2018年11月8日更新!
2015年以降ずっと下落し続けていたトルコリラですが、2018年は最悪な年になってしまいました。
エルドアンの金融政策に対する独創的な信念と、それを実行させてしまう政治体制のため、投資家は結構辛い思いをしています。一番つらいのはトルコ国民かもしれませんが。
元々ファンダメンタルズで大きな問題を抱えていたトルコ。そこに一時的な問題がいくつもうまい具合に重なって暴落するんですね。
トルコの国力やファンダメンタルズは↓をご参考ください!
というわけで、この記事では、2018年に起こったトルコリラに関する下落の変遷を最新情報と共にまとめて追っていきたいと思います。
他国で起きた通貨危機については、以下の記事もご参考ください!
他国の状況を理解する事で、同じような事がトルコで起きた時に、次どういった事態になるのかが想像しやすくなるはずです。
また、最新のトルコ関連のレポートを一覧でご覧になりたい方は
トルコリラ暴落関連のレポート一覧をご利用ください。
上から新しい情報を追記していき、随時更新していきます。
2018年11月7日 マーケットのトルコリラに対する見方、変化か
2018年11月5日、トルコ統計局は10月の消費者物価指数を公表しました。
前年同月比で25.2%と市場予想(25.0%)と、9月の実績(24.5%)を上回ったのですが、ここで面白い動きがみられました。
インフレ率が市場予想を上回って、これまでだったらネガティブな動きをしていそうだった為替市場で、リラは対ドルで上昇傾向を維持できたのです。
一時20%を越えていたトルコ国債利回りも落ち着いた動きとなっています。
トルコリラに対するマーケットの見方が少しずつ変化しているように見えます。
このまま上昇基調を維持してくれることを願うばかりです。。。
2018年10月25日 金利据え置き
中央銀行は2018年10 月25 日、政策金利を24%に据え置くことを決定しました。
政策金利据え置きの決定は市場の大方の予想通りと思われます。
中央銀行はインフレ見通しが改善するまで金融引き締め的な政策を維持するとともに、物価の安定のためにあらゆる政策手段を利用すると述べています。
ここ最近はトルコリラ安も一服したので、インフレ率も少しは落ち着きつつありそうだと考えているでしょう。
また、先月のトルコ中央銀行による大幅利上げなどの効果を見極めていかなければならず、インフレの加速が続いてしまう場合には、次回以降の会合で追加利上げを検討すると説明しています。
個人的にはここでもう少し利上げしておくと堅いけどなぁと思っていましたが。。。あまり金利を上げてもそれはそれで副作用が大きくなりすぎますからね。
2018年10月17日 ドル建債市場に復帰
トルコが国際資本市場に復帰し、ドル建て債発行で60億ドルを超える投資家需要を集めました。
アメリカとの関係も最悪期からは脱し、ドル建て債券も発行できるようになったので、この調子で行けばトルコ経済とリラが復調する可能性があります。
トルコの国際資本市場での起債は6カ月ぶりです。
ドル調達を急ぎたいトルコの銀行にとって今回の起債はベンチマークとなるかもしれません。
因みに今回の起債は、発行額20億ドル、年限5年、利回りは7.5%です。トルコの現状を踏まえて、保守的なプライシングをしたことが奏功したのかもしれません。
2018年10月12日 アメリカ人牧師開放
2018年10月12日、トルコの裁判所が、拘束中のアメリカ人牧師アンドルー・ブランソン氏の軟禁解除を認める判決を出した。
同日夜に米国への帰国の途に就く予定です。
この問題をめぐり関係が悪化していたトルコと米国の対立が和らぎそうです。通貨安とインフレに直面するトルコ経済に好影響を与える可能性もあるでしょう。
エルドアン氏は釈放についての決定は「司法判断」との立場を表向きは貫いています。
しかし米メディアによると、実際には対イラン経済制裁に違反したトルコ国営銀行に対する制裁金の軽減などを交換条件に交渉していて、2018年7月には合意寸前までいったものの決裂していました。
今回の決定はまずはポジティブなのですが、10月下旬の金融政策決定会合で、しっかいと金利引き上げが決定されるかも重要です。
牧師が解放されてリラが一時的に回復しても、金融政策でマーケットを失望させればあまり意味がありません。
2018年10月3日 9月のインフレ率24.5%
2018年10月3日、9月の消費者物価上昇率が発表となりました。上昇率は前年同月比で24.5%となり、約15年ぶり高水準に達しています。
