フィリピンの統計・データのまとめ

ここではフィリピン経済に関する統計やデータをまとめていきます。

2024年4月

成長率予想を修正

フィリピン政府は4月4日、2024年のGDP成長率の目標を前年比6.0〜7.0%と従来から0.5ポイント下方修正しました。

背景としてはインフレ率の高止まりや、外需の低迷があります。

2023年11月

予想上回る成長

11月9日に発表となった7-9月GDPは前年同期比5.9%増でした。

これは、7.7%増だった昨年7-9月以来の成長であり、また予想を大きく上回る数値であり、前四半期の4.3%増を上回る数値です。

【直近5年のGDP成長率の推移(出所:TradingView)】

2023年10月

インフレ率が上昇

9月CPIは、8月と変わらずの市場予想に反して、+6.1%へ大幅に加速しました。

コメの国際価格が急騰したことが影響したと思われます。

また、インフレ再燃を受け、中銀総裁が利上げに前向きな姿勢を示したこともあり、追加利上げが行われるかもしれません。

【直近5年のインフレ率の推移(出所:TradingView)】

2023年8月

第2四半期のGDPは4.3%

8月10日、2023年4~6月期のGDPの伸び率は前年同期比4.3%となりました。

1~3月期(6.4%)までは8四半期連続で6%以上でしたが、物価高などが響き個人消費が伸び悩んだようです。

【直近5年のGDP成長率の推移(出所:TradingView)】

2023年1月

2022年のGDPは7.6%成長

1月26日、2022年通年のGDP成長率が2021年比7.6%だったと発表しました。

新型コロナウイルスの感染対策の移動・行動制限措置を緩和し年間を通して個人消費が前年と比べ活発となったことで21年の伸び率(5.7%)を上回ったようです。

なお、2022年10-12月は7.2%成長でした。

【直近5年のフィリピンのGDP成長率の推移(出所:TradingView)】

2022年11月

7-9月のGDP、7.6%成長

11月10日、2022年7~9月期のGDPが前年同期比7.6%増になったと発表がありました。

【直近5年のフィリピンのGDP成長率の推移(出所:TradingView)】

新型コロナウイルス対策の行動制限が緩和され、個人消費が堅調だったようです。

4~6月期の7.5%増を超え、6四半期連続で前年同期を上回りました。

2022年8月

4-6月のGDPが7.4%増で予想に届かず

8月9日発表された4-6月期のGDPは前年同期比7.4%増加しました。

ただ、市場予想の中央値は8.4%増であり、これを下回りました。

市場予想には届かなかったものの、高成長の継続が示され、この点は良かったことです。

今回のGDP統計は、中央銀行にインフレ抑制を目的とした政策金利引き締めのペースを落とすよう促す可能性もありますが、CPIはCPIで3年ぶりの高さであり、難しいかじ取りとなりそうです。

2022年6月

CPI、3年ぶりの高水準

6月7日発表となった5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比5.4%上昇しました。

伸び率は前月から加速し、2018年11月以来の高水準となりました。

石油製品や一部の食品価格が一段と上昇した事が背景です。

今年のインフレ目標は2ー4%となっており、月内追加利上げの見方が強まっています。

中銀のジョクノ総裁は、インフレ圧力は2022年以降も続く可能性が高いとしつつ、さらなる政策措置のペースとタイミングはデータ次第としています。

物価上昇圧力は当面続きそうで、中銀は利上げ路線を維持する可能性が高いと思われます。

今月23日の政策決定会合では0.5%ポイントの利上げもあり得ます。

2022年1月

10-12月期のGDP、7.7%へ加速

フィリピンの10-12月期実質GDP成長率が発表され、7-9月期の前年同期比+6.9%から同+7.7%へ加速し、市場予想をも大きく上回りました。

また、2021年の実質GDP成長率も+5.6%を記録し、政府予想の+5.0-5.5%を上回りました。

海外出稼ぎ労働者の送金に支えられ個人消費が堅調であることや、政府のインフラ投資加速などが寄与したと見られます。

これを受けて、27日の株式市場は、海外のリスク回避の流れの中でも逆行高で推移しました。

ただ、統計上のゲタは+1.7ptと試算されるなど力強さを欠いているとの指摘もあります。

また、実質GDPの水準も新型コロナ禍の影響が及ぶ直前を下回るなど影響は色濃く残っています。

オミクロン株の感染が早期に収束すれば景気回復が進むと期待されますが、冷や水を浴びせる懸念もくすぶるなど、引き続き新型コロナ禍の動向に左右される展開が続くかもしれません。

