ここでは欧州議会選についての概略を記します。
BREXITに関連して一つのキーワードとしてよく出てくる「欧州議会選挙」ですが、一体どういったものなのでしょうか。
簡単なスポット記事としてそれの成り立ちやシステムについて記したいと思います。
BREXIT関連、欧州議会選とは
欧州議会選挙とはEUの市民の代表を各加盟国の直接選挙(比例代表制)で選ぶものです。1979年から5年に一度実施されています。
有権者はEUの加盟国の国民、約4億人です。この数は民主的な選挙制度のもとではインドに次いで世界第2位の規模となっています。
欧州議会の定数は751議席.
議席は人口比で加盟国に配分され、一番多いのがドイツで96議席。少ないのはキプロスやマルタで6議席となっています。
欧州議会選挙自体は各国で行われますが、当選すると欧州議会議員として、どこかの「会派」に属して活動します。いわば政党の様なものです。
会派は全部で8つありますが、どれもそれぞれ独自の主張を持っています。
実際は各国の政党はその主張の内容でどこかの会派と強く結びついているようです。
2019年は5月23~26日に各加盟国で実施され、新議会は7月2日に初招集される予定です。
欧州議会議員選挙には統一された選挙制度はありません。その代り以下の3つの原則を守らなければなりません。
- 政党名簿または単記移譲のいずれかによる比例代表制
- 複数の選挙区の設定
- 5%を超えない限りでの最低得票率の設定
加盟国ごとの議席数の配分は、それぞれの加盟国の人口規模を考慮しつつ、人口の少ない国には正確に比例配分するよりも多くの議員数を配分しているようです。
イギリスで選挙されたものがどの様に欧州議会選で議席を得ていくかというと、
- イギリスへの議席の配分(全751議席中、73席)⇒これは国ごとの配分で人口比率で変わる
- イギリス内比例選挙を行い、上記73席を分け合う⇒5年に一度イギリス内の政党がそれぞれの得票数で分け合う
- 保守党は欧州議会の中の、「欧州保守改革グループ」という会派、労働党は「社会民主進歩同盟」という会派に属している。
欧州議会は加盟国政府を代表する閣僚理事会とともにEUの立法機関で、予算や人事に影響力があるのですが、投票率は過去4回が4割台と低調のようです。
日常とはやや縁遠い欧州統合などが選挙の争点で、関心が高まりにくいからでしょう。
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