インフレ高進は6カ月連続で通貨リラの急落によってあらゆるものが値上がりしています。
しかし、今回の水準は大方の予想をも超えており、かなり高めの状況になっています。
同日、アルバイラク財務相は9月がインフレのピークとの認識を示しましたが、市場は警戒を強めているようです。ある専門家は今後数カ月で30%まで上昇するリスクもあると言っています。
これではさすがに投資家もリラ買いが出来ません。
再び、マーケットからの利上げ圧力にさらされた中央銀行ですが、金融引き締めを嫌うエルドアン大統領の圧力は必至。
2018年10月25日の次回会合で追加利上げに踏み切るかの判断を迫られる事になります。
ここでまた利上げできないと、せっかく安定してきたリラも再び下落基調になる可能性があります。
牧師問題やEUとの関係改善といった良い情報があっても、利上げが出来なければ全て帳消しになる可能性もあります。
2018年9月28日 アクバンクが外貨建債務の借換を実施
2018年9月27日、トルコの大手銀行であるアクバンクが外貨建て債務の借り換えをしたとの発表を行いました。
トルコでは、自国通貨安を受けた外貨建て債務の急増が経営を圧迫するとの懸念が強く、多くの投資家が不安視しています。
こうした中、アクバンクの借り換え実施のニュースはそうした懸念を一時的にでもやわらげ、トルコリラの上昇を演出しました。
2018年9月27日 エルドアン大統領、牧師問題に言及
エルドアン大統領は2018年9月26日(米国時間)に、自身にアメリカ人牧師を解放する権限はなく、司法判断を尊重するべきだという趣旨のコメントをしました。
これは10月12日にトルコの裁判所で行われる同牧師の聴聞を意識したものであると考えられます。
市場では、エルドアン大統領の対面を保ちつつ、司法判断の下で釈放される、というシナリオを持ち始めており、一先ずそれが維持される形となりました。
実際に牧師が釈放されたなら、トルコリラは大きく上昇するかもしれません。
2018年9月26日 トルコリラ安の影響?トルコ食品最大手が傘下事業の売却を検討か
ある通信社がトルコ食品最大手のユルドゥズが傘下に持つベルギーのチョコレート会社ゴディバの日本事業売却を検討していると報じました。
それだけなら良いのですが、問題はその背景。トルコリラ安によって外貨建て債務が重荷になりすぎて、売りたくもないのに売る事になっているかもしれない、というのがやばいわけです。
トルコリラの急落で外貨建て債務を抱える企業の返済負担は膨らむ一方です。
ユルドゥズはゴディバや英菓子会社ユナイテッド・ビスケッツなど過去の大型買収に伴う多額の借り入れを抱えていて、5月には55億ドル規模の債務再編で銀行団と合意していたようです。
トルコリラの対ドルレートは年初から約4割も下落しています。債務圧縮のため、ゴディバの日本事業の切り売りを迫られた可能性があるわけです。
こういった事例がいっぱい起きてくると、トルコの経済も相当追い詰められてしまいます。
2018年9月20日 アルバイラク財務大臣の経済計画 投資家の失望招く
2018年9月20日、トルコリラは下落しました。
アルバイラク財務相が示した経済計画に銀行支援の具体的な内容がなく投資家が失望したためと思われます。
下方修正された経済成長および支出見通しについては好感されました。実際リラは対ドルで一時2%近く上昇していたのです。
しかし、リラ安の中で膨らんだ銀行の不良債権について当局が支援措置を発表するとの期待が高まっていた中で、銀行支援の詳細な発表はなく、一気に売り優勢となった模様です。
2018年9月17日 利上げしてもエルドアン氏の発言でリラ上昇分は帳消しに
トルコリラは2018年9月13日の利上げによって急騰しました。
しかし、その後の14日(前日比▲1.4%)と17日(同▲2.3%)に対米ドルで下落、利上げ後の上昇を失いました。
エルドアン氏が余計な事を言ったから、という事でしょうかね。
エルドアン氏は、まず2018年9月14日、「中銀の対応に我慢しているが、忍耐には限りがある」と中銀の利上げに対し嫌悪感を示しました。
中銀総裁や副総裁の人事権は大統領にあるため、今回の利上げを受け、大統領が委員を辞任に追い込むなど強硬手段を取る可能性に注意が必要かもしれません。
しかし、彼が守りたいのはトルコ国民なのかそれとも彼自身のプライドなのか、どちらなのかと疑問に思ってしまいます。。。
独裁制とはこのようなものなのかもしれません。
2018年9月13日 政策金利を24%に 追加の引き締めも示唆?