2021年11月

7-9月のGDPは引き続き増加

フィリピン統計庁は9日、2021年7~9月期のGDPが前年同期比7.1%増になったと発表しました。

新型コロナウイルスの感染予防対策のため厳しい行動制限を講じたものの、堅調な個人消費が景気を下支えしました。

新型コロナ感染者の急拡大によりマニラ首都圏などで8月から厳しい行動制限措置を実施しました。

ただ経済活動が低調だった前年同期からの反動で、4~6月期に続きプラス成長を維持しています。

個人消費に加え製造業も堅調だったようです。

足下の景気は予想外の力強さが確認されたわけですが、実質GDPの規模は依然新型コロナ禍前を大きく下回る水準に留まっています。

インフレ率は中銀目標を上回る水準で推移しているものの、中銀は緩和姿勢を維持すると見込まれるなか、通貨ペソ相場は上値が重く輸入物価を通じてインフレ圧力を招く懸念もくすぶっています。

2021年9月

CPIが2018年12月以来の高さ

7日発表された8月の消費者物価指数(CPI)は前年比4.9%上昇でした。

これは2018年12月以来の高い伸びです。

食品とアルコールを除く飲料が上昇をけん引しました。

フィリピン中央銀行のジョクノ総裁は、インフレは一時的に加速するものの、年末までに目標の範囲に収まるという中銀の見方と一致していると述べました。

声明で、政策見通しの期間においてインフレ見通しのリスクはおおむね均衡していると指摘しています。

2021年8月

2021年の成長予想を下方修正

フィリピン政府は18日、2021年のGDP成長率見通しを前年比4~5%へ下方修正すると発表しました。

従来予想は6~7%でした。

新型コロナウイルスの感染防止のため、6日から経済の中心であるマニラ首都圏などで4段階あるうちの最も厳しいロックダウンを再び実施しており、消費活動が停滞することなどを反映した数値となりました。

