ブラジルの株式市場の経緯とまとめ

ここではブラジル株式にフォーカスを絞って記述していきます。

2019年はボルソナロ大統領の一期目の年に当たり、彼の改革に対する期待でマーケットが動くところがあります。このため、ボルソナロ大統領の動きと共に株や為替の動向を追っていくのが良いでしょう。

ブラジル株式市場のチャート

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まずはチャートから見ていきましょう

【直近5年のブラジルボベスパ指数(出所:TrdingView)】


2023年4月

株が大幅上昇

インフレ低下による利下げ期待で株価が大きく上昇しました。

3月末に財務省が公表した新たな財政枠組み案を好感する動きが続く中、インフレ低下によって利下げ開始が市場の想定より早まるとの期待が高まり、ボベスパ指数は大きく上昇しました。

【直近半年のボベスパ指数の推移(出所:Tradingview)】

2022年10月

決選投票へ進むことが決定し株価上昇

ブラジルの金融市場で10月3日、通貨レアルと株価が上昇しました。

2日投開票の大統領選で現職の右派ボルソナロ大統領が事前の世論調査よりも善戦して、左派のルラ元大統領と共に30日の決選投票に進出を決めたためです。

金融市場参加者の間では、国営企業の民営化に後ろ向きなルラ氏よりも、民営化や減税に取り組む考えのボルソナロ氏への期待の方が高いのはこれまでと同じです。

通貨レアルは1ドル=5.2レアル程度で推移し、前週末に比べて4%ほどレアル高・ドル安水準で取引されました。

【2022年8月から10月初旬までのUSD-BRLの推移(出所:TradingView)】

また、主要株価指数ボベスパの終値は11万6134と、前週末に比べて5.5%上昇し、今年4月14日以来の高値となりました。

【2022年8月から10月初旬までのボベスパ指数の推移(出所:TradingView)】

2022年2月

ブラジル株が好調

2022年1月の相場では世界的に株価が下落する中、ブラジル株だけが上昇しました。

ブラジル・レアルも主要通貨の中で高いパフォーマンスを示し、2022年1月はブラジルが輝きを放っていたと言えます。

ブラジル株とレアルが強かった背景

FRBによる金融引き締め懸念が高まる中、世界的にグロース株が下落して相対的にバリュー株が優勢になりました。

ここに加えて、原油・鉄鉱石価格が上昇していることもあり、割安に放置されていたブラジル株が見直されていたと推測されます。

もちろん、国内要因も重要です。

過去、ブラジルのインフレ率がピークアウトした前後にボベスパ指数は底入れして反発しやすいという性格がありました。

足元のインフレ率は、昨年11月の+10.7%から12月の+10.1%へ鈍化し、インフレ率の落ち着きが見えつつあります。

つまり、上記のような経験則に基づくとブラジル株がもうじき上昇するという判断ができるわけです。

加えて、2月2日の金融政策決定会合では、次回会合での利上げ幅縮小が示唆された事もあり、利上げサイクルも終盤となっている事から株価上昇期待があるわけです。

2020年6月

低金利下で株式への資金流入が続く

2020年6月現在、ブラジル中銀による積極的な利下げを受けて、低水準の国債利回りが長期化する観測が増し、高い投資リターンを求めて株式型ファンドへの資金流入が続いています。

2020年1-4月の株式型ファンドへの純資金流入額が年率換算値で1,383億レアル(約2.8兆円)へ拡大するなど、ブラジル株式への投資需要が高まっているようです。

ただ、これもコロナウイルスの感染拡大状況を見ながらの動きになると思われ、感染拡大をどうやって抑え込めるかという点への注目は引き続き高いでしょう。

2020年4月

政治不安で大幅安に

4月中旬から下旬にかけて特に台頭した政治不安で、レアルのみならずボベスパも大きく下げました。

ボルソナロ大統領は4月16日、自治体による規制の強化などを支持する保健相を解任し、24日には、モロ法務・公安相が辞意を表明しました。

感染拡大の抑制に向けた対応で国民の支持を集めていた保健相の解任に続き、看板閣僚が辞意を表明したことを受けて政局不安が高まり、ボベスパ指数は4月24日に前日比5%超の下落となりました。

2020年3月

3月のブラジル株式市場の状況

既報の通り、3月のブラジル株式市場は他国の株式相場と同様大きく売られています。具体的な状況はどうなっているでしょうか。

急落を主導する大きな要因は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大懸念による世界経済の不透明感です。

これを嫌気した海外投資家の資金流出がブラジル株式を軟調にしていると考えられます。

2020年のブラジル株式市場における海外投資家の累積資金流出額は、既に約1兆円程度になっています。

これは既にリーマン・ショック時を上回るレベルなのです。

割安感が少しずつ出ている?

ブラジル資産に割安感も生まれつつあります。

どこまで景気後退があるのか慎重に見極めなければなりませんが、少なくとも現時点でのブラジル株式の12カ月先予想PERは、10倍台と、2019年5月以来の低水準まで低下しています。

新型コロナウイルスの影響の度合いが徐々に分かってくる中で、相場環境が安定化する過程では、ブラジル株式が見直される可能性もあると思われます。

ボベスパ、14.8%安

2020年3月12日、ブラジルの主要株価指数ボベスパは前日比14.8%安の7万2582で取引を終えました。

背景

他国同様、新型コロナウイルスの懸念深刻化による売りが殺到したためです。

取引時間中、2度にわたりすべての株式売買を中断する措置(サーキットブレーカー)が発動されました。

これで前週末比からの下落幅は約26%となり、1年7カ月分の上昇分が帳消しとなりました。

今週に入り発動したのは3日目です。
地元メディアによると、1日に2度の発動は2008年の金融危機時でも実施されておらず、1日の下落率としては22年ぶりの大きさだというです事です。

ボベスパ、7.6%安

2020年3月11日、ブラジルの主要株価指数のボベスパは前日比7.6%安となる8万5171で取引を終えました。

取引時間中には下落幅が一時10%に達し、すべての株式売買を30分間中断する措置(サーキットブレーカー)が発動されました。

WHOが新型コロナウイルスについてパンデミックと表明したことで、売り圧力が強まりました。

年初来からの下落率は26%に達しています。

また、原油安を警戒し、同期間中、国営石油会社ペトロブラスの株価は47%安となっています。

通貨安も止まりません。

通貨レアルは1ドル=4.8レアルを突破し、過去最安値を更新しました。

2019年7月

下院本会議で一回目の採決実施、可決

2019年7月10日、ブラジル連邦議会下院が年金改革法案の1回目の採決を実施し、賛成票が全議席の5分の3を上回り可決しました。

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今後、下院で2回目の採決を行い、可決されれば上院へと送付します。
注意
今回採決したのは改正案の基本文で、改めて下院で改正案の採決を実施します。

今回の採決では賛成票が379票と、事前の数字を大きく上回りました。

ボルソナロ大統領は同日、ツイッターでマイア下院議長に感謝の意を表明し、「ブラジルは雇用と繁栄の道へと近づいている」としました。

今回の可決で、主要株価指数のボベスパは7月10日、前日比1.23%プラスの1万5817で取引を終え、終値で過去最高を更新しています

【可決前後のボベスパ指数の推移(出所:TradingView)】

2019年6月

終値で初の10万ポイント超え

2019年6月19日のブラジル株式市場は、ボベスパ指数が初めて100,000ポイントを超えて終了しました。

背景にはアメリカの利下げ期待とブラジルでの利下げ期待があります。

ボベスパ指数は前日比0.9%高の100,303.41で終了し、これで2019年の上昇率は14%に達しました。

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Moises Rausin

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