トルコ中央銀行は2018年9月13日、政策金利である1週間物レポレートTRINT=ECIを17.75%から24.0%に6.25%引き上げました。
元々金利を上げるのではないかと予想されていたわけですが、期待通りの利上げに一先ずマーケットは安心している所でしょうか。通貨リラが上昇したほか、市場ではエルドアン大統領の金融政策への影響を巡る懸念が緩和したようです。
しかし、今後のトルコリラについては全く予断を許しません。
中央銀行は声明で「必要なら一段の金融引き締めを行う」と表明し、必要なら追加の引き締めも示唆しました。
この引き上げに関するレポートは相当出ています。各レポートを一気に確認したい場合は、2018年9月13日の利上げレポート一覧を見るからどうぞ!
エルドアン大統領は同日中央銀行を批判
今回の措置によって、エルドアン大統領の金融政策への干渉が弱まったと判断して良いのかというと、まだそう判断していいタイミングではないでしょう。
実際に、エルドアン大統領は2018年9月13日、つまり利上げしたその日に中央銀行がインフレに対して「誤った措置」をとったと批判し、高金利への反対姿勢を改めて示しています。
中央銀行がどの程度まで独立した意思決定を出来るのか、ずっとこの国に対して言われ続けてきた『問い』はまだ解決していないですね。
2018年9月3日 8月のインフレ率17.9%⇒利上げへ??
2018年9月3日、8月の消費者物価指数が前年同月比17.9%上昇したとの発表がありました。
通貨リラの急落を受け、2018年7月の同15.85%から2ポイントも上昇です。この悪性インフレは消費の低迷や企業財務の悪化に直結しています。
中央銀行が9月13日の金融政策決定会合で大胆な利上げに踏み切るかが焦点となりそうですね。
因みに、中央銀行は今回の引き続き凄まじいインフレ率を目の当たりにし、2018年9月3日、物価安定への「重大なリスク」に対応する考えを示しています。
つまり、利上げを示唆した、という事でしょう。
2018年8月29日 通貨安から悪性インフレ、景気後退の兆し
インフレ加速による景気悪化の影が迫ってきています。当たり前の話ですが。
トルコは食料品から工業原材料まで多くを輸入に頼っています。このため、通貨安になると輸入コストが大きく上昇してしまいます。
当然のことながら、収入が増えないのにモノの値段が上がれば、消費は後退します。今トルコではそれが起きています。
このブログでも何度も言及している通り、トルコでは元々インフレが進んでいました。それがアメリカとの関係悪化によってトルコリラ安が急激に進み、2018年8月の前年同月比は20%も超えてくるのではないかと言われているほどです。
エルドアン大統領は、この事態と断固戦う、という姿勢を示しています。
国の威信がかかっているからしょうがないという事もありますが、それに固執する事が、国の経済を崩壊させる芽をはらんでいる事も見逃せません。
2018年8月25日 「経済戦争」への対抗で国民に結束呼びかけ
エルドアン大統領は今回のトルコリラ暴落に関する諸事を「戦争」を表現しました。
今回のトルコリラの急落をこのように呼ぶことで、自らの政策の失敗を隠し、良い具合に他国のせいにして国民の支持を自分の方向に向かせようとしているのかもしれません。よくある話です。
シナリオは二つあるんですかね。
もしこれによって国民の支持がエルドアン氏に向かうと、更に同氏の独創的な経済政策に拍車をかけてトルコリラが暴落する。
もう一つは、国民の支持が盤石になったなら、それを基に一気に政策転換して合理的な経済政策に戻る。合理的な政策を遂行する事によって国民の支持を失う事が一番怖かったわけですから。国民の支持が一定程度盤石になったなら、人気取り政策に傾斜する必要性もなくなります。
