【2019年5-7月】BREXIT関連、イギリス保守党選挙

2019年5月

財務大臣、合意なき離脱はイギリスの結束を脅かすとクギ

2019年5月30日、ハモンド財務相は保守党党首の立候補者に対して、合意なき離脱はイギリスの結束を脅かすことになると警告し、ポピュリズム的な公約を控えるよう訴えました。

また、イングランド銀行のカーニー総裁は、合意なき離脱の場合、制度変更などの移行期間がない為、石油ショックの時のような状況に陥る可能性があると指摘しています。

ハーパー氏が立候補を表明

保守党のマーク・ハーパー下院議員が党首選に出馬すると表明しました。

これで党首選に立候補した同党の議員は12人目です。

ハーパー氏は他の立候補者をここ1週間見ていたら出馬の決意が固まったと語りました。

マクベイ氏、離脱期限延期するより合意なき離脱を選択

保守党党首候補の1人されるエスター・マクベイ前雇用・年金相はBREXIT達成のためには、合意なき離脱も受け入れなければならないと述べました。

マクベイ氏はEUが協定案の再交渉に応じない姿勢を維持するなら、自分が首相となった場合、10月31日の離脱期日の延期を求めることはないとしました。

ハント外相、総選挙よりBREXIT延期が望ましい

保守党の次期党首候補であるハント外相は合意なき離脱の後に総選挙というシナリオより、10月31日の離脱期限を延期するほうが好ましいとの考えを示しました。

保守党なので現時点で総選挙をしない方が良いというのは当然ですが、合意なき離脱を声高に訴える強硬派をけん制しての発言です。

ジョンソン氏に出廷命令

保守党の次期党首の有力候補であるジョンソン前外相が、法律に違反する言動をとった疑いがあるとして出廷を命じられたようです。

この件は捜査当局ではなく、活動家のマーカス・ボール氏という私人が訴追を申し立てていたもののようです。

前外相の問題発言は、2016年のBREXIT国民投票で、イギリスがEUに毎週3億5000万ポンド(約483億円)支払っていると主張した事です。

これについて、ジョンソン氏は数字が誤っていると知りながら、あえて何度も何度も繰り返していたと当該活動家は主張していたのです。

これがどの程度ジョンソン氏の得票率に関係するのか分かりませんが、保守党党首選挙の勝利をもくろむ前外相にとって、この出廷は選挙勝利に邁進するにあたって冷や水を浴びせる形になりそうです。

ハモンド財務大臣、合意なき離脱を推し進めるなら内閣不信任を支持

ハモンド財務相は、次期首相が合意なき離脱を進めるなら、内閣不信任案を支持するかもしれない旨のコメントをしました。

2019年5月現在、保守党党首選で数人の候補が10月31日に合意なき離脱を行う用意があると述べています。

ハモンド財務大臣の様な人は保守党の中にもたくさんいるでしょう。新しい保守党が強硬派の場合どうやって説得していくか大きな問題となると思われます。

党首選は合意なき離脱が大きな争点に

保守党の党首選は、合意なき離脱が大きな争点になりそうです。

5月27日までにジョンソン前外相など9人が立候補を表明し、そのうち5人が「合意なき離脱」を容認しています。

欧州議会選挙でのブレグジット党の躍進で、保守党内の対EU強硬路線に勢いがつきやすい状況にありますが、イギリス議会内の意見や国民全体の世論とのずれもみられるようで、独り歩きする可能性が懸念されます。

5月27日時点の立候補者

5月27日時点の立候補者は以下の通りです。

  • ジョンソン前外相
  • ラーブ前BREXIT担当大臣
  • マクベイ前雇用・年金大臣
  • レッドソム前下院院内総務
  • ゴーブ環境・食料・農村担当大臣
  • ジャビド内務大臣
  • ハント外務大臣
  • ハンコック保険・社会福祉担当大臣
  • スチュワート国際開発担当大臣

この内半数以上がいわゆる離脱強硬派と言われており、残留を希望する人たちにとっては最初から厳しい感じを受ける立候補状況です。

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Omer Brisendine

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