GDPが前年同期比で11.8%増

フィリピン統計庁は10日、2021年4~6月期のGDPが前年同期比11.8%増になったと発表しました。

製造業や建設業など幅広い業種で回復が鮮明となりました。

新型コロナウイルス対策で厳しい行動制限を講じた前年同期からの反動が大きく、6四半期ぶりにプラスに転じました。

一方、6日からはマニラ首都圏などで再び行動制限を実施しており、7~9月期以降は不透明です。

CPIが7か月ぶりの低い値

フィリピン統計局が5日発表した7月の消費者物価指数は前年比4.0%上昇となり、6月の4.1%から伸びが鈍化しました。

これは7カ月ぶりの低い伸びで、フィリピン中央銀行の予想レンジである3.9%ー4.7%の下限に近い値となりました。

フィリピン中央銀行は、新型コロナウイルス感染抑制策が再導入された後、物価の伸びはさらに鈍化する可能性があるとしています。

2021年6月

IMFも成長率予想を下方修正

IMFは、フィリピンの2021年経済成長率予測を従来の6.9%から5.4%に下方修正しました。

IMFは一方、22年について、新型コロナウイルス対策の規制が想定より早期に緩和されれば、急回復が見込めると述べています。

IMFは16日、3月以降の新型コロナ感染者の急増を受けて厳格な行動規制が再び導入されたため、上期の景気回復が遅れた可能性があると指摘しました。

世銀、フィリピンの成長率予想を下方修正

 世界銀行は、フィリピンの2021年成長率予測を従来の5.5%から4.7%に下方修正しました。

第1・四半期の成長率が予想以上のマイナスとなったほか、新型コロナウイルスの感染抑制のため首都圏で厳しい規制が再導入されたことを踏まえました。

世銀は、フィリピン経済は引き続き回復軌道にあるものの、今年の成長率は従来見通しより小幅になる公算が大きいとの見方を示しました。

フィリピン政府は今年のGDP見通しを6.0から7.0%増としています。

2021年5月

成長率を下方修正

フィリピンは5月18日、2021年のGDPの成長率見通しを前年比6~7%へ下方修正すると発表しました。

従来予想は6.5~7.5%でした。

新型コロナウイルスの感染再拡大で移動・行動制限を実施したことによる影響などを反映しました。

フィリピンのGDPは7割程度を個人消費が占めており、外出や消費活動を控えると影響が大きいのです。

失業率も7~8%台が続いています。

2022年の成長率については7~9%とし、同じく従来予想(8~10%)から下方修正しました。2023年と2024年は6~7%を見込んでいます。

5四半期連続でマイナス成長

5月11日、2021年1~3月期のGDPが前年同期比4.2%減ったと発表がありました。

マイナスとなったのは5四半期連続です。

新型コロナウイルスの感染は再び拡大し、個人消費などが持ち直さず経済成長は低調なままです。

GDPの多くを占める個人消費は4.8%減でした。

落ち込み幅は改善していますが、新型コロナの感染抑制のため行動制限が敷かれ消費活動が停滞してしまいました。

失業率も7~8%台が続いています。

2021年4月

インフレ率は鈍化するものの引き続きインフレ目標超過

4月6日に発表された3月の消費者物価は前年同月比+4.5%となりました。

前月(同+4.7%)から鈍化したものの3ヶ月連続で中銀の定めるインフレ目標(2~4%)を上回る伸びとなっています。

前月比は▲0.23%と前月(同+0.23%)から7ヶ月ぶりの下落に転じていて、国際原油価格の底入れからエネルギー価格が下落した事や、食料品価格の下落が影響していると思われます。