後者になってもらう事をトルコリラへの投資をしている人間としては祈るばかりです。。。
2018年8月下旬 トルコ国民の自国通貨買い広まるも効果薄
2018年の8月10日にエルドアン大統領が国民に向けて自国通貨買いをお願いしたようで、それが国民にも広がっているようです。
もっとも、政府が国民に自国通貨買いを求めたのはこれが最初ではありません。昨年もやっています。
そんな事よりも、マーケットとの対話と真に国益を追求した政策をしっかりと考えるべきですが、、、
2018年8月20日 トルコがアメリカをWTOに提訴
2018年8月20日、トルコはWTOにアメリカを提訴する手続き入りました。
鉄鋼・アルミニウムの関税を引き上げたことに対して、てという事です。
やはり、想定通り泥仕合になってきましたね。報復関税の応酬に発展してます。両国の対立はより深刻になってなかなか改善できないようになってしまいます。
色々と水面下で協議しているのでしょうが、メンツもあってなかなか引くに引けないでしょうね。
エルドアンはせっかく独裁制を手にしたのに、出鼻をくじかれてしまう感じですが、逆にこうした逆境で国民を一つにして、更に自分の好きなように国の政策を決定していくかもしれません。
きっと投資家には好ましくない事が多くなってくるのでしょうから、回避したいシナリオですが、、、
2018年8月17日 S&Pとムーディーズが格下げ
2018年8月17日、S&Pはトルコ国債を格下げしました。
まぁ、当たり前ですね。
外貨建て長期債務格付けが投機的とされる「ダブルBマイナス」から「シングルBプラス」に、自国通貨建て長期債務格付けは「ダブルB」から「ダブルBマイナス」にそれぞれ1段階引き下げられえています。
トルコ通貨リラの急落は財政に悪影響を及ぼすと指摘した上で、2019年に景気後退に陥る可能性を示しました。
また、ムーディーズも同じ日に、トルコの長期債務格付けを投機的とされる「Ba2(BBに相当)」から「Ba3(BBマイナス)」に1段階引き下げたと発表しました。
背景はS&Pと一緒です。
これら二つの発表は当たり前すぎて、マーケットの反応はあまりなかったようです。
2018年8月16日 牧師開放しなければ追加制裁も
アメリカはトルコが拘束しているアメリカ人牧師のブランソン氏を解放しなければ、追加制裁を科す用意があると語りました。
このブログ内でも再三述べていますが、感情的なやり取りになると収拾がつかなくて、いたずらに両国の信頼感を傷つけてしまうばかりか、経済へのダメージもかなりにのぼってしまいます。
色々と協議もしていて、その中の交渉テクニックという事もあるのでしょうが、投資家としてはむだに事態を荒立てないでくれと祈るばかりになっています。
2018年8月15日、為替スワップ取引の規制
2018年8月15日、トルコの金融当局はトルコの銀行が海外の金融機関などと手掛ける為替スワップなどの取引量について、取引量の規制を新たに発動させました。
2018年8月13日に自己資本の50%ととするとしていましたが、15日には改めて25%に制限すると発表したのです。
ヘッジファンドが短期的な利益を得るために大量に空売りをしようとしているわけですが、そうした動きを抑え、更なるリラ暴落を防ぐための対策だと思われます。
しかし、副作用もあり、リラの調達コストが急上昇しているようです。トルコの2年債利回りは2018年8月15日に30%を超えています。
元々、スワップ取引は為替ヘッジ目的で使われます。
今回は銀行向けの規制という事ですが、元々銀行ビジネスをする上で将来の為替変動をヘッジするために必要なものですから、中長期的にこういった規制が銀行にボディーブローのように効いてくる可能性があります。
2018年8月13日 中央銀行、実質金利引き上げ
