ブラジル イベントヒストリー

2018年3月

どこが政策金利の底か

中央銀行は声明でインフレ率を目標に到達させるためには、さらなる金融緩和の実施も視野にある事を示唆しています。2018年末のインフレ率予想も下方修正しており、金利の引き下げが最終局面に来ているのは確かですが、どこが政策金利の底になるかはまだ分かりません。次回の金融政策決定会合は2018年5月です。

2018年初頭からのブラジル株式の動き

かなり上昇トレンドがすごいです。下記の通り、史上最高値を何度も更新している状況です。

ただ、2018年2月のアメリカ雇用統計の発表をトリガーとした世界全体のマーケット下落の影響を受け軟調となったものの、その後政府が年金改革を先送りした代わりに打ち出した新しい経済政策が好感され、ボベスパ指数は4営業日連続で最高値を更新しました。

3月に入ってからはアメリカに関連した貿易摩擦の話題も要注目でしょう。

因みにアメリカは2018年3月のFOMCで政策金利の誘導レンジを従来の1.25~1.50 %から1.50~1.75%へ0.25%引き上げることを決定しました。

2018年3月時点では、2018年中にあと2回から3回ほど利上げをするのではないかというのが、FOMC参加者の予想です。

大統領候補は親経済派の人がなるのか??

今回の選挙に経済が影響する可能性は高いと思われます。テメル大統領の支持率は極めて低い状態ですが、ルセフ前大統領の時の様に、毎日市民が抗議活動をする状態にはなっていません。国民が経済の改善を実感しているからと思われます。そう考えると、次の大統領も経済政策にコミットする人が当選しやすいのではないかと予想します。

その一方で未だ親マーケットの有力大統領候補が現れず、市場としてはなかなか上昇機運に乗れない所があります。

2018年経済成長予想

2018年3月時点の市場予想によれば、ブラジルの実質GDP成長率は2018年には前年比+3%台へ回復が進むと予想されています。

2018年3月の金利引き下げに関する予測

今回の実質GDP成長率について、前期比および前年比の数字がいずれも市場予想を下回った為、中央銀行が緩和姿勢を継続し、2018年3月の金融政策委員会で利下げを行うとの観測が一段と強まっています。ただ、利下げ局面が終盤に入っている事は市場のコンセンサスとしてあるようです。

金融政策決定会合 利下げ

ブラジルの中央銀行はこれまで利下げをしてきたわけですが、2018年の3月政策金利を0.25%引き下げ6.50%にすることを決定しました。2月にも引き下げており、同国で過去最低だった政策金利を更にもう一段階引き下げた格好です。

利下げサイクルの行方

中央銀行は2018年3月に「インフレが想定を下回っている」とのコメントを発表しており、想定を下回り続けるインフレ率によって金融緩和サイクルの長期化も考えられます。

2018年3月発表のインフレ率

2018年3月に発表されたインフレ率も、前年比のインフレ率は依然として中央銀行のインフレ目標レンジの下限である3%を下回っており、中央銀行は「インフレが想定を下回っている」とのコメントを発表しており、マーケットは更なる利下げを想定していました。

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