この投資ブログは、
- 投資先としてのインドやインドルピーって何となく可能性あるなって分かってるけど、改めてしっかりと調べてみたい人
- 既に投資をしているが、なかなか最近は儲けられないので、インドの全体感と最近の動きを改めて冷静に考えてみたい人
に向けて書いています。
筆者はバリュー平均法でインドに2017年から投資をしている個人投資家です。含み損を抱えている状況ですが、投資は継続しています。
私は中長期的に見てインドは買いだと思っています。なので、2018年7月現在含み損を抱えていますが、構わずずっと追加投資し続けています。
このブログはインドの基本情報と共に、最近インドで起こっている事について網羅的に知りたい人に向けて書いています。
インド株、インドルピーの推移
インド株とインドルピーのチャート 推移
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グラフの左上にある表示で、「SENSEX」:インド株式の代表的指数であるSENSEX、「INRJPY」がルピー・円、「USDINR」がドル・ルピーの推移です。(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
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インド株の動き
まずは長期的なインド株式のトレンドを見ていきます。
【2001年~2022年12月初旬までのSENSEX指数の推移(出所:TradingView)】
現地通貨ベースではありますが、2002年から仮にずっとインデックスに投資をしていれば、およそ12倍になっています。
【2008年~2022年中盤までのINR-JPYの推移(出所:TradingView)】
©Trading View
インドルピーと日本円の推移です。
こちらは2008年以降のグラフなので、SENSEX指数の推移とかぶせてみる事は出来ませんが、2002年から2008年の間も1INR=3~1.7円程度の所をウロウロしています。
2002年初頭は1INR=2.7JPY程度ですから、2002年から2022年というスパンで見ると為替では負けています。
ただ、株式の上昇がそれを上回っているので、一緒に考えれば引き続き高いリターンを得られています。
INR-JPYで言うと、2002年から2022年までで、INR安になっていますが、別に半分になっているという事ではありません。
株のインデックスに投資をしていれば12倍になっている事を考えると6倍程度のリターンは円に倒した場合でもあるはずです。
20年という期間は長いものですが、しかし、中朝的な目線で、インド株は買いだと思われます。
インド株式の直近から過去の動きまで網羅的に見る場合は以下をご参照ください。
インドルピーの動き
まずは長期的なインドルピーの動きを見てみましょう。
【2000年~2023年3月までのUSD-INRの推移(出所:TradingView)】
©Trading View
繰り返しとなりますが、日本円と同様、長期的なトレンドとして、インドルピーは米ドルに対して安くなり続けています。
再び、インドルピーー日本円の推移を見てみます。
【2008年~2023年3月までのINR-JPYの推移(出所:TradingView)】
対ドルほどきれいなトレンドではありませんが、やはり円に対しても為替ではどんどん安くなっているのです。
2023年3月現在、ドル高を受け、最安値付近を推移
インド以外の通貨もそうですが、2022年12月現在米ドル高を受けて過去最安値を更新している新興国通貨が多くなっています。
【2022年3月~2023年3月中旬までのUSD-INRの推移(出所:TradingView)】
©Trading View
2019年からREIT(不動産投資信託)投資も
2019年、ブラックストーンと地場不動産開発大手のエンバシーグループが設立したREITが上場しています。
投資先は主にオフィスビルで、商都ムンバイやニューデリー近郊のノイダ、IT企業が集積する南部ベンガルール(旧バンガロール)などの都市に物件を抱えます。
経済成長率の高いインドではオフィス需要の拡大が見込まれていて、上場銘柄が増えていくとの見方が多いです。インド投資を考える時、REITへの投資も一つの選択肢となるかもしれません。
インドの金利
インドの金利の動向
2023年4月現在で、インドの政策金利は6.5%です。
2023年4月 金利を据え置き
インド準備銀行は4月6日、政策金利(レポ金利)を6.5%に据え置くと発表しました。
据え置きの決定は1年ぶりで、全会一致の決定です。
【直近5年のインドの政策金利の推移(出所:Tradingview)】
物価上昇に対応するため2022年5月から6会合連続で利上げに踏み切ってきたわけですがこれまでの利上げの効果を評価する必要があると判断しました。
ただ、インドの2023年2月の消費者物価指数の前年比伸び率は、インド中銀のインフレ目標の上限(6%)をやや上回る水準であり、本音としては足元の金融不安の影響を見守りたいというところでしょう。
足元のインド経済において、エネルギー価格の低下と、内需の回復などが成長率の加速には欠かせないとみられ、インド経済の先行きを見極める上でも、今後のインド中銀の政策動向には注視していく必要があるとみています。
市場予想は0.25%ポイント(%pt)の利上げであったため、株式・債券市場では好感されています。
【直近半年のNIFTY50の推移(出所:Tradingview)】
インドの金融政策をフォローしている記事がありますのでご参考ください。
【最新】インドの金融政策と政策金利のまとめinvstem.com