中央銀行は2018年8月13日以降、主要な政策金利である1週間物レポ金利(17.75%)を通じた資金供給を翌日物貸出金利(19.25%)ベースに切り替えました。
実質的な金融引き締め策、というか通貨防衛のための対策ですね。まぁもはや防衛できていないのですが。。。
利上げを認めないエルドアン
結局、普通にやれば1週間物レポ金利を上げればいいわけですが、エルドアン大統領の顔色を窺って、やめたのでしょう。
このブログでも何度も言及しているわけですが、エルドアンは利下げすればインフレが収まるというとても独創的な金融理論を持っており、当局もそれらに配慮した政策をせざるを得ない状況なのだと思います。
もちろん、このままで上手く行く可能性は普通に考えればかなり低いわけですが、エルドアンもなかなか引き下げれないのではないでしょうか。コンコルド効果ではありませんが、ここまで自説を繰り返しやってきて、今ここでそれをひっくり返すと自身のこれまでの政策を否定した事になりかねません。
なかなか政治は難しいものです、、、
トルコ国債の不履行リスクは? CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の保証率上昇
トルコが債務不履行に陥るのではないかという懸念が少しずつ拡大してきています。
クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、トルコ国債の保証料率が急騰し、2009年以降で最高水準になっているようです。
トルコ国債(5年)の保証料率は2018年8月中旬現在で5~6%程度になっています。
本当にやばくなったら、こんなものではないですが。
やはり、ここでも突破口はアメリカとの関係改善だけなのでしょうか。
いずれにせよ、マーケットは少しずつですが最悪のシナリオについて考慮に入れ始めているのかもしれません。
トルコリラの急落・暴落でFXでの取引急増?
トルコリラのとんでもない暴落を受けて、日本の個人投資家も相当な今日にを持っているようです。
思えば2018年4月~6月にかけて、FXでレバレッジをかけてトルコリラに投資をしていた多くの人がロスカットに追い込まれていました。
その人たちとは違う人なのか?
分かりませんが、レバをかけた取引は相当ハイリスクであることを今一度肝に銘じなければなりません。投資をするときの心構えとしては、いかにリスクを減らすか、という事ですからね。あえて抱えきれない高いリスクを取りに行く必要はないかと。
2018年8月13日、トルコの中央銀行が流動性を支える政策を発表も・・・
2018年8月13日には中央銀行が市中銀行の流動性を支える措置を発表しました。一瞬戻しましたが焼け石に水でしょう。
トルコによるアメリカ人牧師開放がポイントだが・・・
トルコ大使とボルトン補佐官が協議をしたり、色々なルートで何とか事態を収束させたいとやっていますが、牧師を開放しないとダメなのかもしれません。
この問題は感情的なものもはらんでいるような感じになっているし、アイディンティティにも関わるので予断を許さないですね。
トルコの国民感情がどうなるのかも注意しなければなりません。
エルドアンがこれを機に更に支持を伸ばすなら、国民の後押しで彼の独創的でユニークな金融政策が牙をむき、もっと恐ろしい事になるかも。
逆に国民がエルドアンはダメだとなっても、それはそれで政治的混乱が起きてリラ売りにつながる、、、
私のトルコ含み損は本当にすごい事になってしまいました、、、
2018年8月10日と13日 立て続けにトルコリラ暴落
マーケットはどう対応したらいいかよく分からなくなって、とりあえず売りを浴びせるだけなのか??
2018年8月10日にトルコリラが対ドルで一時約20%も急落し、過去最安値を更新しています。1日の下落率としては2001年以来の大きさ。
つまり、20年近くに一度の大相場ということ?
