領のテメル氏の政策の多くが引き継がれる可能性が高く、アダジ氏になるとバラマキが復活します。

もちろんマーケットはボルソナロ氏を支持しているのだと思いますが、現状だとどちらが当選してもおかしくない状態です。

この様な不透明な状況こそ、マーケットが最も嫌う状況です。

この状態が続けばブラジルレアルは大統領選が終わるまで軟調となる可能性が高いと思われます。

2018年9月19日 アダジ氏が頭角を表す??

最新の世論調査で、これまで目立ってこなかったアダジ氏が急浮上しました。

アダジ氏はルラ元大統領が後継者に選んだ左派候補。もし、決選投票に進む場合は、ボルソナロ氏とアダジ氏が激突することになるかもしれません。

最新の世論調査によれば、第1回投票におけるボルソナロ氏の支持率は28.2%、次いでアダジ氏が17.6%、ゴメス氏は10.8%、市場関係者に人気のアルキミン氏は6.1%となりました。

10月28日に予定されている決選投票については、ボルソナロ氏が39%対35.7%でアダジ氏をリードしている状況です。

もしアダジ氏が大統領になったなら、ルラ氏の影響力は残り、バラマキ政治が再び行われることでブラジルのファンダメンタルズ悪化を懸念したレアル売りが浴びせられるかもしれません。

2018年9月13日 ボルソナロ氏は二回目の手術を敢行

先週襲撃されて一回目の手術を受けたボルソナロ大統領候補は、今週も手術を受けたとの事です。

今回の手術は、新たに見つかった腸閉塞に対応するものだという事で、襲撃とは関係ないのでしょうか?

海外投資家は当初より、アルキミン氏を支持している人が多いですが、彼以外だと、ボルソナロ氏を推す人が多いようです。

他の左派2名はテメル大統領が行ってきた改革を元に戻すと発言しているためです。

アルキミン氏もダメで、ボルソナロ氏もダメ、となるとマーケットは更なる底値を探すことになるかもしれません。

2018年9月中旬 ボルソナロ氏多少支持伸ばす 不透明さからレアルは軟調

2018年9月10日に大手調査会社が実施・発表した最新の世論調査では、ボルソナロ氏の支持率は24%と8月下旬の前回調査から2ポイント上昇したようです。同情票が入っている可能性があります。

2位の左派のゴメス元財務相(60)には11ポイントの差をつけていて、独走態勢が固まりつつあります。

しかし、引き続き決選投票に進む可能性が高く、そうなった場合に不支持率でも高い数値を出すボルソナロ氏が勝てるかどうかは分かりません。

ブラジル大統領選の先行きの不透明感が強まったとの見方から、通貨レアルは売られがちになっています。

2018年9月11日 ルラ氏 正式に大統領選立候補を取り下げる

元々出馬が困難とされていた元大統領で今年の大統領選出馬に意欲を燃やしていたルラ氏が、大統領選への出馬を2018年9月11日に正式に断念しました。

これによって、フェルナンド・アダジ元サンパウロ市長が労働党(PT)の正式な大統領候補になります。

これを受けて、という事ではないですが、2018年9月10日に公表された世論調査によると、アダジ氏の支持率は前回の4%から9%に上昇し、上昇率でみると全ての候補者の中で一番高いものでした。

ここからは、ルラ氏が正式に出馬を断念した事によって、同氏を支持する票がどこまでルラ氏の後継候補に流れるのかという所が見ものです。

2018年9月6日 ボルソナロ氏、刺される

ルラ氏を除く候補者で一番人気のボルソナロ氏が刺されました。

幸いなことに同氏は2018年9月7日未明までに意識を取り戻しました。容体は安定しているようですが、当面は入院を続けるようです。

選挙戦の継続については明言していませんが、ボルソナロ氏の息子は選挙戦の継続を主張しています。

一番人気のルラ氏がいない中で、二番人気のボルソナロ氏も大統領選挙に出ないとなった場合、誰が勝っても国を一つにまとめられるのか、少し懸念材料になります。

ルラ氏の票を奪い合って、バラマキ復権?レアルは落ちる

現在、ルラ氏を除いて一番人気をほこるのはボルソナロ氏です。

しかし、現状は大差をつけているものの、すんなり当選するとの予想は少ないようです。

過激な発言で支持を集めるボルソナロ氏は敵が多く、決選投票に進んだ場合、他の候補者が団結する事で逆転勝ち出来るかもしれないからです。

こうした状況下で、少なくとも決戦投票に進むべく、各候補者はルラ氏の支持者層を新たな票田として狙っています。

中でもゴメス氏は、かなり現実を無視したバラマキ政策を訴えて、支持者を拡大させようとしています。

2018年8月末のテレビ演説ではルラ氏を擁護し、同氏の支持者取り込みに積極的で、政策でもルラ氏と似て、とにかくバラマキを重視します。

一方で、市場からの信認が厚いアルキミン氏も一部バラマキと捉えられるような動きをしています。

アルキミン氏は2018年9月3日、低所得者向けの光熱費補助政策を発表しました。

市場はこうした動きを警戒し、ブラジルレアルは下落基調です。

最悪なシナリオは、目先の人気取りに終始し、財政政策やファンダメンタルズの改善策などの政策論争が置き去りにされてしまい、誰が勝っても状況が好転しない事です。

そうなれば、レアルの一段安が現実的となるでしょう。

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Quintin Beckler

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