インドの債券ファンドに投資をして金利で稼いでいくというやり方もありでしょう。
インド債券の規模は意外に大きい
実際にインドの債券市場はその規模が1兆ドルを優に超えています。
市場の2/3は国債等で占められているのですが、社債市場も今後数年間で⼒強く成⻑する可能性があり、それを目当てに更なる資金流入があるかもしれません。
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高金利に魅力を感じている人は他の新興国の債券ファンド等に投資をするのも検討されると良いと思います。
インド債券の利回り
【2018年以降のインドの10年国債の動き(出所:TradingView)】
©Trading View
コロナ禍の中においてはインド国債は買われ、利回りも6%を切るところまで行きました。
その後はリスクオンとなって債券は売られ、2022年において6.5%~7.5%の間で推移しています。
インド債券ファンドも
インド債券ファンドは沢山あり、国債、政府機関債、地方債、社債、国際機関債等に投資をしています。
基本的には現地の運用会社に外部委託している事が多く、外部委託先のパフォーマンスで選別していくのが良いでしょう。
モディ政権の政治
モディ首相のインド
2019年5月、第二次モディ政権始動
2019年のインド総選挙を制したモディ首相が2019年5月30日、大統領府での就任式に出席し、第2次政権を発足させました。
これで、モディ氏は基本的に2024年まで政権運営を担う事となりました。
モディ首相は一期目に「メーク・イン・インディア」をスローガンに掲げ、インドを製造業の拠点にすべくGST導入や規制緩和、インフラの整備等に取り組みました。
第二次政権でも格差是正など課題はかなり多くありますが、誰がなってもこれらの解決には時間がかかるでしょう。
それよりも、巨大な人口と強い経済成長力という所に自然にベットする、という方が長期的には正解なのかと思います。
2023年発表の新予算案、インフラ投資を3割増し
2023年度(23年4月~24年3月)の予算案が2023年2月1日に発表されています。
歳出総額が前年度当初予算比で14%増の約45兆ルピー(約71兆円)となり、インフラ整備が軸の資本支出は33%増の10兆ルピーを計上しています。
また、所得税の減税対象を中間層の一部に広げました。
歳出総額は22年度も予算案の時点で13%増でしたが、2023年度は雇用の創出に直結する資本支出の伸びが目を引きます。
こうした予算案は2024年に予定される総選挙で与党の勝利を目指すモディ首相の意向を映したとみられます。
予算案を提出したシタラマン財務相は、投資の好循環の強化に向け、予算案が重要であると説明しています。
また、インドはエネルギー転換に3500億ルピーを投資する方針です。
財政健全化においては、2023/24年度の財政赤字対名目GDP比を前年度実績見込みの6.4%から5.9%へ改善させるとも定めておりバランス感覚も見受けられます。
基本的に金融市場は前向きに評価しています。
不良債権問題
信販会社のデフォルトなどで経済にボディーブローの様に効き続けている大きな問題です。
詳細は↓で記載していますのでご確認ください。
インドの経済・財政政策のまとめBRICSの一国 インドの経済、人口は
世界二位の人口を持つ大国
インドは言わずと知れた世界第2位の人口を持つ大国です。
人口は12億人を超えており、構成する民族や文化は多種多様な多民族多文化国家です。
今の倍である5億5,000万⼈に達すると⾒込まれているそうです。
これは現在の⽶国、英国、ドイツ、フランスの⼈⼝の合計に相当します。
現時点のレベルで言うと、世界の生産年齢人口の20%弱がインド人です。
世界屈指の経済大国だが、経済格差も大きな問題
2021年のインドのGDPは3.1兆ドルで、この水準は世界第5位です。
【インドのGDPの推移(出所:TradingView)】
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コロナ時に一瞬下落したものの、基本的にこの10年右肩上がりの成長を維持しています。
こうした国は株価の時価総額も同じようにして上昇するわけですから、長期的な目線で持っておくべきでしょう。
【インドのGDP成長率の推移(出所:TradingView)】
コロナの影響を除けば、安定して4%~8%程度の成長率を維持しています。安定的な成長基盤は株価上昇の期待値もおのずと高めます。
2022年11月 GDPは8期連続で成長
11月30日発表した7~9月期のGDPは前年同期比6.3%増と8四半期連続のプラスでした。
【直近5年のGDP成長率の推移(出所:TradingView)】
旺盛な内需を背景に底堅い成長が続いています。
2022年の名目GDPは旧宗主国の英国を超え世界5位に浮上するとの予測も出ています。
インドは2009年以降、2012年の5.4%を除いて毎年6%以上の成長を続けています。
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経済成長のスピードは率や絶対額ともに、間違いなく世界のトップ群にいる国です。
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しかし人口が大変多いため、1人当たりのGDPは約1,800ドルと世界水準の半分にも及びません。
インド洋を隔てて隣に位置するスリランカよりも相当低い状態です。
貧困は大きな社会問題です。
しかし、国全体で見るならその規模はやはり凄いです。
投資をするときは全体感の方が重要です。
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高い失業率が消費低迷の遠因