2021年1月

GDP成長率、▲9.5%で過去最大

フィリピン統計庁は1月28日、2020年のGDP伸び率が前年比9.5%減だったと発表しました。

2019年の同6.0%増から一転し、統計のある1947年以来、最大の落ち込みで、マイナスとなるのは22 年ぶりです。

新型コロナウイルスの感染抑止のため、政府が長期に外出・移動制限をかけ経済活動が低迷しました。

GDPの約7割を占める個人消費は前年比7.9%減しましたが、これはロックダウンの影響もあるでしょう。

企業が工場や商業施設などの操業を縮小して多くの人が収入を失い、消費が冷え込みました。

12月のCPIが前年同月比3.5%

フィリピンの2020年12⽉のCPIが前年同⽉⽐+3.5%へ加速しました。

これを受けて、追加利下げ観測が後退し、株式市場は一時的に軟調となりました。

2020年12月

政府、成長見込みを下方修正

フィリピン政府は12月3日、2020年のGDP伸び率の予想を従来の前年比5.5%減から、8.5%減~9.5%減に引き下げました。

新型コロナウイルスの感染拡大抑止で長期にわたる都市封鎖で経済活動が停滞している事が要因です。

統計のある1947年以来、最大の下落幅となります。

フィリピン統計庁は11月に、7~9月期まで3四半期のGDP平均が前年同期比10.0%減となったと発表し、経済関係省庁でつくる委員会が予想を見直しました。

新たな予想は、マルコス独裁政権末期で経済が混乱した1984年の7.0%減を下回ります。

2020年11月

第3四半期GDP、2桁のマイナスが続く

フィリピンの今年7-9月(第3四半期)のGDPは前年同期比11.5%減少でした。

GDP成長率は4-6月のマイナス16.9%から若干持ち直しましたが、予想値(9.6%減)よりマイナス幅は大きくなりました。

7-9月のGDPは前期比では8%増加しました。予想は8.9%増でした。

2020年8月

4-6月期のGDPは▲16.5%

2020年8月6日、フィリピン統計庁は2020年4~6月期のGDPが前年同期に比べ16.5%減ったと発表しました。

これは四半期の統計を取り始めた1981年以来、最大の落ち込みです。

もちろん背景は新型コロナウイルスに伴うロックダウンです。

これで20年通年は前年比5.5%減となる見込みです。

4~6月期のGDPの減少幅は、1~3月期の前年同期比0.7%減から一段と拡大し、市場予想の平均値だった11%減をも大きく超えました。

以下が詳しい数値です。

  • 4~6月期の設備投資は62.1%減
  • インフラ工事も停滞し、建設投資は32.9%減
  • GDPの約7割を占める個人消費は15.5%減
  • 国際送金の受取額は3月から3カ月連続で前年同月を下回る
  • 政府支出はコロナ対策などで22.1%増

20年通年について政府は、2%減~3.4%減としていた見通しを5.5%減に引き下げています。

フィリピン政府は4日からマニラなどの外出・移動制限を再び厳格化しており、経済低迷は長期化しそうです。

2020年6月

世界銀行、フィリピンの今年の成長率をマイナス1.9%になるとの見通し

2020年6月9日、世界銀行はフィリピンの今年のGDP成長率について、マイナス1.9%になるとの見通しを示しました。

背景

マニラ近郊の火山噴火や新型コロナウイルス流行の影響が響いてこの数値になるとの事です。

フィリピンの年間成長率がマイナスになるのはアジア金融危機以来との事です。

ただ、新型コロナ感染抑制のための厳しい封鎖措置が緩和され、経済活動が再開される中、GDPは2021年には回復する可能性が高いとの見方を示しています。

2020年5月

2020年のGDP予想は▲2~3.4%

2020年5月13日、フィリピン政府は今年のGDP成長率が2~3.4%になるとの予想を発表しました。

新型コロナウイルスのパンデミックを受けて下方修正しました。

ドミンゲス財務相が数週間前に示した今年の見通しは1%減でした。

予測通りなら、この30年余りで最大の落ち込みとなります。

フィリピン開発予算調整委員会は、新型コロナ感染拡大が同国経済に及ぼす影響が今年2兆ペソ(約4兆2600億円)に上るとの見方を示しました。

これはGDPの約10分の1に当たる水準です。

また、巨額の政府支出により財政赤字は対GDP比最大8.1%に膨らむと予想しました。

その一方で、来年は7.1-8.1%のプラス成長に戻る可能性があるとしました。

第1四半期のGDPは▲0.2%

2020年5月7日発表の2020年1~3月期のGDPは前年同期比0.2%減でした。

マイナス成長は四半期ベースではアジア通貨危機後の1998年10~12月期以来となります。

成長率が急低下した背景は、自然災害と新型コロナウイルスの感染拡大の影響が主な要因です。

フィリピンの自然災害についてですが、2020年1月12日にルソン島南部にあるタール火山が噴火した事によって近隣の工場や政府機関が休業し、マニラ空港では大半の航空機の運航が停止され、経済に大きな損失を与えました。

市場予想の平均値は2.9%増でしたが、大幅に下回りました。

今回から基準年を従来の2000年から18年に変更し、過去の数値も見直しています。因みに、19年10~12月期のGDPは前年同期比6.7%増でした。

国家経済開発庁のチュア長官代行はオンラインでの記者会見で、7~9月のGDPはさらに悪化する可能性もあるとコメントしています。

20年通年については横ばいか、ややマイナスになるとの見方も示しました。

エコノミストも、経済成長率が今後さらに悪化すると予想しており、特にロックダウンの影響で内需が大きな打撃を受けるとの見方をしています。

第2四半期は更に悪化するでしょう。

チュア氏は経済を正常化させるため、数週間以内に景気刺激策をまとめたいと、経済対策策定に取り組んでいる事に言及しました。

1 COMMENT

Todd Billman

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