もしかしたら仕込み時期としては良いかもしれない。でも、もっと下落する可能性がある事もしっかりと認識する必要があります。
また、2018年8月13日のアジア市場で、トルコリラは対ドルで一時1ドル=7.2リラ台へ更なる急落。またまた最安値を更新しました。
前週末に比べた下げ幅は一時約1割に達しています。
もちろん背景はトルコによるアメリカ人牧師を巡った対米関係の悪化でしょう。
事態収拾の見通しが全く立たず、エルドアンは強気一辺倒。もちろんリラ安に歯止めがかからない状態となっているわけです。
2018年8月9日 トルコリラ下落 史上最安値をまた更新
2018年8月9日、またまたトルコ・リラが過去最安値を更新しました。
政府は何とか市場の悪化に歯止めをかけようとしていますが、そもそも経済政策に精通していない財務大臣であんまり信用されていないし、そんな事よりも対米関係の悪化や高いインフレの方が材料視されて下落しました。
2018年7月下旬~8月 米国人牧師問題でトルコリラ急落
アメリカとトルコの同盟関係に深い亀裂が生じています。
アメリカがトルコのギュル法相とソイル内相に資産凍結などの制裁を科したからです。理由は米国人牧師の拘束に主導的役割を演じたからとのこと。
これを受けて、トルコの通貨リラは急落、2018年7月下旬に対ドルで過去最安値を更新したわけです。
ここから報復合戦が始まる可能性があります。
アメリカとの関係がうまくいかなければ、トルコのロシア・中国接近が促進される可能性があり、これも大変危険です。
こうした中、エルドアン大統領は2018年8月4日、トルコも対抗措置をとると表明しました。そうなるだろうと思っていましたが。
アメリカは2018年8月7日に対イラン制裁を再開する予定なわけですが、これについてもトルコはアメリカと歩調を合わせない見込みです。
怖いのは、これを受けてトルコの企業とかがアメリカで活動できなくなったり、ドルを基軸とする国際金融システムにアクセスできなくなる事です。
2018年7月24日の会合で金利据え置きを決定⇒トルコリラ急落
2018年7月24日、中央銀行は市場の期待を裏切り政策金利据え置きを発表しました。
当然通貨リラとトルコ株は急落。。。
金利を17.75%で据え置いたわけですが、市場予想は大体1%くらいの引き上げでした。
通貨の急落がさすがにきついですからね、、、
ところがそんなマーケットの声よりもエルドアン大統領の声を意識したのでしょうか、据え置きです。
発表後にリラは一時3%以上急落し、1ドル=4.9155リラを付けました。
今回は、2018年6月の大統領選挙以降初めての金融政策決定会合だったので、動向が注目されていたわけですね。今後の試金石というか。ゆえに、「やっぱりかい」みたいに思っている人も多いかも。
1ドル=5リラに突入するのも時間の問題かもしれません。
2018年7月、フィッチがトルコの格付けをBBに
エルドアン大統領が色々とマーケットに嫌気されるような事をしている中、大手格付け会社のフィッチ・レーティングスは2018年7月13日、トルコの外貨建て長期国債の格付けを「ダブルBプラス」から「ダブルB」に引き下げました。見通しは「ネガティブ(弱含み)」です。
通貨が暴落した事で、トルコ企業の外貨建て債務の負担が大幅増し、危険な状態になっているとして「マクロ経済安定の下振れリスクが増大している」としています。
また、エルドアン大統領が中央銀行の統制強化を示唆した事を念頭に「経済政策の信頼性低下」にも言及しています。
当然と言えば当然ですね。。。
2018年6月の選挙後 エルドアン大統領に対する懸念増大
エルドアン大統領の暴走が止まりません。
2018年7月12日には対ドル相場が一時
1ドル=4.97リラ
まで下落し、約1カ月半ぶりに過去最安値を更新してます。
年初からの下落率は2割超に達していて、週間の下落率がほぼ10年ぶりの大きさとなる見込みです。
もちろん、世界の主要通貨では最大の下げです。
まず2018年7月9日に新政権により発表された閣僚人事や中央銀行の人事制度は、強権的な大統領の姿勢を改めて示すと受け取られて、マーケットは崩れました。
何しろ、財務大臣というとても重要なポストに、経済閣僚を経験した事のない親戚を置くという事なのですから、マーケットも不安になるはずです。
自分への忠誠心の高さでもって閣僚を選んでいるみたいに取られつつあります。
トルコリラでスワップ狙いのFX投資家も、ロスカット多発
ただ、2018年の4月~6月にかけて、主にFXでトルコリラに投資をしていた人たちは、下がり続けるトルコリラによってロスカットに追い込まれた方も多かったと思われます。
レバレッジをかけて投資できることがFXを使った投資の魅力の一つですが、急落したときの対処を考えると、個人的には投資信託での投資をお勧めします。
もっとも、自分も投資信託でしか投資をしていませんが、凄い含み損を抱えています。。。
Thanks, it is very informative
Thanks for the terrific guide