インド経済の一つのトピックとして高い失業率が挙げられます。
2018年の失業率は都市部の男性などで統計がさかのぼれる過去45年間で最も高い水準となりとました。
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特に都市部で雇用悪化が深刻です。
人口増に製造業など雇用の受け皿の育成が追いつかず、消費が上向かない一因となっているのです。
停滞する雇用の押し上げが第2次モディ政権の大きな課題となっています。
インドと言えば情報産業
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インドは先進国の情報技術導入を進めるなかで、ソフトウェアの受託開発などアウトソーシング業を発展させてきました。
ソフトウェア産業は1990年代を通じて年率50%近い成長を遂げ、21世紀以降も 20%台の順調な成長を続けました。
この背景には、工科系の大学を中心として毎年30万人を超える情報技術者を輩出していることや、安価な労働コストが挙げられると思います。
加えて、シリコンバレーなどで活躍しているインド人技術者も多く、帰国後独自のビジネスを展開したり、帰国しなくても海外で活躍してその富をインドに還流させるなどといった事もなされており、情報産業又はそこに従事しているインド人労働者は、文字通りインドにとって金のなる木なのです。
揺らぐインドの情報産業の強み
しかし、そうした情報産業は、2000年代後半からよの優位性が揺らぎ始めているようです。
理由としては、強みであった低コストがインドルピア高や国内の人材不足による労働コストの上昇で失われていること、インド企業に仕事を奪われた欧米企業が自分たちの弱点を克服し、反転攻勢出でてきたことなどがあげられます。
コロナ以降、自律経済圏構想に力を入れる
モディ首相は新型コロナウイルスの感染拡大以降、国内に自立した経済圏をつくる構想を強調し始めています。
コロナの影響でサプライチェーンが崩壊したほか、中国との軍事衝突を機に中国企業を排除する動きが背景にあります。
インドにとって中国は最大の輸入国であるため、対中依存度をいかに減らせるかが焦点です。
自律経済圏構想は元々5月に地場の製造業や農業の振興とともに国内供給網を整えるという政策として初めて浮上しました。
インドは経済活動が崩壊して感染拡大も止まらず、いかにそれぞれの地域で強い経済基盤をつくらなければならないかという問題に直面したのです。
「国内の生産・消費活動と世界の供給網との融合を目指す」。
モディ氏は7月9日の演説で自立経済圏をこう説明しています。
国内の産業を底上げしながら輸出などにも力を入れるというのが基本概念です。
今後具体体なアイデアが出てくるものと思われます。
インドへの投資 注意点は
短期的なノイズ(下落)は覚悟
短期的なノイズは絶対あります。
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でも高い成長路線は維持されており、インフラ投資や地方活性化など、株価上昇の為の材料はいくつもあります。
マーケットがエモーショナルになって、他の新興国と一緒くたにされて下落、みたいな事になるのはもうしょうがない。
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中長期的な観点では買うべき
個人的には、いずれ世界一の人口を擁すると言われる国には投資をするべきだと思っています。
既に上昇しているわけですが、もともとGDPと株式時価総額は連動しており、GDPが成長していれば株価も上がるのが普通です。
インドは新興国らしい高い成長率を維持しながら発展し、今後もその傾向は続くというのが世界の一致した認識です。
長い目で見れば今からでも十分投資をしてリターンを得られる強気姿勢で臨んで良いと思ってます。
インドへの投資は基本的に投資信託やETF
インド株式への直接投資は難しそうです。
ただ、証券会社ならどこでもインド株、インド債券、インドの指数に連動したETFを取り扱っているので、そちらを利用した方が断然使い勝手は良いと思います。
但し、投資信託やETFの数はとても多いので、手数料や過去のパフォーマンスを自分でしっかり確認して選ぶのが良いと思います。
投資信託の選び方
パフォーマンスは1年などの短期ではなく、なるべく長めのもののほうがパフォーマンスの差がしっかり出ます。参考にできると思います。
また、純資産が最低でも10億円はあるものが良いと思います。
あまりに純資産が小さいファンドは、運用会社も入ってくる信託報酬が多くないので繰り上げ償還(途中でファンドの運用をやめてしまうこと)をする可能性が高くなってくる為です。
更に、月報の内容や特別レポートなど情報提供が充実しているファンドの方が投資後のフォローをするにあたってとても便利だと思います。
個人的には、いずれ世界一の人口を擁すると言われる国には投資をするべきだと思っています。
既に上昇しているわけですが、もともとGDPと株式時価総額は連動しており、GDPが成長していれば株価も上がるのが普通です。
インドは新興国らしい高い成長率を維持しながら発展しており、今後もその傾向は続くというのが世界の一致した認識です。
日々の情報収集は怠らずに
新聞や各種レポートなどで今のインドの状況についてしっかりと調べることが大切です。枝葉末節にこだわる必要はありません。大まかな流れをしっかりとつかむことが長期投資では何より大切です。
運用会社のレポートはそういった意味で大変有用です。是非ご活用ください。
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